Painter

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Corel Painter
開発元 コーレル
最新版 Corel Painter 2015 / 2014年8月
対応OS Mac OS XMicrosoft Windows
種別 グラフィックソフトウェア
ライセンス プロプライエタリ
公式サイト ペインター公式ページ
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Painter(ペインター)は、コーレルが開発しているWindows,Mac用ペイントツールである。Android用「Painter Mobile」も存在する。

概要[編集]

ペンタブレットと呼ばれる筆圧感知型デジタイザーを積極的に利用することで、現存する多彩な画材(ブラシやペンなど)をコンピュータ上で再現できるだけでなく、ユーザーの目的に応じてカスタマイズすることで未知の画材を作り上げることさえ可能な柔軟性を備えている。「筆」や「ペン」に相当する機能をペイントツールでは「ブラシ機能」と呼ぶが、このブラシ機能においてPainterは圧倒的高機能とトップクラスの速度を誇り、画材表現力とカスタマイズ性の高さは、発売当初から現在に至るまで、他の追随を許しておらず、SketchBook Pro、ArtRage、Artweaver(ドイツ)、openCanvasSAI(日本)など様々なペイントソフトの源流となっている。画面(紙)を回転して描けるソフトの先駆的存在としても有名である。

現在は紙製パッケージで販売されているが、バージョン6以前はペンキ缶パッケージで販売されていたこともあり、缶切りを使って開封するという、他に類をみないパッケージのソフトウェアとしても有名だった。

グラフィックソフトの分野ではAdobe Photoshopとともに、2次元コンピュータグラフィックス(ドローイング)を代表するソフトであり、描画機能やナチュラル表現に優れているPainter、編集・加工機能や印刷時のカラーマッチング(カラーマネージメントシステムを参照)に優れているPhotoshop、という位置づけで定着している。

歴史[編集]

Painter はアメリカのフラクタルデザイン (Fractal Design) が開発、販売したソフトウェアで、その生みの親はフラクタルデザインの創業者であり、後にメタクリエーションズ社のCEOとなったマーク・ジマー (Mark Zimmer) である。彼がトム・ヘッジスやジョン・デリーらとともに作り上げた。マーク・ジマー自身が絵を趣味にしていたことと、彼のプログラマーとしての高い技術力が、Painter に数々の独創的なアイディアと高い表現力を与えた。

当初、PainterはMacintosh専用ソフトで、展示会にてPainterのインストールされたMacintoshが公開された時はその革新性に驚きと賞嘆の声があがり行列ができたという。現在はWindows版も発売されている。

その後、フラクタルデザインからアメリカのメタクリエーションズ (MetaCreations) に売却され、バージョン5、5.5、6を発売。バージョン6の発売後、カナダのコーレル (COREL) に売却、現在もコーレルが所有している。このとき、コーレルはメタクリーションズから、Painter とBryceの二つを買収したが現在、Bryceに関しては手放している。バージョン6までは、マーク・ジマーが開発したが、コーレルへの売却に伴い、開発の手が彼から離れてしまう。(詳細はコーレルを参照のこと)

そしてコーレルより発売されたバージョン7は、リアルな水彩描画を可能にした「水彩」を新搭載したが、それまで人気の高かった「水彩」機能が事実上消滅してしまった。Painter関係の書籍も執筆しているイラストレーターの寺田克也がそのことで「Painter7を使わないだろう」と自らのサイトで語っていた。

この変更によるユーザーの反感はコーレルの予想以上のものであったらしく、バージョン7のアップデータにて「ティント」ブラシを、バージョン8では「デジタル水彩」ブラシを『旧バージョンの水彩を再現した機能』として追加するという珍事に発展した(ちなみに、ユーザー間では便宜的にバージョン6までの「水彩」を「旧水彩」、バージョン7以降の水彩を「新水彩」と呼ぶことが多い)。

バージョン8では、過去のバージョンから人気の高いショートカット機能であった「カスタムパレット」をまたも削除し、発売4ヶ月後(英語版)にリリースされたバージョン8.1のパッチでカスタムパレットを復活させるという事件が起こった。また、NetPainter という「ネット回線を通じて複数のユーザーがひとつのキャンバスに同時に描き込む(今でいうお絵かきチャットのような)」機能も削除されており、これは現在でもそのままである)。

また、前述のように6の水彩に似せた新しい機能「デジタル水彩」が装備された。「旧水彩の復活」を水彩愛好者は喜んだが、この水彩ブラシは旧水彩と似ているが、ファイルの保存・表示・絵の具の挙動・にじみと乾燥機能・表示にいたるまで大量のバグが残っていて正常に機能しているとはいいがたく「復活」は名ばかりものだった。もっともこのデジタル水彩のバグは9、9.5、10と新バージョンになる度に劇的に減ってきてはいるが、現在も一部にバグが残っている。

バージョンIX (9) は、日本法人であるコーレル株式会社から発売された初めてのPainterで(それまで日本の販売元はイーフロンティアなどだった)それもあってか、ユーザーの要望を取り入れた機能変更や高速化、過去バージョンで削除された機能の復活やその他修正などがかなり施され、派手な機能拡張より質実剛健な機能で、Painterシリーズの中でも評価の高いバージョンとなった。IX.5 premium(単に9.5と呼ばれることが多い)というPainter9 用の無償アップデートパッチも日本語版発売から1年後にリリースされている。

古くからPainterではプログラムの不具合等による不正終了でデータを失うことが多かったが、9.5では回復マネージャーという機能が搭載され、不正終了を察知するとデータをセーブしてから終了するようになった。

バージョンX (10) では、自動ペインティング機能の強化を中心に、より本物の筆のような描画が可能な「リアルブリスルブラシ」、ブラシカテゴリから使用しない筆を非表示にする「作業領域マネージャー」、黄金比を用いた構図ツールなどが加わった。ブラシ総数は833種類。メタクリエーションズ時代に実際に販売されていたような「ペンキ缶での販売」も国内限定500個で復刻した。また、店頭等で配布されたカタログには寺田克也のイラストとコメントが掲載されており、バージョンXを使用しているのが伺える。

バージョン11では、「ドライメディアツール」などの追加によりブラシ総数が873種類に。自由変形ツールの搭載、カラーマネージメントの強化やミキサーパレットとカラーパレットの機能拡張等、細かい機能向上もなされている。また、Painterがインストールされている環境であればRIF(Painter 独自の形式)が画像のサムネイルで表示されるようになった(Windowsのみ。Macintoshは元々表示可能である)。発売時、ペンタブレット「Intuos」が約5年ぶりにバージョンアップしたこともあり、Intuos4とのタイアップ企画が量販店等で催されていた(イラストレーターの横田ヒロミツやHAL_のデモンストレーション等のイベント)。また、プレスリリース時には寺田克也が参加していた。

バージョン12では、Windows 7 64ビットネイティブ対応やブラシのマルチコア処理による高速化を実現。アップデータ適用によりMac OS10.7、10.8、Windows 8にも対応。新ブラシとして「リアル水彩」と「リアルウェット油彩」が追加されたが、ブラシカテゴリの見直しと整理により総ブラシ数が減っている。(37カテゴリ→30カテゴリ)これは同一設定のブラシで複数の太さが登録されていたものが消えたためであり、厳密には減っていない。(バージョン11までのカテゴリに直すことも可能である)。ミラーペインティング機能、万華鏡ペインティング機能や、伸縮可能なナビゲーションパレットが搭載されるなど、各パレットの仕様が見直され、カスタムワークスペース(Photoshop風など)も公開されている。拡大、回転時の画質の向上も図られているなど、詳細部分の機能改善も行われた。プレスリリース時には安倍吉俊が参加していた。

バージョンX3では、Windowsプラットフォームの対応をWindows 7とWindows 8に限定し、安定性の向上が図られている。ブラシのジッター(不規則性)を設定することが可能になったほか、専用の「ジッターブラシ」を搭載。また、画像を表示して参考にできる「参照イメージ機能」や、一点、二点、三点透視パースにも対応した「遠近ガイド」が新たに搭載された。複数のレイヤーを同時に変形できるようになったり、ブラシコントロールが必要な分だけが表示されるようになったり、ブラシを検索する機能が付いたりと、詳細部分の機能改善、追加も行われた。日本での発売をイーフロンティアに委託してからの最初のバージョンであり、プレスリリースを大々的には行っておらず、書面でのプレスリリースになっている。

バージョン2015は、14番目のPainterで、例年より短い1年間でのリリースになった。今回でMacの64bitに対応。また、キャンバス上をバネのようにはねたり、あつまったりと物理学に基づいた「粒子ブラシ」が搭載され、煙や光の表現が楽になった。またフィルタープレビューが全体で確認することができるようになった他、全体のブラシ速度が平均で40%高速化している(公式発表)。同時にAndroid版Painter Mobile(無料)が発表されたため、AndroidユーザーもPainterを使えるようになった。


Painterの標準形式であるRIF形式に対応しているソフトは、

などがある。普段別ソフトと連携する際はPSD形式などで行う事が多い。また、バージョン9以降はレイヤーグループ、マスクレイヤーを維持しつつのデータやり取りが可能になっている。

廉価版[編集]

機能を限定した廉価版として以下のバージョンが存在する。

  • Painter Classic(ペインター クラシック)=現在2までバージョンが出ている。
  • Painter Essentials(ペインター エッセンシャルズ)=現在4までバージョンが出ている。
  • Art School Dabbler (アート スクール ダーブラー) (後にArt Dabblerに改名)
  • Painter Sketch Pad(ペインター スケッチパッド)

Classicシリーズ[編集]

Classic
販売会社の変更による名称違いが複数存在する。最初のバージョンはPainter5をベースにして機能限定したもの。これはMetaCreations時代の「Painter Classic」と、コーレル買収後に改名された「Corel Painter Classic」がある(内容はまったく同じ)。レイヤー(Painter5当時はフローターという名称)機能やブラシのカスタマイズ機能が削減されていたが、非常に軽く動く上、フルバージョン版のブラシライブラリを読み込めるのでフルバージョン版とセットで所有するユーザーもいた。ブラシのカスタマイズも可能であったためClassic単体の参考書も多数販売されていた。
Procreate Painter Classic
コーレル買収後Painter7の廉価版として発売された、事実上のClassicバージョン2だが、両者は別物と見てよい。Windows XPNTFSに正式対応し、レイヤー機能が搭載されたが、いくつかのブラシは変更され、Classicの特徴である軽さも損なわれている。後に「Corel Painter Classic」と改名され、最初のバージョンのコーレル買収後のものと同名になっているものも出回っている。

Essentialsシリーズ[編集]

Painter Essentialsの項を参照

ArtDabbler[編集]

メタクリエイション時代に作成された廉価版で、Painter Crassic などに比べ、よりインターフェイスも初心者向けに作り直されている。レイヤー(フローター)機能はない代わりにページという概念がある。筆は油彩、インク、クレヨン、ペン、マーカー、チョーク、ブラシ、鉛筆など。簡易アニメーションも作成可能だった。

Sketch Padシリーズ[編集]

Painter11を元に作られた廉価版で、ArtDabblerの復刻版のような位置づけであった。スケッチやスピードペイントに特化したつくりで、インターフェイスはそれまでのPainterシリーズのどれとも似つかない形になっている。新シンプル水彩や鉛筆などは搭載されているものの、Essentialsに比べ筆の種類は激減している。その代わり、レイヤーの合成モードを11種類から選択できるようになっていたり、Painter11に搭載されたドライメディアツールが搭載されていたり、PNG形式の入出力に対応していたりと、Essentialsシリーズよりも優れた点も数多くあり、外国ではEssentialsより高い価格設定がなされている。Intuos5 Special Editionの初期モデルにバンドルされていたが、現在は入手できない。(単体販売は終了し、ペンタブレットも付属ソフトウェアが変更になっているため)


関連書籍[編集]

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外部リンク[編集]