アカデミック・ロモノソフ

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アカデミック・ロモノソフ
基本情報
船種 人工浮島 (原子力発電所)
船籍 ロシアの旗 ロシア
所有者 ロスアトム
建造所 セヴマシュ (2007–2008)
バルト造船所 (2008–2010)
建造費 3億3600万USドル (設計時)
経歴
起工 2007年4月15日
進水 2010年6月30日[1]
就航 2018年 (計画)
現況 建設中
要目
排水量 21,500トン
長さ 144.4m
30m
高さ 10m
喫水 5.6m
搭載人員 69人
その他 改修型KLT-40S原子炉(砕氷船型)x2、
発電能力:52MWx2基
または熱出力:300MW
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アカデミック・ロモノソフ(: Академик Ломоносов)はロシアで人工浮島に建設される予定の水上原子力発電所。アカデミシアン・ロモノソフとも呼ばれる。ロシア科学アカデミー会員のミハイル・ロモノーソフに因んで名づけられている。

歴史[編集]

アカデミック・ロモノソフは2007年4月15日に[2]セヴェロドヴィンスクセヴマシュ潜水艦造船所で建設が始まった。祝賀行事にはロシアの第1副首相であったセルゲイ・イワノフロスアトム社長のセルゲイ・キリエンコが出席した[3] 。 もともと、アカデミック・ロモノソフはセヴェロドヴィンスクとセヴマシュに電力を供給する予定であったが、2008年8月、ロシア政府はセヴマシュからサンクトペテルブルクのバルチック造船所に建造の移動を承認した[4]

1基目の原子炉は2009年の5月に届けられ、2基目は8月に届けられた[2]。アカデミック・ロモノソフは2010年6月30日に進水した[5]。アカデミック・ロモノソフはロシアの極東カムチャッカ地方ヴィリュチンスクに展開される予定であった[2]が、老朽化したビリビノ原子力発電所の代替としてチュクチ自治管区ペヴェクに展開されることになった[6]。2011年に突如として造船所の親会社が破綻し、それに連鎖して造船所も破綻したため、債権者による差し押さえを予防する目的で、サンクトペテルブルクの裁判所に差し押さえられた[7]。2013年の終わりに建造を終え引き渡されることが期待されていた[8]が、破産手続きの遅れなどにより、2016年9月の予定と報じられていた[9]。2017年10月30日の時点では、2018年5月にムルマンスクに曳航して10月に核燃料を装荷した上で、同年11月に運転開始が予定されていた[10]。2018年4月28日にムルマンスクに曳航するため造船所を出発[11]し、5月17日に到着した[12]。原子炉への燃料装荷は7月24日に始まり、10月2日に完了した[13]

11月2日には2基の原子炉のうち1基が初臨界を達成した[14]。2018年中に技術的な作業は完了し、2019年夏にはペヴェクに曳航される予定である。

詳細[編集]

アカデミック・ロモノソフは長さ144m、幅30mほどの船であり、排水量が21,500トンで、69人の乗員を予定している[15]。発電のために、2基の改修型KLT-40Sを積んでおり、70MWの電力と300MWの熱を供給可能である。原子炉はアトムエネルゴプロムの子会社のOKBMアフリカントフによって設計され、同じくアトムエネルゴプロムの子会社のアトムエネルゴプロエクト(Atomenergoproekt)のニジニノヴゴロド研究開発所で製造された。原子炉容器はイジョルスキェ・ザボーディが製造した[2]。蒸気タービン発電機はカルーガタービンプラントが提供した[4]

原子炉[編集]

原子炉[16] 原子炉形式 正味発電量 総発電量 建設開始 送電網同期 商用運転 停止
1号炉(Akademik Lomonossow 1) KLT-40S 52 MW - MW 2007年4月15日 2019 (予定)
2号炉(Akademik Lomonossow 2) KLT-40S 52 MW - MW 2007年4月15日 2019 (予定)

脚注[編集]

  1. ^ “Baltiysky Shipyard launches the Akademik Lomonosov, part of nuclear powered plant”. PortNews. (2010年6月30日). http://en.portnews.ru/news/22977/ 2010年7月20日閲覧。 
  2. ^ a b c d “Reactors ready for floating plant”. World Nuclear News. (2009年8月7日). http://www.world-nuclear-news.org/NN-Reactors_ready_for_first_floating_plant-0708094.html 2010年5月1日閲覧。 
  3. ^ Kukushkin, Mikhail (2007年4月16日). “Плавучие АЭС готовят к экспорту [Floating NPS are ready for export]” (Russian). Vremya Novostey. http://www.vremya.ru/2007/66/8/176264.html 2008年11月8日閲覧。 
  4. ^ a b “Russia relocates construction of floating power plant”. World Nuclear News. (2008年8月11日). http://www.world-nuclear-news.org/NN-Russia_relocates_construction_of_floating_power_plant-1108084.html 2008年12月30日閲覧。 
  5. ^ Stolyarova, Galina (2010年7月1日). “Nuclear Power Vessel Launched”. The St. Petersburg Times. http://www.times.spb.ru/index.php?action_id=2&story_id=31865 2010年7月20日閲覧。 
  6. ^ ロシア:海上浮揚式原子力発電所の係留予定地で陸上設備の建設開始
  7. ^ Russia's First Floating Nuclear Plant Seized by Court Order(IEEE)
  8. ^ “Media: Borei Subs to Have New Infrastructure”. Izvestija (Russian Navy). (2012年3月14日). http://rusnavy.com/news/navy/index.php?ELEMENT_ID=14566 2012年3月15日閲覧。 
  9. ^ Russia announces yet newer delivery date for first floating nuclear power plant(bellona)
  10. ^ Russian floating plant cargo arrives at Pevek”. World Nuclear News (2017年10月30日). 2018年1月4日閲覧。
  11. ^ Floating nuclear power plant starts journey north”. World Nuclear News (2018年4月30日). 2018年5月6日閲覧。
  12. ^ Floating plant arrives at Murmansk for fuelling”. World Nuclear News (2018年5月21日). 2018年5月22日閲覧。
  13. ^ Russia loads fuel into floating power reactor”. World Nuclear News (2018年10月3日). 2018年10月4日閲覧。
  14. ^ First reactor on Russia's floating plant starts up”. World Nuclear News (2018年11月5日). 2018年11月7日閲覧。
  15. ^ “Two floating nuclear plants for Chukotka”. World Nuclear News. (2007年4月5日). http://www.world-nuclear-news.org/newsarticle.aspx?id=13196&LangType=2057 2008年12月30日閲覧。 
  16. ^ Power Reactor Information System / IAEA: „Russian Federation: Nuclear Power Reactors“ Archived 2012年5月7日, at the Wayback Machine. (englisch)

外部リンク[編集]