勝野昌慶

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勝野 昌慶
中日ドラゴンズ #41
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 岐阜県可児市
生年月日 (1997-06-12) 1997年6月12日(26歳)
身長
体重
183[1] cm
89[1] kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2018年 ドラフト3位
初出場 2019年5月17日
年俸 1900万円(2023年)[2]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

勝野 昌慶(かつの あきよし、1997年6月12日 - )は、岐阜県可児市出身のプロ野球選手投手)。右投右打。中日ドラゴンズ所属。

経歴

プロ入り前

可児市立春里小学校1年生から岐阜東濃リトルリーグで野球を始め、可児市立西可児中学校時代では中濃ドリームボーイズ(現・岐阜中濃ボーイズ)に所属していた[3]

土岐商業高等学校時代は1年夏からベンチ入りを果たし背番号18を背負った。2年秋にはエースとしてチームを引っ張り、岐阜県でベスト4に入り東海大会へ出場したが、2回戦で堀内謙伍鈴木将平擁する静岡高校に敗れた[4]。3年夏の岐阜県大会は、3回戦で羽島北高校に敗れ[5]甲子園出場はしていない。高校の時のストレートの最速は146km/hだった[6]

高校で野球を引退するつもりだったが、高校3年で野球部を引退した後の8月、三菱重工名古屋硬式野球部の練習会で認められたことにより、社会人野球に進むことになった[7]。社会人1年目は2016年の第87回都市対抗野球大会に出場した(2回戦)。同年10月から11月にかけて開催された2016 WBSC U-23ワールドカップにも日本代表として出場している(日本代表は優勝)。 社会人2年目もチームは都市対抗野球大会(第88回)に出場したが、同年春に右肘を故障した勝野の登板機会はなく[8][7]、チームは2回戦で敗退した。この故障は冬には完治し[8]2017年のアジアウインターベースボールリーグJABA選抜として出場している(JABA選抜は優勝)。社会人3年目は、3月の第73回JABA東京スポニチ大会において2回戦のセガサミー戦で完投勝利をした[9]。都市対抗野球大会では東海地区予選でチームは敗退し本大会出場を逃した。勝野は補強選手でトヨタ自動車硬式野球部の選手として本大会に出場したが、実戦に出ることはなかった。同年4月に行われたJABA静岡大会でチームは優勝し、勝野は同大会の最優秀新人賞を受賞した[10]。8月に開催された2018年アジア競技大会の野球日本代表に選出され、リリーフ投手として三試合出場し無失点に抑え、チームの準優勝に貢献した。同大会では自己最速の152km/hを記録している[8]。ドラフト指名された後に行われた11月の第44回社会人野球日本選手権大会で勝野は準決勝の対東芝戦において6安打の完封勝利を挙げ、続いての決勝戦でもリリーフ登板で好投し(2回2/3 を2安打1四球無失点)、チームは優勝を果たした。同大会での活躍により勝野は最高殊勲選手賞と優秀選手賞(投手部門)を受賞した。日本野球連盟から2018年12月6日に2018年度社会人野球表彰で最多勝利投手賞を受賞した(5勝1敗/9試合、66回、勝率.833)。

2018年ドラフト会議では中日ドラゴンズから3巡目指名を受けた。11月21日に契約金6500万円、年俸1200万円で仮契約を結んだ(金額は推定)[11]。背番号は41

中日時代

2019年5月17日の対読売ジャイアンツ戦で初登板初先発したが、6回3失点で敗戦投手となった[12]。5月24日対東京ヤクルトスワローズ戦でプロ初勝利を飾った[13]。同年秋、ヘルニアを発症した[14]

2020年の春キャンプは二軍スタートとなった[15]。7月11日に昇格し同日の広島東洋カープ戦で同年初先発を務めるも、3回途中6失点と炎上した[16]。しかし、終わってみれば前年を上回る13試合に先発登板し4勝を挙げ、その内3戦3勝をヤクルト戦で挙げて対戦防御率は1.71を記録するなど、ヤクルトキラーとして活躍した[17]。一方で、リーグワーストとなる7暴投を記録するなど粗さも目立った。

2022年3月26日の巨人戦(東京ドーム)では、1点ビハインドの5回に自らがプロ初となる2点本塁打を打って逆転したが、試合は敗戦した[18]

選手としての特徴・人物

社会人時代は自己最速152km/hを記録した[19]スライダーカーブフォークなどの変化球を持つ[20]

自身が着ける背番号41の前任者で中日投手コーチを務める浅尾拓也を尊敬しており[21]、投球の際は自身を鼓舞するために「俺は浅尾だ」と心の中で言い聞かせながら投げることもあるという[22]。また、浅尾自身が引退試合で使用したグラブをもらい、自宅に飾って家宝にしている[21]

詳細情報

年度別投手成績





















































W
H
I
P
2019 中日 3 3 0 0 0 1 2 0 0 .333 71 16.1 16 2 9 0 0 9 1 0 11 11 6.06 1.53
2020 13 13 0 0 0 4 5 0 0 .444 298 72.0 74 7 17 0 2 56 7 0 32 31 3.88 1.26
2021 17 17 0 0 0 3 6 0 0 .333 391 91.1 92 9 31 3 2 67 1 0 38 38 3.74 1.35
2022 8 8 0 0 0 0 4 0 0 .000 183 43.2 46 6 13 0 1 36 0 0 24 22 4.53 1.35
通算:4年 41 41 0 0 0 8 17 0 0 .320 943 223.1 228 24 70 3 5 168 9 0 105 102 4.11 1.33
  • 2022年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績



投手












2019 中日 3 2 5 0 0 1.000
2020 13 6 5 0 1 1.000
2021 17 10 20 0 1 1.000
2022 8 5 11 0 1 1.000
通算 41 23 41 0 3 1.000
  • 2022年度シーズン終了時

記録

初記録
投手記録
打撃記録
  • 初打席:2019年5月17日、対読売ジャイアンツ6回戦(ナゴヤドーム)、テイラー・ヤングマンから四球
  • 初安打:2020年10月21日、対横浜DeNAベイスターズ20回戦(ナゴヤドーム)、5回裏に坂本裕哉から左前安打
  • 初打点:2020年11月4日、対横浜DeNAベイスターズ23回戦(ナゴヤドーム)、4回裏に坂本裕哉から右越2点適時三塁打
  • 初本塁打:2022年3月26日、対読売ジャイアンツ2回戦(東京ドーム)、5回表に山崎伊織から左中間越2ラン

社会人野球での表彰

  • 最優秀新人賞(JABA静岡大会 2018年)
  • 最高殊勲選手賞/優秀選手賞(社会人野球日本選手権大会 2018年)

背番号

  • 41(2019年 - )

登場曲

代表歴

脚注

  1. ^ a b ドラゴンズニュース ★2018年ドラフト指名選手”. 中日ドラゴンズ 公式サイト. 2021年7月12日閲覧。
  2. ^ 中日 - 契約更改 - プロ野球”. 日刊スポーツ. 2022年11月10日閲覧。
  3. ^ 第10期生 勝野投手ドラフト指名”. 岐阜中濃ボーイズ (2018年10月26日). 2020年5月5日閲覧。
  4. ^ 静岡 11-3 土岐商”. スポーツブル. 2021年7月12日閲覧。
  5. ^ 羽島北 7-2 土岐商”. スポーツブル. 2021年7月12日閲覧。
  6. ^ 菅原梨恵「【中日 ③位】勝野昌慶 DRAGONS 注目プレーヤー CLOSE UP」『週刊ベースボール 2018 ドラフト決算詳報号』11月27日号増刊、第73巻第59号、ベースボールマガジン社、p.33
  7. ^ a b 島田明「新時代の旗手2019 3位勝野昌慶②」『中日スポーツ』2018年12月26日、4版、3面
  8. ^ a b c 【ドラフト】中日3位 勝野昌慶(三菱重工名古屋) 強気に攻める高卒3年目152キロ右腕/プロ野球ドラフト会議”. 週刊ベースボールONLINE (2018年10月25日). 2020年5月5日閲覧。
  9. ^ 第73回 JABA(地区) JABA東京スポニチ大会 3月11日 岩槻川通公園野球場 第2試合 予選リーグ”. 公益財団法人日本野球連盟. 2020年5月5日閲覧。
  10. ^ 大平明「勝野昌慶」『週刊ベースボール別冊秋嵐号:ドラフト候補2018選手名鑑』第45巻第19号、2018年9月、p.59
  11. ^ 中日3位勝野が仮契約「数字より1番になりたい」”. 日刊スポーツ (2018年11月21日). 2021年7月12日閲覧。
  12. ^ “中日ドラ3勝野、初黒星も大器片りん 与田監督称賛”. 日刊スポーツ. (2019年5月17日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/201905170001181.html 2021年7月12日閲覧。 
  13. ^ “中日3位勝野プロ1勝、勝利球は「両親に贈ります」”. 日刊スポーツ. (2019年5月24日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/201905240001366.html 2021年7月12日閲覧。 
  14. ^ 中日・勝野は100万円減 今季1勝に終わり「ダウンは仕方ないが悔しい」”. スポニチ (2019年11月12日). 2021年7月12日閲覧。
  15. ^ 小中翔太 (2020年2月22日). “安定感抜群の投球は新人王の予感…。故障も癒えた中日2年目の本格派、勝野昌慶に膨らむ期待”. THE DIGEST. 2020年5月5日閲覧。
  16. ^ “中日・勝野が今季初登板初先発も大炎上、三回途中KO”. サンスポ. (2020年7月11日). https://www.sanspo.com/article/20200711-C7MPCL74QRI33G7QXDYAIGWZB4/ 2021年7月12日閲覧。 
  17. ^ “中日・勝野がヤクルト戦以外で初星「もっといろんなチームで勝てるように」”. サンスポ. (2020年10月13日). https://www.sanspo.com/article/20201013-PDJJAIOQXZM7TOYFPGYO7DT6YY/ 2021年7月12日閲覧。 
  18. ^ 【中日】プロ初本塁打の勝野昌慶「ドームに落ちてる石垣のバットをもらって…」 投打で活躍”. スポーツ報知 (2022年3月26日). 2022年3月28日閲覧。
  19. ^ 3位 三菱重工名古屋・勝野昌慶、侍では152キロ プロでもっと出す!!”. 中日スポーツ (2018年10月26日). 2021年7月12日閲覧。
  20. ^ 中日2年目勝野、ローテ定着に必要なことは? 藪恵壹氏が語る先発のポイント”. Full-Count (2020年7月26日). 2021年7月12日閲覧。
  21. ^ a b 「背番号41の後継者として」中日・勝野 好投の裏に“師弟の絆””. 東スポWeb – 東京スポーツ新聞社 (2021年4月22日). 2021年4月24日閲覧。
  22. ^ 中日勝野「俺は浅尾だ!」心の叫びで5回無失点 チーム先発投手初勝利”. 日刊スポーツ (2021年4月7日). 2021年4月24日閲覧。

関連項目

外部リンク