液体塩こうじ

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液体塩こうじ(えきたい しおこうじ)はを混ぜて発酵・熟成させた日本の伝統的な調味料塩こうじ」の液体タイプで、ハナマルキが製造販売している。

概要[編集]

戦略的ヒット商品[編集]

  • 2011年後半から始まった塩麹ブーム[1]をきっかけとし、4月16日に売り出された「塩こうじ」に続いて売り出された商品。一般的なペースト状の商品と異なり、市場では初めてとなる液体タイプである[2]。2012年10月に発売され、発売1ヶ月で40万本の売り上げを記録するヒット商品となった[2][3]
  • ハナマルキの花岡俊夫社長液体塩こうじについて、「海外を含め、広く人気のある商品に育つ可能性を秘めています」と語っている[4]。ハナマルキは液体塩こうじを含む「塩こうじ」シリーズを味噌・即席味噌汁に次ぐ“第3の柱”とし、大利根工場(群馬県邑楽郡)の製造設備を増強し、積極的なプロモーションを行っている[5]
  • ハナマルキはレシピコミュニティーサイトのクックパッドに「液体塩こうじ」のレシピページを2013年7月に開設し、開設1年で累計アクセス数が100万PVに達した[6]
  • 液体塩こうじのプロモーション活動を積極的に行っており、マスメディア・ソーシャルメディア×リアルイベントのクロスメディア戦略で、新しい切り口のプロモーションを多彩に実施している[7]
  • 2017年6月からは、ABCクッキングスタジオとのコラボレーションで、液体塩こうじの料理教室「ハナマルキッチン」を実施。料理教室を通じた、液体塩こうじの浸透にも取り組んでいる[8]
  • 顧客ニーズに対応し、液体塩こうじの減塩タイプや除菌タイプを開発。飲食店や惣菜工場などへの取り組みも功を奏して、2015年には業務用液体塩こうじの売上が前年比150%を記録した[9]

開発の経緯[編集]

  • ハナマルキではペースト状の「塩こうじ」のヒットに伴い、第二弾商品の企画が検討されていた。従来のペースト状の商品には消費者から「こうじの粒や、発酵食品特有のにおいが苦手」という意見が出ており、開発者は塩こうじから粒をなくすことを考え始めた。最終的に、もろみを圧搾して醤油を作るのと同様に、塩麹も圧搾して液体にすれば良いという着想に至った[2]

多層ラベルの導入[編集]

  • ハナマルキ凸版印刷と「多層ラベル」による「ぺらっとめくると裏面にレシピ!」を企画開発し、2013年9月からの商品に適用した。二層のラベルのうち表のラベルをめくると、その裏面と内側のラベルにも情報が掲載されているというもので、凸版印刷が持つ技術を応用したものである。従来の約3倍の情報を掲載が可能になり、めくったラベルをミシン目から切り離してレシピを保存することもできる[10][11]。本ラベルが評価され、2014年の第53回ジャパンパッケージングコンペティションにおいて、経済産業省商務情報政策局長賞を受賞した[10][12]

派生商品の展開[編集]

  • 2015年3月よりから揚げ粉に液体塩こうじを組み合わせた商品を一般向けに発売し[13]、同年夏には加工食品メーカーへの展開を意図した除菌タイプの液体塩こうじを発売した[14]。なお、後者の製造に伴って、ハナマルキは工場に専用ラインを増設している[14]
  • 2016年6月には、従来の液体塩こうじを50%減塩した、減塩タイプの商品「やさしい液体塩こうじ」を業務用のみで発売[15]

受賞 [編集]

  • 2014年2月、サンケイリビング社主催「第20回助かりました大賞」で入賞[16]
  • 2015年8月日本食糧新聞「業務用加工食品ヒット賞」の和食部門でヒット賞を受賞[17]。また、同年8月経済産業省「The Wonder 500 ™(ザ・ワンダー・ファイブハンドレッド)」にて、“世界にまだ知られていない、日本が誇るべき優れた地方産品”の1つに認定された[18]
  • 2019年6月、ユニークな商品開発やマーケティングを武器に急成長する商品にスポットをあてる「日経POSセレクション」に選出[19]

海外展開 [編集]

  • 2015年4月、鶏肉加工品の生産・輸出拠点になっているタイにおける「液体塩こうじ」の販売・流通の強化を目的として、ハナマルキタイランドを設立[20]
  • フランス人シェフなど海外有名シェフへのPRを進めており、ミシュラン1つ星を9年連続で獲得しているレストランの総料理長から、液体塩こうじのその風味と汎用性が高く評価され、[21]。イタリアの三ツ星レストランでは、液体塩こうじを使用したメニューが採用されている。[22]
  • 2017年9月液体塩こうじ GFCOのグルテンフリー認証を取得[23]
  • 2018年10月液体塩こうじの製造工場をタイに建設することを発表。液体塩こうじの海外展開を本格的に始める[24]

特許取得 [編集]

プロモーション・コラボレーション[編集]

  • 2015年4月 米国のCIA(カリナリー・インスティテュート・オブ・アメリカ)主催の国際料理会議「ワールド・オブ・フレーバー」に出席し、トップシェフやレストランオーナーに液体塩こうじをプレゼンテーション[33]
  • 2015年8月 東京メトロ駅構内「ジュースの森にて、液体塩こうじを使用したジュースを発売[34]
  • 2015年11月 前園真聖氏・平野孝氏・福西崇史氏・清水範久氏による親子サッカー教室&液体塩こうじ試食会[35]
  • 2016年2月 液体塩こうじを使用したビーガンスープ、サンシャインジュースと共同開発で販売[36]
  • 2017年6月 液体塩こうじの料理教室「ハナマルキッチン」スタート[37]
  • 2018年3月 AuB株式会社、慶應義塾大学SFC研究所と共同で、液体塩こうじの腸内環境への効果およびスポーツパフォーマンスへの効果を研究する『液体塩こうじ・アスリート腸内環境向上プロジェクト』を発足[38]2019年1月にその研究結果を発表、免疫力の向上に貢献するとされる腸内細菌の増加を確認した[39]
  • 2019年4月 ベーカリー&レストラン沢村とのコラボレーションで、液体塩こうじを使用した食パンを発売[40]
  • 2019年6月 化粧品メーカーのコスメテックスローランド社と共同で液体塩こうじを使用した「塩こうじフェイスパック」を発売[41]
  • 2019年8月 弁当製造の大船軒とのコラボレーションで液体塩こうじを使用した駅弁を東京駅で発売[42]


メディア関連[編集]

CMキャラクター[編集]

関連文献[編集]

書籍[編集]

  • 浜内千波液体塩こうじ使いこなしレシピ双葉社〈双葉社スーパームック〉、2014年4月。ISBN 978-4575454352

特許出願[編集]

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ “塩こうじ、ブームに水差す官製市場 加工米品薄に”. 日本経済新聞 電子版. (2012年4月29日). http://www.nikkei.com/article/DGXNASFB24014_U2A420C1000000/ 2014年10月14日閲覧。 
  2. ^ a b c 廣野順子 (2012年11月27日). “連載:ヒットの芽「サラサラとした液体タイプの塩こうじが1カ月で40万本販売」”. 日経トレンディネット. http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20121121/1045676/?rt=nocnt 2014年10月14日閲覧。 
  3. ^ 「戦士の逸品」 2013年9月10日(火)放送内容”. テレビ紹介情報. 価格.com. 2014年11月9日閲覧。
  4. ^ 「(トップに聞く わが社の戦略)ハナマルキ・花岡俊夫社長 /長野県」、朝日新聞 東京地方版/長野、2014年7月23日、28頁。
  5. ^ “ハナマルキ、第3の柱に「塩こうじ」 設備増強で足場固め”. 日本食糧新聞. (2013年4月5日). http://news.nissyoku.co.jp/Contents/urn/newsml/nissyoku.co.jp/20130405/WAKUI20130403051107688/1 2014年11月9日閲覧。 
  6. ^ “ハナマルキ、料理サイト内「液体塩こうじ」レシピが100万PV達成”. 日本食糧新聞. (2014年8月18日). http://news.nissyoku.co.jp/Contents/urn/newsml/nissyoku.co.jp/20140818/WAKUI20140811013600913/1 2014年11月9日閲覧。 
  7. ^ ハナマルキ「マスメディア・ソーシャルメディア×リアルイベント」のクロスメディア戦略を加速 - PR TIMES
  8. ^ ハナマルキとABCクッキング、全国で料理教室開く 液体塩こうじレシピ紹介 - ハナマルキ
  9. ^ 前年比150%の売上。業務用『液体塩こうじ』の快進撃~ハナマルキ株式会社 - フーズチャネル
  10. ^ a b “ハナマルキ、「液体塩こうじ」2層ラベルが局長賞 ジャパンパッケージングコンペティション”. 日本食糧新聞. (2014年4月18日). http://news.nissyoku.co.jp/Contents/urn/newsml/nissyoku.co.jp/20140418/WAKUI20140411023517822/1 2014年11月9日閲覧。 
  11. ^ ハナマルキ株式会社、凸版印刷株式会社 (2013年8月30日), ハナマルキと凸版印刷、商品ボトルの新ラベルを企画開発、『液体塩こうじ』の“ぺらっとめくると裏面にレシピ!”に展開〜従来の約3倍の情報を掲載、はがしたラベルは切り取って保管可能〜, , ニュースリリース (凸版印刷), http://www.toppan.co.jp/news/2013/08/newsrelease130830.html 2014年11月14日閲覧。 
  12. ^ “【受賞のお知らせ】ハナマルキ「液体塩こうじ」の2層ラベルが、 第53回ジャパンパッケージングコンペティションにて、 経済産業省商務情報政策局長賞を受賞しました。” (プレスリリース), ハナマルキ, (2014年4月11日), http://www.hanamaruki.co.jp/news/2014/1422.html 2014年11月9日閲覧。 
  13. ^ エボル (2015年2月1日). “「液体塩こうじ」と「から揚げ粉」がセットになった「塩から揚げの素」発売”. NN.マイナビニュース. http://news.mynavi.jp/news/2015/02/01/112/ 2015年3月19日閲覧。 
  14. ^ a b “ハナマルキ、液体塩こうじ長持ち ろ過で除菌 業務用”. 日本経済新聞. (2015年3月17日). http://www.nikkei.com/article/DGXMZO84450710W5A310C1000000/ 2015年3月19日閲覧。 (生活・シニア面)掲載。
  15. ^ 介護・病院食分野にも提案| - 日本食糧新聞
  16. ^ 第20回「助かりました大賞」決定! 去年一番助かったのは? - サンケイリビング新聞社
  17. ^ 第19回業務用加工食品ヒット賞 - 日本食糧新聞
  18. ^ Wonder 500 ™(ザ・ワンダー・ファイブハンドレッド)認定商品一覧 - The Wonder 500 ™(ザ・ワンダー・ファイブハンドレッド)
  19. ^ 日経POSセレクション2019 - 日経POSセレクション
  20. ^ 「液体塩こうじ」販売・流通を強化(2015年8月4日) - yahooニュース(BizBuz)
  21. ^ 仏国シェフも絶賛 「減塩やさしい液体塩こうじ」 - 食品新聞社
  22. ^ ハナマルキ「液体塩こうじ」 イタリアの三ツ星店で採用 - Yahooニュース
  23. ^ 海外向け「液体塩こうじ」が GFCOのグルテンフリー認証を取得いたしました - ハナマルキ
  24. ^ 塩こうじ、海外で本格展開=ハナマルキ、タイに工場 - 時事通信社
  25. ^ 当社の「液体塩こうじ」が特許を取得いたしました - ハナマルキ
  26. ^ 当社の「液体塩こうじ」が米国での特許を取得いたしました - ハナマルキ
  27. ^ ハナマルキ、「液体塩こうじ」台湾で特許取得 - 日本経済新聞
  28. ^ ハナマルキ、インドネシアで液体塩こうじの特許取得 - 日本経済新聞
  29. ^ ハナマルキ、「液体塩こうじ」中国で製造特許取得 アジア戦略加速へ - 日本食糧新聞
  30. ^ ハナマルキ. “塩こうじ パパッと簡単クッキング”. 2014年10月14日閲覧。
  31. ^ 液体塩こうじレシピコンテストグランプリ決定 - 朝日新聞社
  32. ^ ハナマルキ、野外イベントで液体塩こうじを無料配布 - 日本食糧新聞社
  33. ^ ハナマルキ、「液体塩こうじ」を国際料理会議でPR 海外での販売加速 - 日本食糧新聞社
  34. ^ 液体塩こうじ入りジュース、東京メトロ駅店舗で発売 - exsiteニュース
  35. ^ ハナマルキが親子サッカー教室&液体塩こうじ試食会開催! - サカイク
  36. ^ ハナマルキ「液体塩こうじ」を使ったビーガンスープ、サンシャインジュースと共同開発で2/16(火)より販売開始 - exsiteニュース
  37. ^ ABCクッキングスタジオのハナマルキッチン1dayレッスンを体験してきました! - hanako
  38. ^ ハナマルキ×AuB鈴木啓太×慶應義塾大学SFC研究所 液体塩こうじでパフォーマンス向上!?共同研究プロジェクト発足! - NewsTV
  39. ^ 液体塩こうじ、腸内細菌の増加確認 - 日本経済新聞
  40. ^ ハナマルキ、食パンに液体塩こうじ - 日本経済新聞
  41. ^ ハナマルキ、液体塩こうじを使った化粧品 - 日本経済新聞
  42. ^ ハナマルキ、液体塩こうじ使用の駅弁発売 東京駅で - 日本経済新聞

外部リンク[編集]