回転式拳銃

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回転式拳銃 コルト・パイソン

回転式拳銃は、拳銃の一種。リボルバー(Revolver)とも呼ばれる。

目次

概要 [編集]

レンコン状の回転式弾倉(シリンダー)を有するのが特徴で、装弾数は一般に5発のものと6発のものに大別される[1]

特徴 [編集]

頑丈で、自動式拳銃よりも多岐にわたる弾丸が使用出来る。構造が簡単なので信頼性も高い。このため、所謂マグナム弾等の強力な弾薬の使用例も多い。また、不発が発生した場合にもハンマーを起こす(シングルアクション:後述)、または引き金を引くだけ(ダブルアクション:後述)で次弾をすばやく発射できるという利点もある[2]

欠点は、自動式拳銃に比べ装弾数が少ないこと、弾薬の再装填に時間が掛る[3]、一部を除き弾倉と銃身の間に隙間(シリンダーギャップ)があるため、発射ガスがそこから放射状に飛散しエネルギーのロスが生じ、発砲音も高い[4]ことである。

自動式拳銃の普及後も護身用、警察用、狩猟用等としての需要があり、古い年代のものは芸術品としての人気も高い。

リボルバーは弾倉の保持方法で弾倉振出式(スイングアウト)や中折れ式(トップブレイク)、固定式(ソリッドフレーム)に大別できる。

弾倉振出式(スイングアウト)
一般的にはシリンダーを振り出し、そこから弾を込める方式。トップブレイク式の装填の容易さと、ソリッドフレームの堅牢性を両立した方式。現在の回転式拳銃の中で一番普及している保持方法。
なお、シリンダーの振り出し方向は銃によって違う場合もある(例えば一般的な回転式拳銃はシリンダーを左に振り出すが、マテバ 2006Mはバレルの位置の関係上、シリンダーを上に振り出す)。
中折れ式(トップブレイク)
銃身を折り、露出したシリンダーに弾を込める方式。1870年に開発されたS&W No.3で採用された。その後の第一次~第二次世界大戦期においても一部のリボルバーで使用されている。
堅牢性はスイングアウトとソリッドフレームに劣るが、再装填がすばやくでき、弱装弾を使用するものなら問題なく使用できた。
具体的には他の2つの方式がエキストラクターロッドを使って空薬莢を捨てるのに対し、トップブレイク式は銃身を折った際にヒンジの効果で内蔵されたロッドが自動的に空薬莢を弾き出すことができる。
固定式(ソリッドフレーム)
文字通りシリンダーが固定されている方式。西部開拓時代のリボルバーに見られる。振り出しや中折れができないため、再装填は銃後部のローディングゲートと呼ばれる場所から空薬莢を一発ずつ捨て、それからまた一発ずつ次弾を装填する。
このため、再装填に長い時間がかかるが、その分堅牢性は非常に高く、それなりに威力の高い弾丸を使用することができる(例えばパイファーツェリスカは600ニトロ・エクスプレスという非常に大きな威力を持つ弾丸を使用するため、スイングアウトやトップブレイクでは強度が足りず、ソリッドフレームを採用している)。

射撃操作 [編集]

回転式拳銃の基本的な射撃操作と、拳銃の挙動は以下の通りだが、競技用拳銃などに操作の異なるものがある。

シングルアクション [編集]

回転式拳銃 S&W M60

シングルアクションとは弾丸を一発撃つごとに手で撃鉄を起こす必要がある銃、または一発撃つごとに手で撃鉄を起こす操作法を指す。

  1. 弾薬を回転式弾倉に装填し、銃に戻す。
  2. 撃鉄(ハンマー)を指で引き起こす。銃内部のバネを圧縮した状態で撃鉄は止まる。
  3. 上記操作と連動して弾倉が回転し、弾薬が発射位置まで移動したところで弾倉が固定され、発射準備が完了する。この状態をコッキングと呼ぶ。
  4. 引き金を引く。撃鉄が作動して落ち、弾薬の底部にある銃用雷管を叩いて火薬が発火し、弾丸が発射される。

引き金が撃鉄を倒すという一つ(シングル)の動作しかしないことからこう呼ばれる。西部劇で多く登場する。片手撃ちの場合、基本的には親指でコッキングして発射準備をする。

速射する場合には空いている手の親指と小指で掌を扇ぐようにコッキングし連続射撃を行う。この動作をファニング(ファニングのファンとはのこと)といい、西部劇などでよく見られる。元始のリボルバーにはダブルアクション機構がなかったための連射技。しかし、実弾射撃の場合は一発発射するごとの反動が大きいので、次弾以降の命中精度を維持するのは難しい。空包を使用した映画やショーならではのテクニック。

ダブルアクション [編集]

ダブルアクションとは弾丸の発射に際し、引き金を引くだけで撃鉄が起き上がってから落ち、連続で発射が行える機構やその操作法のことを指す。

  1. 弾薬を回転式弾倉に装填し、銃に戻す。
  2. 引き金を引く操作と連動して撃鉄が起こされる。さらに連動して弾倉が回転し、弾薬が発射位置まで移動したところで弾倉が固定され、発射準備が完了する。
  3. 弾倉の固定とほぼ同時に、引き続けていた引き金が定位置に来た段階で連動していた撃鉄が落ち、弾丸が発射される。

引き金が撃鉄を起こし、さらに倒すという2つの動作をすることからダブルアクションという。引き金を連続して引くだけの簡単な操作で連射できるが、撃鉄を起こす余分な力がいるため引き金を引くのに必要な力(トリガープル)がシングルアクションより大きいことや、引き金を引く距離(トリガーストローク)が長くなり撃ちづらく、命中精度が落ちるなどの欠点もある。

現代のリボルバーアクション [編集]

現代のリボルバーの大部分はシングルアクションとダブルアクションの両方の操作ができるようになっているが、ダブルアクション専用のものもある(S&W M40など)。これは、取扱いに不慣れな者による暴発事故を防ぐ他、格闘時などに偶然もしくは相手の妨害により、ハンマーと雷管を叩く隙間に異物が挟まることで撃鉄が雷管を叩けなくなったり、異物がクッションとなって雷管が発火せず射撃不能になる事を防ぐ意味もある。

回転式拳銃の場合、撃鉄が起きたコッキングの状態ではほんのわずかの引き金の操作で発射が可能であり、高い命中精度が期待できる。この点が回転式の利点ではあるが、コッキング状態で固定する安全装置は付いていないため、取り扱いには慎重を要する。

また、撃鉄を起こした状態から射撃を中止する場合、手動で撃鉄の位置を戻す(デコッキング)必要があるが、暴発の可能性が有り危険である。撃鉄を起こした状態では弾倉を振り出すことが出来ないため、さらに取り扱いを難しくしている。

これが、前述のダブルアクション専用という銃の出現の理由である。危険なコッキング状態にはならず、常にダブルアクションで操作するため比較的安全である。

撃鉄が起きていない状態でも落下等により撃鉄に衝撃が加わると暴発する可能性があるので、引金を引く操作をしない限り撃針が弾薬に触れないように構造的工夫がされている銃が多い[5]

主なリボルバーの一覧 [編集]

脚注 [編集]

  1. ^ 競技用のカスタマイズモデルや小口径弾を使用するモデルには、7〜12発程度装填可能なものもある。
  2. ^ 近年の自動式拳銃ではダブルアクションを採用したものも多く、不発弾を再び叩いて不発に対応することが可能である。だが、銃弾そのものが不良品であった場合など、不発弾の雷管を再び叩いても発射されない場合があるため、再装填せずに次弾を発射できるリボルバーの利点は不変である。
  3. ^ 再装填に関してはスピードローダーと呼ばれる専用の装填器具を用いることで装填時間を大幅に短縮することができる
  4. ^ このため消音器を使用しても減音効果は皆無である。
  5. ^ 遊戯銃では実銃にはない安全装置が追加して設けられていることがある。またスミス・アンド・ウェッソンでは1990年代後半から、新しい機種には安全装置を設けた。シリンダーラッチ下に鍵穴があり、これを専用の鍵でロック方向に回すと撃鉄が動かなくなる。トーラス(タウルス)でも、新型機には撃鉄の下に「セキュリティ・ロック」の鍵穴が設けられている

外部リンク [編集]