グランド・セフト・オート・ザ・バラッド・オブ・ゲイ・トニーの登場人物

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

グランド・セフト・オート・ザ・バラッド・オブ・ゲイ・トニーの登場人物はゲームソフト『グランド・セフト・オート・ザ・バラッド・オブ・ゲイ・トニー』に登場する人物の一覧である。

主な登場人物[編集]

ルイス・フェルナンド・ロペス[編集]

Luis Fernando Lopez
ミッション 〝I Luv L.C.〟 から登場。
ゲームの主人公で、プレイヤーが操作するキャラクターであり、トニー・プリンスのビジネスパートナー兼ボディガードでもある。25歳。ドミニカ系アメリカ人として郊外で比較的裕福な生活をしている兄と妹の兄妹がいる。また、従軍経験があり、重火器の扱いはお手の物で、トニーの計らいでヘリの操縦訓練も受けている。過去に妹に手を出した教師を撃ち、児童鑑別所(日本の少年鑑別所に相当)へ収容されたことがあり(なお、収容されたのは17歳の時とのこと[1])、また麻薬取引が原因でアルマンド・トーレスやヘンリケ・バルダスの身代わりに刑務所に入った経験もあるが、刑務所に入る前のルイスを知っているアルマンドやエンリケなどの地元の友人達からは昔と大分変わったなどと若干軽蔑されている。また、女性には好かれており、本人は「質より量」の女性関係がモットーで、一人の女性と深く長く付き合うことは無いが、それが原因でトラブルに巻き込まれることもある。劇中では度々短小であることをからかわれているが、本人は無視で通している。また、昔はラッパーを志したこともあって才能はあったと自称しているが、周囲からは物笑いの種でしかなかったようである。刑務所出所後はトニー・プリンスの紹介で彼のクラブのマネージャー兼ボディガードの仕事を始める[2]。その後、トニーのトラブルが発展し、アンチェロッティやブルガーリンから命を狙われることになるが、決死の覚悟でブルガーリンと決闘し、彼を殺害する。また、アンチェロッティ・ファミリーは後日に本編主人公ニコに壊滅された為に難を逃れる。

アントニー・“ゲイ・トニー”・プリンス[編集]

Anthony "Gay Tony" Prince
ミッション 〝I Luv L.C.〟 から登場。
通称ゲイ・トニーリバティーシティにあるナイトクラブである"ヘラクレス"と"メゾネット・9" のオーナー。ニックネームからもわかるようにゲイなため、日本語字幕ではおかま口調で喋る。昔から街でも指折りの金持ちとして通っているが、今はクラブの経営状態も芳しくなく、様々な人からお金を借りている。また、薬中なために彼氏であるエヴァン・モスからもらった薬やコカインに依存し、ルイスからも止めるように忠告されており、彼自身も努力しているが、エヴァンに引き戻されては断ち切れずに中毒症状に苦しんでいる。ボディガードであるルイスに頼り切って先述の借金についても債務者から借金の返済の肩代わりとして依頼された仕事をルイスがこなしていく羽目になっている。『GTA4』本編でも名前が時折登場している。
また、本作の10年後が舞台となるGTAオンライン「ナイトライフ・アップデート」でも登場。いくつかの事業に失敗していたがロスサントスで活躍する実業家であるオンラインプレイヤーに目を付けて購入を勧め、プレイヤーと共にナイトクラブの運営を行う。また、ラズロウからの「差別用語だ、ネットで炎上する」[3]という指摘もあってか「ゲイ・トニー」というニックネームは使わなくなっている他、薬物中毒も解消している。

ユスフ・アミール[編集]

Yusuf Amir (アラビア語: يوسف أمير)
ミッション〝Chinese Takeout〟 から登場。
アラブ首長国連邦の大金持ちである不動産デベロッパーで、ルイス・ロペスの仕事仲間兼友人。リバティーシティにあるいくつもの高級物件を所有しており、最終的にはリバティーシティそのものを買収しようと目論んでいるために欲しいものがあればどんな手段でも手に入れるが、謙虚且つ仕事熱心な父親には残念な子供として見られている。また、自分の身の回りの物は全て金で揃えているようで、ウージー携帯電話ヘリコプターなどは全て金に塗り尽くしている。バザードと呼ばれる攻撃ヘリを船上の武器商人から奪ってこさせたり、リバティーシティにテーマホテルを建てるために走行中の地下鉄の電車をヘリで釣り上げて奪うという仕事をルイスに依頼するが、先述したバザードを金色に塗り替えたものや金色のスーパー・ドロップ・ダイヤモンドと呼ばれるオープンカーといった所有物を惜しげもなくルイスに贈るばかりか、ブルガーリンとの最終決戦では自ら戦闘ヘリを駆って援護に現れる。『GTA4』本編でもプレイボーイXがらみのイベントにおいて名前のみ登場している。

ロッコ・ペロシ[編集]

Rocco Pelosi
ミッション〝I Luv L.C.〟から登場。
リバティーシティのマフィアの一つであるアンチェロッティ・ファミリーの組員で、ゲイ・トニーが金を借りている人物の一人。叔父のヴィンセンツォと行動を良く共にしており、ルイスとトニーのことをそれぞれラテン野郎 "spic" 、ゲイ野郎 "fag" と呼ぶ。ルイスとトニーに犯罪絡みの仕事を押し付ける一方で、借金の減額をちらつかせつつもトニーとルイスを長い間こき使う気でいるが、そのせいでルイス達が借金全額返済のために紛争であるダイヤモンドを手に入れようと画策し、それが結果の他のマフィアの注意を引くことになり、グレイシーの誘拐にも繋がった。また、そのことが引き金となり、ロッコ自身がルイス達を絶望的な状況に追い込んで行くことになる。『GTAV』にも登場し、その時は芸能マネージャーとして、映画監督であるソロモン・リチャーズとも知り合いであるが、仲間と共に俳優の映画の出演料を上げさせようとソロモンを脅迫したことで彼の命を受けたマイケルによって仲間と共に始末された。

レイ・ブルガーリン[編集]

Rodislav "Ray" Bulgarin (ロシア語: Рэй Булгарин)
ミッション〝Boulevard Baby〟から登場。ミッション〝Departure Time〟で死亡。
かつては『GTA4』本編の主人公であるニコ・ベリックと不法移民の斡旋でビジネス関係を持っていたロシア系マフィアのボス。自身のマフィアはトニーによれば軍隊のように人数がいるとのことである。人を見る目はあるが、思い込みが激しく、敵対者には一切容赦しない苛烈な性格で、またロックミュージックとスポーツのファンで、好きすぎが高じて遂にはリバティーシティのプロホッケーチームを買収しようとした。また、仲間のティムールなどとバンド演奏もしたりする一方で、姉と同棲しているが、口論が絶えずに時には姉のいる二階に向けて銃を乱射するほどに仲は悪いようである。ある時からルイスにも仕事を与えるようになるが、実は本作の黒幕で、同時に呪いのダイヤの元々の持ち主であることが後に判明する。その後、ルイスも裏切ってルイスに殺し屋を差し向けるも失敗し、リバティーシティからビジネスジェットで脱出を図ろうとしたところをバイクで乗り込んで来たルイスに射殺され、ルイスを脅す際に使おうとした手榴弾が爆発して機体ごと海の藻屑となった(『GTA4』本編ではニコを陥れて命を狙っていたが、『GTA4』最終ミッション後は死亡したとの話があったのみで、今作での最終ミッションがその顛末にあたる)。

ティムール[編集]

Timur "Timmy" (ロシア語: Тимур)
ミッション〝Boulevard Baby〟から登場。ミッション〝Departure Time〟で死亡。
ブルガーリンの忠実な部下で、彼の右腕。ルイスについてはブルガーリンと仕事をするための「モノ」としか考えておらず、最期までルイスに冷酷な態度を取っていた(トラックに乗り遅れたルイスを見捨てるなどしていた)。ブローカー南端の遊園地「ファンランド」にてヤクの取引の最中をルイスに襲撃され、ブルガーリンはもう既に街を脱出したと旨を叫んだ後にルイスに射殺された。

モーリ・キボッツ[編集]

Mori Kibbutz
ミッション 〝Kibbutz Number One〟 から登場。
企業家で、ブルーシー・キボッツの兄であり、トニーが金を借りている相手の一人でもある。途方もない自信家として自分の容姿や知識、成功経験といった要素を自慢し、相手を見下す悪癖を持つが、身長だけは低い。また、弟のブルーシーには日ごろから中傷を繰り返しており、筋肉は自力でつけたこと(ブルーシーはステロイド剤を使っている)やアイビーリーグの学校に二つも受かったこと、投資が大成功して金を稼いだことなどを繰り返し、聞かせている。アドレナリン中毒でもあるようで、ルイスとブルーシーから呆れられているが、精神は一度崩されると弱いようで、うっぷんが溜まったブルーシーに顔面を殴られた時はひたすら狼狽えて泣き喚くだけという貧弱な本性を露呈していた。また、若い頃はイスラエル軍にいたらしく、本人曰く「見るに耐えないモノ」を数多く見てきた。借金の帳消しを条件に自分の仕事をルイスに手伝わせる。

ブルーシー・キボッツ[編集]

Bruce "Brucie" Kibbutz
ミッション〝Chinese Takeout〟から登場。
『GTA4』本編でも登場したニコの仕事相手。自信家だった本編と違い、本作ではモーリという兄がいることが明らかとなり、またその兄に言い包められて苦悩する場面が多く見られ、最終的には今までの鬱憤が爆発して兄に手をあげることもある。また、今作ではナイトクラブのメゾネット・9に現れてローマンや女性と共にナイトシーンを謳歌している日常が垣間見える。また、エンディングではLCゲージファイトにて兄のモーリと戦っているシーンが撮されていた。

グレイシー・アンチェロッティ[編集]

Grace "Gracie" Ancelotti
ミッション〝BLOG THIS!...〟から登場。
『GTA4』本編でも登場したペゴリーノ一家と対立するマフィアの首領であるジオヴァーニ・アンチェロッティの娘で、トニーの幼なじみ。ダイヤ騒動で交渉のためにニコらアイリッシュ・ギャングに誘拐され、ニコに殴られた上に解放後はトニーと言い争っていたルイスからも殴られる。

アルマンド・トーレス[編集]

Armando "Mando" Torres
ミッション〝I Luv L.C.〟から登場。
麻薬の売人で、ルイスの幼なじみ。同じく幼なじみであるエンリケ・バルダスと共に良く行動しており、独自の薬物売買先を開拓し、その業界で成功を収めるのが夢である。また、都会に出て慎重になったルイスの現状を快く思っておらず、「本質は殺し屋なのだから身の丈にあった生活をするべき」と主張するが、ルイスやエンリケ、アルマンドの三人で遊んでいる最中の会話からカルメン・オルティスと関係を持っているようである。『GTA4』本編のリトル・ジェイコブや『TLaD』のテリー・ソープに相当する役割を持ち、友好度が高くなるとSUVから武器を割引価格で購入することができるようになる。

エンリケ・バルダス[編集]

Henrique "Rique" Bardas
ミッション〝I Luv L.C.〟から登場。
アルマンド・トーレスの相棒で、ルイスの幼なじみ。アルマンド曰くエンリケ自身のIQは76しかないためにそのせいか、まともな仕事にはありつけず、結果として麻薬売買の仕事でアルマンドの手助けをしているが、麻薬の売買においてアルマンドが指示役であるのに対し、自身は実行役である。また、アルマンドの言動に追従することが多いが、時たま本質を突く発言をすることもある。『TLaD』のクレイ・シモンズと同じ役割を持ち、友好度が高くなると指定した乗り物を調達してもらうことができるようになる。

デッシー[編集]

Dessie
ミッション〝I Luv L.C.〟から登場。
愛称デス(Dess)。メゾネット9の用心棒兼ドアマン。ルイスからの信頼は厚く、またデッシー自身もルイスの仕事ぶりを高く評価しており、何度かヘルプの電話をかけてくる。ロシアン・マフィアが襲撃してきた際には現場から避難しており、難を逃れた。

その他の登場人物[編集]

ニコ・ベリック[編集]

Niko Bellic
ミッション〝Not So Fast〟のみ登場。
『GTA4』本編の主人公[4]。オープニングにもちらりと登場している(グランド・セフト・オートIVの登場人物#ニコ・ベリックも参照)。

ジョニー・クレビッツ[編集]

Jonathan "Johnny" Klebitz
ミッション〝Frosting On The Cake〟のみ登場。
『TLaD』の主人公[4]。オープニングにもちらりと登場する(グランド・セフト・オートIV・ザ・ロスト・アンド・ダムドの登場人物#ジョニー・クレビッツも参照)。

セレビネーター[編集]

Celebinator
ミッション〝...BLOG THIS!〟で登場。
リバティーシティで有名なブロガー。有名人を皮肉るブログ「Celebinator」を日々更新しているが、トニーを中傷する記事を書いてしまったことが原因となり、ルイス達から観光ツアーを装ったヘリでハピネス島上空から突き落とされるという報復を受ける。その後、パラシュートを装着したルイスに助けられるが、恐怖のあまり大便を漏らしながら逃げ去った。

マーゴット[編集]

Margot
サブミッション〝The Pill Popper〟と〝Suicidal Margot〟で登場。〝Suicidal Margot〟で死亡。
ルイスの元彼女。精神的に不安定なためにルイスとは一年前に別れているが、自殺を仄めかしてルイスの気を引こうとしており、その際に鎮痛剤の大量摂取で生命の危機に陥ったところをルイスが病院に搬送したことにより一命を取り留める。その後、Pier45で再会し、三階の手摺りから身を乗り出してまたも生命を盾に復縁を迫るもルイスに断られたために飛び降りて自殺した。その後ルイスはマーゴットを突き落とした犯人と勘違いされて大勢の市民から攻撃されることになる。

デイシー・キャッシュ・クーズ[編集]

Daisie Cash-Cooze(Elizabeth Jasicki)
サブミッション〝Daisie's Random Encounter〟で登場。
イギリス生まれの女性。父親は金融関係のビジネスマンで、また愛車はマセラティ・グラントゥーリズモジャガー・XKに似せたF620というオレンジ色のスポーツカーである。アクション・スターであるクリス・ハンツというゲイの男性にわいせつな映像を一般公開すると脅されて阻止しようとしたが、結局はスタージャンクションに設置してある大画面にその映像が流出してしまうことになる。

クリス・ハンツ[編集]

Chris Hunt
サブミッション〝Daisie's Random Encounter〟で登場。
1990年代に活躍したアクションスター。ゲイなため、その評判を払拭するためにデイシーとの性行為を収めた動画の一般公開を画策する。

ジェリー[編集]

エンディングで登場するリバティーシティの公園でひもじい生活を送っていたホームレス。ルイスにぶつかるが、その直後にゴミ箱から出てきたダイヤモンドを発見した。物語終了後はゲーム内のPCにアクセスするとダイヤを売り払って億万長者になっていたことが語られている。GTA4本編にも登場しており、ブラッドとニコがブラッドの行く車まで歩いてる途中にブラッドに乞食をして追い払われた。

脚注[編集]

注釈[編集]

出典[編集]