紀伊田原駅

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紀伊田原駅
駅舎(2005年8月)
きいたはら
Kii-Tahara
紀伊浦神 (4.0 km)
(6.0 km) 古座
地図
所在地 和歌山県東牟婁郡串本町田原219
北緯33度32分11.55秒 東経135度52分5.59秒 / 北緯33.5365417度 東経135.8682194度 / 33.5365417; 135.8682194座標: 北緯33度32分11.55秒 東経135度52分5.59秒 / 北緯33.5365417度 東経135.8682194度 / 33.5365417; 135.8682194
所属事業者 西日本旅客鉄道(JR西日本)
所属路線 W 紀勢本線(きのくに線)
キロ程 209.0km(亀山起点)
新宮から28.8 km
電報略号 キハ
駅構造 地上駅
ホーム 2面3線
乗車人員
-統計年度-
17人/日(降車客含まず)
-2018年-
開業年月日 1936年昭和11年)12月11日[1]
備考 無人駅
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紀伊田原駅(きいたはらえき)は、和歌山県東牟婁郡串本町田原にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)紀勢本線(きのくに線)のである。

歴史

この駅は1936年12月、国鉄紀勢中線の下里駅から串本駅までの開通と共に開業したが、その約4年後の1940年には江住駅から串本駅新宮駅から紀伊木本駅(現在の熊野市駅)の開業により紀伊木本駅から和歌山駅(現在の紀和駅)までが紀勢西線とされたため国鉄紀勢西線の駅となった。その後当駅は1959年、今の紀勢本線が全通し亀山駅と和歌山駅(現在の紀和駅)の間が紀勢本線となったのを受け国鉄紀勢本線の駅となり、さらに国鉄分割民営化を経て現在に至っている。

駅構造

単式ホーム島式ホーム混合の2面3線を持ち、単式ホーム(1番のりば)に接して駅舎のある地上駅である。ホーム間の連絡は跨線橋による。

新宮駅管理の無人駅。開業当時からの駅舎が窓がふさがれながらも使用されている。トイレは、改札外にある。駅舎内には駅ノートが設置されている。

のりば

のりば 路線 行先 備考
1 W きのくに線 串本紀伊田辺和歌山方面 待避列車は3番のりば
2・3 紀伊勝浦新宮方面 3番のりばは一部列車のみ

1番のりばが下り本線、2番のりばが上り本線、3番のりばが上下副本線である。

3番のりばは上下線双方向の入線・発車が可能。ごく一時期、朝の通勤・通学時間帯に新宮から送り込み回送され、当駅始発(3番のりばから)の新宮行き普通が運転されていた。事故やトラブル・大雨・落雷などによるダイヤ乱れの場合は3番のりばで列車の折り返しが行われることがある。

近くには田原海水浴場と国民宿舎「あらふね」があり、過去には急行「きのくに」が海水浴客の便宜を図って、夏季に臨時停車していた時期があった。

過去には駅舎正面向かって左手に小型貨車2両程度の貨物ホームがあり、さらに3番線の西側にも貨車留置用の側線があった。貨物ホーム跡の上には現在信号機器室が設置されているが、ホームはそのまま残されており、現役当時を偲ばせている。また、ホーム跡に敷かれていた線路は保線用車両の留置用として使用されていたこともあったが、近年になって3番線西側の側線に敷かれていた線路とともに廃止された。3番線西側の側線跡にはコンクリート製の車止めが現在でも残っている。

駅周辺

この周辺では熊野灘のぎりぎりまでに山が迫るという地形が広がっているがこの駅のある田原集落は田原川がその山を削った田原川河口のわずかばかりの平地に開けている。田原集落は古くからの漁港の集落であり、この駅は田原集落の西の端、あと少しで山という場所に位置していて海まではすこしだが離れている。田原の集落には郵便局、小学校などがある。なおこのあたりのこのあたりの海岸では冬季の早朝に「田原の海霧」とよばれる現象が発生する。それは放射冷却により田原川上流にたまった霧が川を下りながらその量を増して行き暖かい海に出たところで濃くなって表出することによって生まれるもので海面に霧が張って海が白く見えるのである。駅周辺の集落は軽自動車一台程度しか通れないような狭い路地に古びた民家が密集している。

  • 田原郵便局
  • 串本町立田原小学校
  • 木の葉神社
  • 田原海水浴場
  • 荒船キャンプランド
  • 森戸崎
  • 佐部温泉

利用状況

近年の1日平均乗車人員は以下の通り[3]

年度 1日平均
乗車人員
1998年 80
1999年 76
2000年 62
2001年 45
2002年 40
2003年 43
2004年 42
2005年 37
2006年 28
2007年 24
2008年 23
2009年 20
2010年 23
2011年 18
2012年 18
2013年 15
2014年 13
2015年 17
2016年 18
2017年 21
2018年 17

その他

  • 駅名の読みはきいたらとされているが地名の田原はたらと読むのが正しいとされている。附近を通っている国道42号のキロポストの表記は地名の正式な読みにしたがってTawara(たら)とされている。
  • 以前は国道42号から紀伊田原駅への案内表示があったのだが数年前に台風により吹き飛ばされた模様でそれ以来案内表示は設置されていない。
  • 過去には入り口に軒があり、その下に旧式表示(右横書き)で「驛原田伊紀」と書かれていた。これは開業当初からのものと思われる。JR化後、その表記の上に「JR紀伊田原駅」の駅名標が掲げられ、旧式表記は駅名標に隠れて見られなくなっていたが、軒が取り払われ駅名標を軒のあった場所より上方に移設した事により、再び「驛原田伊紀」の旧式表記が現れた姿となっている。

隣の駅

西日本旅客鉄道
W きのくに線(紀勢本線)
紀伊浦神駅 - 紀伊田原駅 - 古座駅

脚注

  1. ^ a b c d e 曽根悟(監修) 著、朝日新聞出版分冊百科編集部(編集) 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 25号 紀勢本線・参宮線・名松線、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年1月10日、19-21頁。 
  2. ^ "2021年春ダイヤ改正について" (PDF) (Press release). 西日本旅客鉄道和歌山支社. 18 December 2020. 2020年12月18日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2020年12月22日閲覧
  3. ^ 『和歌山県統計年鑑』及び『和歌山県公共交通機関等資料集』

関連項目

外部リンク