ウォリアーズ (1979年の映画)

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ウォリアーズ
The Warriors
監督 ウォルター・ヒル
脚本 デイヴィッド・シェイバー
ウォルター・ヒル
原作 ソル・ユーリック
製作 ローレンス・ゴードン
製作総指揮 フランク・マーシャル
出演者 マイケル・ベック
ジェームズ・レマー
トーマス・G・ウェイツ
音楽 バリー・デヴォーゾン
撮影 アンドリュー・ラズロ
編集 デヴィッド・ホールデン
ビリー・ウェバー
配給 アメリカ合衆国の旗 パラマウント
日本の旗 CIC
公開 アメリカ合衆国の旗 1979年2月9日
日本の旗 1979年9月15日
上映時間 93分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
興行収入 $22,490,039[1]
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ウォリアーズ』(The Warriors)は、1979年制作のアメリカ映画ウォルター・ヒルフランク・マーシャルの初期の作品。

概要[編集]

ウォルター・ヒルが作ったアメリカ中を驚かせた問題作。ニューヨークのスラム街のストリートギャング達がひたすら逃げるその姿に、アメリカ中の若者はドラッグを片手に熱狂した。サンフランシスコ・ニューヨークにおいて、10代のストリートギャングによる殺人事件まで起こった。しかも、実際にサウスブロンクスで抗争事件まで起こしてしまった。その結果、映画館によっては厳重な警備が施されるところも出てきた[2]。当時は、落書きされた地下鉄、ゴミが散らかっているストリート等があり、全員無名のスター達がこの映画により成功を掴んだ。

ストーリー[編集]

夏夜のニューヨーク。何組ものギャングチームがブロンクスの公園に集結。ギャングの実力者でギャングチーム「リフス」のリーダーでもあるサイラス(ロジャー・ヒル)の召集を受け、集会が行なわれた。ブルックリンコニーアイランドを縄張りとする「ウォリアーズ」のメンバーも、その集会に参加したが、サイラスが演説中に銃殺されてしまう。「ローグス」のリーダーであるルーサー(デヴィッド・パトリック・ケリー)が、サイラスの死体のそばにいた「ウォリアーズ」が犯人であると叫び濡れ衣を着せる。「リフス」は「ウォリアーズ」のメンバーに復讐するため、他のギャングチームにも指示をして、集会場所であるブロンクスから地元のコニー・アイランドへ帰ろうとする「ウォリアーズ」を狙う。各ギャングチームの追撃をかわしながら一夜の逃走を描いたアクション作品。

登場人物[編集]

スワン(Swan)
演 - マイケル・ベック(吹き替え:富川澈夫
本編の主役。冷静沈着でメンバーのまとめ役でもある。クリオンがリンチされた後にリーダーとなる。 物語中編になるとマーシーの事はあまり好きでは無かったが、終編になると恋人となる。様々な道を乗り越えてローグスのルーサーと闘う。
エイジャックス(Ajax)
演 - ジェームズ・レマー
過激な性格で腕っ節も強く、暫定的にリーダーになったスワンに反抗的な態度をとる。喧嘩の場面になると頼もしく、仲間を守るために危険をおかすことも。最後は警察のおとり捜査に引っかかり逮捕される。
フォックス(Fox)
演 -トーマス・G・ウェイツ
スワンの右手で口が達者な男。沈黙の中でサイラスを殺したルーサーを目撃した唯一のメンバー。物語中編にマーシーを連れて逃げる際駅で警察と縺れ合い線路に落ちた。
クリオン(Cleon)
演 -ドーシー・ライト
ウォリアーズのリーダー。トラ柄のターバンがトレードマーク。オープニングの時にメンバーにサイラスからの集会を伝える。サイラスが殺された後、ルーサーに濡れ着を着せられリフス達にリンチされる。また、海外版に収録されている未公開シーンでは黒人の恋人がいる事が明かされた。
スノウ(Snow)
演 -ブライアン・タイラー
アフロヘアーがトレードマークの黒人。フリーズを倒した後、エイジャックスの事が気になりカウボーイと2人で見に行くが、すでに遅かった。
コチーズ(Cochise)
演 - デイヴィッド・ハリス
カウボーイ(Cowboy)
演 -トム・マッキターリック
名前の通りカウボーイハットを被っているのがトレードマーク。フリーズに倒され、エイジャックスに助けられた時に「あいつには借りがある」と言ってスノウと行くが、エイジャックスは既に捕まってしまった。
マーシー
演 - デボラ・ヴァン・フォルケンバーグ
最初に遭遇したオーファンズの周辺人物だったが、ウォリアーズに興味を持ち、一緒に逃亡する事となる。
DJ
演 -リン・シグペン
ニューヨーク中に情報を流す黒人女性。顔は見えないが、口と鼻だけ見える。
ルーサー
演 -デヴィッド・パトリック・ケリー(吹き替え:青野武
ローグスのリーダーで、サイラス殺害犯。
サイラス
演 -ロジャー・ヒル
女性覆面捜査官
演 - マーセデス・ルール

登場したギャング[編集]

  • THE WARRIORS(ウォリアーズ)
リーダーのクリオン中心9人組のギャング団。赤いベストがトレードマーク。クリオンがリフス達にリンチされた後、スワンがリーダーになる。
  • ROGUES(ローグス)
リーダーのルーサー中心9人組のギャング団。黒いベストと帽子がトレードマーク。
  • TURNBULL AC´S(ターンブル エーシーズ)
全員100人以上いるギャング団。黒人と白人で全員スキンヘッドがトレードマーク。2台のバスを乗っている。
  • ORPHANS(オーファンズ)
全員30人いるギャング団。緑のTシャツがトレードマーク。ギャング団の中では一番弱い組。
  • BASEBALL FURIES(ベースボール フューリーズ)
全員、野球のユニフォームと帽子とペイントメイクがトレードマーク。バットを持って戦っている。
  • THE LIZZIES(リジーズ)
全員、女性のギャング団。一見、普通の女性に見えるが、実は危険な集団である。パンクスとは仲間である。
  • THE PUNKS(パンクス)
全員、青のつなぎと天然パーマの髪がトレードマーク。大柄の者が多い。リジーズとは仲間である。
  • GRAMERCY RIFS(グラマシー リフス)
リーダーはサイラスとサブリーダーのマサイ。一番強い集団。サイラスの死後、マサイがリフスのリーダーとなる。仲間達は皆、100人以上おり、格闘技の様な服を着ている。
  • HURRICANES(ハリケーンズ)
全員、帽子を被っているのがトレードマーク。登場したのは集会のみ。
  • BOPPERS(ボッパーズ)
全員、黒人で紫のベストと帽子がトレードマーク登場したのはオープニングから集会までのみ。
  • HI-HATS(ハイハッツ)
全員、黒いシルクハットと赤い服とピエロの様な白いメイクがトレードマーク。登場したのはオープニングと集会までのみ。
  • ELECTRIC ELIMINATORS(エレクトリック エリミネーターズ)
全員、黄色のジャンパーと後ろにエレクトリック エリミネーターズのマークがトレードマーク。登場したのはオープニングと集会のみで。
  • SAVAGE HUNS(サベージ ハンズ)
全員、中国系で緑の服と帽子がトレードマーク。登場したのはオープニングから集会のみ。
  • MOONRUNNERS(ムーンランナーズ)
全員、黒人で紫の服とその下に赤い服がトレードマーク。登場したのはオープニングと集会のみ。
  • SARACENS(サラセンズ)
全員、黒のタンクトップがトレードマーク。登場したのはオープニングと集会のみ。
  • SATANS MOTHERS(サタンズマザーズ)
黒いベストと後ろにサタンのマークがあるのがトレードマーク。登場したのは集会のみ。
  • JONES STREET BOYS(ジョーンズ・ストリート・ボーイズ)
黒と黄色のTシャツがトレードマーク。登場したのは集会のみ。
  • VAN CARTLANDT PAMGERS
白と黒のTシャツがトレードマーク。登場したのは集会のみ。
  • BOYLE AVENUE RUNNERS
黒と赤のタンクトップがトレードマーク。登場したのはオープニングと集会のみ。
  • GLADIATORS
黒のYシャツがトレードマーク。登場したのはオープニングと集会のみ。
  • PANZERS(パンサーズ)
全員黒人で軍服がトレードマーク。登場したのはオープニングからリフスがウォリアーズを捕まえるソングを聴いている所のみ。

他メディア展開[編集]

ゲーム[編集]

2005年Rockstar Gamesがゲーム化してPSP、プレステーシション2、Xboxにて発売。日本版は未発売だが、PSP版ではプレイ可能。ウォリアーズ結成からサイラス殺しの話が明らかにされる。

ビデオ・DVD[編集]

日本のDVD版は、2005年8月19日に発売。海外版には未公開シーンが収録されている[3]が、日本版には収録されていない。

小説[編集]

  • 小説版は夜の戦士たちと言うタイトルで発売。

エピソード[編集]

  • 撮影中の安全のため、あるストリート・ギャングをボディガードとして一日500ドルで雇ってまでオールロケをしていた。
  • ブロンクスの大集会シーンの撮影では、1000人の実際のストリート・ギャングのエキストラを動員して撮影された。
  • ちなみにカウボーイの役を演じたトム・マッキターリックはロバート・デ・ニーロにオファーされていた事がある。
  • スワン役のマイケル・ベックが警官の足元にバットを放り投げるシーンで、誤ってマーシー役のデボラ・ヴァン・フォルケンバーグの顔面に直撃させてしまい、デボラが病院に行くはめになった(デボラの顔には傷があり、その傷跡は今も残っている)。
  • 男子トイレでのパンクスとの喧嘩シーンで5日間増やされていた。
  • 本作はわずか3万6000ドルの予算で、1978年にオールロケーションで60日間で撮影された(セット撮影は男子トイレでの喧嘩シーンのみ)。
  • 当時、ウォルターはウォリアーズのメンバーをオール黒人キャストにしようと提案したが、製作者が「白人と混合のグループ構成にした方がいい」とアドバイスしたという。
  • DJの役を演じたリン・シグペンは女優だけでなく、歌手と舞台女優として活躍した事があり、1997年に「AN AMERICAN DAUGHTER」でトニー賞受賞。しかし、2003年3月12日に原因不明の病により54歳で死去。2003年4月11日に公開された『N.Y.式ハッピー・セラピー』は彼女の遺作。
  • アニメーション「ザ・シンプソンズ」シーズン25・14話「老人ホーマー」("The Winter of His Content")には、この映画のパロディシーンがある。
  • オーファンズのサリーの役を演じたポール・グレコは後に数々の映画出演を果たし、1992年にチャンバワンバのベースとして加入。1999年脱退。しかし、2008年12月17日に肺癌のため53歳で死去。2003年に公開されたベルンの奇蹟は彼の最後の出演だった。
  • ローグスのルーサーの役を演じたデヴィッド・パトリック・ケリーは後に数々の映画出演を果たし活躍した。俳優だけでなく、正道空手の黒帯で太極拳にも精通している。またギタープレイヤーとしての腕もあり、CD化されたこともある。近年ではTVドラマで活躍している。
  • 本作を日本公開前にアメリカで観た東映岡田茂社長(当時)が、「ああいう新しい形の若者映画を日本でも作ろう、1980年代を先取りした衝撃的な青春映画を一発打ち出してみよう」と石井輝男に指示して『暴力戦士』という映画を製作している[4][5]

出典[編集]

  1. ^ The Warriors (1979)” (英語). Box Office Mojo. 2011年2月23日閲覧。
  2. ^ “The Flick of Violence”. Time. (1979年3月19日). http://www.time.com/time/magazine/article/0,9171,947013,00.html 2008年9月23日閲覧。 
  3. ^ Henderson, Eric (2005年10月18日). “The Warriors - DVD Review”. Slant magazine. 2011年9月29日閲覧。
  4. ^ 石井輝男 「東映映画ー更なる暴走の季節」『月刊シナリオ』 日本シナリオ作家協会、154-157頁。
  5. ^ 石井輝男・福間健二 『石井輝男映画魂』 ワイズ出版1992年、358頁。ISBN 4-948735-08-6

関連項目[編集]

外部リンク[編集]