火星隕石

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火星隕石(かせいいんせき)は火星起源で地球に落下した隕石である。火星に他の天体が衝突した結果、放出されたとされている隕石である。地球で発見された数千個の隕石の内、34個の隕石が火星起源だとされている。その多くは2000年以降に発見された。火星起源であることを示す多くの研究結果がある。石質隕石としては球粒の見られないエイコンドライトに分類される。

1983年に、M.R.スミスらがいわゆるSNC隕石グループ(シャーゴッタイト、ナクライト、シャシナイト)が隕石の放射線分析の結果、火星起源であると示唆した。これらの結果はTriemanらによっても確認され、1983年末、D.D.ボガードらによってシャーゴッタイトに分類される エレファント・モレインA79001に含まれる希ガスの存在比率が、1970年代バイキング計画の結果得られた火星の大気の組成とにていることを発見した。

34個の火星隕石はシャーゴッタイトに分類されるものが25個、ナクライトが7個、シャシナイトが2個である。その他に1980年イエメンに落下したカイドゥン隕石は火星の衛星フォボスに起源があるとされている。

SNC隕石グループの大部分は地質学的年代は若く、火星の火山活動が数百年まであったことを示し、宇宙線の結果からは宇宙空間にあった時間も比較的短かったことが示されている。

シャーゴッタイト[編集]

シャーゴッタイトは、1865年インドのSherghatiで発見されたシャーゴッティ隕石から名付けられている。

最も有名なシャーゴッタイトはALH84001で、内部からは微細な原始的なイモムシのような生命体化石らしきものが確認され、生物の痕跡であるかどうかのの議論が行われた。ALH84001の年代は45億年と、ほかのSNC隕石の年代が13億年以内であるのに比べて古くどのように形成されたのか結論は出ていない。主なものにNWA 4766がある。

ナクライト[編集]

ナクライトは、1911年エジプトに落下したナクラ隕石から名付けられている。普通輝石に富み、13億年前の玄武岩マグマから形成された。普通輝石とカンラン石結晶を含んでいる。結晶化した年代はTharsis、Elysium、Syrtis Majorのどれかの火山で形成されたと考えられている。ナクタイトは約1億年前に火星からとび出し、1万年前以後に地球に落下した隕石群であると考えられている。

シャシナイト[編集]

シャシナイトは、1815年フランスの Chassignyで発見された隕石から名付けられている。シャシナイトはアフリカの北部で発見されたNWA 2737だけが知られている。シャーゴッタイト、ナクライトと比べて酸化鉄酸化マグネシウムが少なくカンラン石を主成分とする。

関連項目[編集]