出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
一般化双曲型分布(いっぱんかそうきょくがたぶんぷ、英: generalized hyperbolic distribution, GH)は、一般化逆ガウス分布(英語版)(GIG分布)による正規分散平均混合(英語版)として定義される連続確率分布で、1977年にBarndoroff-Nielsen(英語版)により導入された。GH分布は金融市場のモデル化によく使われている。
一般化双曲型分布の確率密度関数は以下の式で与えられる。
ここで、
- Kλ(x) は、第3種の変形ベッセル関数。
- 位置 (location) パラメータ(実数)
- (実数)
- (実数)
- 歪度 (skewness) /非対称性 (asymmetry) パラメータ(実数)
- 尺度 (scale) パラメータ(実数)
- λ > 0 のとき、
- λ = 0 のとき、
- λ < 0 のとき、
本節では、以下
とする。
期待値は以下の式で与えられる。
分散は以下の式で与えられる。
モーメント母関数は以下の式で与えられる。
特性関数は以下の式で与えられる。
双曲型分布(英語版) (HYP) となる。導出には、ベッセル関数の性質[1]を利用する。
- 確率密度関数
λ=1, α=1, β=0, δ=0 の場合はラプラス分布 Laplace(μ, 1) となる。
正規逆ガウス分布(英語版) (NIG) となる。導出には、ベッセル関数の性質[1]を利用する。
- 確率密度関数
λ = −1/2, α = β =0 の場合
[編集]
正規逆ガウス分布 (NIG) の特別な場合として、コーシー分布となる。
λ = −ν/2, α → |β| の場合
[編集]
自由度 ν の非対称なスチューデントのt分布となる。(β ≠ 0)
λ = −ν/2, α = β = 0, δ = √ν の場合
[編集]
自由度 ν の(対称な)スチューデントのt分布となる。
α → ∞, δ → ∞, δ/α → σ2 の場合
[編集]
平均 μ + βσ2、分散 σ2 の正規分布となる。
(英語)
- The Generalized Hyperbolic Model: Estimation, Financial Derivatives, and Risk Measures (PDF) , Karsten Prause, Oktober 1999.
- Generalized Hyperbolic and Inverse Gaussian Distributions: Limiting Cases and Approximation of Processes (PDF) , Ernst Eberlein and Ernst August v. Hammerstein, revised April 2003.
- Absolute moments of generalized hyperbolic distributions and approximate scaling of normal inverse Gaussian Lévy-Processes (PDF) , Ole Eiler Barndorff-Nielsen and Robert Stelzer, April 25, 2004.
- Moments of the Generalized Hyperbolic Distribution(PDF), David Scott, Department of Statistics, The University of Auckland, July 3, 2008.
- Moments of the Generalized Hyperbolic Distribution (PDF) , Scott, David J, Wurtz, Diethelm, Dong, Christine and Tran,
Thanh Tam, Dec 09, 2009.
(日本語)
a b
|
---|
離散単変量で 有限台 | |
---|
離散単変量で 無限台 | |
---|
連続単変量で 有界区間に台を持つ | |
---|
連続単変量で 半無限区間に台を持つ | |
---|
連続単変量で 実数直線全体に台を持つ | |
---|
連続単変量で タイプの変わる台を持つ | |
---|
混連続-離散単変量 | |
---|
多変量 (結合) | |
---|
方向 | |
---|
退化と特異 | |
---|
族 | |
---|
サンプリング法(英語版) | |
---|
|