毎日映画コンクールアニメーション映画賞
毎日映画コンクールアニメーション映画賞(まいにちえいがコンクールアニメーションえいがしょう)は、「毎日映画コンクール」において、アニメーション映画を対象に実施されている賞。1月1日から12月31日までに日本国内で上映された作品、もしくは当該期間内に完成し上映予定の作品が対象で、公募された作品の中から、2次にわたる選定委員による討議を経て多数決で決定される[1]。
毎日映画コンクールには、アニメーション映画に対する表彰として1962年度(第17回)に創設された大藤信郎賞が先行して存在したが、『となりのトトロ』がアニメーション映画として初めてコンクールの日本映画大賞を受賞した翌年の1989年度(第44回)より本賞が創設された。ノミネーションは両賞で共通に長編、短編の区別なくおこなわれるものの、本賞についてはほぼ長編作品が受賞しており、主に「実験的な作品」を対象とする大藤信郎賞とは棲み分けがなされている[2][3]。このため、両賞を重複して受賞した作品はないが、両方の受賞歴がある監督としては宮崎駿[4]、高畑勲[5]、北久保弘之、今敏がいる。
受賞作リスト
- この字体は日本映画大賞を受賞。
- 各受賞作については、外部リンクの「コンクールの歴史」を出典としている。
第44回 - 第50回
年度 | 作品 | 監督 |
1989年 第44回 |
魔女の宅急便 | 宮崎駿 |
1990年 第45回 |
走れ!白いオオカミ | 前田庸生 |
1991年 第46回 |
老人Z | 北久保弘之 |
1992年 第47回 |
紅の豚 | 宮崎駿 |
1993年 第48回 |
機動警察パトレイバー 2 the Movie | 押井守 |
1994年 第49回 |
平成狸合戦ぽんぽこ | 高畑勲 |
1995年 第50回 |
ユンカース・カム・ヒア | 佐藤順一 |
第51回 - 第60回
年度 | 作品 | 監督 |
1996年 第51回 |
ブラック・ジャック | 出崎統 |
1997年 第52回 |
もののけ姫 | 宮崎駿 |
1998年 第53回 |
ドラえもん のび太の南海大冒険 | 芝山努 |
1999年 第54回 |
人狼 JIN-ROH | 沖浦啓之 |
2000年 第55回 |
おばあちゃんの思い出 | 渡辺歩 |
2001年 第56回 |
千と千尋の神隠し | 宮崎駿 |
2002年 第57回 |
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦 | 原恵一 |
2003年 第58回 |
東京ゴッドファーザーズ | 今敏 |
2004年 第59回 |
雲のむこう、約束の場所 | 新海誠 |
2005年 第60回 |
劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者 | 水島精二 |
第61回 - 第70回
年度 | 作品 | 監督 |
2006年 第61回 |
時をかける少女 | 細田守 |
2007年 第62回 |
河童のクゥと夏休み | 原恵一 |
2008年 第63回 |
スカイ・クロラ The Sky Crawlers | 押井守 |
2009年 第64回 |
サマーウォーズ | 細田守 |
2010年 第65回 |
カラフル | 原恵一 |
2011年 第66回 |
蛍火の杜へ | 大森貴弘 |
2012年 第67回 |
おおかみこどもの雨と雪 | 細田守 |
2013年 第68回 |
かぐや姫の物語 | 高畑勲 |
2014年 第69回 |
ジョバンニの島 | 西久保瑞穂 |
2015年 第70回 |
百日紅〜Miss HOKUSAI〜 | 原恵一 |
脚注
- ^ 毎日映画コンクール選考方法 - 毎日新聞
- ^ 毎日映画コンクールとは - 毎日新聞
- ^ “第70回毎日映画コンクール アニメーション部門候補に「バケモノの子」「ここさけ」「百日紅」など”. アニメ!アニメ!. (2015年12月21日) 2016年1月23日閲覧。
- ^ 大藤信郎賞は、本賞創設以前に『ルパン三世 カリオストロの城』(ただし受賞対象は制作会社の東京ムービー新社名義)・『天空の城ラピュタ』・『となりのトトロ』で、創設以後は『崖の上のポニョ』で受賞。
- ^ 大藤信郎賞を受賞した『セロ弾きのゴーシュ』は、本賞創設以前の作品で、受賞対象は制作会社であるオープロダクションの名義になっている。
外部リンク
- コンクールの歴史 - 毎日映画コンクール(毎日新聞)