cdrkit

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cdrkit
開発元 Debianプロジェクト
最新版 1.1.11 / 2010年10月17日(4年前) (2010-10-17
対応OS Unix系
種別 CD/DVD ライティング
ライセンス GPLバージョン2
公式サイト http://www.cdrkit.org/
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cdrkitとは、Unix系システムにおいてCDDVDオーサリングを行うためのコンピュータプログラムコレクションである。cdrkitはDebianプロジェクトによるcdrtools英語版フォークに端を発する。cdrkitはGNU General Public Licenseバージョン2のライセンスのもとリリースされている。現在、Fedora[1]Gentoo Linux[2]Mandriva LinuxopenSUSEUbuntu[3]、そしてArch Linux[4]これら全てのLinuxディストリビューションにはcdrkitが含まれている。また、FreeBSDにも含まれている[5]。Joerg Jaspertがcdrkitプロジェクトのリーダー兼リリースマネージャである。

コンポーネント[編集]

以下の主要コンポーネントから成る:

  • wodim (write optical disk mediaの頭字語): cdrtoolsにおける、光学メディアへの書き込みを行うプログラムcdrecordからのフォーク
  • icedax (incredible digital audio extractorの頭字語): cdrtoolsにおける、音楽CDからのデジタル音声抽出ツールcdda2wavからのフォーク
  • genisoimage (generate ISO imageの省略語): cdrtoolsにおける、ISOイメージ生成ツールmkisofsからのフォーク

フロントエンド[編集]

多くのソフトウェアがcdrkitをバックエンドとして使用する。cdrkitは少なくとも近い将来、cdrtools バージョン2.01.01a08とのインタフェース互換性は維持される[6]。このため、BraseroGNOME DesktopにおけるデフォルトのCD/DVDアプリケーション)、 K3bKDEデスクトップのデフォルトアプリケーション)、 X-CD-Roast (Xアプリケーション)などを含む多くのフロントエンドプログラムが使用している。

フォーク[編集]

2006年に起こったライセンスに関する論争により[7]Debianのcdrtoolsパッケージメンテナーはcdrtoolsをcdrkitにフォークした[8][9][10][11]

cdrtoolsの原開発者イェルク・シュリンク英語版(Jörg Schilling)は、cdrtoolsを彼がライセンスCommon Development and Distribution License(CDDL)に変更した新しいビルドシステムを使用するように作り変えた。その翌年、彼はcdrtoolsの主要コード(とりわけ光学メディアへの書き込みツールcdrecordと彼のSCSIライブラリ)のライセンスもCDDLに変更した。Debianはこの変更がバイナリ形式でのソフトウェア配布において問題を引き起こす可能性があると主張している。cdrtoolsのパッケージメンテナンスを行っているDebian開発者は次のことを公に述べている。Debianはもはやcdrtoolsを配布できなくなった。なぜならばGPLは、GPL非互換な制限を加えるライセンスに従うコードをGPLなコードと共にパッケージ化するのを認めていないからである。[要高次出典]Debian開発者のドン・アームストロング(Don Armstrong)はこの問題を解決する1つの可能な方法はデュアルライセンスであることを示唆している。[要高次出典]イェルク・シュリンクはライセンス問題などなく、オープンソースの定義パラグラフ9.を参考にすれば分かる話であると主張している[12][13]。彼は、cdrtoolsは各コードが独立して動作しており[注釈 1]また彼はライセンスの変更は一切同意しないと主張している[7]。この難局に直面し、Debian開発者はcdrtoolsがGPLからライセンス変更される直前のソースコードのコピーを用意し、ツール名をリネームした上で、結果としてcdrkitという名前の新たなパッケージとしてGPLでリリースした[8][要高次出典]イェルク・シュリンクは、cdrecordのウェブサイトにて、ライセンス問題は全て、彼が、mkisofsコマンドにUTF-8サポートを組み込むパッチをコード品質が低いということで(何が問題であるかの詳細な説明もなく、数年前に)却下したことに不満を持った人々がでっち上げた「作り話」であると主張し、フォークはcdrtoolsプロジェクトに対する攻撃であると宣言した[14]。彼によれば、DebianのフォークこそがGPLと著作権に反しており、著作者の許可を得ることなくオリジナルのプログラムを使用している、そのことによりDebianはcdrkitを法的には配布できないとされる[15]。また、彼は、cdrkitには最新のcdrtoolsにはないバグがあると主張する。一例をあげると、cdrkitはDVD+R DLディスクを正常に作成できないとされる[16]

wodimとcdrecordの違い[編集]

イェルク・シュリンクはcdrkitがフォークされて以降もcdrtoolsのアップデートを継続している。2011年5月時点の最新版は同年4月にリリースされており、cdrecordプログラムのバージョンは3.01a04である。[要出典]cdrkitはcdrtoolsバージョン2.01.01a08(2004年9月9日リリース)を基にしており、付属のwodimプログラムは、2011年春季の最新版であるRed Hat Enterprise Linuxバージョン6ではバージョン1.19(プログラムのタイムスタンプ2008年10月26日)となっている。[要出典]

cdrecordはBlue ray機器[要出典]、全てのCD、DVDメディア[要出典]を扱う機能を持っており、ロケールサポートも提供されている[17]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 各プログラムがそれぞれ別の著作物と見なせる状態。GPLとCDDLでは派生物とされる著作物が別の著作物と見なせる場合、その著作物は自身のライセンス影響下にないと宣言しているが、どこまでが影響の範囲内でどこからが影響の範囲外かは両ライセンスで異なる。

出典[編集]

  1. ^ 7.2. cdrtools パッケージは cdrkit に置き換えられました。”. Fedora 7 リリースノート. docs.fedoraproject.org. 2011年2月5日閲覧。
  2. ^ Gentoo Packages /package/app-cdr/cdrkit”. Gentoo Packages. packages.gentoo.org. 2011年2月5日閲覧。
  3. ^ Ubuntu Wiki cdrkit”. Ubuntu. wiki.ubuntu.com. 2011年2月5日閲覧。
  4. ^ Package Details: cdrkit”. www.archlinux.org (2010年12月18日). 2011年4月5日閲覧。
  5. ^ ports/sysutils/cdrkit/”. FreeBSD. www.freebsd.org. 2011年2月5日閲覧。
  6. ^ cdrkit - portable command-line CD/DVD recorder software”. 2008年9月22日閲覧。
  7. ^ a b Debian Bug report logs - #377109”. 2011年2月5日閲覧。
  8. ^ a b Jaspert, Joerg (2006年9月4日). “cdrkit (fork of cdrtools) uploaded to Debian, please test”. Debian Development Announcements email list. 2006年9月24日閲覧。
  9. ^ cdrtools - a tale of two licenses”. 2011年2月5日閲覧。
  10. ^ cdrkit : Debian forked cdrtools”. 2008年9月22日閲覧。
  11. ^ Debian Projectがcdrtoolsをfork”. スラッシュドット・ジャパン. 2011年2月5日閲覧。
  12. ^ Jörg Schilling英語版. “There is no license problem in the original cdrtools”. cdrecord.berlios.de. 2011年8月16日閲覧。
  13. ^ The Open Source Definition (Annotated)”. 2011年2月5日閲覧。 “9. License Must Not Restrict Other Software”
  14. ^ Jörg Schilling英語版. “Cdrtools - why do Linux distributions create bad forks?”. cdrecord.berlios.de. 2011年2月5日閲覧。
  15. ^ Jörg Schilling英語版. “Cdrkit - lisense violations”. cdrecord.berlios.de. 2011年2月5日閲覧。
  16. ^ Jörg Schilling英語版. “What are the problems when running programs from the broken fork?”. cdrecord.berlios.de. 2011年8月16日閲覧。
  17. ^ New features with AN-2011-04-22”. 2011年5月12日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]