まんじゅうこわい

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まんじゅうこわいは、古典落語の演目の一つ。

概要[編集]

1776年安永5年)刊風来山人編『刪笑府』より「まんじゅうこわい」の原話の部分

寿限無』『目黒のさんま』などともに、広く知られた噺。

直接の原話は江戸時代に出版された笑話集笑府』の訳本からと見られるが、似た笑話は代の葉夢得の随筆『避暑録話』や代の謝肇淛五雑組』にもある。

東京では若手が鍛錬のために演じるいわゆる「前座噺」のひとつとされるが、5代目柳家小さん3代目桂三木助らは晩年まで得意ネタとして長く演じた。

上方では4代目桂米團治が演じていたものが3代目桂米朝3代目桂米之助6代目笑福亭松鶴に伝わった。その後は多くの噺家が演じている。

あらすじ[編集]

暇をもてあました街の者が数名集まり、それぞれ嫌いなもの、怖いものを言いあっていく。「クモ」「ヘビ」「アリ」などと言い合う中にひとり、「いい若い者がくだらないものを怖がるとは情けない。世の中に怖いものなどあるものか」とうそぶく男(上方では「みっつぁん」)がいる。他の男が「本当に怖いものはないのか」と聞くと、うそぶいていた男はしぶしぶ「本当はある」と白状する。「では、何が嫌いなのか」と念を押され、男は小声で「まんじゅう」とつぶやく。男はその後、「まんじゅうの話をしているだけで気分が悪くなった」と言い出し、隣の部屋で(あるいは、自分の長屋へ帰って)寝てしまう。

残った男たちは「あいつは気に食わないから、まんじゅう攻めにして脅してやろう」と、金を出し合い、まんじゅうをたくさん買いこんで男の寝ている部屋へどんどん投げ込む。目覚めた男は声を上げ、ひどく狼狽してみせながらも、「こんな怖いものは食べてしまって、なくしてしまおう」「うますぎて、怖い」などと言ってまんじゅうを全部食べてしまう。一部始終をのぞいて見ていた男たちは、男にだまされていたことに気付く。怒った男たちが男をなじり、「お前が本当に怖いものは何だ!」と聞くと、

「このへんで、濃いお茶が1杯怖い」。

バリエーション[編集]

  • 上方では、冒頭のシーンに「狐に化かされた」と話す男や、若い頃に東横堀川安堂寺橋付近(自殺の名所として知られていた)で女性の幽霊を目撃した(、という夢を見た)ことを回想する老人を登場させ、怪談噺のようにたっぷり演じる演じ方があり、この場合30分以上の大ネタとなる。なお、このうち狐話のシーンは、東京では「九郎蔵狐」の題で独立して演じられる。

参考文献[編集]