ホテルニューグランド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。222.147.245.196 (会話) による 2012年4月16日 (月) 09:32個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

株式会社ホテル、ニューグランド
Hotel Newgrand Co., Ltd.
種類 株式会社
市場情報
略称 ニューグランド
本社所在地 231-8520
神奈川県横浜市中区山下町10番地
設立 1926年7月6日
業種 サービス業
法人番号 7020001028858 ウィキデータを編集
事業内容 ホテル
代表者 代表取締役会長 原範行
代表取締役社長 原範行
資本金 34億5,500万円
売上高 56億34百万円(2009年11月期)
純資産 81億41百万円(2009年11月)
総資産 116億50百万円(2009年11月)
決算期 11月30日
外部リンク www.hotel-newgrand.co.jp
テンプレートを表示
山下公園と旧館

ホテル ニューグランドは、神奈川県横浜市中区の老舗ホテル。およびその運営企業である。JR東日本ホテルズに準会員扱いで加盟している。

概要

山下公園通り(主要地方道山下本牧磯子線)をはさんで山下公園の真向かい、中華街に通じる横道を従えて1区画を占めている横浜のランドマークである。名称は公募によるが、関東大震災で倒壊し廃業した、横浜を代表する外国人向けホテルであったグランドホテルにちなんでおり、地理的に同ホテル跡地と近接していたこともあり海外客に対し実質的後継館であることを謳う狙いもあった。

震災で横浜の多くのホテルが倒壊したのを受け、横浜市の復興計画の一環として建設され、当初は今日で言う第三セクターとして発足した。1927年現在と同じ渡辺仁の設計による開業時からの建築は本館として現存しており、クラシックホテルの代表例として名高い。

開業時から、チャーリー・チャップリン映画監督)やジョージ・ハーマン・ルースメジャーリーグ選手)といったスター、皇室や英国王室といった賓客が数多く訪れている。また、1945年に来日直後のマッカーサーが滞在したことでも知られている。マッカーサーは第二次世界大戦前、新婚旅行でもこのホテルに滞在している。

「最新式設備とフレンチ・スタイルの料理」をキャッチフレーズとし、レストランには特に力を入れ、開業時の総料理長にはスイス人コックのサリー・ワイルをパリから招聘し、その補佐には元帝国ホテル第四代総料理長の内海藤太郎が就任した。このホテルからドリアや、ナポリタンプリンアラモード等の料理が生まれ、ホテルオークラの初代総料理長やプリンスホテルグループの総料理長、街場の数々の名声店を輩出するなど、そこに集結したコック達はホテル料理人の源流のひとつとなり、日本人の食文化に大きな影響を与えた。

矢沢永吉1988年のシングルとして「ニューグランドホテル」をリリースしている。シングル、アルバムを含めて演奏場所以外に矢沢が具体的建物を題名としたものはこれのみである。

ニューグランドタワーの屋上にテレビ朝日の情報カメラがある。

運営会社の「株式会社ホテル、ニューグランド」は商号に「、(句読点)」が入る稀有なものである。

JR東日本との提携

2004年3月に東日本旅客鉄道(JR東日本)と業務提携を締結し、2.9%の株式を取得。同年4月よりJR東日本ホテルズの準会員扱いで加盟している(直営以外のホテル加盟は現在唯一)。JR東日本は横浜市内に自社運営によるホテルを長らく展開していなかったが、2010年10月に鶴見駅近くで「ホテルメッツ横浜鶴見」を開業している。
ホテルズ加盟後はTYOなどのびゅう旅行商品で取扱いや、ビューカード利用者向けにホテルズ共通サービスである「ホテルズ利用特典」の提供を行っている。

なお準会員の位置付けであり、JR東日本ホテルズの予約システムに組み込まれていない関係で、ホテルズWebサイトからの予約は不可となっている。また、実質的な上位組織であるJRホテルグループには属していないため、JRホテルグループのパンフレット(施設要覧)等には掲載されていない。

横浜市内では前掲のホテルメッツ横浜鶴見の他、2008年に開業したJR東海系の「ホテルアソシア 新横浜ターミナル」が加盟している。

しかし、北海道旅客鉄道が「ツインクル」ブランドで行っている首都圏へのフリープランパックツアーのパンフレットではホテルメッツ等と同様に「JRホテルグループ」のPRが付されている。

沿革

ホテルニューグランド概要

本館 地上5階
スイートルーム3室含む全49室(3階~4階)
  • レストラン、バー
イタリアン レストラン“イル・ジャルディーノ”
京料理“たん熊北店”
コーヒーハウス“ザ・カフェ
ロビーラウンジ“ラ・テラス”
バー“シーガーディアンII”
ニューグランドタワー 地上18階・地下5階
全202室(6階~17階)
  • レストラン
パノラミックレストラン“ル・ノルマンディ”
エグゼクティブフロア(15階~17階)
エグゼクティブラウンジ「ザ・クラブ」(16階)

(エグゼクティブフロア宿泊者専用)


アクセス

類似名称

当地以外の同名あるいは類似名称の宿泊施設とは関係が無いので注意を要する。
代表例(シティホテル

このほか、「ニューグランド」名称のラブホテルも存在する。

参考文献

  • 『横浜流―すべてはここから始まった』高橋清一著 東京新聞出版局 2005年 ISBN 4808308347
  • 『ホテルニューグランド50年史』白土秀次著 中央公論事業出版 1977年

関連項目

  • クラシックホテル - 当ホテルと他の5つの老舗ホテルで「クラシックホテルの仲間たち」というグループを結成し、共同での広報活動を行っている。
  • 東京事変 - ラストアルバム収録の「今夜はから騒ぎ」のPVは当ホテルで撮影された。

外部リンク