XボソンとYボソン

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XボソンX boson)とYボソンY boson)は、素粒子物理学における仮説上の素粒子である。 ジョージグラショウの SU(5) 大統一模型で導入される新たな相互作用を媒介するゲージ粒子である[1]。 まとめてXボソンとも呼ばれる[2]

XボソンとYボソンはスピン1のベクトルボソンである。 両者はウィークアイソスピンの下で2重項を為し、ウィークハイパーチャージは ±5/6 である。 従ってXボソンは ±4/3、Yボソンは ±1/3 の電荷をもつ。 XボソンとYボソンはそれぞれにカラーの下で3重項を為し、クォークと結合する。

XボソンとYボソンの質量は 1015GeV 程度であると推定されている。

詳細[編集]

XボソンとYボソンはクォークレプトンと結びつけ、バリオン数を破り、陽子崩壊を可能にする。

XボソンとYボソンは次のような崩壊過程をもつ[3]

X^{+4/3} \to u^{+2/3} + u^{+2/3}

X^{+4/3} \to e^+ + d^{+1/3}

X^{+4/3} \to d^{+1/3} + e^+

Y^{+1/3} \to d^{-1/3} + u^{+2/3}

Y^{+1/3} \to e^+ + u^{-2/3}

Y^{+1/3} \to d^{+1/3} + \bar{\nu}

ここで、それぞれの過程の2つの崩壊生成物は互いに逆のカイラリティを持ち、1番目の崩壊生成物は左手型、2番目の崩壊生成物は右手型である。 u+2/3アップクォーク、u-2/3は反アップクォーク、d-1/3ダウンクォーク、d+1/3は反ダウンクォーク、e+陽電子、νは反電子ニュートリノである。 他の世代でも、同じような崩壊生成物が存在する。

これらの反応では、レプトン数(L)もバリオン数(B)も保存しないが、その差B-Lは保存する。Xボソンとその反粒子分岐比の違いにより、バリオン生成が説明できると期待されている。

脚注[編集]

  1. ^ H. Georgi, S. L. Glashow (1974). “Unity of All Elementary Particle Forces”. Phys. Rev. Lett. 32: 438-441. 
  2. ^ Cheng, Li (1983) p.437
  3. ^ Cheng, Li (1983) p.442

参考書籍[編集]

  • Ta-Pei Cheng, Ling-Fong Li (1983). Gauge Theory of Elementary Particle Physics. Oxford University Press. ISBN 0198519613. 

関連項目[編集]