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パンズ・ラビリンス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
パンズ・ラビリンス
El laberinto del fauno
監督 ギレルモ・デル・トロ
脚本 ギレルモ・デル・トロ
製作 ベルサ・ナバーロ
アルフォンソ・キュアロン
フリーダ・トレスブランコ
アルバロ・アグスティン
出演者 イバナ・バケーロ(スペイン語版)
セルジ・ロペス
アリアドナ・ヒル(スペイン語版)
マリベル・ベルドゥ
音楽 ハビエル・ナバレテ
撮影 ギレルモ・ナヴァロ
編集 ベルナト・ビラプラナ
配給 アメリカ合衆国の旗 ピクチャーハウス
日本の旗 CKエンタテインメント
公開 スペインの旗 2006年10月11日
メキシコの旗 2006年10月20日
アメリカ合衆国の旗 2006年12月29日
日本の旗 2007年10月6日
上映時間 119分
製作国 メキシコの旗 メキシコ
スペインの旗 スペイン
言語 スペイン語
製作費 $19,000,000
興行収入 MXN 52,900,000 メキシコの旗
€7,172,000 スペインの旗
$37,620,000[1] アメリカ合衆国の旗カナダの旗
$83,258,226[1] 世界の旗
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『パンズ・ラビリンス』(原題: El laberinto del fauno, 英題: Pan's Labyrinth)は、2006年のメキシコ・スペインのファンタジー映画。日本公開は2007年10月6日より。監督・脚本はギレルモ・デル・トロ。PG12指定。

概要

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内戦後のスペインの少女を描くダーク・ファンタジーである。

本作は世界各国で数々の映画賞を受け[2]、第79回アカデミー賞では撮影賞、美術賞、メイクアップ賞を受賞し、外国語映画賞では次点となった。

本作は1993年から構想されており、最初に書かれた覚書はゲリラの尋問のシーンである。オズの魔法使い、オスカー・ワイルド、アンデルセン、グリム童話、不思議の国のアリスなどのおとぎ話や児童文学から引用している。

デル・トロ監督がスペイン内戦下を舞台に描いた作品としては、姉妹作『デビルズ・バックボーン』(2001年)に続いて2作目となる。

タイトルにある「パン」とは、ギリシア神話に登場する牧羊神である(原題の「fauno」は、パンに対応するローマ神話の神ファウヌスのこと)。ただし、本作に登場するパンの造形には、同じく羊の角を持つ悪魔のイメージも組み込まれている。

ストーリー

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むかしむかし、地底の世界に病気も苦しみもない王国がありました。その国には美しい王女様がありました。王女様はそよ風と日の光、そして青い空をいつも夢見ていました。ある日、王女様はお城をこっそり抜け出して人間の世界へ行きました。ところが明るい太陽の光を浴びたとたん、彼女は自分が誰なのか、どこから来たのかを忘れてしまったのです。地底の王国の王女様はその時から寒さや痛みや病の苦しみを感じるようになり、ついには死んでしまいました。姫を亡くした王様は悲しみましたが、いつか王女様の魂が戻ってくる事を知っていました。そしてその日をいつまでも、いつまでも待っているのでした。

内戦で仕立て屋の父親を亡くした少女オフェリア。彼女は妊娠中の母親と共に、再婚相手であり独裁政権陸軍のビダル大尉に引き取られ、森の中にある軍の砦に移り住む。レジスタンス掃討を指揮する冷酷なビダルは、生まれくる自分の子だけを気にかけ、母親も夫の意向ばかりをうかがうため、オフェリアは顧みられず、孤独な日々を過ごす。砦での暮らしは彼女にとって重苦しいものとなっていき、本の中にある妖精やおとぎ話の世界へ引き込まれていく。オフェリアを気にかけてくれるのは砦の家政婦であるメルセデスだけだが、彼女の弟はレジスタンス運動に身を投じており、メルセデス自身もビダル大尉の目を盗んでこれに協力していた。

ある夜のこと、オフェリアの前に妖精が現れ、森の奥にある迷宮へ導く。そこには迷宮の番人パンが待っており、彼女を一目見るなり「あなたこそは地底の王国の姫君だ」と告げる。パンはこの迷宮が地底の王国の入り口である事、そして姫君である事を確かめるためには3つの試練を果たさなければいけない事を伝える。こうしてオフェリアはパンに与えられた3つの試練に挑むことになった。

オフェリアが幻想の世界を訪れている間にも、現実ではビダル大尉による容赦のない掃討が繰り広げられており、それは彼女の幻想と現実の世界の双方を侵食し、暗い影を落していく。

オフェリアは第一の試練を無事に乗り越えたが、つわりで苦しむ母の事が心配になり、パンにそれを訴える。するとパンは彼女にマンドラゴラの根を与え、これを育てる事で母の症状が軽くなると教えてくれ、オフェリアは忠実にそれを実行に移す。続けてオフェリアは順調に第二の試練も突破するが、その最中にパンと交わした約束を破ってしまった事で、パンから見放されてしまう。一方、レジスタンス組織を追跡しているビダルは冷徹で残酷に彼らを処刑していく中で、オフェリアがマンドラゴラを育てている事を知り、彼女がお伽噺の妄想に取り憑かれてしまっているのだと考える。そしてオフェリアの母もそれに同意してマンドラゴラを焼いてしまうのだが、突如として彼女は強烈な陣痛に襲われ、オフェリアの弟を産み落とすかわりに息を引き取ってしまう。

失意の中、ビダルはメルセデスが自分を裏切っていたことに気づいて彼女を捕縛しようと試み、メルセデスはオフェリアを連れて逃れようと奔走する。ビダルとレジスタンスの狭間で翻弄されるオフェリアだが、翻意して戻ってきたパンから試練を再開するために弟を連れてくるように言われた事で、彼女は生まれたばかりの弟を攫って迷宮へと向かってしまう。レジスタンスによる攻撃が開始される中、ビダルもオフェリアを追って迷宮へと向かう。

迷宮でオフェリアはパンから第三の試練を乗り越えるには無垢なる者の血が必要だと告げられ、弟を傷つけるよう求められるが、これを拒絶する。ビダルはその光景を目撃するが、彼にはパンの姿は見えず、オフェリアを撃って自身の息子を取り戻す。しかし、迷宮の外に出たビダルはレジスタンスに取り囲まれてしまい、死を悟ったビダルは自分の父親がそうしたように、息子に父親が死んだ時刻を教えて欲しいと告げてメルセデスに息子を託すが、彼女から「父親の名前すら教えない」と断じられ、レジスタンスによって射殺される。

一人迷宮に取り残されたオフェリアだが、そこにパンが現れて彼女を称賛する。オフェリアは他者ではなく自分の血を流すという決断をした事で、第三の試練を乗り越えたのであった。オフェリアの前に地底の王と王妃であった両親が現れ、オフェリアは二人と共に末永く姫として暮らす事を許される。メルセデスは迷宮に入ってオフェリアの下に向かうが、彼女は満足した微笑みを浮かべて息を引き取っていた。

こうして王女は地底の王国に帰還を果たし、その偉業は何世紀にも亘って称えられることとなったが、地上の世界におけるオフェリアの痕跡は、彼女の存在を知っている者が探さなければ見つからないほどにしか残っていなかったという。

キャスト

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※括弧内は日本語吹き替え

スタッフ

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受賞歴

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撮影賞:ギレルモ・ナヴァロ
美術賞:エウヘニオ・カバイェーロ(スペイン語版)、ピラール・レベルタ(英語版)
メイクアップ賞:ダヴィド・マルティ(スペイン語版)、モンセ・リベ(スペイン語版)
(脚本賞、外国語映画賞、作曲賞でもノミネート)
コンペティション部門正式参加作品
作品賞
撮影賞:ギレルモ・ナヴァロ
美術賞:エウヘニオ・カバイェーロ
外国語映画賞
衣裳デザイン賞:ララ・ウエテ
メイクアップ&ヘアー賞:ホセ・ケトグラス(スペイン語版)、ブランカ・サンチェス(スペイン語版)
特殊視覚効果賞:エドワード・イラストーザ(英語版)、エヴェレット・バレル
脚本賞:ギレルモ・デル・トロ
新人女優賞:イバナ・バケーロ
撮影賞:ギレルモ・ナヴァロ
特殊効果賞:レイエス・アバデス(スペイン語版)、エヴェレット・バレル
ダヴィド・マルティ、モンセ・リベ、エドワード・イラストーザ、エミリオ・ルイス(スペイン語版)
編集賞:ベルナト・ビラプラナ
音響賞:マルティン・エルナンデス、ミゲル・ポロ
メイクアップ&ヘアスタイル賞:ホセ・ケトグラス、ブランカ・サンチェス
長篇映像部門
  • 上記を含めて67の賞を受賞し、58のノミネートを受けた。多数の批評で2006年度の映画トップ10に選出されている。

脚注

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  1. 1 2 “Pan's Labyrinth (2006)” (英語). Box Office Mojo. 2010年2月17日閲覧。
  2. ↑

外部リンク

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