CANDU炉

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CANDU炉の模式図。一次冷却水系は黄色と橙色、二次冷却水系は赤色と青色で描かれている。減速用の重水はピンク色
1 燃料集合体 8 燃料交換機
2 カランドリア(原子炉圧力容器 9 重水減速材
3 制御棒 10 圧力管
4 加圧器 11 蒸気
5 蒸気発生器 12 低温の二次冷却水
6 給水ポンプ 13 コンクリート放射線遮蔽
7 再循環ポンプ

CANDU炉英語: CANDU reactor)とは、中性子減速及び燃料の冷却に、共に重水を使用することを特徴とする原子炉のことである。減速材に重水を使用することから重水炉に分類される。CANDUとはCanadian deuterium uraniumの略である。1960年代カナダ政府と民間企業との合弁企業によって設計された。

沿革[ソースを編集]

特徴[ソースを編集]

CANDU炉で使用される燃料集合体。長さ50cm、直径10cmほどの大きさである。

問題[ソースを編集]

  • 重水を使用している為、トリチウムができてしまう。
  • 大量の重水を使用するため、その調達にかかるコストが高い。

兄弟炉[ソースを編集]

稼働中の炉[ソースを編集]

  • 2002年1月現在、世界の32炉/438炉がCANDU炉

ダグラスポイント[ソースを編集]

ダグラスポイント発電所はCANDU炉仕様の原型炉一基を運転していたがすでに閉鎖された。

  • 炉型式:重水減速加圧重水冷却炉(圧力管型)
  • 熱出力:70.1万kW (701 MW)
  • 電気出力:22.0万kW (220 MW)
  • 燃料の種類:二酸化ウラン
  • 燃料温度(被覆材・燃料):301・1,930
  • 冷却材圧力:87気圧

ピカリング[ソースを編集]

ピカリング発電所はCANDU炉仕様の商用炉4基を1ユニットとしAとBの二つのユニットを運転していた。2015年現在、ピカリング Aの2号機・3号機は燃料が抜き取られ停止中である(ただし廃炉ではない)。

  • 炉型式:重水減速重水冷却炉(圧力管型)
  • 熱出力:174.4万kW (1.744 GW)
  • 電気出力:54.0万kW (540 MW)
  • 燃料の種類:二酸化ウラン
  • 燃料温度(被覆材・燃料):304・2,000
  • 冷却材圧力:88.5気圧

この炉を採用している発電所[ソースを編集]

日本への導入検討経緯[ソースを編集]

1976年電源開発株式会社がカナダへCANDU炉の視察団を派遣、通産省もCANDU炉を念頭に置いた発電用新型炉等実用化調査委員会を発足。さらに原子力委員会の新型動力炉開発専門部会にてCANDU炉に関心が示されるなど、CANDU炉の日本導入が検討され始めた。しかしながら1979年、原子力委員会はCANDU炉について、

を理由にあげ、現段階で積極的理由がないと結論付けたことから、導入議論は一気に下火となった[1]

脚注[ソースを編集]

  1. ^ 電源開発株式会社 『電源開発30年史』 電源開発株式会社、1984年、p457-458。

関連項目[ソースを編集]

外部リンク[ソースを編集]