ペスティレンス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
ペスティレンス
Pestilence
Patrick Mameli and Jeroen Paul Thesseling of Pestilence.jpg
パトリック・マメリ (左)とイェロン・ポール・テーシュリン (右) (2011年5月21日)
基本情報
出身地 オランダの旗 オランダ オーファーアイセル州
トゥウェンテ エンスヘーデ
ジャンル デスメタル
デスラッシュ
テクニカルデスメタル
プログレッシヴデスメタル

スラッシュメタル (初期)
ジャズ・フュージョン (1993)
活動期間 1986年 - 1994年
2008年 - 2014年
2016年 -
レーベル R/C・レコード
ロードランナー・レコード

マスコット・レコード
キャンドルライト・レコード
ハンマーハート・レコード
ファー・イースト・メタル・シンジケート
公式サイト pestilence.nl
メンバー パトリック・マメリ (ボーカルリードギター)
サンティアゴ・ドブレス (リードギター)
ティレン・ハドラップ (ベース)
セプティミウ・ハルシャン (ドラムス)
旧メンバー マルティン・ファン・ドルネン (ボーカル、ベース)
ランディ・マインハルト (ギター)
パトリック・ウターウィック (リードギター)
ニック・サジアス (ベース)
トニー・チョイ (ベース)
ジャック・ドッド (ベース)
イェロン・ポール・テーシュリン (フレットレスベース)
シュテファン・フィンマース (ベース)
ゲオルク・マイヤー (ベース)
アラン・ゴールドスタイン (ベース)
マルコ・フォディス (ドラムス)
ピーター・ウィルドアー (ドラムス)
ユマ・ファン・エーケレン (ドラムス)
ティム・イェング (ドラムス)
デイヴィッド・ヘイリー (ドラムス)

ペスティレンス (Pestilence)は、オランダエンスヘーデデスメタルバンド。オランダのバンドであるが、これまでバンドにはオランダ国外の出身者が多く在籍していた。特に2016年の再結成後は全メンバーの出身国が異なるという多国籍バンドとなっている。

略歴[編集]

1986年にオランダでパトリック・マメリ (G, Vo, B)と、ドイツ人ギタリストのランディ・マインハルト (G)の2名を中心に結成[1][2][3]。当時は、アメリカ合衆国ドイツスラッシュメタルから影響を受けていた[1]。結成後、ドラマーにマルコ・フォディス (Ds)が加入。1987年に1stデモ『Dysentery』をリリース。1stデモリリース後、マルティン・ファン・ドルネン (Vo, B)が加入、パトリック・マメリがギター専任になる[2][3]。1987年中に2ndデモ『The Penance』をリリース。同デモのベースパートは、パトリック・マメリが担当している[4]。このデモがきっかけとなり、インディペンデントレーベルロードランナー・レコードと契約[2][3]1988年に1stアルバム『Malleus Maleficarum』をリリースしデビューした。同アルバムは、スラッシュメタルを軸にデスメタルの要素を加えたもので、スラッシュメタル色が非常に強いものであった[2][3]。同アルバムについて、中心人物のパトリック・マメリは、「デビューアルバムは実験だった。(中略)あれはそんなにいい出来じゃなかったと思う」とインタビューで答えている[2][3]

1stアルバムリリース後、バンド活動への熱意が無くなったとの理由で結成メンバーのランディ・マインハルトが解雇される[2][3]。バンドは後任探しを始めるが、ランディと新たにサクロサンクト (Sacrosanct)というスラッシュメタルバンドを結成したマルコ・フォディスが続いて脱退[2][3]。マルコは短期間でバンドに復帰したが、この前後にマルティン・ファン・ドルネンが脱退[2][3]。これに対して、バス・ドーイイェス (B)がセッションで参加したが、マルティンが数か月で復帰したためバスは短期間でバンドを離れている[2][3]。脱退と復帰が相次いだものの、最終的にバンドメンバーで入れ替わったのはギタリストのみで、ギタリストにはパトリック・ウターウィック (G)が新たに加入している[2][3]1989年に、2ndアルバム『Consuming Impulse』をリリース。同アルバムから、音楽性をデスメタルへと舵を切った[2][3]。特に、一部バッキングにキーボードを用いるなど、当時としては新しい試みも行っている[2][3]。2ndアルバムについて、パトリック・マメリは、デスオビチュアリーに比肩するアルバムになったと思うと語っている[2][3]。同アルバムリリース後、マルティン・ファン・ドルネンが正式に脱退[2][3]。マルティンは、Asphyxというデスメタルバンドへ移籍した[2][3]。マルティンの後任には、カナダ人ベーシストのニック・サジアス (B)が加入する[2][3]。新体制で3rdアルバムの作成に取り掛かるも、ニックがバンドになじめなかったためレコーディング前に脱退[2][3]。このため、当時シニックで活動していたトニー・チョイ (B)をヘルプを依頼し、3rdアルバムを録音した[2][3]ボーカルはパトリック・マメリが兼任することになった[2][3]1991年に3rdアルバム『Testimony of the Ancients』をリリース。同アルバムでは、前作の方向性をより押し進め、激しいデスメタルにキーボードを導入したドラマティックな楽曲が増えた[2]。また3rdアルバムリリース後には、マルヴォレント・クリエイションらとのツアーも経験している[2][3]。一時、ジャック・ドッド (B)というベーシストも在籍したが、結局短期間で脱退。1993年1月に、ベーシストにイェロン・ポール・テーシュリン (Fretless B)が加入しベーシストがようやく定まる[2][3]。同年に4thアルバム『Spheres』をリリースした。4thアルバムでは、これまでのデスメタル路線を残しつつも音楽性を変化させ、プログレッシヴな音楽性となった[3]。この音楽性の変化は、バンドリーダーのパトリック・マメリが当時ジャズ・フュージョンにかなり入れ込んでおり、アルバムにおいてはデスメタルとジャス・フュージョンとを組み合わせた音楽を目指したためであった[1]。同アルバムのリリースに併せて、ファー・イースト・メタル・シンジケートから3rdアルバム『Testimony of the Ancients』と4thアルバム『Spheres』の日本盤がリリースされた。それぞれ『テスティモニー・オヴ・ジ・エインシェンツ~古人の証言~』、『スフィアーズ~存在の証明~』という邦題が付けられた。1994年にバンドは解散、パトリック・マメリも音楽業界から離れ、ミュージシャンからは引退した[1]

2006年にパトリック・マメリがC-187というグルーヴ・メタルバンドに参加し、音楽シーンに復帰する。そして、解散から14年が経過した2008年にパトリック・マメリ (Vo, G)により再結成[1]。再結成後、3rdアルバムに参加したトニー・チョイ (B)とダーケインなどで活動するピーター・ウィルドアー (Ds)が加入。マスコット・レコードと契約し、2009年に5thアルバム『Resurrection Macabre』を16年ぶりにリリースした。同アルバムレコーディング後に、解散時のメンバーのパトリック・ウターウィック (G)が復帰しており、同アルバムのメンバー写真に写っている。また、アメリカ合衆国やヨーロッパ南アメリカへとツアーも敢行した[1]。しかし、ピーター・ウィルドアーとトニー・チョイは短期間でバンドを離れている。ベーシストには、1994年解散時のベーシスト、イェロン・ポール・テーシュリン (Fretless B)が復帰。また、ドラマーにはユマ・ファン・エーケレン (Ds)が加入し、2011年に6thアルバム『Doctrine』をリリース[1]2012年に入って、イェロン・ポール・テーシュリンとユマ・ファン・エーケレンが脱退。ネクロファジストなどで活動するシュテファン・フィンマース (B)とヘイト・エターナルディヴァイン・ヘレシーで活動し、モービッド・エンジェルにもセッション参加しているティム・イェング (Ds)が加入するが、両名とも短期間で脱退。2012年にデイヴィッド・ヘイリー (Ds)、2013年にゲオルク・マイヤー (B)が加入した。大手ヘヴィメタルレーベルのキャンドルライト・レコードに移籍し、同年に7thアルバム『Obsideo』をリリースした。

2014年7月、活動停止を発表[5][6]。活動停止の理由は、中心人物のパトリック・マメリが、デス・ジャズ・フュージョンを標榜する新プロジェクト・Necromorphに注力するため[5][6]。このプロジェクトでは、ジャズ・フュージョンとペスティレンスよりもよりブルータルなデスメタルとの融合を目指している[5]

2016年10月に活動再開を発表[7]。中心人物のパトリック・マメリ以外のメンバーは総入れ替えとなっており、サンティアゴ・ドブレス (Lead G)、トニー・チョイ (B)、セプティミウ・ハルシャン (Ds)がメンバーである[7]2017年1月半ば、トニー・チョイの脱退とアラン・ゴールドスタイン (B)の加入が発表された[8]。しかし、アランは加入から3か月もたたない4月に脱退が発表された[9]。脱退の原因は、ビジネス面での相違があったため[9]。アランの脱退から数日後、新ベーシストとしてパラドックスのベーシスト、ティレン・ハドラップ (B)の加入が発表された[10]。また、同月中にはオランダのハンマーハート・レコードと契約を結んだことを発表した[11]

メンバー[編集]

現在のメンバー[編集]

バンドのリーダーで中心人物。ペスティレンスの楽曲の大半を作曲した。
C-187、Necromorphでも活動していた。
  • サンティアゴ・ドブレス (Santiago Dobles) - リードギター
ベネズエラ出身。Aghora等でも活動。
  • ティレン・ハドラップ (Tilen Hudrap) - ベース
スロヴェニア出身。パラドックス等でも活動。
  • セプティミウ・ハルシャン (Septimiu Hărşan) - ドラムス
ルーマニア出身。

旧メンバー[編集]

  • マルティン・ファン・ドルネン (Martin van Drunen) - ボーカル、ベース
ヘイル・オブ・ブレッツAsphyx等でも活動。
  • ランディ・マインハルト (Randy Meinhard) - ギター
ドイツ出身。サクロサンクト等でも活動。
  • パトリック・ウターウィック (Patrick Uterwijk) - リードギター
一部楽曲で作曲を担当している。
  • ニック・サジアス (Nick Sagias) - ベース
カナダ出身。ソウルストーム等でも活動。
  • ジャック・ドッド (Jack Dodd) - ベース
  • イェロン・ポール・テーシュリン (Jeroen Paul Thesseling) - フレットレスベース
オブスキュラ等でも活動。
  • トニー・チョイ (Tony Choy) - ベース
キューバ出身。3rdアルバムにもセッション参加している。2016年の再結成に参加し、2017年に再脱退した。
シニックエイシスト等でも活動。
  • シュテファン・フィンマース (Stefan Fimmers) - ベース
ドイツ出身。ネクロファジストヒューマン・ブラッドフィースト等でも活動。
  • ゲオルク・マイヤー (Georg Maier) - ベース
ドイツ出身。コモン・グレイヴ等でも活動。
  • アラン・ゴールドスタイン (Alan Goldstein) - ベース
アメリカ合衆国出身。
  • マルコ・フォディス (Marco Foddis) - ドラムス
イタリア出身。在籍時は、作詞も担っていた。
1988年にランディ・マインハルトと共にサクロサンクトを結成し脱退するも、サクロサンクトを短期間で脱退し、ペスティレンスに復帰した。
スウェーデン出身。ダーケインノン・ヒューマン・レヴェルアルマゲドンエレクトロキューション250ジェイムズ・ラブリエアーチ・エネミー等でも活動。
  • ユマ・ファン・エーケレン (Yuma van Eekelen) - ドラムス
ニュー・ドミネーションエクシヴィオス等でも活動。
  • ティム・イェング (Tim Yeung) - ドラムス
アメリカ合衆国出身。モービッド・エンジェルディヴァイン・ヘレシーヘイト・エターナル等でも活動。
  • デイヴィッド・ヘイリー (David Haley) - ドラムス
オーストラリア出身。ブラッド・ダスターコモン・グレイヴルーインズアメンタ等で活動。

セッションメンバー[編集]

  • バス・ドーイイェス (Bas Dooijes) - ベース
マルティン・ファン・ドルネンがバンドを離れた短期間在籍。マルティン復帰に伴い、バンドを離れた。
  • トニー・チョイ (Tony Choy) - ベース
3rdアルバムに参加。再結成後に加入し、活動した。

タイムライン[編集]

ディスコグラフィ[編集]

アルバム[編集]

  • Malleus Maleficarum (1988)
  • Consuming Impulse (1989)
  • Testimony of the Ancients (1991)
  • Spheres (1993)
  • Resurrection Macabre (2009)
  • Doctrine (2011)
  • Obsideo (2013)
※3rdアルバム『Testimony of the Ancients』と4thアルバム『Spheres』は、ファー・イースト・メタル・シンジケートから日本盤が発売されていたが、現在は双方とも廃盤となっている。

その他[編集]

  • Dysentery (Demo, 1987)
  • The Penance (Demo, 1987)
  • The Breed Beyond (Split, 1993)
シニックフィア・ファクトリービリーヴァーとの4-Wayスプリット・アルバム。
  • Mind Reflections (Compilation, 1994)
コンピレーションアルバム。主に1st-3rdアルバムの楽曲とライヴレコーディングを収録している。
このアルバムジャケットに使用された絵が、2006年にリリースされたアンムーアドの2ndアルバム『Kingdoms of Greed』のアルバムジャケットとして、左右反転した状態で何故か使用されてしまうという珍事件が起きている。後に、アンムーアドのアルバムは、ジャケットの絵が差し替えられて再発された。
  • Chronicles of the Scovrge (Live album, 2006)
1988年1989年のライヴ・レコーディングと未発表曲1曲を収録したライヴ・コンピレーション・アルバム。

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f g Biography - Pestilence Pestilence Official Website 2014年7月1日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v 有島博志 (1993年). “テスティモニー・オヴ・ジ・エインシェンツ~古人の証言~” (日本語) (CDライナー). 「Testimony of the Ancients」. ペスティレンス. 日本: アポロン. APCY-8127. 
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v 有島博志 (1993年). “スフィアーズ~存在の証明~” (日本語) (CDライナー). 「Spheres」. ペスティレンス. 日本: アポロン. ACPY-8126. 
  4. ^ http://www.metal-archives.com/albums/Pestilence/The_Penance/20948 2014年7月1日閲覧。
  5. ^ a b c Patrick Mameli Announces New Death Jazz Fusion Project NECROMORPH! Pestilence Official Website 2014年7月21日閲覧。
  6. ^ a b https://www.facebook.com/Pestilenceofficial/posts/743330339038762 2014年9月13日閲覧。
  7. ^ a b Just For The FANS!!! Due to numerous requests and wanting: Pestilence Official Facebook 2017年2月24日閲覧。
  8. ^ https://www.facebook.com/Pestilenceofficial/photos/a.291506224221178.64982.264412580263876/1286461858058938/?type=3&theater Pestilence Official Facebook 2017年2月24日閲覧
  9. ^ a b https://www.facebook.com/Pestilenceofficial/posts/1373526639352459 Pestilence Official Facebook 2017年7月3日閲覧
  10. ^ https://www.facebook.com/Pestilenceofficial/photos/a.291506224221178.64982.264412580263876/1379373188767804/?type=3 Pestilence Official Facebook 2017年7月3日閲覧
  11. ^ https://www.facebook.com/Pestilenceofficial/photos/a.291506224221178.64982.264412580263876/1378155752222881/?type=3 Pestilence Official Facebook 2017年7月3日閲覧

外部リンク[編集]