ロシア型加圧水型原子炉

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ロシア型加圧水型原子炉の原子炉圧力容器の模式図。全長は19,137mm、直径は4,535mm。(1)制御棒駆動装置、(2)原子炉上蓋、(3)原子炉圧力容器本体、(4)一次冷却水の入出口、(5)一次冷却水流路、(6)炉心バッフル、(7)炉心。供給された低温の一次冷却水(青い矢印)は供給口から圧力容器に入り、炉心バッフルの外側を通って底部へ達し、上に向きを変えて炉心を通り、高温になって(赤い矢印)出口から出ていく。

ロシア型加圧水型原子炉(VVER)はソ連で開発された商業発電用の原子炉であり、基本的な原理、構造はアメリカ合衆国で開発されたPWRと同じである。初期のVVERはアメリカ型(ウェスティングハウス系)のPWRと比較すると、炉心を構成する燃料集合体の断面が正方形でなく正六角形になっている、原子炉圧力容器が通常より縦長になっている、制御棒の挿入速度が遅い、蒸気発生器が横置きになっている、原子炉格納容器がない(一部例外)などの違いがある。 原子炉格納容器が無いだけでなく、冷却材の喪失という最悪の事故から炉心を守るための非常用炉心冷却装置(ECCS)の性能が十分でないことなど、安全性に問題がある点は西欧諸国や国際原子力機関(IAEA)からも指摘され、三世代目のVVERで改良された。十分な安全設計が成されたのは、この三世代目以降のVVERからで、現在では他の炉型と十分に競争しうる安全性および経済性を持つ原子炉となっている。なお、世界ではおよそ30機が稼働している。

VVERの構成要素[編集]

関連項目[編集]