「嬰ヘ長調」の版間の差分
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|英語音名=F sharp major |
|英語音名=F sharp major |
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|ドイツ語音名= Fis- |
|ドイツ語音名= Fis-Dur |
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|フランス語音名= Fa dièse majeur |
|フランス語音名= Fa dièse majeur |
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|イタリア語音名=Fa diesis maggiore |
|イタリア語音名=Fa diesis maggiore |
2013年3月3日 (日) 21:05時点における版
ノート:ハ長調に、このページに関する議論があります。 議論の要約:各調の代表例について |
各言語での名称 | |
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英語 | F sharp major |
独語 | Fis-Dur |
仏語 | Fa dièse majeur |
伊語 | Fa diesis maggiore |
中国語 | 升F大調 |
音階 | |
は全音を、は半音を示す。 | |
関係調 | |
同主調 | 嬰ヘ短調 |
平行調 | 嬰ニ短調 |
属調 | 嬰ハ長調 |
属調平行調 | 嬰イ短調 |
下属調 | ロ長調 |
下属調平行調 | 嬰ト短調 |
前後の調と異名同音調 | |
異名同音調 | 変ト長調 |
嬰ヘ長調(えいへちょうちょう)は、西洋音楽における調のひとつで、嬰ヘ (F♯) 音を主音とする長調である。調号はシャープ6箇所(F, C, G, D, A, E)である。
音階と和音
上行→下行 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 7 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
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自然長音階 | F♯ | G♯ | A♯ | B | C♯ | D♯ | E♯ | F♯ | E♯ | D♯ | C♯ | B | A♯ | G♯ | F♯ |
和声的長音階 | F♯ | G♯ | A♯ | B | C♯ | D | E♯ | F♯ | E♯ | D | C♯ | B | A♯ | G♯ | F♯ |
旋律的長音階 | F♯ | G♯ | A♯ | B | C♯ | D♯ | E♯ | F♯ | E | D | C♯ | B | A♯ | G♯ | F♯ |
赤マスは一般に臨時記号により表される
コードネーム | F♯ | G♯m | A♯m | B | C♯ | D♯m | E♯dim | F♯M7 | G♯m7 | A♯m7 | BM7 | C♯7 | D♯m7 | E♯m7-5 | C♯7(9) |
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第9音 | D♯ | ||||||||||||||
第7音 | E♯ | F♯ | G♯ | A♯ | B | C♯ | D♯ | B | |||||||
第5音 | C♯ | D♯ | E♯ | F♯ | G♯ | A♯ | B | C♯ | D♯ | E♯ | F♯ | G♯ | A♯ | B | G♯ |
第3音 | A♯ | B | C♯ | D♯ | E♯ | F♯ | G♯ | A♯ | B | C♯ | D♯ | E♯ | F♯ | G♯ | E♯ |
根音 | F♯ | G♯ | A♯ | B | C♯ | D♯ | E♯ | F♯ | G♯ | A♯ | B | C♯ | D♯ | E♯ | C♯ |
和音記号 | I | II | III | IV | V | VI | VII | I7 | II7 | III7 | IV7 | V7 | VI7 | VII7 | V9 |
コードネームは実際の楽譜では異名同音的に変えられることがある。
特徴
嬰ヘ長調と変ト長調は調号の使用が6箇所で同じであり、五度圏ではハ長調の対蹠に位置する。しかし調号を書く際に嬰記号をヘから書くところから、嬰ヘを主音とする音調は嬰ヘでまとめる(嬰ヘ長調、嬰ヘ短調)ことも多い(変記号はロから書き、トは5番目)。ハ長調と最も離れているため、ある意味最も複雑で混沌とした印象を受ける。異名同音調である変ト長調も曲中で平行調や下属調など近親調への転調が多く、曲調もくぐもって聴こえがちである。
ヴァイオリンでは音階中に開放弦が1個も含まれないため、大変弾きづらい調である。
ドビュッシーがローマ賞を獲りメディチ荘に滞在中仕上げた交響組曲『春』に対し、サン=サーンスは嬰ヘ長調であることを理由に「管弦楽に適さない」として酷評した。ドビュッシーがメディチ荘滞在を最低期間の2年で切り上げたのはこの不評も一因だったとされる。
一方ピアノの場合、嬰ヘ長調は黒鍵の位置関係から手にはまるため弾きやすい。ショパンは未完の教則本の中で、ピアノの練習は嬰ヘ長調、変イ長調、ロ長調から始めたほうがよいと指摘しており、事実ショパンにはこれらの調性による作品も多い。とは言えども、調子記号の使用箇所が6箇所と多いので読譜は極めて困難な調の1つでもある。
嬰ヘ長調の曲の例
- クラシック音楽
- ハイドンの弦楽四重奏曲第79番「ラルゴ」のラルゴ楽章
- ベートーヴェンのピアノソナタ第24番「テレーゼ」
- ショパンの即興曲第2番、舟歌
- リストの巡礼の年第3年より「エステ荘の噴水」
- マーラーの交響曲10番
- ドビュッシーの交響組曲『春』
- コルンゴルトの交響曲
- メシアン
- トゥランガリーラ交響曲第6楽章『愛の眠りの庭』、第10楽章『フィナーレ』
- 幼子イエスにそそぐ20のまなざし(全20曲中『神の主題』を中心とする1,5,10,15,20曲目が嬰ヘ長調。)
- ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲第14番
- ポピュラー
- ドラゴンクエストII 悪霊の神々の「Love Song 探して」
- DREAMS COME TRUEの「未来予想図II」
- 槇原敬之の「どんなときも。」
- ZONEの「secret base ~君がくれたもの~」
- 嵐の「感謝カンゲキ雨嵐」
- 松田聖子の「あなたに逢いたくて〜Missing You〜」
- 放課後ティータイムの「ときめきシュガー」
- ギルバート・オサリバンの「アローン・アゲイン (ナチュラリー)」
- フーティー・アンド・ザ・ブロウフィッシュの「Only Wanna Be With You」
- キャラメルのキャラメルダンセン ウッーウッーウマウマ
- ママス&パパスの「マンデイ・マンデイ」 (部分的にA Flat Majorやその他の調へ転調するところがある)
- AKB48の「ポニーテールとシュシュ」(イ長調から嬰ヘ長調に転調し、最後は嬰ヘ長調からト長調に転調する)、「チャンスの順番」
- コブクロの「ここにしか咲かない花」
- スティーヴィー・ワンダーの「He's Misstra Know It All」
- Simon And Garfunkelの「So Long, Frank Lloyd Wright」 (G Flat Majorで書かれていることも考えられる。また、途中の間奏と終盤にはG Majorへの転調もある)
※変ト長調の曲の例も参照のこと。
関連項目
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