邑智郡

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
島根県邑智郡の位置(1.川本町 2.美郷町 3.邑南町 薄黄:後に他郡に編入された区域 薄緑・水色:後に他郡から編入した区域)

邑智郡(おおちぐん)は島根県石見国)の

人口18,868人、面積808.64km²、人口密度23.3人/km²。(2017年5月1日、推計人口

以下の3町を含む。

郡域[編集]

1879年明治12年)に行政区画として発足した当時の郡域は、上記3町(ただし川本町北佐木を除く)のほか、下記の区域にあたる。該当地域の面積は988.81k㎡。

旧・大和村地区と旧・羽須美村地区は広島県三次市生活圏に入っている。

歴史[編集]

古代[編集]

郡名は、かつてこの地に拠点を持った豪族『大市氏(おおうちし)』に因むとも、小盆地を意味する『大内(おおうち)』が訛ったものとも、「落ち窪んだ地」という意味の『落ち地』が訛ったものとも言われ、諸説が存在する。

式内社[編集]

延喜式神名帳に記される郡内の式内社

神名帳 比定社 集成
社名 読み 付記 社名 所在地 備考
邑智郡 3座(並小)
天津神社 アマツノ
田立建埋根命神社 タタタケホリネノ-
タタチタケマリネ-
大原神社 オホハラノ
凡例を表示

近世以降の沿革[編集]

知行 村数 村名
幕府領 幕府領 56村 九日市村、別府村、湯抱村、粕淵村、久保村、浜原村、川戸村(現・美郷町)、石原村、千原村、熊見村、片山村、酒谷村、塩谷村、井戸谷村、畑田村、長藤村、潮村、都賀行村、都賀本郷、上野村、久喜村、大林村、地頭所村、櫨谷村、内田村、京覧原村、久喜原村、川内村、惣森村、志君村、小松地村、小林村、奥山村、吾郷村、高畑村、乙原村、川本村、小谷村、川下村、三俣村、湯谷村、馬野原村、祖式村、南佐木村、三原村、田窪村、大貫村、谷住郷村、八色石村、宮内村、原村、村之郷村、布施村、比敷村、上原村[2]、伏谷村
藩領 石見津和野藩 2村 長谷村、日貫村
石見浜田藩 46村 市山村、江尾村、今田村、小田村、川戸村(現・江津市)、後山村、井沢村、清見村、渡村、田津村、因原村、鹿賀村、簗瀬村、高山村、亀村、野井村、明塚村、滝原村、信喜村、高見村、宇津井村、日和村、木須田村、都賀西村、上口羽村[3]、下口羽村、上田村、戸河内村、阿須那村、今井村、井原村、出羽村、淀原村、山田村、岩屋村、鱒淵村、三日市、和田村、雪田村、中野村、矢上村、上田所村[4]、下田所村、上亀谷村[5]、下亀谷村、市木村

町村制以降の沿革[編集]

1.川本村 2.川下村 3.吾郷村 4.浜原村 5.粕淵村 6.沢谷村 7.都賀村 8.都賀行村 9.谷村 10.阿須那村 11.口羽村 12.布施村 13.高原村 14.出羽村 15.田所村 16.市木村 17.矢上村 18.中野村 19.井原村 20.日貫村 21.長谷村 22.市山村 23.川戸村 24.谷住郷村 25.日和村 26.川越村 27.三原村 28.祖式村 29.君谷村 30.三谷村(紫:浜田市 水色:大田市 桃:江津市 赤:川本町 黄:美郷町 緑:邑南町 橙:飯石郡飯南町)
  • 明治22年(1889年4月1日 - 町村制の施行により、下記の各村が発足。(30村)
    • 川本村 ← 川本村、因原村(現・川本町)
    • 川下村(単独村制。現・川本町)
    • 吾郷村 ← 吾郷村[字湊を除く]、簗瀬村、明塚村、乙原村、奥山村(現・美郷町)
    • 浜原村 ← 亀村、滝原村、信喜村、高山村、上川戸村、浜原村(現・美郷町)
    • 粕淵村 ← 粕淵村、久保村、湯抱村、高畑村、野井村(現・美郷町)
    • 沢谷村 ← 石原村、熊見村、千原村、片山村、九日市村、酒谷村(現・美郷町)
    • 都賀村 ← 都賀本郷、上野村、都賀西村(現・美郷町)
    • 都賀行村 ← 潮村、長藤村、都賀行村(現・美郷町)
    • 谷村 ← 塩谷村、井戸谷村、畑田村(現・飯石郡飯南町)
    • 阿須那村 ← 阿須那村、木須田村、宇都井村、今井村、雪田村、戸河内村(現・邑南町)
    • 口羽村 ← 上口羽村、下口羽村、上田村(現・邑南町)
    • 布施村 ← 布施村、八色石村(現・邑南町)、村之郷村、宮内村、比敷村(現・美郷町)
    • 高原村 ← 高見村、原村、上原村、和田村、伏谷村(現・邑南町)
    • 出羽村 ← 出羽村、三日市、山田村、淀原村、岩屋村、久喜村、大林村(現・邑南町)
    • 田所村 ← 下田所村、上田所村、上亀谷村、下亀谷村、鱒淵村(現・邑南町)
    • 市木村(単独村制。現・浜田市、邑南町)
    • 矢上村中野村井原村日貫村(それぞれ単独村制。現・邑南町)
    • 長谷村 ← 八戸村(現・浜田市、江津市)、長谷村、清見村(現・江津市)
    • 市山村 ← 市山村、今田村、江尾村、井沢村、後山村[字川ケを除く](現・江津市)
    • 川戸村 ← 川戸村、小田村、後山村[字川ケ](現・江津市)
    • 谷住郷村(単独村制。現・江津市)
    • 日和村(単独村制。現・邑南町)
    • 川越村 ← 田津村、渡村、大貫村、鹿賀村(現・江津市)
    • 三原村 ← 南佐木村、三原村、田窪村(現・川本町)
    • 祖式村 ← 祖式村(現・大田市)、川内村、小谷村[字本郷を除く]、馬野原村(現・川本町)
    • 君谷村 ← 京覧原村、内田村、地頭所村、久喜原村、惣森村、小林村、小松地村、志君村、別府村、櫨谷村、吾郷村[字湊]、小谷村[字本郷](現・美郷町)
    • 三谷村 ← 湯谷村、三俣村(現・川本町)
  • 明治29年(1896年8月1日 - 郡制を施行。
  • 大正12年(1923年)4月1日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。
  • 大正15年(1926年7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
  • 昭和2年(1927年)4月1日 - 川本村が町制施行して川本町となる。(1町29村)
  • 昭和22年(1947年
  • 昭和28年(1953年)4月1日 - 谷村が飯石郡赤名町と合併し、改めて飯石郡赤名町が発足。(3町26村)
  • 昭和29年(1954年
    • 4月1日 - 長谷村・市山村・川戸村・谷住郷村・川越村が合併して桜江村が発足。(3町22村)
    • 10月1日 - 桜江村の一部(清見および井尻の一部)が江津市に編入。桜江村の一部(八戸の一部)が那賀郡今市村木田村和田村都川村と合併して那賀郡旭村が発足。
  • 昭和30年(1955年
    • 2月1日 - 吾郷村・粕淵町・浜原村・沢谷村・君谷村が合併して邑智町が発足。(3町18村)
    • 4月1日 - 川本町・川下村・三原村・三谷村が邇摩郡大代村と合併し、改めて川本町が発足。(3町15村)
    • 4月15日 (3町9村)
      • 井原村・中野村・矢上町・日貫村・日和村が合併して石見町が発足。
      • 高原村・出羽村・田所村が合併し、改めて出羽村が発足。
  • 昭和31年(1956年
    • 1月1日 - 桜江村が町制施行して桜江町となる。(4町8村)
    • 9月30日 - 祖式村が分割し、一部(祖式)が大田市に、残部(川内・小谷・馬野原)が川本町にそれぞれ編入。(4町7村)
  • 昭和32年(1957年
    • 2月11日 - 口羽村・阿須那村が合併して羽須美村が発足。(4町6村)
    • 3月10日(4町4村)
      • 都賀村・都賀行村および布施村の一部(村之郷・宮内・比敷)が合併して大和村が発足。
      • 布施村の一部(八色石・布施)が出羽村に編入。
    • 8月1日 - 出羽村が町制施行・改称して瑞穂町となる。(5町3村)
    • 12月31日 - 川本町の一部(新屋・大屋本郷)を大田市に編入。
  • 昭和33年(1958年10月20日 - 市木村が分割し、一部[6]が瑞穂町、残部が那賀郡旭村にそれぞれ編入。(5町2村)
  • 平成16年(2004年10月1日 (3町)
    • 桜江町が江津市に編入。
    • 邑智町・大和村が合併して美郷町が発足。
    • 羽須美村・瑞穂町・石見町が合併して邑南町が発足。

脚注[編集]

  1. ^ 旧高旧領取調帳」は石見国分が欠けているため、木村礎の手により「天保郷帳」をもとに作成され、「日本史料選書16 旧高旧領取調帳 中国四国編」(近藤出版社、1978年)に掲載されたデータが国立歴史民俗博物館によりデータベース化されている。
  2. ^ 以下2村は「旧高旧領取調帳データベース」には記載なし。
  3. ^ 記載は口羽村。
  4. ^ 記載は田所村。
  5. ^ 記載は亀谷村。
  6. ^ 1 - 964、1226 - 2270、4486 - 4521、4523 - 6241の90、6241の93 - 6735、6788 - 6799、8079。

参考文献[編集]

関連項目[編集]