前奏曲 (ドビュッシー)
| クラシック音楽 |
|---|
![]() |
| 作曲家 |
| ア-カ-サ-タ-ナ ハ-マ-ヤ-ラ-ワ |
| 音楽史 |
| 古代 - 中世 ルネサンス - バロック 古典派 - ロマン派 近代 - 現代 |
| 楽器 |
| 鍵盤楽器 - 弦楽器 木管楽器 - 金管楽器 打楽器 - 声楽 |
| 一覧 |
| 作曲家 - 曲名 交響曲 - ピアノ協奏曲 ピアノソナタ ヴァイオリン協奏曲 ヴァイオリンソナタ チェロ協奏曲 フルート協奏曲 弦楽四重奏曲 - オペラ 指揮者 - 演奏家 オーケストラ - 室内楽団 |
| 音楽理論/用語 |
| 音楽理論 - 演奏記号 |
| 演奏形態 |
| 器楽 - 声楽 宗教音楽 |
| イベント |
| 音楽祭 |
| メタ |
| ポータル - プロジェクト カテゴリ |
クロード・ドビュッシーの作曲したピアノのための前奏曲(フランス語:Préludes)は全24曲あり、各12曲からなる曲集『前奏曲集第1巻』『前奏曲集第2巻』に収められている。第1巻は1910年、第2巻は1913年に完成。
目次 |
[編集] 概要
バッハの『平均律クラヴィーア曲集』やショパンの『24の前奏曲』などと同様に、24曲からなる前奏曲集である。ただし、これらとは異なり24の調に1曲ずつを割り振ったものではない。
ピアノのための小品集ながらも、作曲語法のさまざまな試みや音楽的な美しさにおいて、ドビュッシーの後期における重要作品の位置を占めている。
[編集] 各曲の詳細
いくつかの曲には当時ドビュッシーが好んだ新しい響きが好んで用いられている。例えば「ヴェール(帆)」では曲中のほとんどを全音音階で占め、一瞬雲間から光が差すように五音音階が現れる。「枯葉」では半音と全音の組み合わせによるオクタトニック(後年メシアンにより「移調の限られた旋法」第2番と名付けられた)をやはり曲中のほとんどで使用している。その他全般的に五音音階の使用が多い。
『亜麻色の髪の乙女』は他の曲と趣が異なり、調性もはっきり変ト長調に定まった旋律的で短い小品である。これは元々が未発表の古い歌曲からの編曲であるとされる。ルコント・ド・リールの詩の一節から取られており、ド・リールの詩に歌曲を付ける試みはドビュッシー最初期の作品に見られる(クロード・ドビュッシー#歌曲参照)。
『ミンストレル』と『風変わりなラヴィーヌ将軍』ではケークウォークのリズムが用いられている。これは『子供の領分』の『ゴリウォーグのケークウォーク』、あるいは教育用小品『小さな黒人』同様、当時パリのモンパルナス地区で流行していた黒人のダンス音楽に影響を受けている。ただしドビュッシーはジャズの影響は受けておらず、この点で後年ジャズの要素を取り入れたモーリス・ラヴェルとは異なる。
『ピクウィック卿を称えて』ではイギリス国歌「神よ女王を守りたまえ」、『花火』ではフランス国歌「ラ・マルセイエーズ」がそれぞれ引用される。
『交替する三度』だけは他の楽曲のように叙情的な題名がつけられておらず、無機的な運動からなる曲である。これは後年のドビュッシー最後の独奏ピアノ曲集となった『練習曲集』を予感させるものとなっている。
[編集] 題名表記
初版が出版されたデュラン社の楽譜では、各曲の題名は楽譜の冒頭ページではなく、最後のページの下に右端あわせで«...Danseuses de Delphes»のように...付きで書かれている。これはドビュッシーにとって題名はあくまで付加物であって、必要以上に標題音楽として捉え過ぎないよう意図されていることを示している。
日本の出版社でも例えば音楽之友社(安川加壽子編註のドビュッシー・ピアノ曲全集、いわゆる「安川版」)ではこの表記に従って日本語訳を添えて書かれている。
このような表記はジャック・イベールのピアノ曲集『物語』(Histoires, アルフォンス・レデュック社出版)などにも受け継がれている。
[編集] 各曲
[編集] 第1巻
- デルフィの舞姫 - Danseuses de Delphes
- ヴェール(帆) - Voiles
- 野を渡る風 - Le vent dans la plaine
- 夕べの大気に漂う音と香り - Les sons et les parfums tournent dans l'air du soir
- アナカプリの丘 - Les collines d'Anacapri
- 雪の上の足跡 - Des pas sur la neige
- 西風の見たもの - Ce qu'a vu le vent d'ouest
- 亜麻色の髪の乙女 - La fille aux cheveux de lin
- とだえたセレナード - La sérénade interrompue
- 沈める寺 - La cathédrale engloutie
- パックの踊り - La danse de Puck
- ミンストレル - Minstrels
[編集] 第2巻
- 霧 - Brouillards
- 枯葉 - Feuilles mortes
- ヴィーノの門 - La Puerta del Vino
- アルハンブラ宮殿にあるワインの門をイメージして作曲された
- 妖精たちはあでやかな踊り子 - Les Fées sont d'exquises danseuses
- ヒースの荒野 - Bruyères
- 奇人ラヴィーヌ将軍 - Général Lavine - excentrique
- 月の光が降り注ぐテラス - La terrasse des audiences du clair de lune
- 水の精 - Ondine
- ピクウィック殿をたたえて - Hommage à S. Pickwick Esq. P.P.M.P.C.
- カノープ - Canope
- 交代する三度 - Les tierces alternées
- 花火 - Feux d'artifice
[編集] 編曲
- ドビュッシー自身はこれらの曲については一切のオーケストラ編曲を残していない。
- 『亜麻色の髪の乙女』については、ドビュッシーの友人で『聖セバスティアンの殉教』『おもちゃ箱』などのオーケストレーションを担当したアンドレ・カプレによる編曲がある。またヴァイオリン、フルート、サクソフォーンなどをはじめとした独奏旋律楽器とピアノ、あるいはハープなどのためのさまざまな編曲が存在し、それらも親しまれている。ヴァイオリン編曲版はヤッシャ・ハイフェッツによるものが有名で、演奏しやすいよう半音高くト長調に編曲されている。
- レオポルド・ストコフスキーの編曲による『沈める寺』の管弦楽版があり、録音もされている。
[編集] その他
- 『亜麻色の髪の乙女』は、ヴィレッジ・シンガーズや島谷ひとみが歌った同名曲とは、題名の一致以外には何の関係もない。
- 第1巻第12曲は「吟遊詩人」と訳されることもあるが、これは誤りで、正しくはミュージック・ホールで白人が黒人になりすまして演じるショーの芸人を指している。詳しくは、ミンストレル・ショーを参照のこと。
[編集] 外部リンク
- 前奏曲集第1巻(詳説)
- 前奏曲集第2巻(詳説)
- 前奏曲集第1巻 - 国際楽譜ライブラリープロジェクト内のページ。無料で楽譜PDFが入手可能。
- 前奏曲集第2巻 - 国際楽譜ライブラリープロジェクト内のページ。無料で楽譜PDFが入手可能。
|
|||||||||||||||||||||
