ブレイビック・バレラ

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ブレイビック・バレラ
Breyvic Valera
オリックス・バファローズ時代
(2022年4月1日)
基本情報
国籍 ベネズエラの旗 ベネズエラ
出身地 カラボボ州モンタルバン英語版
生年月日 (1992-01-08) 1992年1月8日(32歳)
身長
体重
5' 11" =約180.3 cm
190 lb =約86.2 kg
選手情報
投球・打席 右投両打
ポジション 二塁手
プロ入り 2010年 アマチュアFA
初出場 MLB / 2017年9月5日
NPB / 2022年3月29日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ブレイビック・ホセ・バレラ・エンリケスBreyvic José Valera Henríquez, 1992年1月8日 - )は、ベネズエラカラボボ州モンタルバン英語版出身のプロ野球選手(内野手)。右投両打。愛称は「ブレイ[2]

経歴[編集]

プロ入りとカージナルス時代[編集]

2010年5月にアマチュア・フリーエージェントでセントルイス・カージナルスと契約してプロ入り。傘下のルーキー級ベネズエラン・サマーリーグ・カージナルスでプロデビュー。

2014年6月にAA級スプリングフィールド・カージナルスに初昇格した。

2016年はAA級スプリングフィールドで開幕を迎えたが、6月にAAA級メンフィス・レッドバーズに初昇格。この年は2球団合計で125試合に出場し、打率.304、0本塁打、43打点、11盗塁を記録した。シーズン終了後にメジャー契約を結んで40人枠入りした。またオフはベネズエラのウィンターリーグであるLVBPに参加し、ブラボス・デ・マルガリータでプレー。リーグMVPを獲得した。

2017年はAAA級メンフィスで117試合に出場して打率.314、133安打、8本塁打、41打点、11盗塁の成績を残し、9月5日にメジャー初昇格した[3]。同日のサンディエゴ・パドレス戦でメジャーデビューを果たした。

ドジャース時代[編集]

2018年4月1日にホアン・ミエセスとのトレードで、ロサンゼルス・ドジャースへ移籍した[4]。ドジャースでは20試合に出場した。

オリオールズ時代[編集]

2018年7月18日、マニー・マチャドとの1対5のトレードで、ザック・ポップディーン・クレーマーユスニエル・ディアスライラン・バノン英語版と共にボルチモア・オリオールズへ移籍した[5]。オリオールズでは12試合に出場した。

2019年1月4日にDFAとなった[3]

ジャイアンツ傘下時代[編集]

2019年1月5日に金銭トレードで、サンフランシスコ・ジャイアンツへ移籍した[6]。開幕は傘下のAAA級サクラメント・リバーキャッツで迎えた。メジャーに昇格することなく、5月5日にDFAとなった[3]

ヤンキース時代[編集]

2019年5月12日にウェイバー公示を経てニューヨーク・ヤンキースへ移籍した。7月7日にメジャーに昇格して12試合に出場したが、9月17日にDFAとなった[3]

ブルージェイズ時代[編集]

トレントン・サンダー時代
(2021年)

2019年9月20日にウェイバー公示を経てトロント・ブルージェイズへ移籍した。9月29日のタンパベイ・レイズ戦でジョニー・チリノスからメジャー初本塁打を放った[7]

2020年2月8日にDFAとなり、2月12日にウェイバー公示を経てサンディエゴ・パドレスへ移籍した。7月1日にブルージェイズに復帰した[3]。7月21日、母国ベネズエラを離れるのが困難であるとして制限リスト入りした[8]

2021年は2月28日に制限リストから外れたが、4月1日にDFAとなり、マイナー契約でAAA級バッファロー・バイソンズ[9]へ配属された。7月18日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした。この年メジャーでは39試合に出場して打率.253、1本塁打、15打点を記録した。オフの11月30日に自由契約となった[3]

オリックス時代[編集]

2021年12月17日にNPBオリックス・バファローズに入団することが発表された[1]。背番号は4[1]。1年契約で、推定年俸は1億円+出来高払い[10]

2022年は、新型コロナウイルスの影響で、来日が3月11日まで遅れた[11]。その後、待機期間を経て同23日にウエスタン・リーグにて初出場すると、同29日には安達了一が左足首の負傷により離脱したため、来日初の一軍昇格を果たした[11]。同日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦(京セラドーム大阪)に「2番・二塁手」として一軍初出場すると、3回裏に田中将大から来日初安打・初打点となる先制適時二塁打を放った[11][12]。その後も、4月7日の福岡ソフトバンクホークス戦(福岡PayPayドーム)ではコリン・レイから来日初本塁打を放つなど[13]、出場を続けていたが、5月13日の千葉ロッテマリーンズ戦(京セラドーム)で、打席中に右手首付近に痛みを感じ途中交代[14]。同日中に右手有鈎骨骨折と診断され、翌14日に登録抹消された[14]。その後復帰するも結果を残せず、最終的に37試合の出場で打率.205、1本塁打に終わり[15]、チームは優勝したものの、クライマックスシリーズファイナルステージの初戦を待たずに、10月6日に帰国[16]、オフの12月2日に自由契約公示された[17]

選手としての特徴・人物[編集]

巧みなバットコントロールで、広角に打ち分ける技術を誇る[18][19]。コンタクト率が高く、三振の少なさも魅力である[2]。守備では、二塁を中心に内・外野の複数ポジションをこなすユーティリティープレイヤー[18]

詳細情報[編集]

年度別打撃成績[編集]

















































O
P
S
2017 STL 5 11 10 0 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 .100 .182 .100 .282
2018 LAD 20 34 29 4 5 0 0 0 5 4 0 0 1 0 4 0 0 4 0 .172 .273 .172 .445
BAL 12 41 35 4 10 0 1 0 12 4 1 0 1 2 3 0 0 9 0 .286 .325 .343 .668
'18計 32 75 64 8 15 0 1 0 17 8 1 0 2 2 7 0 0 13 0 .234 .301 .266 .567
2019 NYY 12 37 32 5 7 1 1 0 10 3 0 0 0 0 4 0 1 5 0 .219 .324 .313 .637
TOR 5 15 15 2 4 1 0 1 8 3 0 0 0 0 0 0 0 2 1 .267 .267 .533 .800
'19計 17 52 47 7 11 2 1 1 18 6 0 0 0 0 4 0 1 7 1 .234 .308 .383 .691
2021 39 97 87 10 22 6 0 1 31 15 1 0 1 1 8 0 0 12 1 .253 .313 .356 .669
2022 オリックス 37 127 112 7 23 5 0 1 31 6 0 1 1 0 13 0 1 11 3 .205 .294 .277 .570
MLB:4年 93 235 208 25 49 8 2 2 67 29 2 0 3 3 20 0 1 32 2 .236 .302 .322 .624
NPB:1年 37 127 112 7 23 5 0 1 31 6 0 1 1 0 13 0 1 11 3 .205 .294 .277 .570
  • 2022年度シーズン終了時

年度別守備成績[編集]

内野守備


一塁(1B) 二塁(2B) 三塁(3B) 遊撃(SS)
















































2017 STL - 3 2 3 0 1 1.000 - -
2018 LAD - 5 11 7 0 3 1.000 3 2 0 0 0 1.000 -
BAL - 11 17 20 3 7 .925 - 2 1 0 0 0 1.000
'18計 - 16 28 27 3 10 .948 3 2 0 0 0 1.000 2 1 0 0 0 1.000
2019 NYY - 12 7 28 0 5 1.000 - -
TOR - 2 4 1 0 0 1.000 1 1 4 0 0 1.000 2 0 3 0 1 1.000
'19計 - 14 11 29 0 5 1.000 1 1 4 0 0 1.000 2 0 3 0 1 1.000
2021 - 10 9 4 0 0 1.000 21 11 26 0 3 1.000 -
2022 オリックス 19 104 15 2 6 .983 10 9 24 1 4 .971 9 2 13 1 1 .938 -
MLB - 43 50 63 3 16 .974 25 14 30 0 3 1.000 4 1 3 0 1 1.000
NPB 19 104 15 2 6 .983 10 9 24 1 4 .971 9 2 13 1 1 .938 -
外野守備


外野(OF)












2018 LAD 1 2 0 0 0 1.000
2022 オリックス 1 2 0 0 0 1.000
MLB 1 2 0 0 0 1.000
NPB 1 2 0 0 0 1.000
  • 2022年度シーズン終了時

記録[編集]

NPB[編集]

初記録

背番号[編集]

  • 41(2017年)
  • 33(2018年 - 同年途中)
  • 28(2018年途中 - 同年終了)
  • 36(2019年 - 同年途中)
  • 70(2019年途中 - 同年途中)
  • 74(2019年途中 - 同年終了、2021年)
  • 4(2022年)

脚注[編集]

  1. ^ a b c 新外国人選手獲得のお知らせ”. オリックス・バファローズ (2021年12月17日). 2022年4月3日閲覧。
  2. ^ a b オリックス新外国人バレラ入団会見「ブレイと呼んで!」 初練習では二塁守備&両打席スイング”. nikkansports.com. 2022年4月3日閲覧。
  3. ^ a b c d e f MLB公式プロフィール参照。2022年4月3日閲覧。
  4. ^ Chad Thornburg (2018年4月2日). “Dodgers trade OF Mieses to Cards for Valera”. MLB.com. 2022年4月3日閲覧。
  5. ^ Dodgers acquire Manny Machado from Orioles for five prospects”. ESPN (2018年7月18日). 2022年4月2日閲覧。
  6. ^ Roch Kubatko (2019年1月5日). “Orioles trade Breyvic Valera to Giants”. MASNsports. School of Roch. 2022年4月3日閲覧。
  7. ^ Breyvic Valera 2019 Batting Game Logs”. Baseball-Reference.com. 2022年4月3日閲覧。
  8. ^ Connor Byrne (2020年7月21日). “Blue Jays Place Breyvic Valera On Restricted List”. MLB Trade Rumors. 2022年4月3日閲覧。
  9. ^ この年は一時的にニュージャージー州トレントンを本拠地とし、「トレントン・サンダー」のチーム名で活動した。
  10. ^ オリックス、バレラら新外国人3選手獲得”. サンケイスポーツ (2021年12月17日). 2022年4月3日閲覧。
  11. ^ a b c d e “【オリックス】新外国人バレラ、来日初安打初打点 安達離脱で昇格即初出場し先制適時二塁打”. 中日スポーツ. (2022年3月29日). https://www.chunichi.co.jp/article/443561 2023年1月10日閲覧。 
  12. ^ “初昇格のオリックス・バレラ 楽天・田中将から来日初安打となる先制適時二塁打”. スポーツニッポン. (2022年3月29日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2022/03/29/kiji/20220329s00001173523000c.html 2023年1月10日閲覧。 
  13. ^ a b “【オリックス】お待たせ! バレラが来日1号2ラン!34打席目やっと「打った瞬間、入ってくれると」”. 中日スポーツ. (2022年4月7日). https://www.chunichi.co.jp/article/449211 2023年1月10日閲覧。 
  14. ^ a b オリックス助っ人バレラが右手有鈎骨を骨折 13日のロッテ戦で打席途中に交代”. Full-Count (2022年5月14日). 2023年1月10日閲覧。
  15. ^ まさかの大コケ…成績不振の新助っ人打者5人(4)大けがで長期離脱に…”. ベースボールチャンネル (2022年12月12日). 2023年1月10日閲覧。
  16. ^ オリックスのバレラとラベロが帰国 チームは12日にポストシーズン初戦”. ベースボールキング (2022年10月6日). 2023年1月10日閲覧。
  17. ^ 2022年度 自由契約選手 公示”. NPB.jp 日本野球機構 (2022年12月2日). 2022年12月4日閲覧。
  18. ^ a b 【オリックス】両打ち万能野手のバレラら新外国人3選手を発表 左右の長身投手も”. スポーツ報知 (2021年12月17日). 2022年4月2日閲覧。
  19. ^ オリックスの新助っ人・バレラが入団会見「どこでも守る用意がある」”. BASEBALL KING. 2022年4月2日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]