準中型自動車

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日本の運転免許 > 準中型自動車

準中型自動車(じゅんちゅうがたじどうしゃ)は、日本道路交通法令における自動車の区分のひとつ。車両総重量3,500 kg以上7,500 kg未満、最大積載量2,000 kg以上4,500 kg未満、乗車定員10人以下の車輛を指す[1][2]

背景[編集]

2017年3月11日までは、自動車検査証にて車両総重量5トン以上、最大積載量3トン以上の貨物自動車は、普通自動車免許で運転することは出来ず、運転する場合は中型自動車免許を取得しなければならなかった[3]

しかし、中型自動車免許の取得可能年齢は20歳以上で、普通自動車免許(または大型特殊自動車免許)の取得から2年が経過していないと受験資格が与えられず[3]高等学校を卒業したばかりの新卒採用の18歳は、当該業務に就けなかった。

この区分に該当する車両としては生鮮食品を運ぶ冷蔵・冷凍車パワーゲートを装備した配送トラックなど運送業界ではニーズが高いものの、年齢制限もあり運転手の不足が問題となっていた。また高等学校卒業後に就職する人の職業選択の観点からも、全国高等学校長協会免許制度の改正を求めていた[3]

準中型自動車免許が導入されることで、運送業界が高卒者を取り入れやすくなり、運転手の確保につながると期待されている[4]

免許[編集]

準中型自動車免許(以下「準中型免許」と略記)は、18歳以上の者が取得でき、公道運転する場合は、準中型免許のほか、中型自動車免許、中型自動車第二種免許 (以下それぞれ「中型免許」「中型二種免許」と略記)、大型自動車免許、大型自動車第二種免許(以下それぞれ「大型免許」「大型二種免許」と略記)の運転免許で運転することができる。下位免許である普通自動車免許を事前に取得する必要はない[1]。新制度施行に伴い、普通自動車免許で運転できる車両の範囲が狭められ、2017年3月12日以降に取得した普通自動車免許では車両総重量3.5トン以上・最大積載量2.0トン以上の車両が運転できない[1]。ただし、2017年3月11日に既に普通自動車免許を取得している者は、改正法施行前の区分に従った自動車を引き続き運転することができ、5トン限定準中型自動車免許として扱われる[1]

なお、乗車定員について普通自動車と準中型自動車で法令上の要件に差異がない事から、旅客運送に必要な第二種運転免許には準中型免許は存在しない。よって、定員10名以下の旅客自動車であっても車両総重量が(新)普通自動車の要件を満たさず準中型自動車となる場合[5]において旅客運送目的で運転する場合は、中型自動車第二種免許を取得する必要がある[6]。また、このため2017年3月11日以前の普通自動車第二種免許は、5トン限定中型自動車第二種免許[7]として扱われる。

免許の交付日が、平成29年(2017年3月12日以降に、運転免許試験場で交付された『新しい普通自動車運転免許証』では、最大積載量2トン未満、車両総重量3.5トン未満となるが、多く利用される1.5トン - 2トン積みトラックは車両総重量が3.5トンを超える車種が大半であり、今まで『普通自動車運転免許証で運転可能』として販売されていたトラックの多くが『新しい普通自動車免許』で運転できないことになる[8]。例としてトヨタ・トヨエースは2007年の道路交通法改正に合わせ(当時の)普通自動車免許で運転できる『最大積載量3t未満、車両総重量5t未満』の車両設定を拡大したが、2017年の改正で準中型自動車免許が必要となった。

免許の種類と免許別の運転可能車両[編集]

出典 [1][9]

2007年6月2日から2017年3月11日まで[編集]

普通自動車免許 中型自動車免許 大型自動車免許
車両総重量 5.0トン未満 11.0トン未満 11.0トン以上
最大積載量 3.0トン未満 6.5トン未満 6.5トン以上
乗車定員 10人以下 29人以下 30人以上
受験資格 18歳以上 20歳以上
免許期間2年
21歳以上
免許期間3年
深視力 なし あり あり
AT限定免許 あり なし なし

2017年3月12日以降[編集]

普通自動車免許 準中型自動車免許 中型自動車免許 大型自動車免許
車両総重量 3.5トン未満 7.5トン未満 11.0トン未満 11.0トン以上
最大積載量 2.0トン未満 4.5トン未満 6.5トン未満 6.5トン以上
乗車定員 10人以下 29人以下 30 人以上
受験資格 18歳以上 20歳以上
免許期間2年
21歳以上
免許期間3年
深視力 なし あり あり あり
AT限定免許 あり なし なし なし

出典[編集]

  1. ^ a b c d e 準中型自動車・準中型免許の新設について(平成29年3月12日施行)”. 警視庁 (2016年8月10日). 2017年1月6日閲覧。
  2. ^ https://www.npa.go.jp/syokanhourei/kaisei/furei/index.htm - 新規制定・改正法令・告示 警視庁ホームページ
  3. ^ a b c 渡部竜生「新しい自動車免許制度が来春よりスタート! どこが、どう変わるのか?」、『&MOTOR』、朝日新聞社、2016年7月20日2017年1月6日閲覧。
  4. ^ 改正道路交通法が公布されました──準中型免許新設など(2015.6.17)”. シンク出版 (2015年6月17日). 2017年1月6日閲覧。
  5. ^ 実際には、定員10名(客乗り9名)の乗用車につき、トヨタハイエースワゴン日産キャラバンにおいても車両総重量は2500kg程度であり、(新)普通自動車の枠内に収まる。ほか、民生用ではフル装備のHUMMER H1HUMMER H2 リムジン等がこの枠を超える可能性がある。また、警察や自衛隊の装甲車等の公道における平時輸送が該当しうるが、これらの組織で旅客運送事業は行われない。
  6. ^ 教習生の皆様へ 平成29年3月12日に免許制度が変わります!”. 全日本指定自動車教習所協会連合会. 2017年1月6日閲覧。
  7. ^ 範囲は改正法施行前の区分と同様で、乗車定員は10人以下である。
  8. ^ 準中型免許について”. 徳島わきまち自動車学校. 2017年3月16日閲覧。
  9. ^ https://www.npa.go.jp/syokanhourei/kaisei/furei/280715_2/sinkyuu.pdf

関連項目[編集]

外部リンク[編集]