国鉄ヒ300形貨車

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国鉄ヒ300形貨車
基本情報
車種 控車
運用者 日本国有鉄道
日本貨物鉄道(JR貨物)
所有者 日本国有鉄道
日本貨物鉄道(JR貨物)
種車 ト20000形ト1形ワ1形ワム3500形ワ22000形ヒ500形
改造所 幡生工機部多度津工場五稜郭工機部、盛岡工機部
改造年 1949年(昭和24年) - 1966年(昭和41年)
改造数 43両
消滅 1993年(平成5年)
常備駅 宇野駅函館駅幌内駅、他
主要諸元
車体色 +黄1号
軌間 1,067 mm
全長 6,406 mm
全幅 2,626 mm
全高 1,957 mm
自重 6.0 t
換算両数 0.6
走り装置 シュー式
車輪径 860 mm
軸距 3,000 mm
最高速度 65 km/h
備考 上記寸法は一例である
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国鉄ヒ300形貨車(こくてつヒ300がたかしゃ)は、日本国有鉄道(国鉄)が1949年昭和24年)から製作した事業用貨車控車)である。

概要[編集]

ヒ300形は、鉄道連絡船の航送用控車として1949年(昭和24年)から1966年(昭和41年)にかけて、ト20000形ト1形ワ1形ワム3500形ワ22000形を種車として37両(ヒ300 - ヒ317、ヒ324 - ヒ342)が製作された。またヒ500形より6両(ヒ540 - ヒ545初代)が1957年(昭和32年)に改番され本形式(ヒ318 - ヒ323)に編入された。改造は幡生工機部多度津工場五稜郭工機部、盛岡工機部の四か所にて行われた。

改造に際しては種車の上回りを撤去し、手摺を設置した。走行装置はシュー式である。

1968年(昭和43年)10月1日ダイヤ改正では高速化不適格車とされて最高速度65 km/hの指定車となり、識別のため記号に「ロ」が追加され「ヒ」となり黄1号の帯を巻いている。

老朽化により淘汰が進み、1987年(昭和62年)4月1日の国鉄分割民営化に際しては、2両(ヒ333, ヒ334)のみが日本貨物鉄道(JR貨物)へ継承された。2両とも幌内駅で使用されていたが、ヒ334が1991年平成3年)に、ヒ333が1993年(平成5年)12月16日に廃車となり形式消滅した。

参考文献[編集]

  • 岡田誠一『国鉄事業用車カタログ1980 Part2 電車・貨車編』(初版)イカロス出版〈Vol.21〉、2006年。 
  • 貨車技術発達史編纂委員会『日本の貨車-技術発達史-』(初版)日本鉄道車輌工業会、2008年3月1日。 
  • 吉岡心平『控車のすべて』(初版)ネコ・パブリッシング〈RM LIBRARY 221〉、2018年1月1日。ISBN 978-4-7770-5420-6 

関連項目[編集]