金出武雄

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金出 武雄
人物情報
生誕 1945年10月24日(71歳)[1][2]
日本の旗 日本兵庫県[2]
居住 日本の旗 日本
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身校 京都大学
学問
研究分野 コンピュータビジョン
ロボット工学
研究機関 京都大学
カーネギーメロン大学
産業技術総合研究所
奈良先端科学技術大学院大学
博士課程
指導教員
坂井利之長尾真
博士課程
指導学生
Rosen Diankov[3]
学位 工学博士(京都大学)
特筆すべき概念 素人発想・玄人実行
主な業績 顔写真認識、折り紙理論、Lucas-Kanade法英語版Tomasi-Kanade因子分解法英語版、仮想化現実、Eye Vision、デジタルヒューマン
学会 IEEEACM
主な受賞歴 エンゲルバーガー賞(1995年)
京都賞先端技術部門(2016)
公式サイト
Takeo Kanade (英語)
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金出 武雄(かなで たけお、1945年(昭和20年) 10月24日 - )は、コンピュータビジョンロボット工学を専門とする計算機科学者京都大学工学博士。万博の顔写真解析、3次元画像復元の折り紙理論、OpenCVにも使われた特徴点追跡手法、仮想化現実、アメリカ大陸横断自動走行車、スーパーボウルに投入されたEye Visonなど、多くの実績があり、「一番いろんなことをやったロボット研究家」と呼ばれることもある[4]

京都大学助手助教授カーネギーメロン大学高等研究員、教授、ワイタカー記念教授、産業技術総合研究所デジタルヒューマン研究センター長を歴任[1][2]。カーネギーメロン大学では、ロボティクス研究所・所長や生活の質工学センター[注釈 1]・センター長も務め、ワイタカー記念全学教授となっている[2]。産業技術総合研究所特別フェロー、奈良先端科学技術大学院大学客員教授、エンゲルバーガー賞1995年)や京都賞先端技術部門2016年)の受賞者[2]

来歴・人物[編集]

兵庫県氷上郡春日町(現・丹波市)出身[2]兵庫県立兵庫高等学校卒業。高校時代の成績はトップで、京都大学工学部の試験を受けた時も本人はぱっとせず落ちたと思ったがトップ合格だったという。大学院では坂井利之の研究室に入った。京都大学工学部電子工学科卒業、同大学院博士後期課程修了、京都大学工学博士

京都大学で助手をしていた頃、カーネギーメロン大学アレン・ニューウェルと知り合い、客員として同大に1年赴任。その後京大助教授を経て渡米し、1980年からカーネギーメロン大学計算機科学科・ロボティクス研究所高等研究員。後にマサチューセッツ工科大学教授となる浅田春比古と、ダイレクトドライブロボットを開発している。1986年頃には超高速3次元レンジファインダも実現している[8]

1985年に同大学教授、1992年-2001年にはロボティクス研究所の所長を務める。2001年産業技術総合研究所デジタルヒューマン研究ラボ長併任となり、2003年からデジタルヒューマン研究センター長(センターは後にデジタルヒューマン工学研究センターに改称)。クオリティ・オブ・ライフ(QoL:Qolity of Life)にも着目し[9]2006年にはカーネギーメロン大学に生活の質工学センター[注釈 1]を設立、センター長に就任する[5]

2001年の第35回スーパーボウルにおいて、スタジアム上にグラウンドを取り囲むように設置した30台のテレビカメラのパン・チルト・ズームを同期して制御、撮影する映像エフェクト技術(Eye Vision)を開発し[10]CBSの全米テレビ中継で採用された[11]。金出自身も同中継にビデオ出演し、当時スーパーボウル中継に出演した唯一の日本人とされた[注釈 2]。また、ブルース・ウィリスが主演をしている2009年の映画「サロゲート」において、擬体[注釈 3]製作者の一人としてカメオ出演している。

奈良先端科学技術大学院大学戦略的国際共同研究ネットワーク形成プログラムの国際共同研究室整備プロジェクトが2014年に設置した「NAIST International Collaborative Laboratory for Robotics Vision」において、金出は研究統括を務めている[12][13]。また、2016年には京都賞(先端技術部門)を受賞する[5]

主な受賞歴[編集]

著作[編集]

学位論文[編集]

著書[編集]

解説(随想・寄稿)[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ a b 生活の質工学センター[5]、生活の質工学研究センター[1]、生活の質工学研究所[6]と表記揺れがある。元の英語名は「Quality of Life Technology Center(QoLT)」[7]
  2. ^ 後にピッツバーグ・スティーラーズが出場した第40回スーパーボウル第43回スーパーボウルにおいて、同チームのトレーナー磯有理子がチームスタッフとして「出場」している[要出典]
  3. ^ 人間の代理として行動するロボット、日本のアニメーション「攻殻機動隊」で使用される概念に近いので、義体と表現してもよいと思われる[独自研究?]

出典[編集]

  1. ^ a b c d 大川賞 2007.
  2. ^ a b c d e f 京都賞 2016, プロフィール.
  3. ^ Rosen Diankov (2010-08-26). Automated Construction of Robotic Manipulation Programs. doctoral thesis (CMU-RI-TR-10-29). Carnegie-Mellon University. http://programmingvision.com/rosen_diankov_thesis.pdf. 
  4. ^ メカライフな人々 2006.
  5. ^ a b c d 京都賞 2016.
  6. ^ メカライフな人々 2006, p. 493.
  7. ^ Takeo Kanade”. The Robotics Institute. Carnegie Mellon University. 2016年6月30日閲覧。
  8. ^ 佐藤幸男「利己的な研究者遺伝子」、『日本ロボット学会誌』第23巻第8号、2005年、934-937頁。
  9. ^ メカライフな人々 2014, p. 493.
  10. ^ 辻洋、下山公宏、藤田淳、川内直人「Eye VisionTM用パンチルトに応用されたロボット技術について」、『三菱重工技報』第40巻第5号、2003年9月、 274-277頁。
  11. ^ Carnegie Mellon Goes to the Super Bowl”. 2014年7月15日閲覧。
  12. ^ 国際共同研究室整備プロジェクト”. 奈良先端科学技術大学院大学 戦略的国際共同研究ネットワーク形成プログラム. 2016年11月3日閲覧。
  13. ^ NAIST International Collaborative Laboratory for Robotics Vision”. 2016年11月3日閲覧。

参考文献[編集]

外部リンク[編集]

(講演動画)

(インタビュー)

  • 【コラム】ストリートインタビュー 174 世界から引く手あまた、人とロボットを探究する研究機関所長、山田久美
- (1) 2005-04-13(2) 2005-04-20(3) 2005-04-26(4) 2005-05-17(5) 2005-05-24(6) 2005-05-31(7) 2005-06-07
  • インタージャーナル 創造力の7か条(聞き手 桂木行人)金出武雄の「問題解決の7か条」、株式会社メディアエンジニアリング
- 第1回 できる奴ほどよく迷う---「希望」と「目標」【2006.11.20】第2回 できる学生-1【2006.11.27】第3回 できる学生-2【2006.12.04】第4回 アメリカの学生・日本の学生【2006.12.11】第5回 数学の力と実験の力【2006.12.18】第6回 アナログとデジタルの彼方へ【2006.12.25】第7回 素人発想・玄人実行【2007.01.01】