2010年の日本グランプリ (ロードレース)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。27.143.217.36 (会話) による 2015年5月7日 (木) 03:35個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎参考文献)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

日本の旗   2010年の日本グランプリ
レース詳細
2010年のロードレース世界選手権 全18戦中第14戦
決勝日 2010年10月3日
開催地 ツインリンクもてぎ
開催コース 常設サーキット
4.801km
MotoGP
ポールポジション ファステストラップ
イタリアの旗 アンドレア・ドヴィツィオーゾ イタリアの旗 バレンティーノ・ロッシ
1:47.001 1:47.395
表彰台
1. オーストラリアの旗 ケーシー・ストーナー
2. イタリアの旗 アンドレア・ドヴィツィオーゾ 3. イタリアの旗 バレンティーノ・ロッシ


Moto2
ポールポジション ファステストラップ
スペインの旗 フリアン・シモン スペインの旗 フリアン・シモン
1:53.008 1:53.653
表彰台
1. スペインの旗 トニ・エリアス
2. スペインの旗 フリアン・シモン 3. チェコの旗 カレル・アブラハム


125 cc
ポールポジション ファステストラップ
スペインの旗 マルク・マルケス ドイツの旗 サンドロ・コルテセ
1:58.030 1:58.666
表彰台
1. スペインの旗 マルク・マルケス
2. スペインの旗 ニコラス・テロル 3. イギリスの旗 ブラッドリー・スミス


2010年の日本グランプリは、ロードレース世界選手権2010年シーズン第14戦として、10月1日から3日まで栃木県ツインリンクもてぎで開催された。

概要

火山噴火による開催延期

元々このシーズンの日本GPは4月23 - 25日に第2戦として開催予定だったが、アイスランドエイヤフィヤットラヨークトル火山の噴火により大規模な空路封鎖が発生し、ライダーやチーム関係者の移動が困難になったため、10月1 - 3日に延期となった[1]

富沢祥也追悼セレモニー

日曜日の決勝レース前、第12戦サンマリノGPで事故死した富沢祥也を悼むセレモニーがおこなわれた。セレモニーに出席した富沢の家族には、Moto2クラスで永久欠番となった富沢のゼッケン「48」が刻まれたメモリアルプレートがFIMから贈られた。またこの年のベストライダーをライダー達の互選投票により決める賞「ミシェル・メトロー・トロフィー」が、全員一致で富沢に贈られた[2][3]

125ccクラス

125ccクラス予選では、ポイントランキング3位のマルク・マルケスがシーズン9度目となるポールポジションを獲得した[4]。日曜日の決勝レースは、序盤はマルケスがニコラス・テロルを追うマッチレースとなった。8周目にマルケスがテロルをオーバーテイクすると徐々に差を広げ独走状態となり、シーズン7勝目を挙げた。この結果マルケスは2位にランクアップ、ポイントリーダーのテロルに6ポイント差に迫った。

ホームグランプリの小山知良はシーズン自己ベストタイとなる5番グリッドからスタートしたが、5位走行中の18周目に転倒を喫して22位に終わった[5]

Moto2クラス

Moto2クラス予選ではチーム・アスパーフリアン・シモンがシーズン2度目のポールポジションを獲得した。2番グリッドにはスコット・レディング、地元高橋裕紀は3番グリッドからのスタートになった[6]

日曜日の決勝ではポイントリーダーのトニ・エリアスがシモンとのマッチレースを制し、自身の駆るモリワキの地元、またレース前から勝利を捧げることを誓っていた富沢のホームグランプリでシーズン9勝目を果たした。3位にはファイナルラップにアレックス・デ・アンジェリスとの激しいバトルを制したカレル・アブラハムが入り、自身GP初となる表彰台に立った。高橋裕紀はレース中盤まで3番手を走行していたが、最終的には6位フィニッシュとなった。

この結果ポイントランキングではエリアスがシモンに対し81ポイント差となり、次戦マレーシアGPでエリアスが2位以上でフィニッシュすれば無条件でチャンピオンが確定することとなった[7]

MotoGPクラス

MotoGPクラスでは金曜日のフリー走行でレプソル・ホンダダニ・ペドロサが、スロットルが開きっぱなしになるマシントラブルが原因で転倒し[8]左の鎖骨を骨折してしまった。ペドロサはその日の深夜便でバルセロナに帰り、鎖骨を金属プレートとボルトで固定する手術を受けた[9]

土曜日の予選ではそのペドロサのチームメイトのアンドレア・ドヴィツィオーゾが、自身クラス初となるポールポジションを獲得した[10]。日曜の決勝レースでは前戦に引き続いてドゥカティ・マルボロケーシー・ストーナーが速さを見せ、独走で2連勝・シーズン2勝目を遂げた。2位にはドヴィツィオーゾ、3位にはファイナルラップまで続いたチームメイトのホルヘ・ロレンソとの激しいバトルを制した、フィアット・ヤマハバレンティーノ・ロッシが入った。初の地元MotoGPレースとなった青山博一は、ここまでの自己ベストタイとなる10位で完走を果たした[11]

ポイントランキングトップのロレンソは2戦連続で表彰台を逃す4位に終わったものの、欠場となったランキング2位のペドロサとの差を69ポイントに広げ、チャンプ獲得に王手をかけた。

MotoGPクラス決勝結果

順位 No ライダー マニュファクチャラー 周回 タイム/リタイヤ グリッド ポイント
1 27 オーストラリアの旗 ケーシー・ストーナー ドゥカティ 24 43:12.266 3 25
2 4 イタリアの旗 アンドレア・ドヴィツィオーゾ ホンダ 24 +3.868 1 20
3 46 イタリアの旗 バレンティーノ・ロッシ ヤマハ 24 +5.707 2 16
4 99 スペインの旗 ホルヘ・ロレンソ ヤマハ 24 +6.221 4 13
5 5 アメリカ合衆国の旗 コーリン・エドワーズ ヤマハ 24 +27.092 5 11
6 58 イタリアの旗 マルコ・シモンチェリ ホンダ 24 +30.021 8 10
7 19 スペインの旗 アルバロ・バウティスタ スズキ 24 +31.826 9 9
8 11 アメリカ合衆国の旗 ベン・スピーズ ヤマハ 24 +35.572 6 8
9 14 フランスの旗 ランディ・ド・プニエ ホンダ 24 +47.564 7 7
10 7 日本の旗 青山博一 ホンダ 24 +49.598 14 6
11 33 イタリアの旗 マルコ・メランドリ ホンダ 24 +49.999 12 5
12 69 アメリカ合衆国の旗 ニッキー・ヘイデン ドゥカティ 24 +50.703 11 4
13 40 スペインの旗 エクトル・バルベラ ドゥカティ 24 +51.422 15 3
14 41 スペインの旗 アレックス・エスパルガロ ドゥカティ 24 +52.843 13 2
15 36 フィンランドの旗 ミカ・カリオ ドゥカティ 24 +1:14.668 16 1
Ret 65 イタリアの旗 ロリス・カピロッシ スズキ 21 棄権 10

Moto2クラス決勝結果

順位 No ライダー マニュファクチャラー 周回 タイム/リタイヤ グリッド ポイント
1 24 スペインの旗 トニ・エリアス モリワキ 23 44:08.822 4 25
2 60 スペインの旗 フリアン・シモン スッター 23 +0.315 1 20
3 17 チェコの旗 カレル・アブラハム FTR 23 +9.839 7 16
4 15 サンマリノの旗 アレックス・デ・アンジェリス モトビ 23 +10.178 6 13
5 45 イギリスの旗 スコット・レディング スッター 23 +11.237 2 11
6 72 日本の旗 高橋裕紀 テック3 23 +12.778 3 10
7 65 ドイツの旗 ステファン・ブラドル スッター 23 +17.284 8 9
8 12 スイスの旗 トーマス・ルティ モリワキ 23 +17.892 16 8
9 44 イタリアの旗 ロベルト・ロルフォ スッター 23 +19.235 11 7
10 6 スペインの旗 アレックス・デボン FTR 23 +19.568 26 6
11 3 イタリアの旗 シモーネ・コルシ モトビ 23 +22.713 18 5
12 77 スイスの旗 ドミニク・エガーター スッター 23 +23.417 12 4
13 29 イタリアの旗 アンドレア・イアンノーネ スピードアップ 23 +25.847 10 3
14 71 イタリアの旗 クラウディオ・コルティ スッター 23 +27.528 5 2
15 35 イタリアの旗 ラファエレ・デ・ロサ テック3 23 +28.696 17 1
16 16 フランスの旗 ジュール・クルーセル スッター 23 +29.629 13
17 40 スペインの旗 セルヒオ・ガデア ポンス カレックス 23 +34.072 20
18 63 フランスの旗 マイク・ディ・メッリオ スッター 23 +37.087 19
19 80 スペインの旗 アクセル・ポンス ポンス カレックス 23 +40.460 29
20 56 オーストリアの旗 ミハエル・ランセデール スッター 23 +40.653 23
21 2 ハンガリーの旗 ガボール・タルマクシ スピードアップ 23 +40.855 28
22 9 アメリカ合衆国の旗 ケニー・ノエス プロモハリス 23 +42.287 21
23 8 オーストラリアの旗 アンソニー・ウエスト MZ-RE ホンダ 23 +44.814 31
24 14 タイ王国の旗 ラタパー・ウィライロー ビモータ 23 +46.745 22
25 28 日本の旗 渡辺一樹 スッター 23 +49.749 30
26 53 フランスの旗 バレンティン・デビーズ ADV 23 +49.964 32
27 4 スペインの旗 リカルド・カルダス ビモータ 23 +1:14.349 34
28 95 カタールの旗 マシェル・アル・ナイミ BQR 23 +1:15.823 36
29 88 スペインの旗 ヤンニック・ゲーラ モリワキ 23 +1:16.189 38
30 55 スペインの旗 エクトル・ファウベル スッター 23 +1:21.900 24
31 39 ベネズエラの旗 ロベルティーノ・ピエトリ スッター 23 +1:26.024 35
32 61 ウクライナの旗 ウラジミール・イワノフ モリワキ 23 +1:27.673 39
33 70 イタリアの旗 フェルッチオ・ランボルギーニ モリワキ 23 +1:41.644 33
34 93 日本の旗 高橋江紀 RBB 23 +1:45.570 41
Ret 5 スペインの旗 ホアン・オリベ プロモハリス 21 アクシデント 37
Ret 25 イタリアの旗 アレックス・バルドリーニ ICP 21 アクシデント 15
Ret 68 コロンビアの旗 ヨニー・エルナンデス BQR 20 アクシデント 9
Ret 66 日本の旗 國川浩道 ビモータ 11 アクシデント 40
Ret 10 スペインの旗 フォンシ・ニエト モリワキ 3 アクシデント 14
Ret 11 日本の旗 手島雄介 TSR 0 アクシデント 25
DNS 83 日本の旗 森脇尚護 モリワキ スタートせず 27

125ccクラス決勝結果

順位 No ライダー マニュファクチャラー 周回 タイム/リタイヤ グリッド ポイント
1 93 スペインの旗 マルク・マルケス デルビ 20 39:46.937 1 25
2 40 スペインの旗 ニコラス・テロル アプリリア 20 +2.612 2 20
3 38 イギリスの旗 ブラッドリー・スミス アプリリア 20 +8.396 3 16
4 44 スペインの旗 ポル・エスパルガロ デルビ 20 +18.873 7 13
5 23 スペインの旗 アルベルト・モンカヨ アプリリア 20 +31.973 9 11
6 12 スペインの旗 エステベ・ラバト アプリリア 20 +32.139 6 10
7 99 イギリスの旗 ダニー・ウェブ アプリリア 20 +46.716 13 9
8 39 スペインの旗 ルイス・サロム アプリリア 20 +49.444 14 8
9 26 スペインの旗 アドリアン・マルティン アプリリア 20 +49.867 15 7
10 14 フランスの旗 ヨハン・ザルコ アプリリア 20 +55.912 18 6
11 35 スイスの旗 ランディ・クルメナッハ アプリリア 20 +56.684 12 5
12 11 ドイツの旗 サンドロ・コルテセ デルビ 20 +56.738 4 4
13 15 イタリアの旗 シモーネ・グロツキー アプリリア 20 +1:05.988 8 3
14 78 ドイツの旗 マルセル・シュロッター ホンダ 20 +1:10.339 21 2
15 53 オランダの旗 ジャスパー・イウェマ アプリリア 20 +:'10.518 22 1
16 88 日本の旗 大久保光 ホンダ 20 +1:21.138 26
17 43 日本の旗 山本剛大 ホンダ 20 +1:21.153 17
18 69 フランスの旗 ルイ・ロッシ アプリリア 20 +1:21.403 23
19 63 マレーシアの旗 ズルファミ・カイルディン アプリリア 20 +1:25.015 27
20 42 日本の旗 森俊也 ホンダ 20 +1:25.186 28
21 91 日本の旗 篠崎佐助 ヤマハ 20 +1:26.406 25
22 71 日本の旗 小山知良 アプリリア 20 +1:40.734 5
23 87 イタリアの旗 ルカ・マルコーニ アプリリア 19 +1 Lap 31
24 89 日本の旗 矢作雄馬 ホンダ 19 +1 Lap 30
Ret 52 イギリスの旗 ダニー・ケント ランブレッタ 11 アクシデント 16
Ret 32 イタリアの旗 ロレンツォ・サヴァドーリ アプリリア 8 棄権 29
Ret 84 チェコの旗 ヤコブ・コーンフェール アプリリア 3 棄権 20
Ret 96 イタリアの旗 トマソ・ガブリエリ アプリリア 1 棄権 32
Ret 50 ノルウェーの旗 ストゥーラ・ファーガーハウグ アプリリア 0 アクシデント 24
Ret 7 スペインの旗 エフレン・バスケス デルビ 0 アクシデント 10
Ret 94 ドイツの旗 ジョナス・フォルガー アプリリア 0 アクシデント 11
DNS 72 イタリアの旗 マルコ・ラバイオリ ランブレッタ 19 スタートせず

脚注

参考文献


前戦
2010年のアラゴングランプリ
ロードレース世界選手権
2010年シーズン
次戦
2010年のマレーシアグランプリ
前回開催
2009年の日本グランプリ
日本の旗 日本グランプリ 次回開催
2011年の日本グランプリ