インドの文化

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インドの文化(インドのぶんか)は、しばしばインド文明と同一視され、文化遺産としてインド亜大陸に由来または関連のある、社会規範・価値観・伝統的慣習・信念体系・政治体制・文化的人工物テクノロジーのことである。この用語は、インドだけでなく、移民、植民地化、影響によりインドと関連を持った地域(とりわけ東南アジア)にもあてはまる。一言に「インド文化圏」といっても、国内でも場所ごとに、言語宗教舞曲英語版音楽英語版建築英語版食文化、習慣が異なる。

インドの文化は、インダス文明にはじまるいくつもの数千年の間の諸文化の影響を受けて、いくつもの文化が融合しているといわれる。宗教・数学・哲学・食文化・言語・舞曲・音楽および映画インド文化の諸要素はインド世界英語版インド文化圏に多大な影響を与えた。

多宗教社会[編集]

ヒンドゥー教ジャイナ教仏教シーク教といったインド起源の宗教はすべて、ダルマカルマの両概念がベースにある。アヒンサー(非暴力)はインド人の信条のなかでも重要な要素であり、非暴力不服従運動によりイギリスに抵抗したマハトマ・ガンジーが実践者として知られる。(アメリカ公民権運動キング牧師にも影響を与えた)外来宗教であるアブラハムの宗教やムスリムの迫害から逃れたゾロアスター教バハーイー教の信者もいる。

世界第二位の人口を持つインド共和国は、28の州からなる連邦共和制であり、各々の州には独自の文化性がある。インド亜大陸で数千年の時を経て育まれたインドの文化は、様々な文化がまざりあっているとされる。歴史的に、インド文化はダルマと深い接点があり、哲学、文学、建築、美術、音楽などインド文化の各分野への影響が認められる。

インドの文化は、インド亜大陸を超えて外界へ伝播することで、インド文化圏を形成した。西暦の初めにかけて、旅行者や海商などがシルクロードを経由して、ヒンドゥー教仏教建築統治システム文字の概念などがアジアの他地域へと広まったことは特筆に値する。ヒンドゥークシュ山脈パミール高原は、インド文化圏と西のイラン文化圏とが重複する地域であり、何世紀もの時代にわたり、仏教、ヒンドゥー教、イスラム教、ジャイナ教、シーク教、そして様々な民族の文化が融合した。

インドではヒンドゥー教、仏教、ジャイナ教が誕生した。これらの宗教は一般的にインド発祥の宗教としてひとくくりにされる。インドの宗教は、アブラハムの宗教に並んで世界の主要な宗教であり、ヒンドゥー教と仏教の信者数はそれぞれ約2億人と約2億5~6千万人という世界第3位、第4位の規模を誇る。この三つの宗教で、実にインドの人口のおよそ80%から82%を占めるという。

多様な宗教・民族を持つインドでは、世俗国家ながらも宗教が社会や文化に浸透し、人々の生活に深く根付いている。全体としてはヒンズー教が多数を占めるものの、ウッタル・プラデーシュ州などには多数のムスリムが住んでいる。