土性沙羅
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個人情報 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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国籍 | ![]() | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
生誕 | 1994年10月17日(28歳) 三重県松阪市 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
身長 | 159 cm (5 ft 3 in) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
体重 | 69 kg (152 lb) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
スポーツ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
国 | ![]() | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
競技 | アマチュアレスリング | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
大学チーム | 至学館大学 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
担当コーチ | 栄和人 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
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土性 沙羅(どしょう さら、1994年10月17日 - )は、三重県松阪市高町出身の女子レスリング選手である。階級は69kg級。身長159cm[1]。2017年3月、至学館大学を卒業[2]。2017年4月より東新住建に所属[3]。
来歴
自身の父が吉田栄勝(吉田沙保里の父)に指導を受けていた縁があり、栄勝が主宰していた一志ジュニア教室にてレスリングを始めた[4][5]。師匠である栄勝からは徹底的にタックルを叩き込まれた[5]。全国少年少女選手権では小学校4年生の時から3連覇を達成した。松阪市立鎌田中学校時代は全国中学生選手権で2連覇を達成した[1]。
2010年には愛知県の至学館高校に進むと、1年の時には全国高校女子選手権で優勝するが、全日本レスリング選手権大会67kg級では井上佳子に敗れて2位だった[1]。2年の時には全日本選抜で井上を破って優勝したが、実績で及ばず世界選手権代表にはなれなかった。賞金大会であるゴールデングランプリでは優勝して1万ドルを獲得した。さらに世界ジュニアでも優勝すると、高校選手権では2連覇を果たした。全日本レスリング選手権大会でも初優勝した[1]。3年の時には全日本選抜で2位にとどまったものの、高校選手権では3連覇を達成した。しかし、世界ジュニアとゴールデングランプリではそれぞれ3位に終わり2連覇はならなかった。全日本レスリング選手権大会では2連覇を果たした[1]。
2013年には至学館大学に進むと、全日本選抜で2連覇を達成して世界選手権代表に選ばれた。ユニバーシアードと全日本学生選手権ではそれぞれ優勝を飾った。世界選手権では準決勝でウクライナのアリナ・スタドニクに敗れたものの、3位決定戦でドイツのアリーネ・フォケンを破って銅メダルを獲得した[6]。
2014年にはワールドカップとアジア選手権69kg級で優勝すると、全日本選抜では2連覇して世界選手権代表に選ばれた。世界選手権では準決勝でロンドンオリンピックで優勝したロシアのナタリア・ボロベワに6-3で勝った。しかし、決勝ではフォケンと対戦すると、ポイントの取り合いの末に終了間際にポイントを取り返されて4-5で逆転負けを喫して2位に終わった[7]。決勝では左足中足骨を骨折した疑いがあるという[8]。全日本レスリング選手権大会では4連覇を達成した[1]。
2015年には全日本選抜で3連覇を果たした。世界選手権では準々決勝で中国の周風に7-11で敗れるも、その後の3位決定戦でモンゴルのナサンブルマー・オチルバトに6-5で競い勝ち3位となった。今回3位になったことで12月に行われる全日本選手権に出場さえすれば、規定により2016年リオデジャネイロオリンピック代表に内定することになった[9]。12月の全日本選手権では準決勝、決勝と無失点で優勝を飾り、オリンピック代表を決めた[10]。
2016年リオデジャネイロオリンピックでは初戦でウクライナのスタドニクを11-2、2回戦でトルコのブセ・トスンをテクニカルフォール勝ち、準々決勝でカナダのドロシー・イーツを7-2、準決勝でスウェーデンのジェニ・フランソンを7-2でそれぞれ破った。決勝のボロベワ戦では先に2ポイントを先行されたが、第2ピリオド2分過ぎにボロベワのバックを取って2ポイントを取り返して同点に追いついた後に試合終了となったが、土性のポイント奪取がビッグポイント(1回のアタックで獲得した得点)数で上回り、規定によって土性の勝ちとなったため、五輪初出場で金メダルを獲得した[11][12][5]。11月、紫綬褒章を受章[13]。全日本レスリング選手権大会では1ポイントも与えずに圧勝して、今大会6連覇を飾った[14]。
2017年5月にはオリンピック以来の国際大会となるアジア選手権に出場して3度目の優勝を飾った[15]。6月には全日本選抜で優勝した[16]。8月の世界選手権では初戦で地元フランスの選手と接戦になり3-3の内容差で破るなどして決勝まで進むと、フォケンを3-0で破って初優勝を飾った[1][17]。12月の全日本レスリング選手権大会では新階級の68kg級に出場して優勝を飾った[18]。
2018年3月のワールドカップでは優勝した[1]。ケガからの復帰戦となった12月の全日本選手権では大会8連覇を達成した[19]。
2019年4月のアジア選手権では決勝で地元中国の周鳳を破って優勝した[20]。6月の全日本選抜選手権では決勝で自衛隊体育学校の古市雅子を終盤に4-3で逆転勝ちして、世界選手権代表に選ばれた[21]。9月の世界選手権では3回戦でアメリカのタミラ・メンサに1-10で敗れた[22]。その後の3位決定戦でも敗れて5位に終わり、東京オリンピックの出場枠は確保したものの自身の五輪代表を決めることはできなかった[23]。12月の全日本選手権では準決勝で日体大2年の森川美和に敗れたため、五輪代表をかけてプレーオフに出場することになった[24]。
2020年3月のプレーオフでは森川を3-1で破って、東京オリンピック代表が決まった[25]。
2021年8月の東京オリンピックでは3位決定戦でウクライナのアラ・チェルカソワに敗れメダルに届かなかった[26]。
人物
プロ野球は阪神タイガースを贔屓にしており、とりわけ北條史也のファンであることを語っている[27]。2016年9月17日の阪神タイガース 対 横浜DeNAベイスターズ戦(阪神甲子園球場)では始球式を行った[28]。2017年12月には2017年度プロレス大賞レスリング特別表彰を受賞した[29]。
音楽ではBUMP OF CHICKENなど邦楽ロックを好み、BUMP OF CHICKENに関してはライブに行ったりするほどのファンである。
2021年9月28日、自身のTwitterで結婚を発表した[30]。
主な戦績
- 2004年 - 2006年 全国少年少女選手権 3連覇
- 2007年 - 全国中学生選手権 3位
- 2008年 - 全国中学生選手権 優勝
- 2008年 - クリッパン女子国際大会 カデットの部 優勝
- 2009年 - 全国中学生選手権 優勝
- 2009年 - アジアカデット選手権 優勝
- 2009年 - クリッパン女子国際大会 カデットの部 優勝
- 2010年 - 全国高校女子選手権 優勝(65kg級)
- 2010年 - 全日本レスリング選手権大会 2位
- 2011年 - ヤリギン国際大会 5位
- 2011年 - ジュニアクイーンズカップ ジュニアの部 優勝
- 2011年 - 全日本選抜 優勝
- 2011年 - ゴールデングランプリ 優勝
- 2011年 - 世界ジュニア 優勝
- 2011年 - 全国高校女子選手権 優勝(70kg級)
- 2011年 - 全日本レスリング選手権大会 優勝
- 2012年 - ヤリギン国際大会 優勝
- 2012年 - ジュニアクイーンズカップ ジュニアの部 優勝
- 2012年 - JOC杯ジュニアオリンピック 優勝
- 2012年 - ワールドカップ 優勝
- 2012年 - 全日本選抜 2位
- 2012年 - 全国高校女子選手権 優勝
- 2012年 - 世界ジュニア 3位
- 2012年 - ゴールデングランプリ 3位
- 2012年 - 全日本レスリング選手権大会 優勝
- 2013年 - ジュニアクイーンズカップ ジュニアの部 優勝
- 2013年 - JOC杯ジュニアオリンピック 優勝
- 2013年 - 全日本選抜 優勝
- 2013年 - ユニバーシアード 優勝
- 2013年 - 全日本学生選手権 優勝
- 2013年 - 世界選手権 3位
- 2013年 - 全日本レスリング選手権大会 優勝
- 2014年 - ワールドカップ 優勝
- 2014年 - アジア選手権 優勝
- 2014年 - 全日本選抜 優勝
- 2014年 - 世界選手権 2位
- 2014年 - 全日本レスリング選手権大会 優勝
- 2015年 - 全日本選抜 優勝
- 2015年 - 世界選手権 3位
- 2015年 - 全日本レスリング選手権大会 優勝
- 2016年 - アジア選手権 優勝
- 2016年 - リオデジャネイロオリンピック 優勝
- 2016年 - 全日本レスリング選手権大会 優勝
- 2017年 - アジア選手権 優勝
- 2017年 - 全日本選抜 優勝
- 2017年 - 世界選手権 優勝
68kg級での戦績
- 2017年 - 全日本レスリング選手権大会 優勝
- 2018年 - ワールドカップ 優勝
- 2018年 - 全日本レスリング選手権大会 優勝
- 2019年 - アジア選手権 優勝
- 2019年 - 全日本選抜 優勝
- 2019年 - 世界選手権 5位
- 2019年 - 全日本レスリング選手権大会 5位
- 2021年 - 東京オリンピック 5位
(出典[1])
脚注
- ^ a b c d e f g h i JWF WRESTLERS DATABASE : 日本レスリング協会 土性沙羅
- ^ “五輪金、川井・土性が至学館卒業 レスリング女子”. 公益財団法人日本オリンピック委員会 (2017年3月16日). 2017年3月26日閲覧。
- ^ “リオ「金」土性、登坂と同じ「東新住建」入社へ”. 読売新聞 (2016年10月5日). 2016年10月5日閲覧。
- ^ 【特集】世界選手権へかける(9)…女子67kg級・土性沙羅(至学館大) 日本レスリング協会
- ^ a b c “五輪レスリング 土性「タックルの師」吉田父にささげる金”. 毎日新聞. 毎日新聞社. (2016年8月18日) 2016年9月19日閲覧。
- ^ 女子67キロ級、土性が「銅」…世界レスリング 読売新聞 2013年9月21日
- ^ 登坂2連覇、浜田初優勝 土性は決勝で敗れ銀 世界選手権 MSN産経ニュース 2014年9月10日
- ^ 土性、左足中足骨骨折の疑い 世界選手権決勝で負傷 MSN産経ニュース 2014年9月11日
- ^ 【レスリング】土性、女子69キロ3位!リオ代表事実上決定 スポーツ報知 2015年9月10日
- ^ 土性「金メダルだけ」=全日本レスリング 時事通信 2015年12月22日
- ^ “レスリングでの「階級」とは?”. 【SPAIA】スパイア (2016年10月12日). 2020年11月15日閲覧。
- ^ “土性沙羅も続いた! 日本女子重量級初の金メダル”. ニッカンスポーツ・コム. (2016年8月18日) 2016年8月18日閲覧。
- ^ “秋の褒章、772人20団体の受章決まる”. 朝日新聞デジタル (2016年11月2日). 2016年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月12日閲覧。
- ^ 土性、圧勝に胸を張る「金メダリストのプライド」/レスリング サンケイスポーツ 2016年12月23日
- ^ 川井梨紗子(ジャパンビバレッジ)土性沙羅(東新住建)ら5選手が優勝
- ^ リオ金の貫禄!川井&土性が優勝、世界選手権へ/レスリング サンケイスポーツ
- ^ レスリング世界選手権 土性が初の金メダル NHK 2017年8月25日
- ^ 川井梨紗子、高橋侑希らが優勝 レスリング全日本 日刊スポーツ 2017年12月23日
- ^ 伊調、川井梨破り優勝=土性は8年連続V-全日本レスリング 時事通信 2018年12月23日
- ^ 土性・入江・17歳稲垣がV レスリングのアジア選手権 日本経済新聞 2019年4月25日
- ^ 土性沙羅「本当にギリギリ」残り12秒執念逆転で世界切符 スポーツ報知 2019年6月16日
- ^ レスリング土性沙羅4年ぶり黒星「弱いから負けた」 日刊スポーツ 2019年9月19日
- ^ 土性・乙黒、ともに3位決定戦で敗れる 世界レスリング 日本経済新聞 2019年9月20日
- ^ 土性沙羅タックル不発で敗退「練習ではできるのに」 日刊スポーツ 2019年12月21日
- ^ レスリング 乙黒圭祐が五輪代表 弟・拓斗との“兄弟五輪” 女子68キロ級は土性 スポーツニッポン 2020年3月5日
- ^ “リオ「金」の土性沙羅、3位決定戦で敗れ2大会連続のメダルならず”. 読売新聞 2021年8月3日閲覧。
- ^ “【阪神】北條…土性の”金ラブパワー”で「1番・遊撃」定着狙う!”. スポーツ報知. (2016年8月19日) 2016年9月19日閲覧。
- ^ “レスリング・土性、“大ファン”北條の前でノーバン投球”. SANSPO.COM. (2016年9月18日) 2016年9月19日閲覧。
- ^ “【プロレス大賞】レスリング特別表彰は世界選手権優勝6選手に”. 東京スポーツ (2017年12月14日). 2017年12月23日閲覧。
- ^ “レスリング土性沙羅 結婚を発表”. Yahoo!ニュース. 2021年9月28日閲覧。