馬渡和彰

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馬渡 和彰
名前
愛称 カズ
カタカナ マワタリ カズアキ
ラテン文字 MAWATARI Kazuaki
基本情報
国籍 日本の旗 日本
生年月日 (1991-06-23) 1991年6月23日(32歳)
出身地 東京都世田谷区[1]
身長 175cm
体重 72kg
選手情報
在籍チーム 日本の旗 松本山雅FC
ポジション DF / MF
背番号 7
利き足 右足
ユース
1999-2003 三宿サッカー少年団
2004-2006 世田谷区立三宿中学校
2007-2009 船橋市立船橋高等学校
2010-2013 東洋大学
クラブ1
クラブ 出場 (得点)
2014-2015 ガイナーレ鳥取 52 (7)
2016 ツエーゲン金沢 15 (1)
2017 徳島ヴォルティス 39 (4)
2018 サンフレッチェ広島 4 (1)
2019-2020 川崎フロンターレ 13 (1)
2020 湘南ベルマーレ(loan) 7 (0)
2021 大宮アルディージャ 41 (2)
2022-2023 浦和レッズ 22 (1)
2024- 松本山雅FC
1. 国内リーグ戦に限る。2023年12月28日現在。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

馬渡 和彰(まわたり かずあき、1991年6月23日 - )は、東京都世田谷区出身のプロサッカー選手Jリーグ松本山雅FC所属。ポジションはディフェンダーミッドフィールダー

来歴[編集]

プロ入り前[編集]

幼稚園からの友人たちがサッカーをやると言い出したことがきっかけで小学2年生の時にサッカーを始める。当時はサッカーと並行してバスケットボールもプレーした[2]。その友人たちと世田谷区立三宿中学校でもサッカーを続けることを決めた。

三宿中学時代の戦績は世田谷区の新人戦で優勝した経験こそあるものの、最後の大会は世田谷区で二回戦敗退に終わる。馬渡自身は東京都の選抜チームに選ばれていたが、都内の有名なクラブチームの選手を含めた選抜のレベルの高さや周りに友人がいなかったことに嫌気が差し、頻繁に選抜の練習会を休んでいた[3]

当初は都内の高校に進学する予定であったが、中学時代の指導者のツテで市立船橋高校の練習に参加したことがきっかけとなり、セレクションに合格し進学を決める[3]

市立船橋高校2年次にレギュラーを獲得し[4]全国高校総体における流通経済大学付属柏高校との決勝は雨天中止となり全国優勝となった。第87回全国高校サッカー選手権大会にて登里享平擁する香川西高校に1-2で敗れ二回戦で敗退した。

最終学年の3年次はプリンスリーグ関東2部で3位になり、チームの1部昇格に貢献したが、全国高校総体千葉県予選準決勝では市立習志野高校に1-2で敗れ、第88回全国高校サッカー選手権千葉県大会準決勝でも総体予選同様に習志野高校に0-3で敗れ[5]、総体と選手権共に全国出場を逃した。

東洋大学へ進学後は3年次に関東大学リーグ2部優勝を果たし自身もベストイレブンに選出される[6]。4年次の1部リーグでは4アシストを記録しアシストランキング9位に入った[7]

プロ入り後[編集]

2014年1月、ガイナーレ鳥取への加入が発表された[8]。開幕からレギュラーに定着し、2年通算52試合に出場した。

2016年、ツエーゲン金沢へ移籍。 4月23日、明治安田生命J2リーグ第9節のFC岐阜戦で左膝蓋骨骨折をし、同月28日に手術を実施。怪我の影響もありリーグ戦出場は15試合に留まった [9]

2017年、徳島ヴォルティスへ移籍[10][11]。4月29日、明治安田生命J2リーグ第10節のジェフユナイテッド市原・千葉戦でボールパーソンに対して非紳士的な暴力行為を行い退場処分を受け[12]、Jリーグ規律委員会より2試合の出場停止処分を受けた[13]。またクラブからも謹慎及び減俸等の処分を受けた[14][15]。リーグ開幕序盤は左サイドバックとしての先発が多かったが、徐々に右サイドバックへとシフトしていくようになった。

2018年、サンフレッチェ広島に完全移籍で加入[16]。 開幕前の練習試合で得点を量産し、持ち前の攻撃力をアピールした。しかし堅守速攻をベースとしたチームの戦術と噛み合わず[17]、リーグ戦出場4試合1得点、カップ戦出場9試合に留まった。

2019年シーズンより川崎フロンターレへの完全移籍が発表された。川崎では前年まで活躍したエウシーニョの穴埋めとして右SBでの活躍が期待された。負傷による欠場もあり十分な貢献ができなかったが、馬渡がリーグ戦で出場した13試合で負けたのは古巣の広島戦の1試合のみである。

2019年12月25日、湘南ベルマーレへ2021年1月31日までの期限付き移籍が発表された[18]

2020年12月25日、大宮アルディージャに完全移籍で加入することが発表された[19]。大宮ではチームがJ2下位に低迷する中、リーグ戦41試合に出場し、7アシストを記録した。

2021年12月25日、浦和レッズに完全移籍で加入することが発表された[20]。シーズン終了後に移籍するのはレンタル移籍を含め7年連続となる。

2024年1月7日、松本山雅FCに完全移籍で加入することが発表された[21]

プレースタイル[編集]

身長175cmでありながらも「バスケットボールのリングをつかめる」ほどの高い跳躍力[22] を持ち、2017年度の徳島時代にJ2アシストランキングで3位の9アシストを記録した[23] ように周囲との連動性を活かした攻撃志向のサイドバック。両サイドでのプレーが可能であり、またキック精度が高くフリーキックからの得点やコーナーキックを蹴ることもある。本人は「サイドバックは攻撃の起点」[24] と述べており、ゲームメーカーとしての自覚を持ち合わせている。また「サイドバックとしてのプレーに固執したくない」[25] とも述べている。サッカー専門新聞エル・ゴラッソにて日本代表を担当するサッカー評論家の河治良幸は馬渡を状況に応じて攻撃と守備の両方に回ることが可能な選手と評価している[26]

所属クラブ[編集]

個人成績[編集]

国内大会個人成績
年度クラブ背番号リーグ リーグ戦 リーグ杯オープン杯 期間通算
出場得点 出場得点出場得点 出場得点
日本 リーグ戦 リーグ杯天皇杯 期間通算
2014 鳥取 17 J3 21 5 - 2 1 23 6
2015 31 2 - 2 0 33 2
2016 金沢 23 J2 15 1 - 2 0 17 1
2017 徳島 27 39 4 - 1 0 40 4
2018 広島 J1 4 1 6 0 3 0 13 1
2019 川崎 17 13 1 3 0 2 0 18 1
2020 湘南 3 7 0 3 0 - 10 0
2021 大宮 8 J2 41 2 - 0 0 41 2
2022 浦和 6 J1 19 1 2 0 1 0 22 1
2023 3 0 4 0 1 0 8 0
2024 松本 7 J3 -
通算 日本 J1 46 3 18 0 7 0 63 3
日本 J2 95 7 - 3 0 98 7
日本 J3 52 7 - 4 1 56 8
総通算 193 17 18 0 14 1 225 18

その他の公式戦

国際大会個人成績
年度 クラブ 背番号 出場 得点
AFCACL
2019 川崎 17 3 0
2022 浦和 6 6 1
通算 AFC 9 1

タイトル[編集]

クラブ[編集]

市立船橋高校
東洋大学
川崎フロンターレ
浦和レッズ

脚注[編集]

  1. ^ 馬渡和彰選手加入のお知らせ』(プレスリリース)川崎フロンターレ、2018年12月18日https://www.frontale.co.jp/info/2018/1218_2.html 
  2. ^ DF17/馬渡 和彰選手 | 選手・スタッフプロフィール2019 : KAWASAKI FRONTALE”. DF17/馬渡 和彰選手 | 選手・スタッフプロフィール2019 : KAWASAKI FRONTALE. 2019年5月24日閲覧。
  3. ^ a b F-スポット - ピックアッププレイヤー : KAWASAKI FRONTALE”. F-スポット - ピックアッププレイヤー : KAWASAKI FRONTALE. 2019年5月24日閲覧。
  4. ^ F-スポット - ピックアッププレイヤー : KAWASAKI FRONTALE”. F-スポット - ピックアッププレイヤー : KAWASAKI FRONTALE. 2019年5月25日閲覧。
  5. ^ 11/29[高校選手権市立船橋4(vs習志野)(photo_no_4)]”. ゲキサカ. 2019年5月25日閲覧。
  6. ^ 児玉幸洋 (2012年11月25日). “関東大学リーグ閉幕、MVPには連覇達成の専修大から主将鈴木雄也が選ばれる”. ゲキサカ. http://web.gekisaka.jp/news/detail/?107968-110470-fl 2014年11月5日閲覧。 
  7. ^ “関東1部アシストランキング”. ゲキサカ. (2013年11月25日). http://web.gekisaka.jp/news/detail/?124491-117921-fl 2014年11月5日閲覧。 
  8. ^ 東洋大学 馬渡和彰選手加入内定のお知らせ』(プレスリリース)ガイナーレ鳥取、2014年1月18日http://www.gainare.co.jp/news/detail/24006/ 
  9. ^ 馬渡 和彰選手の怪我について』(プレスリリース)ツエーゲン金沢、2016年4月30日http://www.zweigen-kanazawa.jp/news/p1326.html 
  10. ^ 馬渡 和彰選手 徳島ヴォルティスへ完全移籍のお知らせ』(プレスリリース)ツエーゲン金沢、2016年12月16日http://www.zweigen-kanazawa.jp/Contents/news/%E9%A6%AC%E6%B8%A1-%E5%92%8C%E5%BD%B0%E9%81%B8%E6%89%8B-%E5%BE%B3%E5%B3%B6%E3%83%B4%E3%82%A9%E3%83%AB%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%B9%E3%81%B8%E5%AE%8C%E5%85%A8%E7%A7%BB%E7%B1%8D%E3%81%AE%E3%81%8A%E7%9F%A5/ 
  11. ^ 馬渡 和彰選手 完全移籍にて加入内定のお知らせ』(プレスリリース)徳島ヴォルティス、2016年12月16日http://www.vortis.jp/news/detail.php?pressid=7834 
  12. ^ “徳島DF馬渡、ボールボーイに詰め寄り一発退場”. 日刊スポーツ. (2017年4月29日). https://www.nikkansports.com/soccer/news/1815311.html 2017年4月29日閲覧。 
  13. ^ 2017明治安田生命J2リーグ 第10節 退場に伴う馬渡 和彰選手(徳島)の出場停止処分について Jリーグ公式サイト 2015年5月2日
  14. ^ 4月29日の試合における事象に関するお詫び(19:00情報追記) 徳島ヴォルティス公式サイト 2017.4.30付ニュースリリース
  15. ^ 弊クラブ所属 馬渡 和彰選手に関するお知らせ 徳島ヴォルティス公式サイト 2017.5.2付ニュースリリース
  16. ^ 徳島DF馬渡和彰が広島へ完全移籍「たくさんの勝利を届けられるよう頑張る」 サッカーキング(2017年12月27日)
  17. ^ F-スポット - ピックアッププレイヤー : KAWASAKI FRONTALE”. F-スポット - ピックアッププレイヤー : KAWASAKI FRONTALE. 2019年5月26日閲覧。
  18. ^ 川崎フロンターレ 馬渡和彰選手 期限付き移籍加入のお知らせ』(プレスリリース)湘南ベルマーレ、2019年12月25日http://www.bellmare.co.jp/2299622019年12月26日閲覧 
  19. ^ 馬渡和彰 選手 川崎フロンターレより完全移籍』(プレスリリース)大宮アルディージャ、2020年12月25日https://www.ardija.co.jp/news/detail/17093.html2020年12月27日閲覧 
  20. ^ 馬渡和彰選手 完全移籍加入のお知らせ』(プレスリリース)浦和レッドダイヤモンズ、2021年12月25日https://www.urawa-reds.co.jp/static/ttt/182050.html2021年12月25日閲覧 
  21. ^ 馬渡和彰選手 浦和レッズより完全移籍加入のお知らせ』(プレスリリース)松本山雅FC、2024年1月7日https://www.yamaga-fc.com/archives/4110122024年1月7日閲覧 
  22. ^ ボールボーイ事件、頷く大杉漣さん。馬渡和彰、徳島での後悔を胸にJ1へ。石倉利英 Sports Graphic Number Web(2018年03月02日)
  23. ^ 2017 J2 アシスト Ranking Football LAB(2019年02月22日)
  24. ^ 川崎、新加入のDF馬渡が2戦連続ゴール「タイトルを1つでも取りたい」 スポーツ報知(2019年02月06日)
  25. ^ [特集:サッカー 第1弾 内に秘めた闘志~馬渡和彰~ 東洋大学スポーツ編集部(2013年09月27日)
  26. ^ 馬渡選手は状況に応じて攻撃に回ったり守備に回ったりできます。 Twitter(2019年02月15日)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]