コンテンツにスキップ

苫野一徳

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

苫野 一徳(とまの いっとく、1980年2月28日 - )は、日本哲学者教育学者熊本大学大学院教育学研究科・教育学部准教授。博士(教育学)。兵庫県出身。

概要

[編集]

関西学院高等部早稲田大学教育学部卒業後、同大学院教育学研究科修士課程・博士課程修了。早稲田大学教育学部助手、日本学術振興会特別研究員(PD)などを経て現職。市村尚久竹田青嗣らに師事。専門は哲学教育学

2011年、『エマソンにおける「個」の概念ー現代思想からの再評価を基に』で早稲田大学より博士(教育学)を取得した[1]

2017年、一般財団法人軽井沢風越学園設立準備財団の理事に就任し、本城慎之介岩瀬直樹らと共に、2020年に幼・小・中一貫の軽井沢風越学園を開校予定であることを発表した。2019〜2020年、学校法人軽井沢風越学園理事を務めた。

2020年より熊本市教育委員。

経済産業省産業構造審議会教育イノベーション小委員会委員、名古屋市ナゴヤ・スクールイノベーション事業アドバイザー、芦屋市教育アドバイザーなどを歴任。

DMMオンラインサロンにて「苫野一徳オンラインゼミ」を運営している。

人物

[編集]

自身の著書『子どもの頃から哲学者』において、17歳から8年続いた躁鬱病(双極性障害)を哲学によって克服したことを告白している。

著書

[編集]

単著

[編集]
  • 『どのような教育が「よい」教育か』(講談社、2011年)
  • 『勉強するのは何のため?―僕らの「答え」のつくり方』(日本評論社、2013年)
  • 『「自由」はいかに可能か―社会構想のための哲学』(NHKブックス、2014年)
  • 『教育の力』(講談社現代新書、2014年)
  • 『子どもの頃から哲学者:世界一面白い、哲学を使った「絶望からの脱出」!』(大和書房、2016年)
  • 『はじめての哲学的思考』(ちくまプリマー新書、2017年)
  • 『自由の相互承認』(上・下)(詩想舎、2017年)
  • 『「学校」をつくり直す』(河出書房新社、2019年)
  • 『ほんとうの道徳』(トランスビュー、2019年)
  • 『愛』(講談社現代新書、2019年)
  • 『NHK100分de名著 苫野一徳特別授業 「社会契約論」』(NHK出版、2022年)
  • 『未来のきみを変える読書術ーなぜ本を読むのか?』(ちくまQブックス、2021年)
  • 『学問としての教育学』(日本評論社、2022年)
  • 『『エミール』を読む』(岩波書店、2024年3月)

共著

[編集]

分担執筆

[編集]
  • 明日からの教室のつくりかた (インプレス教育ICT書籍編集チーム、2023年)
  • 道徳は本当に教えられるのかー未来から考える道徳教育への12の提言 (東洋館出版社、2023年)
  • 中高生のための文章読本ー読む力をつけるノンフィクション選 (筑摩書房、2022年)
  • 校則改革ー理不尽な生徒指導に苦しむ教師たちの挑戦 (東洋館出版社、2021年)
  • 「自由」の危機ー息苦しさの正体(集英社新書、2021年)
  • 現象学とは何かー哲学と学問を刷新する(筑摩書房、2020年)
  • 学校ってなんだろうー"学校"について自由に語ろう (学事出版、2020年)
  • 民主主義と教育の再創造ーデューイ研究の未来へ (勁草書房、2020年)
  • 教育委員会が本気出したらスゴかった。ーコロナ禍に2週間でオンライン授業を実現した熊本市の奇跡 (時事通信社出版局、2020年)
  • ポスト・コロナショックの学校で教師が考えておきたいこと(東洋館出版社、2020年)
  • プラグマティズムを学ぶ人のために(世界思想社、2017年)
  • 教育の理念と思想のフロンティア(晃洋書房、2017年)
  • ワークで学ぶ道徳教育(ナカニシヤ出版、2016年)
  • ワークで学ぶ教育学(ナカニシヤ出版、2015年)
  • 受難の子ども~いじめ・体罰・虐待(一藝社、2015年)
  • きょうしつのつくり方(旬報社、2015年)
  • 高校生のための哲学・思想入門 哲学の名著セレクション(筑摩書房、2014年)
  • 道徳教育のフロンティア(晃洋書房、2014年)
  • 教育システムと社会ーその理論的検討(世織書房、2014年)
  • 21世紀の思想的課題—転換期の価値意識(国際書院、2013年)
  • 哲学書で読む 最強の哲学入門(学研パブリッシング、2013年)
  • 図解 哲学がわかる本(学研パブリッシング、2013年)
  • 知識ゼロからのニーチェ入門(幻冬舎、2012年)
  • 道徳教育を考えるー多様な声に応答するために(法律文化社、2012年)
  • よい教育とは何か(北大路書房、2011年)
  • なぜいま医療でメタ理論なのか(北大路書房、2009年)
  • 子どもと教育の未来を考える(北樹出版、2009年)
  • 作業療法士・理学療法士 臨床実習ガイドブック(誠信書房、2009年)
  • 知識ゼロからの哲学入門(幻冬舎2008年)
  • 信念対立の克服をどう考えるか(北大路書房、2008年)

テレビ

[編集]

ラジオ

[編集]

賞歴

[編集]
  • 2004年 第23回昭和池田賞
  • 2009年 日本デューイ学会研究奨励賞

脚注

[編集]

外部リンク

[編集]