犬ヶ島
犬ヶ島 | |
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Isle of Dogs | |
監督 | ウェス・アンダーソン |
脚本 | ウェス・アンダーソン |
原案 |
ウェス・アンダーソン ロマン・コッポラ ジェイソン・シュワルツマン 野村訓市 |
製作 |
ウェス・アンダーソン スコット・ルーディン スティーヴン・M・レイルズ ジェレミー・ドーソン |
ナレーター | コートニー・B・ヴァンス |
出演者 |
コーユー・ランキン ブライアン・クランストン リーヴ・シュレイバー エドワード・ノートン ボブ・バラバン ビル・マーレイ ジェフ・ゴールドブラム 渡辺謙 野村訓市 F・マーリー・エイブラハム フランシス・マクドーマンド ティルダ・スウィントン グレタ・ガーウィグ スカーレット・ヨハンソン |
音楽 | アレクサンドル・デスプラ |
撮影 | トリスタン・オリヴァー |
編集 |
レイフ・フォスター エドワード・バーシュ |
制作会社 |
インディアン・ペイントブラッシュ アメリカン・エンプリカル・ピクチャーズ |
配給 |
フォックス・サーチライト・ピクチャーズ 20世紀フォックス |
公開 |
2018年3月23日 2018年5月25日 |
上映時間 | 105分 |
製作国 |
アメリカ合衆国 ドイツ[1] |
言語 |
英語 日本語 |
興行収入 |
$64,241,499[2] 1.8億円[3] |
『犬ヶ島』(いぬがしま、原題:Isle of Dogs)は、ウェス・アンダーソンが監督・脚本・製作を務めた、2018年のストップモーション・アニメーションSFコメディ映画。
第68回ベルリン国際映画祭のオープニングを飾り、アンダーソンは銀熊賞(監督賞)を受賞した。全世界で6,400万ドル以上の興行収入を記録し、批評家からはアニメーション、ストーリー、デッドパン・ユーモアが評価され、高い評価を得ている。第76回ゴールデングローブ賞、第72回英国アカデミー映画賞にノミネートされ、第91回アカデミー賞では長編アニメ映画賞と作曲賞の2部門にノミネートされた。
物語
[編集]この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 |
その昔、犬と犬嫌いの小林一族との間で争いが起こっていた。劣勢の犬に同情した少年侍は戦に参加し、小林一族の長を殺害するが少年も亡き者になりその魂は祀られ、結局犬も小林一族に勝てず服従を余儀なくされる。
それから千年後。ウニ県メガ崎市では犬の伝染病「ドッグ病」と「スナウト病」が蔓延し始め、社会問題となっていた。
科学者である渡辺教授は「ドッグ病を治す血清がじきに完成する」と主張するが、小林市長はそれを無視し、犬をゴミ島へ隔離することを決める。
最初にゴミ島へ送られたのは、小林アタリ(小林市長の親戚で、3年前の両親の列車事故での死後に、市長の養子となっていた)の飼っていたスポッツだった。
そして、ゴミ島への隔離が決まって6か月後、スポッツを探しにアタリは飛行機を使いゴミ島へ不時着する。そこで待っていたのは、犬のレックス、キング、デューク、ボス、チーフだった。
構成
[編集]- 第0部(表記なし)
- 第1部:リトルパイロット
- 第2部:スポッツを探せ
- 第3部:ランデヴュー
- 第4部:アタリのランタン
世界観・用語解説
[編集]この節の加筆が望まれています。 |
- メガ崎市
- 小林一族が古くから支配する市。伝統文化が根強く残っているが、暴力や政治での抗争が激しく治安は良いとはいえない。
- ドッグ病
- 小林市長が自作自演で開発した病気。ノミやダニを通して感染する。症状は「体重減少」「めまい」「居眠り病」「不眠」「極端に攻撃的な行動」など。75%が「スナウト病」の初期症状を示すとされる。表向きは自然発生したと伝えられるが、実際は犬を病気で根絶やしにし、ロボット犬に入れ替えるためのものである。後に渡辺教授によって血清が開発された。
声の出演
[編集]- 小林アタリ - コーユー・ランキン(野田哲平)
- スポッツ - リーヴ・シュレイバー(森川智之)
- アタリの護衛犬だった、鼻がピンクで、体は白いブチ犬。
- チーフ - ブライアン・クランストン(楠大典)
- ボス犬軍団の自称隊長格の黒犬、野良犬出身。リーダー的存在としてふるまうが、多数決でいつも負ける。
- レックス - エドワード・ノートン(川島得愛)
- 白色の中型犬、ボス犬軍団の実質のリーダー格。
- 顔がブラウンの小型犬、CMに22本出演。
- 高校野球チームのマスコットだった白茶の中型犬、メガ崎ドラゴンズのユニフォームを着ている。
- デューク - ジェフ・ゴールドブラム(横島亘)
- 灰白の中型犬、健康状態に配慮する犬だった。
- ナツメグ - スカーレット・ヨハンソン(遠藤綾)
- ゴミ島のヒロイン的存在の茶色の美人犬、ショードッグ出身。
- ジュピター - F・マーリー・エイブラハム(屋良有作)
- 黒の大型の救助犬。
- オラクル - ティルダ・スウィントン(町山広美)
- ジュピターの仲間のバグ犬。
- 小林市長 - 野村訓市
- メイジャー・ドウモ - 高山明
- 小林家の執事長。
- 交換留学生でメガ崎高校の新聞部員。
- メガ崎高校の「日刊マニフェスト」の編集者。
- 通訳ネルソン - フランシス・マクドーマンド
- ニュースキャスター - 野田洋次郎
- 筆頭執刀医 - 渡辺謙
- おばさん - 夏木マリ
- ゴンド - ハーヴェイ・カイテル(土師孝也)
- スクラップ - フィッシャー・スティーヴンス(細野晴臣)
- ナレーター - コートニー・B・ヴァンス(石塚運昇)
- 同時通訳機 - フランク・ウッド
- 第一ジュニア科学者 - 山田孝之
- 第二ジュニア科学者 - 秋元梢
- 第三ジュニア科学者 - 松田翔太
- 第四ジュニア科学者 / バーテンダー - 松田龍平
- ドローン操縦士 - 高橋盾
- パンク少女 - 池田エライザ
- 学生編集員 - 育之介
- 学生編集員 - 兒玉太智
- 学生編集員 - 大社カリン
プロダクション
[編集]2015年10月にアニメーション映画『ファンタスティック Mr.FOX』を監督したアンダーソンは、エドワード・ノートン、ブライアン・クランストン、ボブ・バラバンが主演して犬に関する映画でアニメーションに戻ってくると発表した[6][7]。アンダーソンは、黒澤明、宮崎駿監督の映画、ランキン・ベースプロダクションズが制作したクリスマス用のストップモーション・アニメーションの影響を強く受けていると話している[8][9]。
セットの制作には670人のスタッフが携わり、4年かけて作り上げた。
評価
[編集]Rotten Tomatoesでは、255件のレビューに基づいて89%の支持率を示し、10点中8.1点となった[10]。
批判
[編集]いくつかの批評家は、この映画で描かれている日本に対して、「ステレオタイプである」、「ホワイト・ウォッシング」(犬を救おうと立ち上がるキャラクターが、交換留学生の女の子)、「日本への配慮が不足している」(原爆を想起させるキノコ雲が上がるシーンが存在する)、「英語至上主義」(日本犬が英語をしゃべる)などとして批判した[11]。
受賞
[編集]- 第68回ベルリン国際映画祭 銀熊賞(監督賞)[12]
漫画
[編集]この節の加筆が望まれています。 |
望月ミネタロウによるコミカライズが、2018年5月24日発売のモーニング、Dモーニング25号(講談社)にて連載[13]。単行本は2018年8月23日発売[14]。
脚注
[編集]- ^ “Isle of Dogs” (英語). IMDb. 2019年2月15日閲覧。
- ^ “Isle Of Dogs” (英語). Box Office Mojo. 2018年10月21日閲覧。
- ^ 『キネマ旬報』2019年3月下旬特別号 p.58
- ^ “森川智之&戸松遥ら、ウェス・アンダーソン『犬ヶ島』日本語版吹き替え声優に!”. シネマトゥデイ. (2018年5月2日) 2018年5月2日閲覧。
- ^ “犬ヶ島”. ふきカエル大作戦!!. (2018年5月2日) 2018年5月3日閲覧。
- ^ "EXCLUSIVE: JEFF GOLDBLUM, BRYAN CRANSTON, AND MORE TO STAR IN WES ANDERSON'S STOP-MOTION ANIMATED DOG MOVIE".
- ^ "Wes Anderson's Next Movie Is A Stop-Motion Animated Film About Dogs; May Also Do An Anthology Movie".
- ^ "Wes Anderson's 'Isle of Dogs' is Inspired By Akira Kurosawa and Christmas Television Specials".
- ^ 株式会社ロッキング・オン. “宮崎駿がいかに最新作『犬ヶ島』に影響したのかウェス・アンダーソンが語る。じーんとくる(涙)。 (中村明美の「ニューヨーク通信」)-rockinon.com|https://rockinon.com/blog/nakamura/173233”. rockinon.com. 2018年4月10日閲覧。
- ^ (英語) Isle of Dogs 2018年5月29日閲覧。
- ^ “ウェス・アンダーソンの新作『犬ヶ島』は日本文化の盗用なのか?(dmenu映画) - Yahoo!ニュース” (日本語). Yahoo!ニュース 2018年5月29日閲覧。
- ^ https://jp.reuters.com/article/berlin-idJPKCN1GA03U
- ^ 望月ミネタロウ「犬ヶ島」コミカライズがモーニングで始動、表紙は大友克洋 - コミックナタリー https://natalie.mu/comic/news/283507
- ^ “『犬ヶ島』(望月 ミネタロウ) 製品詳細 講談社コミックプラス”. 講談社コミックプラス. 2018年11月19日閲覧。