大紀元時報

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大紀元時報
Epoch Times
Epochtimeslogo.jpg

本社 ニューヨークアメリカ
創刊 2000年5月
言語 中国語英語日本語ドイツ語フランス語韓国語 etc.
発行数 150万部
ウェブサイト www.epochtimes.jp
本社所在地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ニューヨーク
事業内容 メディア
設立 2000年5月
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大紀元時報(だいきげんじほう、通称大紀元: Epoch Times、中国語:繁体字中国語: 大紀元時報簡体字中国語: 大纪元时报)はアメリカ合衆国ニューヨークに拠点を置くエポック・メディア・グループが発行する多言語メディア[1][2][3]。中国の新宗教法輪功の関係者が中心となって発刊している。中国共産党と政府による人権侵害宗教弾圧を強く批判する一方、ヨーロッパ州保守政党やアメリカのドナルド・トランプ元大統領を支持することで、近年、急速に拡大をとげた[4]Qアノン2020年アメリカ大統領選挙の選挙不正を主張していることでも知られる[5][6]。エポック・メディア・グループはまた映像テレビ部門、新唐人テレビ (NTD)も運営している。

概要[編集]

2000年5月、中国の新宗教「法輪功」に所属するジョン・タンと他の中国系アメリカ人によってニューヨークで設立された。2020年5月現在、世界30数カ国と地域で中国語新聞を発行している他、英語米国カナダオーストラリアイギリスアイルランドシンガポールマレーシア)、中国語(35カ国)、フランス語フランススイスベルギー)、スペイン語アルゼンチン)、ドイツ語ロシア語ロシアウクライナ)、ウクライナ語ブルガリア語ヘブライ語スロバキア語チェコ語トルコ語ポルトガル語ポルトガルブラジル)、イタリア語ペルシア語日本語韓国語インドネシア語ルーマニア語ベトナム語スウェーデン語等の各国語版も発行している。また、多言語によるウェブサイトでも報道している。日本では東京都中央区で、ニュースサイト『大紀元 エポックタイムズ・ジャパン』を運営。新聞は中国語版を2001年から発行。日本語版を2005年から2016年2月まで発行していた。

アメリカ国内に11の支社を持ち、日本やカナダ、イギリス、ドイツなど、世界30カ国にグループ社がある。ワシントンD.C.やニューヨーク、ロサンゼルスサンフランシスコボストン、カナダ、オーストリア香港台湾では日刊で、他の国・地域では週刊で発行している。全世界での中国語版の発行は週120万部。他に英語版、ドイツ語版、フランス語版、ロシア語版、韓国語版、日本語版を発行(2017年現在)。

報道スタンス[編集]

基本的な報道スタンスはあらゆる方面から中国共産党を批判する反共主義である。中国語ニュースサイトでは全世界の中国人向けに記事が書かれており、国家新聞出版広電総局が管轄する出版物の検閲及びネット検閲規制法が及ばないため、中国共産党内政外交問題や内部事情の報道が可能である。

法輪功の関係者が立ち上げたため、特に中国大陸における法輪功迫害問題(例:米国議会における343号決議案[7]、及び大量虐殺罪と拷問罪で江沢民中国国家主席がスペインおよびアルゼンチン裁判所で民事告訴された件[8])等について報道している。

他にもチベット民族ウイグル民族モンゴル等の少数民族に対する虐殺人権蹂躙に関する問題、中国共産党員の国外スパイ活動[9]、中国の電子戦及びエレクトロニック・ハラスメント問題[10]中国の環境問題、及び中国民主化運動等について報じている。

近年には進化論同性愛フェミニズム環境保護運動グローバル化などを共産主義の陰謀と名指して批判している[11][12][13][14][15]。また、アメリカのトランプ大統領の熱狂的な支持団体でもある。後にNBCは、大紀元はトランプ大統領を反共のキーパーソンとみなし、「ディープステート」に関連する陰謀論を喧伝してきたと報じた[16]

以下の節は全て大紀元時報自身による主張。

中国共産党批判[編集]

2004年11月18日、社説『九評共産党(共産党についての九つの論評)』を発表した[17]。この中で大紀元は中国共産党の暴政を糾弾し、同党の解体要因を指摘した。

九評共産党について台湾李登輝元総統は、「人も山河もみな、本源へ帰る。奥の細道にたたずむ平安のみなもとを希求するすべての人々に、この本を薦める」[18]と評価し、「道徳的覚醒を促す」と出版社博大書店へメッセージを送った。

中国臓器狩り報道[編集]

2006年3月、中国人ジャーナリストRは大紀元の単独取材の中で、東北部瀋陽市近郊の蘇家屯にある大型刑務所に数千人の法輪功学習者が監禁され、当局が彼らを殺害した後、販売目的で臓器を摘出していると述べた[19]。その後、カナダの弁護士デービッド・マタス英語版と、カナダ政府デービット・キルガー英語版元内閣大臣は中国の臓器狩り問題について調査を開始、2007年7月、法輪功学習者が生きたまま臓器を摘出されるというショッキングな内容を含んだ報告書「血塗られた臓器狩り」を発表した[20]。この問題は世界のメディアや人権団体が注視している。この件で、アルゼンチンオランダスペインなどで江沢民元国家主席らを「人道に対する罪」で起訴する動きがある[21][22][23]

中国電子戦とエレクトロニック・ハラスメント問題の啓発[編集]

2018年初頭より広州米国総領事館においても継続的に発生した「原因不明の異常音」により外交職員が訴えた脳損傷など健康被害(ハバナ症候群発症経緯と状況について、中国にはCCPが長期にわたり推進している「脳内制御」と呼ばれる科学的研究と機密計画が存在する事を指摘[24]。以降、2019年1月に中国国防報が公表した電子戦目的のエレクトロニック・ハラスメント被験対象にされていると主張する人々の具体証言の実名報道を開始、国際社会人権援護を求めている[25][26][27][28]

陰謀論[編集]

2020年アメリカ大統領選挙の陰謀論[編集]

反中・親トランプの陰謀論を出すメディアと批判を受けている[29]。アメリカ大統領ドナルド・トランプが主張した元大統領バラク・オバマがスパイを使ったとするスパイゲートを擁護する報道と政治広告を打った[30]SARSコロナウイルス2(新型コロナウイルス)、ブラック・ライヴズ・マター、トランプ支持派に関連する偽アカウントをフェイスブックが削除した。このアカウントは大紀元が関係していたと報道された[31][32]

2020年12月『大紀元』の「ジョージア州集計所の監視カメラ 選挙監視員を帰宅させ開票続行 スーツケースから大量の隠し票」は、Japan In-depth の記事で紹介され、ヤフーなどのポータルで拡散された[33]が、実際に映像に写っているのは通常の業務であり、何の不正の証拠も示されていなかった[34]AP通信はこれらの大紀元の主張をファクトチェックし、誤りであることを指摘しているが、AP通信の質問に対して大紀元は返答していない[35]

受賞[編集]

2005年8月、アジア系アメリカ人ジャーナリスト協会の全国報道賞、アジア・アメリカ問題ネット報道部門で優秀賞を受賞[36]。2005年9月、カナダ全国マイノリティーメディア協会の2005年メディア賞を受賞。2013年6月、米国プロフェッショナル・ジャーナリスト協会英語版が、中国当局による法輪功学習者への臓器奪取問題を伝えた英語版記者マシュー・ロバートソン(Matthew Robertson)にシグマ・デルタ・カイ賞(Sigma Delta Chi award for excellence in journalism)賞を授与した。

展開[編集]

アメリカ合衆国[編集]

海外支局[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Tolentino, Jia. 2019. "Stepping into the Uncanny, Unsettling World of Shen Yun." The New Yorker. March 19, 2019. Online
  2. ^ Morais, Betsy (2010年6月23日). “The Epoch Times doesn't like to brag”. Politico. https://www.politico.com/states/new-york/city-hall/story/2010/06/the-epoch-times-doesnt-like-to-brag-067223 
  3. ^ Lawrence, Susan V. (2004年4月14日). “Falun Gong Fields Media Weapons”. Wall Street Journal. https://www.wsj.com/articles/SB108190438992282143 
  4. ^ Trump, QAnon and an impending judgment day: Behind the Facebook-fueled rise of The Epoch Times” (英語). NBC News. 2021年1月8日閲覧。
  5. ^ Facebook Bans Ads From The Epoch Times (Published 2019)” (英語). www.nytimes.com (2019年8月23日). 2021年1月8日閲覧。
  6. ^ 《週刊》ネット上の情報検証まとめ(Vol.58)〜米大統領選 特別編【大船怜】” (日本語). FIJ|ファクトチェック・イニシアティブ. 2021年1月8日閲覧。
  7. ^ https://www.congress.gov/bill/114th-congress/house-resolution/343
  8. ^ 江沢民起訴案件
  9. ^ 中共によるスパイ工作
  10. ^ 脳制御 関連トピック:指向性エネルギー兵器 ソニックアタック CCP/大紀元
  11. ^ 【党文化の解体】第2章(16)「進化論の注入は、無神論と闘争哲学の普及のため」” (日本語). 大紀元日本. 2020年6月28日閲覧。
  12. ^ 第七章:家族の崩壊(上)” (日本語). 大紀元時報. 2020年6月28日閲覧。
  13. ^ 第十六章:環境主義の裏にいる共産主義(上)” (日本語). 大紀元時報. 2020年6月28日閲覧。
  14. ^ 第七章:家族の崩壊(下)” (日本語). 大紀元時報. 2020年6月28日閲覧。
  15. ^ 第十七章:グローバル化の中心は共産主義” (日本語). 大紀元時報. 2020年6月28日閲覧。
  16. ^ Trump, QAnon and an impending judgment day: Behind the Facebook-fueled rise of The Epoch Times” (英語). NBC News. 2020年6月28日閲覧。
  17. ^ 大紀元が『九評』(共産党についての九つの論評)と題する一連の社説を発表
  18. ^ 李登輝・台湾前総統が署名推薦! 『共産党についての九つの論評(九評共産党)』 博大書店
  19. ^ 独占インタビュー:日本領事館員の自殺を独占スクープした中国人ジャーナリスト、数々の真実を語る
  20. ^ 戦慄の臓器狩り:中国における法輪功学習者を対象とした「臓器狩り」調査報告書改訂版 (PDF) An Independent Investigation into Allegations of organ Harvesting of Falun gong practitioners in china
  21. ^ Argentine judge asks China arrests over Falun Gong”. ロイター (2009年12月22日). 2011年12月31日閲覧。
  22. ^ Falun Gong accuse Chinese leaders of genocide”. Expatica (2004年12月3日). 2011年12月31日閲覧。
  23. ^ Chinese ex-president sought in Spanish probe: lawyer”. Expatica (2009年11月20日). 2011年12月31日閲覧。
  24. ^ 広州の米国領事館の職員が音に襲われた/2018年5月26日 EpochTimesのレポーターYiRuとLiangXinが報告
  25. ^ CCPは長年脳制御を研究し人々は実験対象になる可能性(1)「頭蓋内音の伝達」などの方法で24時間嫌がらせを受け肉体的・精神的に大きな害
  26. ^ CCPは長年脳制御を研究し人々は実験対象になる可能性(2)ZhejiangのYangMingquanは、自分自身を「脳の制御」の犠牲者と表現(インタビュー対象者/エポックタイムズ提供)
  27. ^ CCPは長年脳制御を研究し人々は実験対象になる可能性(3)Yao Duojieは2007年11月から脳を制御されている(面接対象者提供)
  28. ^ ZhejiangProvinceのTaizhouCityのXuChaoは2008年以来脳を制御されていたことを明らかに(面接対象者提供)
  29. ^ Covid-19: Chinese communist party endangered world, says Newspaper”. アイリッシュ・タイムズ. 2020年12月16日閲覧。
  30. ^ Trump, QAnon and an impending judgment day: Behind the Facebook-fueled rise of The Epoch Times”. NBC. 2020年12月16日閲覧。
  31. ^ Facebook removes troll farm posing as African-American support for Donald Trump”. NBC. 2020年12月16日閲覧。
  32. ^ Facebook Removes Another Misinformation Network Linked to Epoch Times”. Graphika. 2020年12月16日閲覧。
  33. ^ 混迷するアリカ大統領選挙”. NEXT MEDIA "Japan In-depth"[ジャパン・インデプス] (2020年12月11日). 2020年12月26日閲覧。
  34. ^ Fact Check: Video From Georgia Does NOT Show Suitcases Filled With Ballots Suspiciously Pulled From Under A Table; Poll Watchers Were NOT Told To Leave | Lead Stories” (英語). leadstories.com. 2020年12月26日閲覧。
  35. ^ Lengthy video makes false claims about 2020 election”. AP NEWS (2020年12月25日). 2020年12月26日閲覧。
  36. ^ AAJA:Programs:AAJA National Awards:National Awards ASIAN AMERICAN JOUNALISTS ASSOCIATION

関連項目[編集]

外部リンク[編集]