黒色矮星

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黒色矮星[1](こくしょくわいせい、英語: black dwarf[1])とは、白色矮星が冷えて電磁波による観測が不可能となった天体のことである。仮説上の天体であり、実際の存在は確認されていない。質量太陽の8倍程度以下の恒星が最終的に行き着く先として想定されている。

概要[編集]

質量が太陽の8倍程度以下の星は最終的に赤色巨星に進化した後、外層部のガスを放出して白色矮星となる。白色矮星はもはや核融合を起こさないため熱源が無く、放射によってエネルギーを失い冷えていく一方である。こうして徐々に温度が低下して放射量も減少していき、最終的に電磁波を使って直接観測することが不可能になった天体を黒色矮星と言う。

現在の宇宙の年齢では宇宙の初期にできた白色矮星でも、冷え切って黒色矮星となるにはまだ充分な時間が経過していないと考えられている。

可視光を含めた電磁波によって黒色矮星を捉えることは困難であり、観測された事例もない。現在でもあくまで理論上の存在に留まっている。実際に観測する方法としては、褐色矮星と同じように重力による検出が考えられている。黒色矮星が観測可能な恒星と連星系を構成していれば、恒星の固有運動への影響から存在を知ることができる。単独の黒色矮星であっても、背景にある天体に及ぼす重力レンズ効果を利用して検出できる可能性がある。

出典[編集]

  1. ^ a b 『天文小辞典』 地人書館、初版第1刷、113頁。ISBN 4-8052-0464-8