亡念のザムド
亡念のザムド | |
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ジャンル | SF、アクション |
アニメ | |
原作 | BONES |
監督 | 宮地昌幸 |
シリーズディレクター | 奥村正志 |
脚本 | 清水恵 野村祐一 大野木寛 |
キャラクターデザイン | 倉島亜由美 |
メカニックデザイン | 橋本誠一 山根公利 |
音楽 | 大島ミチル |
アニメーション制作 | ボンズ |
製作 | ソニー・コンピュータエンタテインメント アニプレックス ボンズ |
配信サイト | プレイステーション3 (プレイステーションストア) |
配信期間 | 2008年9月24日 - 2009年2月4日 |
話数 | 全26話 |
その他 | テレビアニメ(2009年4月 - )
(詳細は放送局参照) |
漫画 | |
作者 | 川那辺雅弘 |
出版社 | 角川書店 |
掲載誌 | 増刊エースアサルト 月刊少年エース |
発表号 | エースアサルト2008 WINTER - 2009 SPRING 月刊少年エース2009年6月号 - 2009年8月号 |
発表期間 | 2008年12月9日 - 2009年7月26日 |
巻数 | 全1巻 |
テンプレート - ノート |
『亡念のザムド』(ぼうねんのザムド、Xam'd: Lost Memories)は、ボンズ制作のWebアニメ。
テレビアニメとして2009年4月より毎日放送 (MBS) 、中部日本放送 (CBC) 、TOKYO MXで、2009年10月よりBS11で放送された。
概要
ボンズ制作のWebアニメで、プレイステーション3にて配信されているアニメである。米国では2008年7月16日よりプレイステーションストアでの配信がスタートしているほか、日本でも2008年9月24日より配信開始。全26話。並行して、もうひとつのザムドの物語という触れ込みで「月刊少年エース」増刊「エースアサルト」において漫画版『亡念のザムド 巡礼者の羅針盤』の連載がスタートしたが、エースアサルトの終了により、月刊少年エースに移籍し、月刊少年エース2009年6月号から8月号まで集中連載という形式で連載していた。作者は川那辺雅弘。(単行本は、全1巻。2009年8月26日発売、ISBN 978-4-04-715276-2)
初回視聴から3日間(72時間)のレンタル方式。日本では配信開始時各話HD (5.1ch) 版400円、SD版は300円でダウンロードできる(米国ではHD版が3.99ドル)。一般のレンタルビデオなどの価格と比較すると割高だが、これはHDにより実現するハイクオリティで楽しんで欲しいという制作者側の意図である。現在ではそれぞれ100円値下げした価格で配信されている。
テレビCMでは制作会社である「ボンズ (bones) 」のクレジットとアナウンスともに「スタジオ・ボンズ」(クレジットは『鋼の錬金術師』など スタジオ・ボンズ制作」)にされていた。
あらすじ
大陸の北半分を統治する北政府と、南半分を統治する南大陸自由圏が長年に渡って戦争を続けている世界。
主人公の竹原アキユキは、70年前の戦争で南大陸自由圏に併合された尖端島に住む高校生。尖端島が非戦闘区域であったこともあり、戦時下ではあるが平穏な日々を送っていた。
ある日彼は、通学バスを待つ生徒の列の中に見慣れない白髪の少女を見つける。彼女を難民と思い、バスに乗せる手助けをするアキユキだったが、彼女はバスを自ら共々爆破する。その際アキユキは爆発と共に放たれた緑の光(「ヒルコ」)を右腕に受け、白い体躯の異形「ザムド」へと姿を変える。
時を次いで尖端島を空襲した北政府のヒトガタ兵器に襲われるザムドとなったアキユキ。からくもヒトガタを倒すも自我を失い石になりかけたアキユキを救ったのは、赤髪の少女ナキアミだった。ナキアミは語りかける「生きたいのならば、そう願え!」アキユキは危険を伴うザムドの力を制御できるようになり、いつか尖端島に戻ることを目的に、ナキアミの乗る国際郵便船ザンバニ号のメンバーと旅をすることになる。
勢力
物語の中では3つの勢力が存在している。
- 北政府
- 大陸の北半分を統治する宗教独裁国家。宗教的指導者ヒルケン皇帝を頂点に、生物兵器ヒトガタ兵器を造り出し、戦争に使役する。
- 南大陸自由圏
- 大陸の南半分を統治する軍事独裁国家。北政府のヒトガタ兵器に対抗しASPスーツを開発。尖端島は現在は南大陸自由圏の一部だが、ヒトガタ兵器による空襲後、自立心を失わないためにと垣巣凍二郎により極東自治区と名称を改めた。先端島にて極秘にヒトガタ兵器の研究・開発を行なっている。
- ルイコン教
- 命を扱う者の末裔サンノオバを教祖に頂く宗教。北政府の中で弾圧を受け、信教徒たちは各地に離散していたが、千年に一度の大巡礼に向け、胎動窟に集まってきている。ナキアミたちテシク氏族もルイコン教の熱心な信者である。テシクの郷は、「赤宙石」を北政府および南大陸自由圏から浮遊資源として狙われている。
登場人物
主要人物
- 竹原アキユキ
- 声 - 阿部敦
- 尖端島に住む男子高校生。快活な性格で器用。一人っ子で、別居中の両親の冷戦状態をうまく取り持っている。幼なじみのハルのことは大切に思っているが、同級生の前でまで母親や姉のように振る舞うお節介な彼女とケンカになることも。
- 同級生のフルイチとも仲が良く、幼い頃から大抵3人一緒に行動していた。
- 突然のバス爆破事件により右腕にヒルコが宿り、ザムドと化して我を忘れ、石になりかけた所をナキアミに救われ、ザンバニ号に連れられる。
- 最初は訳が分からぬまま、ヒルコの暴走による石化を回避する為にナキアミと行動を共にする事を選択するが、ナキアミに導かれてヒルコを理解していく中で、ヒルコと共生しながら生き抜く道を選ぶ。
- 名前の由来は、中上健次の紀州サーガ(『岬』『枯木灘』『地の果て 至上の時』)の主人公、竹原秋幸から。
- ナキアミ
- 声 - 三瓶由布子
- テシク氏族の血を引く少女。二つ名「雲を切る女」。テシクの天女。ヒルコやヒルコから生じるザムド、ヒトガタの声を聞くことのできるタマヨビとしての能力を生まれ持っている。勘が鋭く、あまり感情は表に出さない。
- もともと「ジバシリ」の1人であったが、禊の契りを受ける前にサンノオバの教えに疑義を抱き彷徨っていたところを紅皮伊舟に拾われ、ザンバニ号に乗船するようになる。拾われたばかりの頃、泣き続ける彼女を伊舟が「泣き止め」と怒鳴ったのを他の船員が聞き間違え、ナキアミと呼ばれるようになった。
- 兵器として生み出され破壊と殺戮のみを行うヒトガタにも情をかけ、ヒトガタを解体(ヒルコの開放)して救いたいと思っている。
- ビートカヤックと呼ばれるバイクのような飛行機械でザンバニ号の斥候を担当。
尖端島の人々
- 西村ハル
- 声 - 折笠富美子
- アキユキの幼なじみで同級生。アキユキに好意を抱いており、何かにつけて世話を焼こうとする。心武道という武道を学ぶ、スポーツ万能・成績優秀な優等生。
- ザムド、ヒトガタの声を聞くことが出来るタマヨビとしての能力を持つ。アキユキがザムド化したこともあり、ザムドを人間として理解している。
- アキユキがいなくなった後は、彼を探す為、島と外を自由に行き来出来るかもしれないという理由で極東自治区の軍に志願し、入隊。
- だが、軍のアキユキ(ザムド)に対する敵視に耐えられず除隊し、単身でアキユキを探す旅に出る。
- 名前の由来は、椎名誠の小説『水域』の登場人物「ハル(本名不明。通称)」から。ただし、こちらは男性キャラクターである。
- 寺岡フルイチ
- 声 - 立花慎之介
- アキユキとハルの友人で、心武道を学んでいる。アキユキがいなくなった後は尖端島を守るためハルとともに極東自治区の軍に入隊、軍人となる。ハルに好意を抱いているが、彼女自身がいつもアキユキばかりを見ているせいか、嫉妬めいた感情を抱いている。
- 実はスクールバス爆発の際にアキユキと同様ヒルコを宿しており、後にアキユキに対する劣等感から暴走。軍に捕らえられ、連行中に自ら命を絶った。
- 竹原リュウゾウ
- 声 - 石塚運昇
- アキユキの父親で、かつては軍医として北政府軍に従軍していたが大きな挫折感を味わって帰国。以降は小さな診療所を1人で切り盛りしている。アキユキや妻のフサとは別居中。
- 名前の由来は、中上健次の紀州サーガの登場人物、浜村龍造から。竹原秋幸の父親にあたる。
- 竹原フサ
- 声 - 早水リサ
- アキユキの母親。生活力の無さや疎さ、何事も自分一人で抱え込んでしまうリュウゾウに失望してアキユキを連れて別居しているが、家はそれ程遠くない。
- リュウゾウのことを気にはかけており、アキユキに登校時にリュウゾウの弁当を診療所に届けさせたり、洗濯物をアキユキに持ってこさせたりしている。
- 名前の由来は、中上健次の紀州サーガの登場人物、竹原フサから。竹原秋幸の母親にあたる。
- 西村ミドリ
- 声 - 藤村歩
- ハルの妹。交通事故により左足に傷を負って歩行が不自由となり、その事故の際、車を運転していた母が亡くなった。元々は明るい性格の少女だが、事故当時のトラウマが残っている。
- 西村ジンイチロウ
- 声 - 津久井教生
- ハルとミドリの父親。事故で妻を失っており、いつも彼女の遺影に向かって娘たちが嫁に行くまでちゃんと見守るという約束について話しかけている。娘たちのことを気にかけるあまり、過保護になることもしばしば。
- 笹村のおばあちゃん
- 声 - 森夏姫
- いつも竹原診療所に腰痛の治療に来るお婆ちゃん。リュウゾウに蜜柑を投げて「ナイスキャッチ」と言うのが特徴。
ザンバニ号乗組員
- 紅皮伊舟
- 声 - 玉井夕海
- 国際郵便船ザンバニ号の船長。「黒髪、眼鏡の可憐な美女」。美人で誇り高い姉御肌で、男性船員たちはアゴで使われている。言動は常に辛辣で厳しいが、ナキアミを家族のように想っている。かつて反北政府レジスタンス活動の中、恋人を失っている。そのためヒルケン皇帝を仇として、その命を狙っている。ヘビースモーカー。カスタムハンドカノンを使う。
- 名前の由来は、椎名誠の小説『武装島田倉庫』の登場人物、抓皮伊舟から。
- アーム
- 声 - 浜田賢二
- ザンバニ号の乗組員で、腕っ節の強い寡黙な主操縦士。戦闘時にはザンバニ号上部の砲座で砲撃手も努める。
- かつて伊舟、雷魚ともに反北政府レジスタンスに参加していた。ユンボとは恋人とも夫婦ともとれる仲。
- 名前の由来は、椎名誠『武装島田倉庫』の登場人物「アーム(本名不明。通称)」から。
- アクシバ
- 声 - 小西克幸
- ザンバニ号の乗組員で俊足の持ち主。そこから「アクシバ伝説」なる武勇伝を語る。郵便物の仕分け・速達係。お調子者のお人好しで、何かにつけてアキユキに兄貴風を吹かせている。ナキアミに好意を抱いている。
- ヒノキ丸
- 声 - 水沢史絵
- ユンボの子供でコバコと仲良し。いつもネコマタのロッパと遊んでいる。アームのことを父のように慕っている。ルイコン教の食前の礼「つつましき糧より、豊かな生を」を憶えられず「つまかて!」と略し、いつもユンボに怒られている。成長した後は写魂機を愛用し、その姿はどこか雷魚に似ている。
- コバコ
- 声 - 井上麻里奈
- ナキアミにキグゼンの町で出会い、共にザンバニ号に拾われた戦争孤児。ヒノキ丸の面倒を見たり、郵便の仕分けを手伝っている。成長後は、ナキアミの仕事を引き継いでザンバニ号の斥候として活躍している。
- キセル爺
- 声 - 納谷六朗
- ザンバニ号の整備工。ピーナッツのように尖った変わった頭の形をしている、無口で、人付き合いは苦手。流通量の多い混合酒は好まずフヌケ(=純酒)を好む。昔気質の整備哲学を持ち、最近のコンピュータ制御の船を快く思っていない。
- ユンボ
- 声 - 桑島法子
- 食事係兼経理係。ヒノキ丸を育てるシングルマザー。ルイコン教の信奉者。食事の際には手を拳にして合わせ「つつましき糧より、豊かな生を」と唱えることを鉄則とし、従わない場合はその拳で制裁をくわえる。伊舟達と共に反北政府レジスタンスに参加していた夫を亡くしている。
- 天心様
- 声 - 堀絢子
- ザンバニ号下部ブロックに住む背の低いルイコン教の老尼。「ザムドは何を求めるか」という問いをザムドとなった者に投げかけ、その自立を導く。
- 角股雷魚
- 声 - 藤原啓治
- 2年前までザンバニ号にいたザムド。北政府自治区でヒルコを宿し石になりかけた所をザンバニ号のメンバーに救われる。かなりナキアミを苦労させたようである。伊舟とともに反北政府レジスタンスに参加した後、一人で旅に出ていた。登場当初は顔を覆う程の髭が生えていたが、剃ると意外にも美男子。口元に小さな傷がある。
- 写魂機(カメラ)を自分の体の一部のように大切にしている。伊舟を想っているがフラれている。ザンバニ号急襲後、伊舟とともに再びヒルケン皇帝打倒に向かう。
- 名前の由来は、椎名誠『水域』に登場する水棲生物、角俣雷魚から。
- ロッパ
- 声 - 折笠富美子
- アキユキと同じように尖端島で拾われたネコマタ。白と緑の体毛でロップイヤーに似た姿。特にヒノキ丸とコバコに可愛がられている。がり団子が好物。
テシク氏族
度重なる戦争と弾圧により、聖地(胎動窟)を追われた民族。集落を形成してはいるものの、多くは世界各地に散らばっている。
- ゼーゲンドォ
- 声 - 麦人
- 船で北政府と南大陸自由権の交易に従事する流浪の豪商。戦争に乗じて武器や弾薬の密売も行っており、同氏族からは好く思われていない。
- ヤンゴ
- 声 - 本城雄太郎、成長後は入野自由。
- テシク氏族の孤児の少年。右腕にヒルコを宿している。旅の途中のナキアミと出会い、行動を共にする。口は悪いが天真爛漫で子供らしい性格の持ち主。だがその成長した姿は、肝の座ったしっかりとした青年になっている。
- クジレイカ
- 声 - 朴璐美
- ナキアミの妹。二つ名「太陽の鬣を持つ女」。テシク氏族の族長。天女として異母姉妹でありながら自らの母にまで可愛がられていたナキアミを幼少時より心の奥で妬んでいたが、ナキアミがサンノオバの元を出たまま帰らぬと知り、恨みへと変わっていった。北政府・ヒルケン皇帝から聖地胎動窟を奪還する計画を企んでおり、そのためにタマヨビの巫女のヒルコを使い、自らザムドとなった。
極東自治区
- 垣巣凍二郎
- 声 - 松本保典
- 南大陸自由圏 極東自治区 総指揮官。階級は中佐。北政府のノウハウを研究し、自ら作り出した対ヒトガタ兵器を用いて、大巡礼の際の胎動窟の制圧を目論んでいた。
- 一見理知的だが、時折見せる激情が人を傷つけることがままある。母が尖端島出身であるため南大陸自由圏では二級選民として扱われ、軍人としても正当な評価は受けていない。
- リュウゾウとは因縁のある古い知り合いである。
- 名前の由来は、椎名誠『武装島田倉庫』の登場人物、枕元凍三郎および垣巣漁長から。
- ブロイ・スカッキ
- 声 - 根谷美智子
- 垣巣直属の補佐官。飄々とした物言いで、巧みに他人の懐に入り込む。
- 汗馬礼蔵
- 声 - 清川元夢
- テシク氏族の科学者。垣巣の下で対ヒトガタ兵器の研究をしている。両足の不自由な老人で、車椅子に乗っている。
- 名前の由来は、椎名誠『武装島田倉庫』の登場人物、汗馬七造および掻又礼三から。
- 尖端島司令官
- 声 - 土師孝也
- 恰幅の良い髭の中年男性。垣巣凍二郎が先端島に配属されるまで任命されていた。階級は不明。除隊後、幼馴染みのリュウゾウ、ジンイチロウとともにミドリの救出など垣巣の陰謀を阻止しようとするも失敗。
ルイコン教
- サンノオバ
- 声 - 麻生美代子、(若い頃のサンノオバ)加藤優子
- ルイコン教の教祖にして皇帝ヒルケンを取り上げた産婆。大巡礼の悪習を断つ為、自らの役目を否定し、聖地胎動窟を去る。白髪の子供達にザムドを生み出す任を与え、各地に放った。
- 名前の由来は、中上健次の小説、『日輪の翼』の登場人物サンノオバから。
- ナズナ
- 声 - 松来未祐
- 尖端島に現れた白髪の少女。「ヒルコ」という、人をザムドへと変化させる謎の物質をもたらした。
- アザミ
- 声 - 菅沼久義
- ジバシリの一人。戦場跡で「ヒルコ」を集めていたところを南大陸軍に捕らえられ極東自治区に移送された白髪の少年。ハルをアキユキの元へ導く。
- シロザ
- 声 - 柿原徹也
- 白髪の青年。ナキアミとは旧知の仲らしく、天女の役目から逃げ出したナキアミを皮肉って「天女様」と呼ぶ。アキユキ(ザムド)とハル(タマヨビ)を胎動窟まで導き大巡礼の真の姿を語る。
- ヨホロギ
- 大巡礼により不浄の肉体を捨て、ルイコンの流れの中に還ることを目的に胎動窟へと集まった信者達。詳細は不明だが階級が存在している。
北政府
大陸の北半分を統治する宗教国家。ルイコン教を弾圧し、信仰の厚いテシク氏族を迫害している。南大陸自由圏とは赤宙石、緑心石、領土をめぐって長年戦争をしている。ヒトガタ兵器を生み出し操る。
- ヒルケン皇帝(影童子)
- 声 - 古谷徹
- 北政府の皇帝にして宗教的指導者。自らの教えを説く国営放送を行っている。
- 死産で産まれた子供に無理やりヒルコを宿らせ皇帝として誕生させられた。自らの本当の名を持たず、自らを証明するもののない深い苦しみの中にいる。
- 影童子はヒルケンの意思を具象化したもので、時として語りかけてくる謎の黒い影の姿で記憶をなくしたアキユキの前に現れ、自分の名前を思い出すよう働きかける。その真意は自分の存在証明のため「敵」として戦うに相応しいヒルコを宿したザムドであったためアキユキを選んだ。また、皇帝自身もザムドであり、その大きさと破壊力は物語の中でもトップクラスである。皇帝の本当の素顔は、アキユキにそっくりで、自らの本当の名前としてアキユキという名前を本人であるアキユキからもらった。
アマウの原
- 大きな平原にある豊かな土地。高齢者、医師、看護師などの共同居住地があり、介護老人施設のような場所と考えられる。
- 須磨子
- 声 - 土井美加
- 影童子に導かれ記憶を無くしたアキユキを人買いのキャラバンから受け入れた老婆。介護施設にて生活している。認知症患者のように描かれているが詳細は不明。影童子を見る事が出来ることからタマヨビの能力があると思われる。垣巣凍二郎の母親で先端島の生まれ。
用語
- ASPスーツ
- 対魂式強化外骨格(Anti Soul Powered Suit)の略称。南大陸自由圏の対ヒトガタ用パワードスーツ。形状はアキユキのザムドに酷似している。精神感応で操縦する為、メインソウル(パイロット)は若年である事が多い。
- オンゴロ
- 守り神とも言われる「ネツコダマ」の種から発芽する生命体。
- ザムド(墜夢人)
- ヒルコに寄生された人間が変身した姿。アキユキや雷魚が変身するザムド以外にも複数の個体の存在が確認されている。ヒルコを上手く扱えば変身後も自我を保ったまま行動することが出来るが、「考えること」をやめると体が紫水晶のような鉱物に覆われ、最後には全身が石化してしまう。第22話でシロザの話によると、ザムドは古い言葉で「ザムンドヒュンデ」と言って、「導き手」という意味である。本来の目的は、定めの時、胎動の扉を開いて、ヒルコを天へと導びきルイコンの流れに還すこと。
- ヒトガタ兵器
- 北政府の主戦力である生物兵器。それらの元は人間を含めた様々な生物であり、ヒルコを宿している。
- ヒルコ
- 生まれ得なかった魂の集合体とされているが、詳細は不明。アキユキはヒルコを体に宿したことでザムドに変身する能力を得た。
- ジバシリ
- 戦場に現れ、そこで失われた魂を回収して去ってゆくとされる、白髪の少年少女たち。ルイコン教信者たちから畏怖をもって崇められている。
スタッフ
- 原作:BONES
- メインライター:清水恵、野村祐一
- アニメーションディレクター:奥村正志
- キャラクターデザイン、総作画監督:倉島亜由美
- ザムド・メカニックデザイン、総作画監督:橋本誠一
- メカニックデザイン:山根公利
- ヒトガタデザイン:水畑健二
- 美術監督:青井孝
- 色彩設計:梅崎ひろこ
- 撮影監督:宮原洋平
- 音響監督:高寺たけし
- 音楽:大島ミチル
- プロデューサー:渡辺マコト、河越美帆、大山良
- アニメーション制作:ボンズ
- 監督補佐:徳土大介
- 監督:宮地昌幸
- 製作:ソニー・コンピュータエンタテインメント、アニプレックス、ボンズ
主題歌
- オープニングテーマ『SHUT UP AND EXPLODE』※1
- 歌:BOOM BOOM SATELLITES
- 作詞:Michiyuki Kawashima
- 作曲:Masayuki Nakano
- テレビ放送用新規オープニングテーマ『BACK ON MY FEET』※2
- 歌:BOOM BOOM SATELLITES
- エンディングテーマ『VACANCY』※3
- 歌:Kylee
- 作詞:Kylee
- 作曲・編曲:Nature Living
- テレビ放送用新規エンディングテーマ『Just Breathe』※4
- 歌:Kylee
- 作詞:Kylee
- 作曲・編曲:masasucks
- テレビ放送用新規エンディングテーマ2『Over U』※5
- 歌:Kylee
- 作詞:Kylee
- 作曲・編曲:masasucks
テレビ放送時は、回によって使用されるオープニング・エンディングが異なっている(各話リスト参照)。
各話リスト
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 放送用OP | 放送用ED |
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1 | ザムド陽炎に現る | 宮地昌幸 清水恵 |
宮地昌幸 | 宮地昌幸 | 倉島亜由美、橋本誠一 | ※2 | ※3 |
2 | 尖端島 思考停止 | 三宅和男 | OPなし | ※4 | |||
3 | 偽装 国際郵便船 | 清水恵 | 池添隆博 | 永作友克、水畑健二 | ※1 | ||
4 | この世に響く 耳鳴りの数々 | 徳土大介 村田尚樹 |
前田清明、倉島亜由美 | ※2 | ※3 | ||
5 | 調停する者 しない者 | 徳土大介 | 関口亮輔、永作友克、金田尚美 | ※1 | ※4 | ||
6 | ハルと極東自治区 | 野村祐一 | 大橋誉志光 | 原口浩 | 塚本知代美、阿部慎吾 | ※2 | |
7 | 屹立 背負うは命か猫股か | 清水恵 | 寺東克己 | 宮原秀二 | 真庭秀明、岡山聡 | ※3 | |
8 | 詰腹峠のヒトガタ狩り | 村田和也 | 安藤正臣 | 室井康雄、水畑健二 | ※1 | ※4 | |
9 | 水もしたたる角股雷魚 | 野村祐一 | 原口浩 | 綿田慎也 | 関口亮輔、原田峰文、倉島亜由美 橋本誠一、数井浩子 | ||
10 | 過去 重い斬る | 清水恵 | 大橋誉志光 | 篠崎康行 | 芳賀亮 | ※2 | ※3 |
11 | 襲撃 ザンバニ号 | 野村祐一 | 横沢啓 | 野村和也 | 板津匡覧、押山清高 | ※1 | ※4 |
12 | 暗闇で咲く花 | 清水恵 | 博多正寿 | 立仙裕俊 | 倉島亜由美、大貫健一 | ※2 | |
13 | タダ 裸足デ走ルシカナイ | 野村祐一 | 寺岡巌 | 宮繁之 | 真庭秀明 | ※3 | |
14 | 蒼スギル空 | 大橋誉志光 | 矢吹勉 | 塚本知代美、阿部慎吾 | ※1 | ※4 | |
15 | まま 眠れる魂 | 清水恵 | 寺東克己 | 安藤正臣 | 水畑健二 | ※2 | ※5 |
16 | 途上の季節が炎え墜ちる | 成田歳法 | 中村圭三 | 大城勝 | |||
17 | 子羊とオボロ月 | 野村祐一 | 博多正寿 | 中川聡 | 橋本誠一、李政權 | ||
18 | そこから何が見えるか | 宮繁之 | 篠崎康行 | 倉島亜由美、秋田英人、金栄範 | |||
19 | 偶発 ロマンス開花 | 宮地昌幸 宮下新平 |
徳土大介 | 関口亮輔、倉島亜由美 | ※1 | ||
20 | 涙咲く 散る会うと | 清水恵 | 野村和也 | 野村和也、金田尚美 橋本誠一、倉島亜由美 | |||
21 | 禁猟区潜入 『泣いたら負けだ』 フサはずっとそう思っていた |
野村祐一 | 寺東克己 | 安藤正臣 | 大城勝 | ※2 | ※3 |
22 | 凍二郎とリュウゾウ | 大野木寛 | 宮繁之 | 倉島亜由美、永作友克、池添隆博 小田多恵子、千葉茂 |
※4 | ||
23 | 誕生 ヒルケン皇帝 | 矢吹勉 | 小澤円、廣田俊輔、橋本誠一、小原渉平 | ※1 | |||
24 | 亡き魂の邂逅 | 野村祐一 | 寺東克己 | 篠崎康行 | 田村篤、水畑健二 | ※2 | ※3 |
25 | ナキアミとサンノオバ | 野村和也 | 徳土大介 | 奥村正志、関口亮輔、橋本誠一 | ※4 | ||
26 | 大きな石と少女(最終話) | 徳土大介 | 野村和也 宮地昌幸 |
倉島亜由美(キャラ作画) 橋本誠一(メカ作画) 田村篤、廣田俊輔(作画監督補佐) |
OPなし | EDなし |
テレビ放送局
放送地域 | 放送局 | 放送期間 | 放送日時 | 放送系列 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
近畿広域圏 | 毎日放送 (MBS) | 2009年4月11日 - 2009年10月3日 | 土曜 26時28分 - 26時58分 | TBS系列 | アニメシャワー第2部 |
東京都 | TOKYO MX | 2009年4月15日 - 2009年10月7日 | 水曜 23時30分 - 24時00分 | 独立UHF局 | |
中京広域圏 | 中部日本放送 (CBC) | 2009年4月15日 - 2009年10月14日 | 水曜 26時00分 - 26時30分 | TBS系列 | あにせん枠 |
日本全域 | BS11 | 2009年10月10日 - 2010年4月3日 | 土曜 23時00分 - 23時30分 | BSデジタル | ANIME+枠 |
脚注
外部リンク
毎日放送 アニメシャワー第2部 | ||
---|---|---|
前番組 | 番組名 | 次番組 |
亡念のザムド
|
マクロスF(再放送)
|
|
BS11 ANIME+土曜23時枠 | ||
亡念のザムド
|