スクミリンゴガイ

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スクミリンゴガイ
Bertha.jpg
分類
: 動物界 Animalia
: 軟体動物門 Mollusca
: 腹足綱 Gastropoda
上目 : 新生腹足上目 Caenogastropoda
: 原始紐舌目 Architaenioglossa
上科 : リンゴガイ上科 Ampullarioidea
: リンゴガイ科 Ampullariidae
: リンゴガイ属 Pomacea
: スクミリンゴガイ P. canaliculata
学名
Pomacea canaliculata Lamarck1819
和名
スクミリンゴガイ
ジャンボタニシ
英名
channeled apple snail
golden apple snail
スクミリンゴガイの卵。スケールはcm

スクミリンゴガイ(学名 Pomacea canaliculata)は、リンゴガイ科(リンゴガイ、アップルスネイル)の1種の淡水棲大型巻貝である。

東アジア東南アジア各地で、イネの害虫となっている外来種であり、世界の侵略的外来種ワースト100リスト選定種の1種ともなっている。

日本では一般的に「ジャンボタニシ」と呼ばれており、かつてはタニシと同じタニシ上科 Viviparoidea に分類されていた。しかし現在の分類では別上科で、暫定的に同目とされているが新生腹足類内で近縁な関係にはなく[1]、非常に疎遠である。

概要[編集]

南アメリカ ラプラタ川流域原産だが、食用として1981年に台湾から長崎県和歌山県に持ち込まれたのが日本への最初の流入であり、83年には養殖場が35都道府県の500カ所にものぼった[2]。しかし、需要が上がらず、採算が取れないため廃棄された。84年に有害動物に指定されたが、廃棄されたり養殖場から逸出したものが野生化し、分布を広げている。この経過は、アフリカマイマイの場合と共通している。

水田に生息しイネを食害することがあり、問題視される。生息地では、用水路やイネなどに産みつけられるの非常に鮮やかなピンク色がよく目だつのですぐ分かる。水路の壁一面に卵が張り付く事もあり、美観上の問題となっている場所もある。

除草の利用[編集]

水田の除草手段としてスクミリンゴガイを利用しようという動きもある。これには均平な代かきと微妙な水管理が必要である。方法は、稲苗が標的となる田植え直後に、水張りをゼロにしてスクミリンゴガイを眠らせる。その後、1日1mmで水深を上げ、雑草の芽を食べさせる。10日後にいっきに5cmの深さにする。こうすれば、株元が固くなった稲よりも、生えてくる雑草を好んで食べてくれるので、除草剤なしで栽培が可能であるという。

食用[編集]

スクミリンゴガイは体内に、広東住血線虫等の寄生虫を宿していることがある。 十分に加熱せず食した場合、寄生虫が人体に感染し、死に至ることもあるので注意が必要である。

駆除方法[編集]

天敵として、カルガモスッポンコイなどが知られている。大量に発生した地域では、スッポンの大量放流による駆除が行われている[3]。しかしこれらの駆除の為に放流した天敵を食用に捕らえる人間もおり、問題となっている[4]

鮮烈なピンク色の卵には苦味があり、原産地の南アメリカですら捕食する天敵がほとんどいない。よってそのほとんどが幼貝へと無事に孵化し、それゆえ本種が爆発的に個体数を増やしているという指摘もある。だがこの卵は水中では孵化できない(卵がイネの株や水路の壁のような濡れない場所に産み付けられるのはそれゆえである)。よって、卵塊を見つけ次第水の中へ掻き落すのは個体数を減らすのに有効な駆除方法である。

飼育[編集]

アクアリウム市場でスクミリンゴガイの黄変種は、ゴールデンアップルスネールの商品名で流通している。水槽内のコケ取りタンクメイトとして飼育されるが、本来イネを食害する草食性の害虫であるように、水草水槽で飼育すると水草が食害にあう。淡水で繁殖するため、水槽内で数が増えすぎる被害も発生する。

種同定[編集]

日本にはリンゴガイ属 Pomacea のうちスクミリンゴガイとラプラタリンゴガイ Pomacea insularum が生息するが、これらは形態では区別が困難である。

アジアに移入された種はかつてラプラタリンゴガイとされてきたが、1986年、日本産の種はスクミリンゴガイと同定された。しかし遺伝子を調べると、いくつかの県でラプラタリンゴガイも発見された[5]

アジアに主に生息するのはスクミリンゴガイであるが、ラプラタリンゴガイ、Pomacea diffusaPomacea scalaris も発見されている。

出典・参考文献[編集]

  1. ^ Ponder, W.F.; et al. (2008), “Caenogastropoda”, in Ponder, W.F.; Lindberg, D.R., Phylogeny and evolution of the Mollusca, Berkeley: University of California Press 
  2. ^ スクミリンゴガイ(Pomacea canaliculata)に関する情報 要注意外来生物リスト:無脊椎動物(詳細)[外来生物法]
  3. ^ 河川・池等での対策(九州沖縄農業研究センター)
  4. ^ ジャンボタニシ退治にスッポン活躍(asahi.com / web archive)
  5. ^ 国内にはラプラタリンゴガイとスクミリンゴガイが生息する - 農研機構

外部リンク[編集]