ゲゲゲの女房 (映画)
| ゲゲゲの女房 | |
|---|---|
| 監督 | 鈴木卓爾 |
| 脚本 |
大石三知子 鈴木卓爾 |
| 原作 | 武良布枝『ゲゲゲの女房』 |
| 製作 | 佐藤正樹 |
| 出演者 |
吹石一恵 宮藤官九郎 |
| 音楽 | 鈴木慶一 |
| 主題歌 |
ムーンライダーズ feat. 小島麻由美 「ゲゲゲの女房のうた」 |
| 撮影 | たむらまさき |
| 編集 | 菊井貴繁 |
| 制作会社 | スローラーナー |
| 製作会社 | 『ゲゲゲの女房』製作委員会 |
| 配給 | ファントム・フィルム |
| 公開 |
|
| 上映時間 | 119分 |
| 製作国 |
|
| 言語 | 日本語 |
『ゲゲゲの女房』(ゲゲゲのにょうぼう)は、漫画家・水木しげるの妻・武良布枝が著した自伝『ゲゲゲの女房』を原作とし、2010年11月20日[1][2]に公開された日本映画である。水木が有名漫画家になるまでの、4年間ほどの貧乏な夫婦生活を描いた[3]。同年放送されたNHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』とは原作(原案)を同じくするが別プロジェクトであるため、テレビドラマの劇場版などではない(後述)。
鈴木卓爾監督の長編2作目にあたり、第25回高崎映画祭で最優秀監督賞と最優秀主演女優賞を受賞し、『花の街 ふかや映画祭2010』の特別招待作品でもある。
ストーリー[編集]
風情豊かな島根県能義郡(現・安来市)で育った布枝は、周囲の男性よりも高い背丈が災いして嫁に行きそびれていた。昭和36年、布枝に見合い話が舞い込んだ。同郷の見合い相手は武良茂といい、太平洋戦争で左腕を失いながら、『水木しげる』というペンネームで貸本漫画を描く漫画家だった。漫画の締め切りがあると茂に急かされた布枝は、たった5日で結婚式を挙げ、お互いを良く知らぬまま東京での新婚生活を始めることになった。
茂の家は一戸建てだが、電話は止められ、嫁入り道具は質に入れられ、二階には間貸り人の男がいるという貧乏所帯だった。見よう見まねで茂の漫画を手伝う布枝。だが、茂の妖怪漫画は暗くて返品が多く、原稿料は半分しか支払われなかった。ついに電気も止められて、ロウソクで漫画を描く茂と布枝。茂の周りには、見えない妖怪が実際にうごめいているようだった。
妊娠し、貧乏でも産むと言い張って女の子の母となる布枝。茂には一流誌の『少年マガジン』から仕事の依頼が来た。だが、苦手な宇宙ものの注文を断ってしまう茂。茂は妖怪漫画と心中する覚悟で作品を生み出していたのだ。やがて『少年マガジン』の編集方針が変わり、茂は妖怪漫画を描けることになった。苦労続きの布枝も、ようやく一息つけそうな結婚4年目の夏だった。
キャスト[編集]
- 武良布枝 - 吹石一恵
- 武良茂 - 宮藤官九郎
- 田所初枝(姉) - 坂井真紀
- 飯塚只子(兄嫁) - 平岩紙
- 飯塚長兵衛(父) - 沼田爆
- 飯塚ミツ(母) - 天衣織女
- 飯塚照夫(甥) - 佐藤瑠生亮
- 寺山治子(仲人) - 歌川椎子
- 初枝の子供 - 庭野結芽葉 川上奏龍
- 飯塚正夫(弟) - 夏原遼
- 倉石昌太郎(編集者) - 寺十吾
- 安井庄治(貸本マンガ家) - 宮崎将
- 佐久間弦太(編集者) - 柄本佑
- 長田利一(貸本マンガ家) - 金子清文
- 梅田栄一郎(貸本マンガ家) - 久保酎吉
- 三ノ輪清彦(貸本出版社社長) - 諏訪太朗
- 小夜子(出版社ビル前の女) - 唯野未歩子
- ユメ子(その娘) - 山岡愛姫
- 都筑睦夫(貸本屋) - 鈴木慶一 ※音楽も手掛ける
- 新田義夫(米屋) - 渡辺謙作
- 磯貝則夫(税務署員) - 陰山泰
- 細蟹忠雄(税務署員) - 岡部尚
- ぬらりひょん - 徳井優
- 火消し婆 - 石垣光代
- 川男1 - 吉岡睦雄
- 川男2 - 宇野祥平
- 小豆洗い - 伊藤麻実子
- ラバウルの兵士1/傷痍軍人1/男A - 戌井昭人
- ラバウルの兵士2/傷痍軍人2/男B - 中島朋人
- 軍医/傷痍軍人3/男C - 鈴木晋介
- 金内志郎(水木家の間借り人) - 村上淳
- 武良琴江(茂の母) - 南果歩
※平岩紙、徳井優、柄本佑、諏訪太朗は役柄が異なるものの、テレビドラマにも出演していた。
製作[編集]
『ゲゲゲの女房』はNHKの連続テレビ小説としてTVドラマ化され、2010年4月から9月まで放送された。映画化はこのドラマ化に先行して企画され、鈴木卓爾監督、スローラーナーの制作・配給(後に配給会社はファントム・フィルムに変更)により、2009年1月から1年ほどかけ脚本を起こし、2010年初めに撮影を開始[3]、同年春にはクランクアップした。
主演は武良布枝役に吹石一恵、茂役に宮藤官九郎、他には布枝の姉・初枝役に坂井真紀など。またテレビドラマ版との掛け持ち出演者では、布美枝の友人役で出演した平岩紙が、映画では布枝の兄嫁・只子役として出演している。他にテレビドラマ版で質店店主として出演した徳井優が妖怪ぬらりひょん役で、水木プロのアシスタント・菅井伸役として出演した柄本佑が編集者役で、それぞれ映画に出演している[4]。また、テレビドラマ版と違い、登場人物は実名である。
映画での武良家は、埼玉県深谷市に現存する一軒家を改築して撮影された。他にも、布枝の実家である安来の飯塚酒店には市内の旧七ツ梅酒造跡[5]が使われるなど、全編にわたって深谷を主体に撮影が行われた[6]。
また、ストーリー展開当時の史実や再現にも力が入れられたテレビドラマ版と異なり、映画の表現として、今の風景の中で昭和30年代を演じることをコンセプトとしている[7]。また、映画のプロデューサーの越川道夫はNHKのプロデューサーとも連絡を取り合っているという[3]。
スタッフ[編集]
- 原作 - 武良布枝(実業之日本社刊)
- 監督 - 鈴木卓爾
- 脚本 - 大石三知子、鈴木卓爾
- 撮影 - たむらまさき
- 照明 - 平井元
- 音響 - 菊池信之
- 美術 - 古積弘二
- 編集 - 菊井貴繁
- 装飾 - 吉村昌悟
- 衣装 - 宮本まさ江
- メイク - 小沼みどり
- 助監督 - 松尾崇
- 制作担当 - 金子堅太郎
- 特殊造型 - 百武朋
- アソシエイトプロデューサー - 大野敦子
- アニメーション製作 - 大山慶、和田淳
- 音楽 - 鈴木慶一
- エンディングテーマ - ムーンライダーズ feat. 小島麻由美 「ゲゲゲの女房のうた」(Moonriders Records)
- VFX - クワハラマサシ
- 企画・プロデュース - 越川道夫
- プロデューサー - 佐藤正樹
- 製作 - 『ゲゲゲの女房』製作委員会(ファントム・フィルム、スローラーナー、ダブルアップエンタテインメント、ワコー、ぴあ、舞夢プロ、リトルモア、キングレコード、讀賣テレビ放送、実業之日本社、朝日新聞社)
- 共同プロデュース - 鶴岡大二郎、山形里香、境目淳子
- 企画協力 - 水木プロダクション
- 制作プロダクシィン - スローラーナー
- 配給 - ファントム・フィルム
受賞[編集]
- おおさかシネマフェスティバル2011で、主演女優賞に吹石一恵が選ばれた[9]。
- 第25回高崎映画祭で、最優秀監督賞に鈴木卓爾が、最優秀主演女優賞に吹石一恵が選ばれた[10]。
脚注[編集]
- ^ 島根県と鳥取県で2010年11月6日より先行公開、一般公開は11月22日より公開。公式サイトからYouTubeにリンクされた予告編の内容より。
- ^ 水木(武良)夫妻の出身地である島根・鳥取両県の4館では11月6日から先行公開された。参照:映画「ゲゲゲの女房」、11月6日先行上映 県内2館アサヒコム・マイタウン鳥取、2010年9月15日。また、水木プロのある調布市では、10月14日に、主な撮影場所であった深谷市では10月11日にプレミア先行試写が実施された。参照:映画公式サイトの新着情報・2010年9月28日・深谷フィルムコミッション
- ^ a b c 「ゲゲゲ」クドカン“役者魂”に、吹石一恵ウットリスポニチ Sponichi Annex ニュース、2010年2月16日
- ^ 映画の公開時期こそテレビ(朝ドラ)終了後であるが、撮影時点ではテレビはまだ放送されていなかったため、両者間の影響はほとんどない。参照:映画版『ゲゲゲの女房』に主演した吹石一恵と宮藤官九郎、NHKのテレビ版は意識しなかった!シネマトゥデイ、2010年9月22日
- ^ テレビ版でも「飯田家」ではないものの、紙芝居のシーンで撮影が行われた。参照:「ゲゲゲの女房」は今! その50。また、他の映画やテレビドラマの撮影に使われた実績もある。
- ^ 深谷フィルムコミッション
- ^ 映画公式サイト - 作品情報 - 制作ノートより。また、公式サイトや映画関係のウェブサイトなどで公開されている水木(武良)夫妻のスチールや宣伝ポスター画像には、昭和30年代にはなかった畑の大規模なビニールハウスや、超高圧送電線鉄塔、携帯電話の基地局アンテナなどの背景も写っている。参照:CINEMA TOPICS ONLINE
- ^ ムーンライダーズ&小島麻由美、ゲゲゲの主題歌シングル化 ナタリー、2010年8月20日
- ^ おおさかシネマフェスティバル【ベストテン発表&表彰式】レポート
- ^ 高崎映画祭
外部リンク[編集]
| ||||||||||||||||||||