須崎優衣

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
獲得メダル
日本の旗 日本
女子 レスリング・フリースタイル
世界選手権
2017 パリ 48kg級
2018 ブダペスト 50kg級
世界ジュニア選手権
2018 トルナバ 50kg級
世界カデット選手権
2014 スニナ 43kg級
2015 サラエボ 46kg級
2016 トビリシ 49kg級

須崎 優衣(すさき ゆい、1999年6月30日 - )は、日本の女子レスリング選手。千葉県松戸市出身。階級は48kg級と50kg級。身長153cm[1][2][3]

来歴[編集]

父親が早稲田大学レスリング部出身だった影響で、小学校1年の時に松戸ジュニアレスリングクラブでレスリングを始めた。小学3年の時に全国少年少女選手権で優勝した。4年の時は2位だったが、5年と6年の時に連覇した。この時に憧れの選手である吉田沙保里のようにオリンピックで金メダルを取りたいと真剣に考えるようになった[4][5]

2012年には地元の六実中学に入学すると、全国中学生選手権全国中学選抜選手権でそれぞれ3連覇を達成して、中学6冠を成し遂げた[6]。なお、中学2年からは日本オリンピック委員会が有望選手を集めてエリート教育を施す全寮制のJOCエリートアカデミーに移り、稲付中学へ転入した。ナショナルトレーニングセンターにおいて世界選手権で5度優勝したコーチの吉村祥子などの指導で練習を積むことになった。日本レスリング協会の関係者からは、「体の力がすごい。特に足腰。伊調馨の中学時代にそっくり。加えてスピードもあるし、タイミングの取り方も抜群。確実に出てくる選手」と評価された[4][7]。中学2年からはジュニアクイーンズカップジュニアオリンピックでそれぞれ4連覇を果たした。全日本女子オープン選手権では3連覇した。さらにクリッパン女子国際大会でも3連覇を達成した。中学3年の時には世界カデット選手権の43kg級で全試合にテクニカルフォール勝ち及びフォール勝ちを収めて圧勝した[5]。これで中学時代は国内外全ての試合で勝利することになった[6]。加えて、日本レスリング協会が指定する東京オリンピックの強化選手となるターゲット選手に中学生で唯1人選ばれた[4]

2015年には安部学院高校に入学した。1年の時には世界カデット選手権の46kg級に出場すると、昨年に続き全試合に無失点のテクニカルフォール勝ち及びフォール勝ちを収めて2階級制覇を達成した[8]。シニアの日本一を決める全日本女子レスリング選手権大会では世界チャンピオンの登坂絵莉が出場していなかったものの決勝まで進むが、7歳年上である自衛隊体育学校入江ゆきに0-10のテクニカルフォール負けを喫した。これにより、中学1年の時以来、UWWルールにおいて積み重ねてきた連勝記録が83で止まった(小学校時代も含めると、5年生の時から負けていなかったので連勝記録はゆうに100を超えると推察される)[5]

2年の時には全日本選抜レスリング選手権大会に出場すると、決勝で昨年の全日本女子レスリング選手権大会で負けた入江に7-3で雪辱して、2011年に優勝した現・至学館大学4年の土性沙羅に次ぐ史上2番目の若さで今大会の優勝を飾った[9][10]。世界カデット選手権には49kg級に出場すると、全試合を無失点でフォールもしくはテクニカルフォール勝ちして大会3連覇、3階級制覇を飾った[11]。新設された国体の53kg級では決勝で55kg級の全日本チャンピオンである菅原ひかりにテクニカルフォール勝ちして優勝した[12]。全日本レスリング選手権大会では準決勝まで全て10-0のテクニカルフォール勝ちすると、決勝では青山学院大学1年の加賀田葵夏に5-0で勝利して初優勝を飾った[13][14]。2017年1月にはシニアの国際大会初出場となったヤリギン国際大会で優勝した[15]。2月のクリッパン女子国際大会でも優勝を飾った[16]

3年の時には4月のジュニアクイーンズカップジュニアの部で優勝した[1]アジア選手権でも優勝した[17]。6月には全日本選抜選手権で2連覇を達成して世界選手権代表に選ばれた[18]。世界選手権では準々決勝まで圧勝すると、準決勝では北朝鮮のキム・ソンヒャンに5-2で勝った。決勝ではルーマニアのアリナ・ブクと対戦して序盤2-4でリードされるも、その後ローリングなどで次々とポイントを重ねて14-4のテクニカルフォール勝ちを収めて18歳にして世界チャンピオンになった。高校生で世界選手権に優勝したのは2002年の伊調馨以来となった[19][20]ワールドカップでは決勝の中国戦を始め全勝してチームの優勝に貢献した[1][21]。12月の全日本レスリング選手権大会では新階級の50kg級に出場するも準決勝で入江に0-10のテクニカルフォール負けを喫して、2年前の今大会で同じ入江に敗れて以来続いてきた連勝記録が63でストップした[22][23]。2018年2月のクリッパン国際大会では決勝でオリンピック2大会連続銀メダリストであるアゼルバイジャンのマリヤ・スタドニクと対戦すると、1-2でリードされるも終了間際にポイントを取り返して2-2となり、ラストポイントを挙げたことにより勝利することになった[24]

2018年4月からは早稲田大学スポーツ科学部に進学すると、ジュニアクイーンズカップジュニアの部で2連覇を果たした[1]。6月の全日本選抜選手権では決勝で入江にフォール勝ちして3連覇を達成した。前年12月の全日本選手権では入江が優勝していたために、7月に世界選手権代表の座を賭けて入江とプレーオフで対戦することになったが、3-4でリードされていた終了15秒前にタックルを決めるなどして、6-4の逆転勝ちで代表を勝ち取った[25][26]。9月の世界ジュニアでは全試合を10-0のテクニカルフォール勝ちで優勝した[27]。世界選手権では決勝でスタドニクを10-0で破ったのを始め、全試合をフォールないしはテクニカルフォール勝ちして大会2連覇を飾った[28][29][30]

FILA世界ランキングは1位(2018年10月現在)[1]

主な戦績[編集]

  • 2008年 - 全国少年少女選手権 24kg級 優勝
  • 2009年 - 全国少年少女選手権 26kg級 2位
  • 2010年 - 全国少年少女選手権 28kg級 優勝
  • 2011年 - 全国少年少女選手権 30kg級 優勝
  • 2012年 - 全国中学生選手権 34kg級 優勝
  • 2012年 - 全国中学選抜選手権 37kg級 優勝
  • 2013年 - ジュニアクイーンズカップ 中学生の部 37kg級 優勝
  • 2013年 - ジュニアオリンピック カデットの部 38kg級 優勝
  • 2013年 - 全国中学生選手権 40kg級 優勝
  • 2013年 - 全日本女子オープン選手権 40kg級 優勝
  • 2013年 - 全国中学選抜選手権 40kg級 優勝
  • 2014年 - クリッパン女子国際大会 カデットの部 43kg級 優勝
  • 2014年 - ジュニアクイーンズカップ カデットの部 43kg級 優勝
  • 2014年 - ジュニアオリンピック カデットの部 43kg級 優勝
  • 2014年 - 全国中学生選手権 44kg級 優勝
  • 2014年 - 世界カデット選手権 43kg級 優勝 
  • 2014年 - 全日本女子オープン選手権 44kg級 優勝
  • 2014年 - 全国中学選抜選手権 44kg級 優勝
  • 2015年 - クリッパン女子国際大会 カデットの部 46kg級 優勝
  • 2015年 - ジュニアクイーンズカップ カデットの部 46kg級 優勝
  • 2015年 - ジュニアオリンピック カデットの部 46kg級 優勝
  • 2015年 - インターハイ 46kg級 優勝
  • 2015年 - 世界カデット選手権 46kg級 優勝
  • 2015年 - 全日本女子オープン選手権 高校生の部 49kg級 優勝
  • 2015年 - 全日本レスリング選手権大会 48kg級 2位
  • 2016年 - クリッパン女子国際大会 カデットの部 49kg級 優勝
  • 2016年 - ジュニアクイーンズカップ カデットの部 49kg級 優勝
  • 2016年 - ジュニアオリンピック カデットの部 48kg級 優勝
  • 2016年 - 全日本選抜選手権 48kg級 優勝
  • 2016年 - 世界カデット選手権 49kg級 優勝
  • 2016年 - 国体 53kg級 優勝

48kg級での戦績

  • 2016年 - 全日本レスリング選手権大会 優勝
  • 2017年 - ヤリギン国際大会 優勝
  • 2017年 - クリッパン女子国際大会 優勝
  • 2017年 - ジュニアクイーンズカップ ジュニアの部 優勝
  • 2017年 - アジア選手権  優勝
  • 2017年 - 全日本選抜選手権 優勝
  • 2017年 - 世界選手権 優勝
  • 2017年 - 国体 53kg級 優勝
  • 2017年 - ワールドカップ 優勝

50kg級での戦績

  • 2017年 - 全日本レスリング選手権大会 3位
  • 2018年 - クリッパン国際大会 優勝
  • 2018年 - ジュニアクイーンズカップ ジュニアの部 優勝
  • 2018年 - 全日本選抜選手権 優勝
  • 2018年 - 世界ジュニア 優勝
  • 2018年 - 世界選手権 優勝

(出典[1][31])。

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f 須崎優衣 | JWF WRESTLERS DATABASE : 日本レスリング協会
  2. ^ 入江ゆき(自衛隊)の牙城を崩す若手選手生まれるか…女子48kg級 日本レスリング協会
  3. ^ 強さの源はスピード=須崎、順調に伸ばす力-世界レスリング 時事通信 2017年8月25日
  4. ^ a b c 吉田沙保里憧れ6年間頑張る/須崎優衣 日刊スポーツ 2015年6月23日
  5. ^ a b c 【特集】史上初の大記録は途切れたが、世界へ飛躍する16歳…女子48kg級・須崎優衣(JWA/東京・安部学院高) 日本レスリング協会
  6. ^ a b 【全国中学生選抜選手権・特集】中学3年間で国内外無敗! 快進撃で3冠達成…女子44kg級・須崎優衣(JOCエリートアカデミー) 日本レスリング協会
  7. ^ 【東京五輪の星になれ】レスリング・須崎優衣 デイリースポーツ 2013年9月10日
  8. ^ 須崎優衣(JWA/東京・安部学院高)が2年連続優勝…女子 日本レスリング協会
  9. ^ 【明治杯全日本選抜選手権・特集】16歳で優勝! 東京オリンピックへの“一番星”輝く…女子48kg級・須崎優衣(JWA/東京・安部学院高) 日本レスリング協会
  10. ^ 東京の星だ16歳須崎優衣初V、昨年アジア女王破る 日刊スポーツ 2016年5月29日
  11. ^ 3連覇の須崎優衣(JWA/東京・安部学院高)ら3選手が優勝…世界カデット選手権・第3日(女子)
  12. ^ 須崎優衣(千葉・JWA/安部学院高)が第1号女王へ、大﨑滉祐(岩手・種市高)が地元優勝…国民体育大会・第2日
  13. ^ 女子48キロ級は須崎が初優勝 全日本レスリング 日本経済新聞 2016年12月22日
  14. ^ レスリング 女子48キロ級で高校2年の須崎が優勝 NHK 2016年12月22日
  15. ^ 須崎と坂上が優勝=レスリング 時事通信 2017年1月28日
  16. ^ 須崎優衣(JWA/東京・安部学院高)と奥野春菜(三重・久居高)が優勝…クリッパン女子国際大会・シニア最終日
  17. ^ レスリング新星・須崎、五輪メダリスト撃破で自信「いい経験になった」
  18. ^ 17歳須崎が連覇!世界選手権で「世界一になって東京の金に」/レスリング サンケイスポーツ
  19. ^ レスリング世界選手権 18歳須崎が初の金メダル NHK 2017年8月25日
  20. ^ 18歳須崎、圧倒的な攻撃力=世界レスリング 時事通信 2017年8月25日
  21. ^ 日本が3連覇、中国破る レスリング女子W杯 日本経済新聞 2017年12月3日
  22. ^ 世界女王須崎まさかの準決勝敗退で号泣「自分のレスリングが全くできなかった」 スポーツニッポン 2017年12月23日
  23. ^ 入江ゆき2年ぶりV、準決勝で18歳須崎破る「自信になる」 デイリースポーツ 2017年12月23日
  24. ^ 3選手が優勝、須崎優衣はリオデジャネイロ銀メダリストを破る…クリッパン女子国際大会
  25. ^ 須崎優衣が3連覇 戦い方の幅広げて雪辱「優勝できてうれしい」 デイリースポーツ 2018年6月18日
  26. ^ レスリング19歳・須崎優衣、残り15秒から逆転で世界切符「私の強さはここからだと」 サンケイスポーツ 2018年7月7日
  27. ^ 須崎と五十嵐が優勝=レスリング世界ジュニア 時事通信 2018年9月21日
  28. ^ 須崎が金メダル=世界レスリング 時事通信 2018年10月26日
  29. ^ 【レスリング世界選手権】須崎優衣が女子50キロ級で圧巻の金 東京スポーツ 2018年10月26日
  30. ^ Athletes&Results
  31. ^ 大会結果

外部リンク[編集]