メーガン (サセックス公爵夫人)
メーガン Meghan | |
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サセックス公爵夫人 | |
![]() 2018年3月23日、北アイルランドにて | |
在位 | 2018年5月19日 - 在位中 |
全名 |
Rachel Meghan Markle[注 1] レイチェル・メーガン・マークル |
称号 |
サセックス公爵夫人 ダンバートン伯爵夫人 キルキール男爵夫人 |
身位 | Duchess(王子妃) |
敬称 | Her Royal Highness(殿下、※王室離脱なため敬称返上[1]) |
出生 |
1981年8月4日(40歳)![]() |
配偶者 |
トレヴァー・エンゲルソン (2011年 - 2013年、離婚) |
サセックス公爵ヘンリー王子 (2018年 - 現在) | |
子女 |
アーチー リリベット |
父親 | トーマス・マークル |
母親 | ドリア・ラグランド |
宗教 |
(カトリック教会→) イングランド国教会 |
サイン |
![]() |
メーガン・マークル Meghan Markle | |
---|---|
本名 | Rachel Meghan Markle[2] |
職業 | 女優 |
活動期間 | 2002年 - 2018年 |
主な作品 | |
『SUITS/スーツ』 |
イギリス王室 |
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![]() |
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サセックス公爵夫人メーガン[注 2](サセックスこうしゃくふじんメーガン、英: Meghan, Duchess of Sussex、旧名:レイチェル・メーガン・マークル(Rachel Meghan Markle)、1981年8月4日 - )は、イギリス王室のサセックス公爵ヘンリー王子の妃。
同王子との成婚に際し、同王子がサセックス公爵に叙爵されたことにより、サセックス公爵夫人と称される。2021年1月18日に王室はサセックス公夫妻は「殿下」の称号を返上することを発表した[3]。2021年2月19日、王室はヘンリー夫妻が王室の公務に復帰しないことと発表した。
プロフィール[編集]
生い立ち[編集]
1981年8月4日、アメリカカリフォルニア州ロサンゼルスでレイチェル・メーガン・マークル[4]として誕生した。父親はオランダ・アイルランド系、母親はアフリカ系アメリカ人である[5]。メーガンの育った地域は「ブラックビバリーヒルズ」と呼ばれており、裕福な環境で育った。
ノースウェスタン大学に在学し、演劇と国際関係を同時専攻した。在学中は炊き出しに志願し、卒業後はインターンシップ生としてブエノスアイレスの駐アルゼンチンアメリカ合衆国大使館に勤務した[6][7]。
女優として[編集]
2002年にソープオペラ『ジェネラル・ホスピタル』でメーガン・マークルとして女優デビューする。その後は『
2011年からはテレビシリーズ『SUITS/スーツ』でメインキャストの1人のレイチェル・ゼイン役を務めていた[10]。
2014年、The Tigで食べ物、美容、ファッション、旅行、自分自身のことについての執筆を始めた。2017年4月に自らのアカウントを削除し、190万人のフォロワーを獲得していたInstagramや、35万人以上のフォロワーを獲得したTwitterを2018年1月に閉鎖している。2017年3月にはタイム誌の記事のなかで月経に関する偏見に関して取り組んでいる[7]。
1回目の結婚[編集]
2004年から映画プロデューサーのレヴァー・エンゲルソンと交際し、2011年9月10日に結婚したが[11][12]、2013年5月に別居、同年8月に離婚した[13]。
2度目の結婚[編集]

ヘンリー王子との結婚[編集]
2017年11月27日、イギリス王室のヘンリー王子と婚約したことを発表した[14][15]。
ヘンリー王子との結婚式は、2018年5月19日にウィンザー城の聖ジョージ礼拝堂で行われた[16][17]。
子ども[編集]
2019年5月6日、午前5時26分(日本時間:5月6日午後1時26分)に出産、第1子の長男アーチーが誕生[18]。なおその後、2020年7月に流産を経験している[19]。
2021年6月6日、第二子となる女児の誕生を発表した[20]。リリベット・ダイアナと命名された。
カナダへの移住[編集]
2020年1月からはカナダのバンクーバー島に滞在していたが、公務を引退し王室の現役メンバーでは無くなったことにともない[21][22]、警護がイギリス国費で行われることは無くなった。警備費自己負担を求める署名が9万人を超え[23]、同年2月27日にカナダ政府は夫妻の警備費の負担の停止を発表した[24]。2019年11月18日から2020年1月19日までに王立カナダ騎馬警察による警備費は56,384ドル以上かかっていた[25]。
メーガンにはアメリカ市民権があるため、カナダで労働ビザの取得が困難であり、メーガンはカナダとアメリカ両国に納税を迫られる可能性があったという事情もあった。カナダ政府は警備費負担の条件として、カナダ政府への納税を条件としたという[26]。
アメリカへの移住[編集]
2020年3月中にコロナ禍のロサンゼルスへ移住しているが[27]、トランプ前大統領は警備費を払わないことを29日にTwitterで明言した。同年8月には、カリフォルニア州サンタバーバラに1800万ドルの豪邸を購入したと報じられている[28][29]。
称号と紋章[編集]
称号[編集]
ヘンリー王子との結婚にともない、メーガンは「連合王国のプリンセス」となり「殿下」の敬称を「サセックス公爵夫人」、「ダンバートン伯爵夫人」、「キルキール男爵夫人」の称号と同様に与えられた[30][31]。メーガンは「サセックス公爵夫人殿下」[32]となるが、過去に唯一存在したサセックス公爵であるオーガスタス・フレデリック王子が結婚しなかった(内縁の妻はいた)ために、そう呼ばれる最初の女性となる[33]。
2020年1月8日にサセックス公爵夫妻は「王室の主要なメンバー(senior member of the royal family)から身を引き財政的自立に努める」との声明を発表した[34]。 同月13日にエリザベス女王、チャールズ王太子、ケンブリッジ公ウィリアムとサセックス公ヘンリーによる「家族会議」が開かれると、王室は「建設的な話し合い」がなされ、数日中に最終決定がなされる見通しを発表[35]、それから5日後の1月18日に王室はサセックス公夫妻は「殿下」の称号を返上することを発表した[36]。
2021年2月19日、王室はヘンリー夫妻が王室の公務に復帰しないことと発表した。女王がヘンリーに「王室の仕事を離れ、公務に伴う責任と義務を継続することは不可能である」と確認したという。このため、メーガンはクイーンズ・コモンウェルス・トラスト、ロイヤル・ナショナル・シアターのパトロン(後援者)としての公的地位を返上した[37]。
紋章[編集]
その他[編集]
社会的活動[編集]
11歳の頃、小学校の授業で視聴したプロクター・アンド・ギャンブル (P&G) の台所用洗剤の広告における「アメリカ中の女性が、鍋やフライパンのしつこい油汚れと戦っている」というキャッチフレーズや、それに同調した男子児童の言葉に傷つき、相談した父親の助言を受け、抗議のためメーカーの社長、女性弁護士、当時のファーストレディであったヒラリー・クリントン、ニコロデオンで放送されていた子供向けニュース番組(当時)の司会者に手紙を送り、のちに洗剤メーカーがキャッチフレーズを「アメリカ中の人々が、鍋やフライパンのしつこい油汚れと戦っている」に変えた体験から[40]、2015年に国連組織UNウィメンの支持者として「国際女性デー」にスピーチを行った。国際NGO「ワールド・ビジョン」のアンバサダーとしてルワンダやインドを訪問するなど、慈善活動も行った。
トランプ大統領への批判[編集]
自身がアメリカ合衆国に在住していた2016年アメリカ合衆国大統領選挙期間中には、共和党ドナルド・トランプ候補の女性蔑視発言などを批判。「トランプが当選したらカナダに移住する」とコメントしたことがある。
2019年、「訪英を前にしたトランプ大統領がメーガンを批判した」とするニュースが大衆紙ザ・サンを通じて流れたが、トランプ側は「フェイクニュースだ」として否定している[41]。結局、訪英中に2人が接触する機会はなかった。
フィルモグラフィ[編集]
映画[編集]
公開年 | 日本語版の題 原題 |
役名 | 備考 |
---|---|---|---|
2005 | 最後に恋に勝つルール A Lot Like Love |
ナタリー | |
2006 | (日本語版なし) Deceit |
グウェン | テレビ映画 |
2010 | (日本語版なし) The Candidate |
カット | 短編映画 |
(日本語版なし) The Boys and Girls Guide to Getting Down |
ダナ | テレビ映画 | |
リメンバー・ミー Remember Me |
ミーガン | ||
伝説のロックスター再生計画! Get Him to the Greek |
タチアナ | クレジット無し | |
2011 | モンスター上司 Horrible Bosses |
FedEx社員 | |
2012 | (日本語版なし) Dysfunctional Friends |
テリー | |
(日本語版なし) Random Encounters |
ミンディ |
テレビシリーズ[編集]
放映年 | 日本語版の題 原題 |
役名 | 備考 |
---|---|---|---|
2002 | ジェネラル・ホスピタル General Hospital |
ジル | 第10150話 |
2004 | (日本語版なし) Century City |
ナターシャ | 第1シーズン第4話「A Mind is a Terrible Thing to Lose」 |
2005 | (日本語版なし) Cuts |
Cori | 第1シーズン第5話「My Boyfriend's Back」 |
(日本語版なし) Love, Inc. |
テレサ・サントス | 第1シーズン第9話「One on One」 | |
2006 | (日本語版なし) The War at Home |
スーザン | 第1シーズン第17話「The Seventeen-Year Itch」 |
CSI:ニューヨーク CSI:NY |
ヴェロニカ・ペレス | 第3シーズン第7話「殺しのブルース」 | |
2008 | 新ビバリーヒルズ青春白書 90210 |
ウェンディ | 計2話出演 |
(日本語版なし) Til Death |
タラ | 第3シーズン第2話「Joy Ride」 | |
2009 | ナイトライダーNEXT Knight Rider |
アニー・オーティス | 第1シーズン第14話「Fight Knight」 |
WITHOUT A TRACE/FBI 失踪者を追え! Without a Trace |
ホリー・シェパード | 第7シーズン第15話「カメレオン」 | |
FRINGE/フリンジ Fringe |
エイミー・ジェサップ捜査官 | 計2話出演 | |
(日本語版なし) The League |
Random Girl | 第1シーズン第2話「The Bounce Test」 | |
2010 | CSI:マイアミ CSI:Miami |
モントーヤ巡査 | 第8シーズン第20話「もう一人のカリー・デュケーン」 |
2011-2018 | SUITS/スーツ Suits |
レイチェル・ゼイン | メインキャスト |
2012 | キャッスル 〜ミステリー作家は事件がお好き Castle |
シャーロット・ボイド | 第4シーズン第17話「おとぎ話連続殺人」 |
著書[編集]
絵本[編集]
- The Bench (Puffin、2021年)絵:クリスチャン・ロビンソン
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
- ^ “ハリー英王子とメガン妃、公務退き「殿下」の敬称返上へ 王室発表”. BBC NEWS JAPAN (2020年1月19日). 2020年1月19日閲覧。
- ^ According to the State of California. California Birth Index, 1905-1995. Center for Health Statistics, California Department of Health Services, Sacramento, California. At Ancestry.com
- ^ “ハリー英王子とメガン妃、公務退き「殿下」の敬称返上へ 王室発表”. BBC NEWS JAPAN (2020年1月19日). 2020年1月19日閲覧。
- ^ 英: Rachel Meghan Markle
- ^ Dixon, Delaina. “GET GORGEOUS!Meghan Markle’s Celebrity Beauty Secrets”. 2011年9月4日閲覧。
- ^ [1]
- ^ a b “Profile of Meghan Markle, di Duchess of Sussex”. BBC News Pidgin (2021年3月9日). 2021年3月9日閲覧。
- ^ Giles Hardie (2012年9月10日). “Q&A with Meghan Markle”. Sydney Morning Herald. 2013年2月3日閲覧。
- ^ “Today's girl - Meghan Markle”. Maxim (2012年6月27日). 2013年2月3日閲覧。
- ^ Hibberd, James (2010年8月24日). “Meghan Markle books lead role on 'Legal Mind'”. The Hollywood Reporter 2011年2月16日閲覧。
- ^ “Hitched, Hatched, Hired”. The Hollywood Reporter (2011年9月27日). 2013年2月2日閲覧。
- ^ Sophia Hardcastle (2012年6月12日). “The Crush:Meghan Markle”. Mr Porter. 2013年2月2日閲覧。
- ^ “Meghan Markle, husband quietly separated in August”. US Weekly (2013年9月26日). 2013年9月26日閲覧。
- ^ イギリス ハリー王子がアメリカ人女優と婚約 - NHK、2017年11月27日配信
- ^ 『イギリス王室はヘンリー王子の婚約を発表』 2017年11月27日 Onebox News
- ^ “ヘンリー英王子とメーガンさんが結婚、祝福に包まれる”. ロイター. (2018年5月19日) 2020年9月30日閲覧。
- ^ [2]
- ^ “Duchess of Sussex gives birth to boy” (英語). (2019年5月6日) 2019年5月6日閲覧。
- ^ Staff, Reuters「メーガン妃が第2子を流産、米紙への寄稿で明らかに」『Reuters』、2020年11月25日。2020年11月25日閲覧。
- ^ ハリー王子とメーガン夫人の第2子が誕生! 気になるお名前は?
- ^ Kirsty.Oram (2020年1月18日). “Statement from Her Majesty The Queen” (英語). The Royal Family. 2021年3月11日閲覧。
- ^ “ヘンリー王子とメーガン妃、3月31日に王室離脱と表明” (日本語). Ameba News [アメーバニュース](2019年2月21日). 2021年3月11日閲覧。
- ^ “メーガン妃とヘンリー王子、警備費自己負担を求めるカナダ国民の署名が9万超え! |最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS” (日本語). MOVIE WALKER PRESS(2020年1月28日). 2021年3月11日閲覧。
- ^ 「ハリー王子とメガン妃の警護費、カナダ政府が負担停止へ」『BBCニュース』、2020年2月28日。2021年3月11日閲覧。
- ^ “Prince Harry & Meghan Markle made Canadian taxpayers pick up £30k security bill” (英語). The Sun (2020年6月16日). 2021年3月14日閲覧。
- ^ “メーガン妃とヘンリー王子 “税金逃れ”がカナダを脱出した目的の可能性も 警備費問題も関係か 英紙報じる” (日本語). Hint-Pot(2020年3月29日). 2021年3月14日閲覧。
- ^ Staff, Reuters「ヘンリー王子夫妻、カナダからロサンゼルスに移住 英紙報じる」『Reuters』、2020年3月27日。2020年11月25日閲覧。
- ^ “ヘンリー王子・メーガン妃が15億円超の豪邸購入 すでに新居で生活も (2020年8月14日)” (日本語). エキサイトニュース. 2020年11月25日閲覧。
- ^ “ヘンリー王子夫妻ロス移住 米国「警備費払わない」” (日本語). テレ朝news(2020年3月30日). 2021年3月11日閲覧。
- ^ “Royal wedding:Harry and Meghan appointed Baron and Baroness of Kilkeel”. Belfast Telegraph (2018年5月19日). 2018年5月19日閲覧。
- ^ Fitzmaurice, Rosie (2018年5月19日). “Meghan Markle is officially a Duchess - here's her new title”. Business Insider. 2018年5月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月9日閲覧。
- ^ “Prince Harry and Ms. Meghan Markle:Announcement of Titles”. The Royal Family (2018年5月19日). 2018年5月19日閲覧。
- ^ “First Duke of Sussex was unlucky in love” (2018年5月19日). 2019年5月9日閲覧。
- ^ “ハリー王子とメガン妃、王族の役割から「距離を置く」と発表 経済的に独立”. BBC NEWS JAPAN (2020年1月9日). 2020年1月19日閲覧。
- ^ “エリザベス英女王、ハリー王子とメガン妃に「移行期間」認める”. BBC NEWS JAPAN (2020年1月14日). 2020年1月19日閲覧。
- ^ “ハリー英王子とメガン妃、公務退き「殿下」の敬称返上へ 王室発表”. BBC NEWS JAPAN (2020年1月19日). 2020年1月19日閲覧。
- ^ LAWLESS, JILL. “It’s final: Harry and Meghan won’t return as working royals” (英語). https://www.mysuncoast.com(2021年2月19日). 2021年3月9日閲覧。
- ^ a b c “Her Royal Highness The Duchess of Sussex:Coat of Arms”. The Royal Family. (2018年5月25日) 2018年5月25日閲覧。
- ^ “Pacific Ocean features in new royal Markle's Coat of Arms”. Reuters. (2018年5月25日) 2018年5月25日閲覧。
- ^ メーガン・マークル、小学生時代から生粋のフェミニスト!?とあるCMに抗議文を書いたメーガン。当時、なんとまだ11歳!(コスモポリタン 2017年12月4日)
- ^ “トランプ大統領 英王室のメーガン妃の悪口発言か”. NHK (2019年6月3日). 2019年6月5日閲覧。
参考文献[編集]
- 亀甲博行『ヘンリー王子とメーガン妃 英国王室 家族の真実』文藝春秋、2020年。ISBN 978-4166612550
- オミッド・スコビー、キャロリン・ドゥランド著 加藤洋子翻訳『自由を求めて(上)ハリーとメーガン 新しいロイヤルファミリーを作る』扶桑社、2020年。ISBN 978-4594086763
- オミッド・スコビー、キャロリン・ドゥランド著 加藤洋子翻訳『自由を求めて(下)ハリーとメーガン 新しいロイヤルファミリーを作る』扶桑社、2020年。ISBN 978-4594086770
外部リンク[編集]
- Meghan Markle - IMDb(英語)
- メーガン・マークル - allcinema