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古典力学
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運動の第2法則
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歴史(英語版)
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角加速度(かくかそくど、英: angular acceleration)は、角速度の変化率を意味する。単位は国際単位系ではラジアン毎秒毎秒 (rad/s2) で、または度毎秒毎秒 (deg/s2) が用いられることもある。数式中の記号はギリシア文字のαで表されることが多い。
角加速度は角速度と同様にベクトル量であり、その向きは右ねじの方向、大きさは角度の2階時間微分または角速度の1階時間微分である。即ち
または
のいずれかで定義される。ここでは角速度であり、は線型接線加速度、は曲率半径である。
回転運動では、ニュートンの運動の第2法則を適用してトルクと角加速度の関係を記述することができる。
ここでは物体に働く全トルクであり、は物体の慣性モーメントである。
トルクが定数である場合には、角加速度もまた定数となる。この特別な場合には、前述の方程式は簡単に定数係数の方程式
として書くことができる。
トルクが定数でない場合には、物体の角加速度は時間とともに変化する。方程式は定数値のかわりに微分方程式となる。この微分方程式は系の運動方程式として知られ、物体の運動を完全に記述することができる。
回転運動と並進運動の対応一覧
量
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回転運動
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並進運動
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力学変数(ベクトル)
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角度
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位置
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一階微分(ベクトル)
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角速度
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速度
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二階微分(ベクトル)
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角加速度
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加速度
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慣性(スカラー)
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慣性モーメント
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質量
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運動量(ベクトル)
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角運動量
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運動量
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力(ベクトル)
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力のモーメント
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力
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運動方程式
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運動エネルギー(スカラー)
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仕事(スカラー)
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仕事率(スカラー)
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ダンパーとばねに発生する力を 考慮した運動方程式
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線形・直線運動の量 |
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角度・回転運動の量 |
次元 |
— |
L |
L2 |
次元 |
— |
— |
— |
T |
時間: t s |
absement: A m s(英語版) |
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T |
時間: t s |
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— |
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距離: d, 位置: r, s, x, 変位 m |
面積: A m2 |
— |
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角度: θ, 角変位(英語版): θ rad |
立体角: Ω rad2, sr |
T−1 |
周波数: f s−1, Hz |
速さ(速度の大きさ): v, 速度: v m s−1 |
動粘度: ν, 比角運動量(英語版): h m2 s−1 |
T−1 |
周波数: f s−1, Hz |
角速度(の大きさ): ω, 角速度: ω rad s−1 |
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T−2 |
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加速度: a m s−2 |
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T−2 |
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角加速度: α rad s−2 |
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T−3 |
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躍度: j m s−3 |
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T−3 |
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角躍度: ζ rad s−3 |
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M |
質量: m kg |
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M L2 |
慣性モーメント: I kg m2 |
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M T−1 |
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運動量: p, 力積: J kg m s−1, N s(英語版) |
作用: 𝒮, actergy: ℵ kg m2 s−1, J s(英語版) |
M L2 T−1 |
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角運動量: L, 角力積: ΔL kg m2 s−1 |
作用: 𝒮, actergy: ℵ kg m2 s−1, J s |
M T−2 |
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力: F, 重さ: Fg kg m s−2, N |
エネルギー: E, 仕事: W kg m2 s−2, J |
M L2 T−2 |
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トルク: τ, 力のモーメント: M kg m2 s−2, N m |
エネルギー: E, 仕事: W kg m2 s−2, J |
M T−3 |
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yank: Y kg m s−3, N s−1 |
仕事率: P kg m2 s−3, W |
M L2 T−3 |
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rotatum: P kg m2 s−3, N m s−1 |
仕事率: P kg m2 s−3, W |
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