咸鏡南道 (日本統治時代)
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位置 | |
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地図 | |
各種表記 | |
ハングル: | 함경남도 |
漢字: | 咸鏡南道 |
日本語読み仮名: | かんきょうなんどう |
片仮名転写: | ハムギョンナムド |
英語表記: | Kankyōnan-dō / Hamgyeongnam-do |
統計 | |
行政 | |
国: | 大日本帝国 |
咸鏡南道(かんきょうなんどう、ハムギョンナムド)は、日本統治時代の朝鮮の行政区画の一つ。現在の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の咸鏡南道と江原道の一部、両江道を合わせた地域にあたる。道庁は咸興に置かれた。
概要
[編集]朝鮮の東北部、咸鏡道地方の西南側にあたり、東北に咸鏡北道、南に江原道、南西に黄海道、西に平安南道・平安北道に接する。北には鴨緑江上流部を隔てて満洲と隣接する。最北端に白頭山を擁する。道の北部は蓋馬高原が広がる。
1930年代以降、大規模なダム建設による電力資源開発と、沿海部の工業化が進められた。
人口
[編集]昭和11年現住戸口調査より
- 総人口 1,602,178人
- 内訳
- 内地人 51,052人
- 朝鮮人 1,544,883人
- その他 6,243人
- 内訳
行政区分
[編集]昭和20年(1945年)当時
府
[編集]郡
[編集]- 咸州郡
- 下岐川面、上岐川面、下朝陽面、上朝陽面、岐谷面、川西面、川原面、州西面、州北面、三平面、朱地面、連浦面、徳山面、東川面、退潮面、宣徳面
- 定平郡
- 定平面、広徳面、帰林面、新上面、文山面、朱伊面、高山面、長原面
- 永興郡
- 永興邑、長興面、徳興面、鎮坪面、憶岐面、順寧面、虎島面、古寧面、仁興面、宣興面、横川面、耀徳面
- 高原郡
- 高原邑、上山面、郡内面、水洞面、山谷面、雲谷面
- 文川郡
- 川内邑、徳源面、文川面、北城面、雲林面、明亀面、豊上面、豊下面
- 安辺郡
- 安辺面、安道面、培花面、瑞谷面、釈王寺面、新高山面、新茅面
- 洪原郡
- 洪原邑、景雲面、龍源面、普賢面、雲鶴面、三湖面、龍浦面
- 北青郡
- 北青邑、新浦邑、新昌邑、新北青面、居山面、俗厚面、陽化面、厚昌面、佳会面、徳成面、下車書面、上車書面、星垈面、泥谷面
- 利原郡
- 遮湖邑、利原面、東面、南松面
- 端川郡
- 端川邑、福貴面、何多面、水下面、利中面、広泉面、北斗日面、南斗日面、新満面
- 新興郡
- 新興面、加平面、元平面、西古川面、永高面、上元川面、下元川面、東上面
- 長津郡
- 長津面、中南面、西閑面、上南面、東門面、東下面、北面
- 豊山郡
- 豊山面、熊耳面、安水面、川南面、安山面
- 三水郡
- 三水面、襟水面、好仁面、新坡面、自西面、三西面、館興面
- 甲山郡
- 甲山面、山南面、鎮東面、会麟面、同仁面
- 恵山郡
- 恵山邑、別東面、雲興面、鳳頭面、普天面、大鎮面
歴代咸鏡南道知事(道長官を含む)
[編集]1919年8月以前は「咸鏡南道長官」。
氏名 | 在任期間 | 備考 |
---|---|---|
申応熙 | 1910年10月1日 - 1918年9月23日 | 咸鏡南道長官 |
李圭完 | 1918年9月23日 - 1924年12月1日 | 1919年8月より「咸鏡南道知事」 |
金寛鉉 | 1924年12月1日 - 1926年8月14日 | |
中野太三郎 | 1926年8月14日 - 1929年1月21日 | |
馬野精一 | 1929年1月21日 - 1929年12月11日 | |
松井房治郎 | 1929年12月11日 - 1930年11月12日 | |
関水武 | 1930年11月12日 - 1933年8月4日 | |
萩原彦三 | 1933年8月4日 - 1935年2月4日 | |
湯村辰二郎 | 1935年2月4日 - 1936年10月16日 | |
笹川恭三郎 | 1936年10月16日 - 1940年9月2日 | |
新貝肇 | 1940年9月2日 - 1941年5月31日 | |
丹下郁太郎 | 1941年5月31日 - 1942年4月7日 | |
瀬戸道一 | 1942年4月7日 - 1943年12月1日 | |
柳生繁雄 | 1943年12月1日 - 1945年2月14日 | |
岸勇一 | 1945年2月14日 - | 日本統治下最後の知事 |
法院(裁判所)
[編集]昭和16年(1941年)当時
- 咸興地方法院
- 咸興地方法院元山支庁
- 咸興地方法院北青支庁
- 咸興地方法院恵山支庁
刑務所
[編集]昭和16年(1941年)当時
- 咸興刑務所
- 咸興刑務所元山刑務支所
警察
[編集]昭和2年(1927年)当時
- 咸鏡南道警察部
- 咸興警察署
- 元山警察署
- 定平警察署
- 永興警察署
- 高原警察署
- 文川警察署
- 安辺警察署
- 洪原警察署
- 北青警察署
- 利原警察署
- 端川警察署
- 新興警察署
- 豊山警察署
- 三水警察署
- 甲山警察署
- 恵山警察署
- 好仁警察署
憲兵警察制度下における憲兵部隊
[編集]大正4年(1915年)当時
- 咸興憲兵隊
- 咸興憲兵分隊
- 高原憲兵分隊
- 元山憲兵分隊
- 北青憲兵分隊
- 端川憲兵分隊
- 甲山憲兵分隊
- 恵山鎮憲兵分隊
- 長津憲兵分隊
税務
[編集]昭和16年(1941年)当時
税務署
[編集]- 元山税務署
- 咸興税務署
税関
[編集]- 羅津税関元山税関支署
林政
[編集]昭和16年(1941年)当時
- 咸興営林署
- 恵山鎮営林署
専売局
[編集]昭和16年(1941年)当時
- 京城地方専売局咸州出張所
気象
[編集]昭和17年(1942年)当時
- 元山測候所
- 咸興測候所
高等教育機関
[編集]- 咸興医学専門学校
日本軍駐屯地
[編集]昭和11年(1936年)の平時編制
鉄道
[編集]昭和20年(1945年)の路線
総督府鉄道
[編集]私鉄
[編集]道路
[編集]昭和2年(1927年)当時
一等道路
[編集]- 京城元山線
- 平壌元山線
- 元山会寧線
二等道路
[編集]- 新安州咸興線
- 義州恵山鎮線
- 咸興黄水院線
- 咸興慈城線
- 咸興西湖津線
- 長津満浦鎮線
- 長津恵山鎮線
- 元山襄陽線
- 元山楚山線
- 恵山鎮茂山線
- 北青甲山線
- 北青新浦線
- 永興柳島線
- 城津恵山鎮線
港湾
[編集]昭和6年(1931年)当時
開港
[編集]- 元山港
地方港
[編集]- 西湖津港
- 新浦港
- 新昌港
- 遮湖港
- 汝海津港
- 前津港
- 退潮港
鉱山
[編集]- 長興鉱山(黒鉛)
- 咸興炭鉱
- 文川炭鉱
- 利原鉄山
神社
[編集]- 咸興神社
- 元山神社
- 安辺神社
企業
[編集]道内に本社を有する資本金50万円以上の企業である(昭和15年・1940年当時)
鉱業
[編集]- 日本マグネシウム金属
- 鮮満鉱業
- 新光鉱山
製造業
[編集]- 朝鮮窒素肥料
- 朝鮮窒素火薬
- 北鮮製鋼所
- 東海醸酒
- 北鮮酒造
- 咸興護謨
運輸業
[編集]- 新興鉄道
- 北鮮交通
- 咸南倉庫
卸売小売業
[編集]- 北鮮米油
- 咸南合同木材
金融業
[編集]- 咸南無尽
不動産業
[編集]- 元山土地建物
マスメディア
[編集]ラジオ放送局
[編集]昭和20年(1945年)8月当時
- 朝鮮放送協会咸興放送局(呼出符号:JBDK)
- 朝鮮放送協会元山放送局(呼出符号:JBJK)
日本語新聞
[編集]昭和16年(1941年)当時
- 朝鮮時事新報
- 元山毎日新聞
出身有名人
[編集]この時代に生まれ育つか、または活躍した者を掲載
参考文献
[編集]- 戦前期官僚制研究会編『戦前期日本官僚制の制度・組織・人事』(東京大学出版会、1981年)
関連項目
[編集]
前の行政区画 (二十三府制・十三道制を挟んで) 咸鏡道 |
咸鏡南道の 歴史的行政区画 1910年 - 1945年 |
次の行政区画 咸鏡南道 両江道 江原道 (朝鮮民主主義人民共和国) |