強盗放火殺人囚

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
強盗放火殺人囚
監督 山下耕作
脚本 高田宏治
出演者 松方弘樹
ジャネット八田
石橋蓮司
前田吟
殿山泰司
川谷拓三
若山富三郎
音楽 青山八郎
撮影 赤塚滋
編集 市田勇
製作会社 東映京都撮影所
配給 東映
公開 日本の旗 1975年12月6日
上映時間 91分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
前作 暴動島根刑務所
テンプレートを表示

強盗放火殺人囚』(ごうとうほうかさつじんしゅう)は、1975年日本映画。主演:松方弘樹、監督:山下耕作東映京都撮影所製作、東映配給。併映『東京ディープスロート夫人』(田口久美主演、向井寛監督)。

概要[編集]

脱獄広島殺人囚』(1974年12月7日公開)、『暴動島根刑務所』(1975年6月7日公開)に続く「松方弘樹刑務所シリーズ」第3弾[1][2][3]、「世界最強の脱獄アクター」[4]「松方弘樹東映脱獄三部作」最終作[4][5]。前2作の監督中島貞夫脚本野上龍雄コンビから、監督・山下耕作、脚本・高田宏治に交代した。

あらすじ[編集]

いちゃもんをつけたヤクザを殺した緒方竹見は、殺人罪懲役7年10ヶ月の判決を受け、南大阪刑務所に服役した。模範囚だった緒方は仮釈放が認められたが、身柄引受人の内縁の妻・幸代が書類に判を押さず、仮釈は取り消しになる。不審に思った緒方は囚人仲間の助けを借り、洋服ダンスの中に忍び込み脱走。保安課長・菊地の女房・敏子を人質に立て籠もり、妻との面会を要求する。妻との対面を果たした緒方は妻が緒方の出所を妨害しようとするヤクザに脅迫されていたことを知る。三宅春造は刑務所内で緒方の抹殺をそそのかされるが、2人とも懲罰房送りとなり、別の刑務所へ移送される。しかし護送車が谷底に転落し2人の脱走劇が始まった。 

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

製作経緯[編集]

脚本[編集]

脚本の高田宏治が『大阪脱獄囚 非常線突破』いう題名で本を書いてたら[2][6]岡田茂東映社長(当時)が題名を『強盗放火強姦殺人囚』という酷い題名に変えた[7]。岡田は品の悪い題名ほど客が来ると思い込んでいるから始末に負えない[7]。岡田が「どうしてもこの題名で脚本を書け」と高田に無理強いするので[7]、それならこの題名を逆手に取って、大いに笑えるようなものを作ってやろうと思いついたという[7]。このため凶々しい題名のわりには、前2作と比べると大人しい内容になっている[7][8]。 後半は松方弘樹若山富三郎バディムービーのようになるが[7]、これは本作の2年前に日本で公開されたアメリカロードムービースケアクロウ』からの影響と高田が話している[7]

キャスティング[編集]

当時モデルとして人気のあったジャネット八田は、この年の神代辰巳監督『櫛の火』に出演して話題となったことで本作に出演したが[8]演技は下手だった[8]。また五十嵐めぐみは、森田めぐみ名義で松方に犯されそうになる令嬢役として出演しヌードを披露している[8]

逸話[編集]

  • 岡田社長から押し付けられたあまりにエゲツナイ題名に、脚本の高田宏治は女性から「こんなえげつないタイトルの映画作るようじゃおしまいね」といわれてフラれてしまったという[6][7]
  • 『強盗放火殺人囚』封切日の土曜の午後に『ジョーズ』と本作をハシゴしたという山根貞男は、『ジョーズ』が日本公開から半年経っても劇場は超満員にも関わらず、『強盗放火殺人囚』の方はお客はガラガラだったと話している[9]

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ 「グラビア」、『キネマ旬報』1975年12月下旬号、 46-47頁。
  2. ^ a b 山根貞男 「活劇と笑いと人情と ー東映映画の面白さー」『月刊シナリオ』 日本シナリオ作家協会、1976年1月、127-132頁。
  3. ^ 『ぴあシネマクラブ 邦画編 1998-1999』 ぴあ1998年、275頁。ISBN 4-89215-904-2
  4. ^ a b 杉作J太郎ギンティ小林・市川力夫 「決死の大脱走アクション傑作選 『世界最強の脱獄アクター 松方弘樹リスペクト!』」『映画秘宝洋泉社、2014年2月、8、15頁。スタローン&シュワルツェネッガーも魅了?脱走映画に名作多し!−映画秘宝2014年2月号
  5. ^ INTRO | ラピュタ阿佐ヶ谷レイトショー『脱獄大作戦 娑婆ダバ!
  6. ^ a b 鉄腕脚本家 高田宏治|作品解説3/ラピュタ阿佐ケ谷
  7. ^ a b c d e f g h 高田宏治 『東映実録路線 最後の真実』 メディアックス2014年、124-125頁。ISBN 978-4-86201-487-0
  8. ^ a b c d 大高宏雄 『仁義なき映画列伝』 鹿砦社2002年、197-199頁。ISBN 4-8463-0440-X
  9. ^ 「日本映画批評」、『キネマ旬報』1976年1月正月特別号、 154-155頁。

外部リンク[編集]