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テルツェット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
テルツェット
2021年ヴィクトリアマイル
欧字表記 Terzetto[1]
香港表記 三重協奏
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 鹿毛[1]
生誕 2017年4月20日(7歳)[1]
登録日 2019年8月29日
抹消日 2022年12月8日[2]
ディープインパクト[1]
ラッドルチェンド[1]
母の父 Danehill Dancer[1]
生国 日本の旗 日本北海道安平町[1]
生産者 ノーザンファーム[1]
馬主 (有)シルクレーシング[1]
調教師 和田正一郎美浦[1]
調教助手 町田拓也[3]
競走成績
生涯成績 13戦7勝[1]
獲得賞金 1億7256万1000円[1]
勝ち鞍
GIII ダービー卿CT 2021年
GIII クイーンS 2021年・2022年
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テルツェット(欧字名:Terzetto2017年4月20日 - )は、日本競走馬[1]。主な勝ち鞍は2021年ダービー卿チャレンジトロフィー、2021年・2022年クイーンステークス

馬名の意味は「三重奏、三重唱(音楽用語)。本馬が母の3番仔より連想」[4]

戦績

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デビュー前

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2017年4月20日、北海道安平町のノーザンファームで誕生した。2018年のセレクトセール1歳市場にて5000万円(税別)で (有)シルクホースクラブにより落札された。

その後、美浦和田正一郎厩舎に入厩した。

2歳(2019年)

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12月7日中山の2歳新馬戦(芝1600m)に柴山雄一を鞍上に迎えて出走。中団で脚を溜め、直線で外から抜け出すと最後は後続に2馬身差をつけデビュー戦を飾った[5]

3歳(2020年)

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3月31日のミモザ賞では中団追走からしぶとく脚を伸ばすもののウインマリリンの3着に敗れる。間隔を置いて6月27日東京の3歳以上1勝クラス(芝1600m)に出走予定であったが前頭部裂創のため出走取消となった[6]。8月15日の村上特別では道中中団追走から直線で鋭く脚を伸ばすと、最後は後続に3馬身差つけ2勝目を挙げる[7]。11月1日の国立特別では最後の直線で馬場のインから差し切り勝ちして3勝目をマークし、3歳シーズンを終えた[8]

4歳(2021年)

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1月31日の節分ステークスでは道中後方で待機し、直線で外から追い上げてくると最後は先に抜け出したオールイズウェルをハナ差かわして3連勝となり、オープンクラスに昇級する[9]。重賞初挑戦となったダービー卿チャレンジトロフィーでは後方追走から直線で外から追い込んでくると、最後はカテドラルに1馬身差つけて快勝。4連勝で重賞初制覇を果たした[10]。初GIながら3番人気に推されたヴィクトリアマイルは後方で脚を溜めるが直線伸びず14着と惨敗。初めての馬券外が二桁着順となった。次走、2020年東京オリンピックの関係で函館競馬場で行われたクイーンステークスは道中後方から直線で一気に脚を伸ばし、マジックキャッスルをゴール前でクビ差差し切り快勝。重賞2勝目を手にした[11]。3か月半ぶりとなったエリザベス女王杯は中団のインで追走していたが、直線半ばで末脚が鈍り伸びきれず11着に敗れた[12]

5歳(2022年)

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5歳初戦として、GIII中山牝馬ステークスに出走。トップハンデの56.5kgを背負い3番人気で迎えたレースでは、最後の直線で伸びきれずに5着に敗れた。鞍上の田辺裕信は「斤量が響いているのかそれほど弾けなかった。手応えももう一つで自分から進んでいく感じではなかった。小柄な馬なので斤量差もあったのでしょうか」とコメントした[13]。続くヴィクトリアマイルではいいところなく13着と惨敗する。 連覇をかけて挑んだクイーンステークスでは1番枠スタートから道中中団を追走すると、最後の直線で最内から抜け出して快勝。同競走3頭目の連覇を果たした[14]。 11月13日のエリザベス女王杯では中団で待機するも直線で伸びを欠いて12着に沈んだ[15]。その後、12月8日付けで競走馬登録を抹消。生まれ故郷ノーザンファームで繁殖牝馬となる。

競走成績

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以下の内容は、JBISサーチ[16]およびnetkeiba.com[17]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2019.12.07 中山 2歳新馬 芝1800m(稍) 15 2 3 006.90(2人) 01着 R1:50.9(35.1) -0.3 0柴山雄一 54 (ルヴェルソー) 422
2020.03.31 中山 ミモザ賞 1勝 芝2000m(稍) 11 7 8 005.00(2人) 03着 R2:02.9(36.9) -0.4 0柴山雄一 54 ウインマリリン 416
0000.06.27 東京 3歳上1勝クラス 芝1600m(良) 16 1 1 取消 0戸崎圭太 52 ウインレフィナード 計不
0000.08.15 新潟 村上特別 1勝 芝1600m(良) 17 1 1 003.80(1人) 01着 R1:33.3(33.9) -0.5 0三浦皇成 52 (リーディングパート) 428
0000.11.01 東京 国立特別 2勝 芝1600m(良) 10 5 5 001.70(1人) 01着 R1:35.2(33.0) -0.0 0戸崎圭太 53 (レッドヴァール) 424
2021.01.31 東京 節分S 3勝 芝1600m(良) 12 8 11 003.10(2人) 01着 R1:33.3(33.6) -0.0 0戸崎圭太 54 (オールイズウェル) 424
0000.04.03 中山 ダービー卿CT GIII 芝1600m(良) 15 5 9 006.30(3人) 01着 R1:32.6(34.7) -0.2 0M.デムーロ 53 カテドラル 418
0000.05.16 東京 ヴィクトリアM GI 芝1600m(良) 18 5 9 013.60(3人) 14着 R1:32.4(33.5) -1.4 0M.デムーロ 55 グランアレグリア 426
0000.08.01 函館 クイーンS GIII 芝1800m(良) 12 7 9 005.00(3人) 01着 R1:47.8(35.2) -0.1 0C.ルメール 55 マジックキャッスル 426
0000.11.14 阪神 エリザベス女王杯 GI 芝2200m(良) 17 4 8 009.60(4人) 11着 R2:13.0(36.8) -0.9 0M.デムーロ 56 アカイイト 424
2022.03.12 中山 中山牝馬S GIII 芝1800m(良) 16 5 9 005.80(3人) 05着 R1:47.0(34.0) -0.2 0田辺裕信 56.5 クリノプレミアム 432
0000.05.15 東京 ヴィクトリアM GI 芝1600m(良) 18 8 18 031.70(8人) 13着 R1:33.0(32.9) -0.8 0D.レーン 55 ソダシ 432
0000.07.31 札幌 クイーンS GIII 芝1800m(良) 14 1 1 006.70(2人) 01着 R1:47.8(34.4) -0.0 0池添謙一 56 (サトノセシル) 436
0000.11.13 阪神 エリザベス女王杯 GI 芝2200m(重) 18 8 16 083.6(16人) 12着 R2:14.9(36.1) -1.9 0池添謙一 56 ジェラルディーナ 438

血統表

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テルツェット血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 サンデーサイレンス系
[§ 2]

ディープインパクト
2002 鹿毛
父の父
*サンデーサイレンス
1986 青鹿毛
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
父の母
*ウインドインハーヘア
1991 鹿毛
Alzao Lyphard
Lady Rebecca
Burghclere Busted
Highclere

ラッドルチェンド
2010 鹿毛
Danehill Dancer
1993 鹿毛
*デインヒル Danzig
Razyana
Mira Adonde Sharpen Up
Lettre d'Amour
母の母
*ラヴズオンリーミー
Honey Bun
2006 鹿毛
Storm Cat Storm Bird
Terlingua
Monevassia Mr. Prospector
Miesque
母系(F-No.) ラヴズオンリーミー(USA)系(FN:20) [§ 3]
5代内の近親交配 Northern Dancer 5×5・5=9.38% [§ 4]
出典
  1. ^ [18]
  2. ^ [19]
  3. ^ [18]
  4. ^ [18][20]

脚注

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注釈

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出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o テルツェット”. JBISサーチ. 2022年4月28日閲覧。
  2. ^ “テルツェットが競走馬登録抹消”. 日本中央競馬会. (2022年12月8日). https://www.jra.go.jp/news/202212/120810.html 2022年12月8日閲覧。 
  3. ^ “【THE FACE】町田拓也調教助手 雪辱の大舞台へ!テルツェットと〝最後の秋〞”. サンケイスポーツ. (2022年11月7日). https://www.sanspo.com/race/article/general/20221107-TXOSCKMIIFAZBL2Q4VH7N6VYXI/ 2022年11月7日閲覧。 
  4. ^ テルツェット(JPN)”. 公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナル. 2022年4月28日閲覧。
  5. ^ “【新馬戦】テルツェット圧勝”. サンケイスポーツ. (2019年12月8日). https://race.sanspo.com/keiba/news/20191208/pog19120805010004-n1.html 2021年5月9日閲覧。 
  6. ^ “明日の出走取消(東京12R)”. 競馬実況web (ラジオNIKKEI). (2020年6月26日). http://keiba.radionikkei.jp/keiba/12r_2.html 2021年5月9日閲覧。 
  7. ^ “【村上特別】(新潟) テルツェットが馬場の真ん中抜け出して二勝目”. 競馬実況web (ラジオNIKKEI). (2020年8月15日). https://www.radionikkei.jp/keiba_article/news/post_21404.html 2021年5月9日閲覧。 
  8. ^ “【国立特別】(東京) 人気のテルツェットが内から差し切り勝ち”. 競馬実況web (ラジオNIKKEI). (2020年11月1日). https://www.radionikkei.jp/keiba_article/news/post_22077.html 2021年5月9日閲覧。 
  9. ^ “【節分S】(東京) テルツェットが3連勝でOP入りを決める”. 競馬実況web (ラジオNIKKEI). (2021年1月31日). https://www.radionikkei.jp/keiba_article/news/post_22822.html 2021年5月9日閲覧。 
  10. ^ “【ダービー卿CT】テルツェット4連勝で重賞初V”. サンケイスポーツ. (2021年4月4日). https://race.sanspo.com/keiba/news/20210404/ope21040404570003-n1.html 2021年5月9日閲覧。 
  11. ^ “【クイーンS結果】テルツェットが直線一気で差し切りV!重賞2勝目”. netkeiba.com. https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=190977 2021年11月16日閲覧。 
  12. ^ “【エリザベス女王杯】テルツェットは11着 デムーロ「最後は坂で苦しくなってしまった」”. サンケイスポーツ. (2021年11月14日). https://race.sanspo.com/keiba/news/20211114/ope21111418560016-n1.html 2021年11月16日閲覧。 
  13. ^ “【中山牝馬S】トップハンデのテルツェットは0秒2差5着 田辺裕信騎手「斤量が響いているのかそれほど弾けなかった」”. スポーツ報知. https://hochi.news/articles/20220312-OHT1T51163.html?page=1 2022年5月15日閲覧。 
  14. ^ 【クイーンS】テルツェットが最内突き史上3頭目の連覇!サンケイスポーツ、2022年7月31日閲覧
  15. ^ 【エリザベス女王杯】レースを終えて…関係者談話サンケイスポーツ、2022年11月14日閲覧
  16. ^ テルツェット 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年5月9日閲覧。
  17. ^ テルツェットの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2021年5月9日閲覧。
  18. ^ a b c 血統情報:5代血統表|テルツェット”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年5月25日閲覧。
  19. ^ テルツェット - Terzetto - 競走馬データベース”. 競馬ラボ. 2022年6月19日閲覧。
  20. ^ テルツェットの血統表”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2021年5月25日閲覧。

外部リンク

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