狩撫麻礼

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

狩撫 麻礼(かりぶ まれい、Caribu Marley、1947年 - 2018年1月7日[1])は、漫画劇画原作者男性カリブ・マーレィひじかた憂峰土屋ガロン椿屋の源marginalダークマスター東京ローカルハーツ&マインズラスト★パスカリブsong[2]などの別名でも活動。

生涯[編集]

少年時代は東京都下町で過ごす。高校生の頃に読んだ白土三平の『カムイ伝』に強い影響を受ける。高校卒業後、職を転々とするが、30歳の頃に一念発起し漫画原作者になるべく小池一夫の私塾「劇画村塾」一期生として学ぶ。

1979年、『シリーズ輪苦の長い旅 ザ・リミット』(画・園田光慶週刊漫画ジョー掲載)で原作者としてデビュー(同1979年、大友克洋作画の「East of The Sun, West of The Moon」でデビューという情報もある[3])。骨太な筋立ての劇画原作を数多く手掛ける。1986年に『ア・ホーマンス』が松田優作主演・監督で映画化されたのに続き、『迷走王 ボーダー』と『土岐正造トラブルノート ハード&ルーズ』がヒット、代表作となる。

『タコポン』の1995年の連載終了以降は、狩撫麻礼名義での作品発表はなく、以後作品ごとに別個のペンネームを使用している。その理由としては、読者や編集部から過去の作品の固定化したイメージを求められることに不満だったこと、『タコポン』が無反応だったのでどうやらワンサイクルが終わったと判断し、再デビューするつもりで「狩撫麻礼」の名を用いるのを止めたという[4]。だがその独特の作風=狩撫節から、狩撫麻礼作品と特定することは比較的容易である。

最近の単行本の表記では、これらの別名のあとにカッコつきで狩撫麻礼とクレジットされることもあるが、編集サイドの意図によるものと思われる。

『ルーズ戦記 オールドボーイ』(画・嶺岸信明、原作は土屋ガロン名義、週刊漫画アクション連載)は、2007年のアイズナー賞最優秀日本作品部門を受賞した。また、同作を原作として、韓国にて朴贊郁(パク・チャヌク)監督のもとに映画化された『オールド・ボーイ』が2004年のカンヌ映画祭審査委員大賞を受賞。

2018年1月7日、死去。70歳没[1]

人物[編集]

  • 青年期にレイ・チャールズなどの黒人音楽に強く影響を受ける。その後レゲエミュージックにインスパイアされ、これが以後の作品に大きく影響する。ペンネームの狩撫麻礼もジャマイカのあるカリブボブ・マーレーに由来。
  • いしかわじゅんのギャグ漫画に「風博士」という役名で登場している。
  • 一度だけ合作をしたことがある江口寿史の『江口寿史の正直日記』によると、狩撫のマンションに招かれると、冷蔵庫の中はすべてビールであるとか、サンドバッグがあるとかの、「完全に狩撫麻礼的なハードボイルドな部屋」で、圧倒されたという。
  • 劇画村塾の同期である山本貴嗣の漫画に本人をモデルにした狩魔無礼(最終教師)もしくはカリマ(エルフ・17)というキャラクターが良く登場してくる。

主な作品[編集]

狩撫麻礼名義[編集]

別名義[編集]

  • 少女ネム(カリブ・マーレィ名義、画・木崎ひろすけコミックビーム連載 1996)
  • ロンリネス(東京ローカル名義、画・仲能健児、コミックビーム連載 1996)[2]
  • ルーズ戦記 オールドボーイ(土屋ガロン名義、画・嶺岸信明、漫画アクション連載 1996-1998) - 2003年映画化
  • 殺気ゆえ(不動チカラ名義、画・木村直巳、近代麻雀ゴールド連載 1998)
  • 湯けむりスナイパー(ひじかた憂峰名義、画・松森正、漫画サンデー連載 1998-2012) - TVドラマ化
  • 非国民(ハーツ&マインズ名義、いましろたかしとの共同筆名、コミックビーム連載 2000)[2]
  • オトナの漫画 (ダークマスター名義 画・泉晴紀 コミックビーム連載 2000)ー内作品ダークマスターを原作としてタニノクロウによる舞台化がされている
  • 平成大江戸巷談 イレギュラー(椿屋の源名義、画・江口寿史、漫画アクション連載 2002)
  • 夕陽の落ちるころ(ラスト★パス名義、画・やまだないと、コミックビーム連載 2002)[2]
  • Astral Project 月の光(marginal名義、画・竹谷州史、コミックビーム連載 2004)[2]
  • リバースエッジ 大川端探偵社(ひじかた憂峰名義、画・たなか亜希夫、週刊漫画ゴラク不定期連載 2007-)
  • ネオ・ボーダー(ひじかた憂峰名義、画・たなか亜希夫、漫画アクション連載 2011-2015)
  • ワルキューレ(土屋ガロン名義、画・和泉晴紀、コミックビーム連載 2014)
  • サウダージ(カリブsong名義、画・田辺剛、コミックビーム連載 2014)[2]

脚注[編集]

  1. ^ a b マンガ原作者の狩撫麻礼が死去、70歳 コミックナタリー 2018年1月15日
  2. ^ a b c d e f 『月刊コミックビーム 2018年3月号』狩撫麻礼○月刊コミックビーム掲載作品
  3. ^ 『狩撫麻礼作品集―カリブソング (Side A)』 (アスペクトコミックス)P.4
  4. ^ COMIC GON! Vol.5 男気特集』(1999年、ミリオン出版)内「狩撫麻礼・FAXインタビュー一問一答」

外部リンク[編集]