河童の三平

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
河童の三平
Sakaiminato Station Square Sanpei&Tanuki&Kappa Statue 1.JPG
鳥取県境港市境港駅前に設置されている「河童の三平・タヌキ・カッパ」のブロンズ像。
漫画:貸本版 『河童の三平』
作者 水木しげる
出版社 兎月書房
発表期間 1961年 - 1962年
巻数 全8巻
漫画:ぼくら版 『カッパの三平』
作者 水木しげる
出版社 講談社
掲載誌 月刊ぼくら
発表号 1966年1月号 - 1966年7月
漫画:少年サンデー版 『河童の三平』
作者 水木しげる
出版社 小学館
掲載誌 週刊少年サンデー
発表号 1968年7月7日号 - 1969年11月9日
その他 別冊少年サンデーに外伝が掲載
漫画:小学一年生版 『カッパの三平』
作者 水木しげる
出版社 小学館
掲載誌 小学一年生
発表号 1993年4月号 - 1994年3月
映画:カッパの三平
監督 平田敏夫
制作 にっかつ児童映画
封切日 1993年3月13日
上映時間 90分
その他 文部省選定
テンプレート - ノート
水木しげるロードに設置されている「魔女の花子」(三平の友人)のブロンズ像。
水木しげるロードに設置されている「死神」のブロンズ像。

河童の三平』(かっぱのさんぺい)は水木しげる著の漫画シリーズおよび、それを原作として作成された特撮テレビドラマアニメーション映画

概要[編集]

漫画『河童の三平』は一作のみでなく、発表雑誌、内容の違う複数の作品が存在するが、河童によく似た人間の少年、河原三平を主人公としている点はほぼ一致する(一作のみ例外、後述)。各作品の詳細は下記に紹介する。また、漫画から派生した映像作品(特撮、アニメーション)が存在する(後述)。

作品について[編集]

「河童の三平」の前身は作者水木しげるが幼い親戚の子供に話して聞かせた「河童のカー坊」の話が元となっている。この「河童のカー坊」はほとんど出任せで作られた物語であり、現在の河童の三平とは異なる物語だったと思われる。

その後紙芝居になり名称も「河童の三平」となり、前後あわせて80編の作品にされた。しかしここで作者の水木しげるは最後に失敗したと語る。四十数匹の河童が人間社会に登場したという話に発展した作品は極めて実在感を失い、ストーリーの展開も難しくなったという。こうして後編の40編は未公開で終わった。

後に再編集され貸本漫画として「河童の三平」は現在の形となり復活した。しかし貸本漫画の出版屋の事情などから全八巻で連載終了を告げられ、やむなく終了させたという経緯がある。

メインキャラクター[編集]

※ 愛蔵版「河童の三平」を元に記載

三平
長野県の山中村に住む少年。物語当初で学校に入学している事から推定年齢は6~7歳。家は山の中に一件だけ取り残されているように建つ茅葺屋根で、三平は当初おじいさんと一緒に暮らしているが、後にかん平やタヌキたちと暮らすようになる。苗字は河原。
河童と良く似た外見をしており、三平の家のご先祖写真の中には明らかに河童そのものの写真も紛れている。後に河童国の学者に調べられ、背中の皮膚の内側に甲羅が退化したものがあるらしい。ちなみにヘソもないが、こちらは河童たちと初めて遭遇した時に取られてしまったため。[1]
勉強や運動は苦手、気も弱くお人よしなので騙される事もあるが、数々のピンチを切り抜けて冒険をする場面もある。
父親はとある研究をしたまま行方不明に、母親は三平を大学に行かせるための資金稼ぎで東京のパチンコ屋で働いている。
かん平
山中村に流れるとある川の川底にあるという河童の国の長老の息子。紛れもない河童であり、三平と瓜二つ。迷い込んできた三平に付いて行き、地上世界に留学する事になる。三平と交代で学校に行くようになる。
三平と同様の外見をしているが性格は多少強気で、頭の皿と「オレ」という一人称が三平との見分け方。三平とも仲良くなり、後に三平と共に地下世界を冒険する事になる。人家は湿気が無いので留守番は嫌い。
タヌキ
山中村の山の中に住むタヌキ。いたずらが大好き。三平とは当初は敵同士だったが後に共に暮らすようにまでなる。人間社会の事を良く知っており、インテリぶりを発揮する場面もある。
小人
三平の父親が生涯かけて見つけ出した小人たちで、他には世界中どこにもいない。ひげ面の男性、団子頭にしている女性、そしてハゲの子供がおり、どうやら家族らしい。後に女の子と男の子が2人増える。
死神
しゃれこうべの頭に汚い布を着ている男性。死の国からやってきており、死ぬ間際にある人間に警告を与え、死んだ後はを死の国へ運ぶという仕事をしている。しかしその成績は低迷しているらしく、閻魔様に怒られるのが嫌で、あの手この手で三平や他の子供たちの魂を無理矢理持って行こうとする。何か裏があるような言動をするが三平は良く騙される。

漫画版[編集]

貸本版『河童の三平』[編集]

1961年から1962年まで兎月書房から刊行された同名貸本劇画集に連載。河童にそっくりな人間の子ども、河原三平がひょんなことから河童の世界に迷い込むことがキッカケで、河童の長老の息子が人間世界への留学することになることから始まる長編物語。全8冊。

ぼくら版『カッパの三平』[編集]

1966年月刊ぼくら』で連載された。貸本版序盤のリメイク的内容。

少年サンデー版『河童の三平』[編集]

1968年から1969年まで『週刊少年サンデー』『別冊少年サンデー』で連載された。貸本版のリメイクに、複数回新規オリジナルの挿話が挿入される構成。

小学一年生版『カッパの三平』[編集]

1993年から1994年まで小学館の学年別学習雑誌『小学一年生』に連載された。オールカラー作品で、河童(本作中では名前は登場しないがサンデー版のかん平と同一キャラクターだと思われる)が行方不明になった人間の少年三平になりすまして、人間世界で生活するという内容。

読み切り版[編集]

河童の三平 山物語 夢のハム工場の巻
1990年月刊少年キャプテン』12月号に掲載。
河童の三平 家の神
2013年8月27日から無料WEB漫画サイト『やわらかスピリッツ』、及び同日発売の『月刊!スピリッツ』10月号に掲載。
水木にとって、WEB漫画媒体への描き下ろしは初めての試みとなる[2]

特撮版[編集]

1968年10月4日から1969年3月28日までNET系で全26話が放送された。

アニメ版[編集]

1993年にっかつ配給で劇場用アニメ『カッパの三平』が公開された。脚本は『ゲゲゲの鬼太郎』第1期・第2期・第4期の雪室俊一。90分のカラー作品。

スタッフ[編集]

キャスト[編集]

主題歌[編集]

「生きてるよ」
作詞 - 山上路夫 / 作曲 - 池毅 / 編曲 - 信田かずお / 歌 - ダ・カーポ
「カッパの三平」
作詞 - 水木しげる / 作曲 - 牧野三朗 / 編曲 - 牧野三朗 / 歌 - 歌愛子&パパ

DVD[編集]

デジタルリマスター化したDVDがポニーキャニオンから発売。初回限定生産の愛蔵版には、原画デザインのスリーブケース、劇場パンフレットのミニチュア版などの特典付き。

  • 映画『カッパの三平』特別愛蔵版(2016年4月20日発売)、PCBE-54832
  • 映画『カッパの三平』通常版(2016年4月20日発売)、PCBE-12149

書誌情報[編集]

各シリーズ別に比較的新しい書誌を記載。(絶版含む)

貸本版

サンデー版

また、eBookJapanから電子書籍として全5巻が配信されている。

その他

『ぼくら』版、『小学一年生』版、読み切り版を収録。

脚注[編集]

  1. ^ それ以降にヘソのある絵も見られるが、(描写は無いものの)返してもらったと思われる。
  2. ^ 遂に解禁!巨匠・水木しげる氏がWEB漫画に堂々の初参戦!”. SankeiBiz. 2013年8月27日閲覧。
  3. ^ a b 『山物語 夢のハム工場の巻』収録。

参考文献[編集]

  • 「水木しげる詳細年譜」『完全版 水木しげる伝』下(戦後編)、講談社〈講談社漫画文庫〉、2005年1月。ISBN 4-06-360838-7

外部リンク[編集]