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リッチ・フランクリン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
リッチ・フランクリン
2014年
本名 リチャード・ジェイ・フランクリンII世
(Richard Jay Franklin II)
生年月日 (1974-10-05) 1974年10月5日(50歳)
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
オハイオ州シンシナティ
通称 エース
(Ace)
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
身長 185 cm (6 ft 1 in)
体重 84 kg (185 lb)
階級 ライトヘビー級
ミドル級
リーチ 190 cm (75 in)
スタイル ボクシング
ムエタイ
ブラジリアン柔術
スタンス サウスポー
チーム ミレティッチ・ファイティング・システム
→チーム・エクストリーム
→Evolve MMA
ランク ブラジリアン柔術 (黒帯)
現役期間 1999年 - 2015年
総合格闘技記録
試合数37
勝利29
ノックアウト15
タップアウト10
判定4
敗戦7
ノックアウト5
判定2
無効試合1
アマチュア総合格闘技記録
試合数2
勝利1
タップアウト1
敗戦1
その他
大学 シンシナティ大学
配偶者 ベス・フランクリン (前妻)
総合格闘技記録 - SHERDOG
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リッチ・フランクリンRich Franklin1974年10月5日 - )は、アメリカ合衆国男性総合格闘家オハイオ州シンシナティ出身。Evolve MMA所属。元UFC世界ミドル級王者。UFC殿堂入り。

サインに応じるフランクリン (2012年)

アンデウソン・シウバがUFCに参戦する2006年下半期以前まではMMAミドル級における最強選手と目されていた。2019年7月には現役時代の功績が評価され「UFC殿堂」入りを果たした。現在はシンガポールに拠点を置く総合格闘技団体ONE Championship副社長を務めている。

来歴

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格闘技のキャリアは沖縄空手の道場で空手を学んだことから開始、関節技をビデオで習得し、その後、ブラジリアン柔術、ムエタイ、ボクシング、学生時代にフリースタイルレスリングを経験した。シンシナティ大学教育学修士号と数学の学士号を取得。専業の総合格闘家となるまでは、シンシナティにあるオークヒルズ高校で数学教師をしていた[1]

1999年6月19日に総合格闘技デビュー。

2002年にビジネスパートナーと共同でスポーツアパレルブランド「アメリカンファイター」を創業すると成功を収める。(2012年にアフリクションクロージングに売却)

UFC

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2003年4月25日、UFC初参戦となったUFC 42エヴァン・タナーと対戦し、スタンドパンチ連打で1RTKO勝ちを収めた。

2003年12月31日、INOKI BOM-BA-YE 2003リョート・マチダと対戦し、スタンドパンチ連打で2RKO負け。キャリア14戦目で初黒星を喫した。

2005年4月9日、The Ultimate Fighter 1 Finaleケン・シャムロックと対戦し、パウンドで1RTKO勝ち。

UFC世界王座獲得

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2005年6月4日、ミドル級転向初戦となったUFC 53のUFC世界ミドル級タイトルマッチで王者エヴァン・タナーに挑戦し、ドクターストップで4RTKO勝ち。王座獲得に成功した。

2005年8月から11月にかけて放送されたリアリティ番組「The Ultimate Fighter 2」ではマット・ヒューズと共にコーチを務めた。

2005年11月19日、UFC 56のUFC世界ミドル級タイトルマッチでネイサン・クォーリーと対戦し、1Rに左ストレートで失神KO勝ち。王座の初防衛に成功した。

2006年3月4日、UFC 58のUFC世界ミドル級タイトルマッチでデビッド・ロワゾーと対戦。2R序盤に左手を骨折するものの、優勢に試合を進めたままフルラウンドを戦い抜き3-0の5R判定勝ち。2度目の王座防衛に成功した。試合後、骨折した左手に金属板とボルトを埋め込む大手術を強いられ、6ヶ月間の出場停止となった。

世界王座陥落

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2006年10月14日、UFC 64のUFC世界ミドル級タイトルマッチでアンデウソン・シウバと対戦し、膝蹴りの連打で1RKO負け。王座から陥落した。試合後に鼻を骨折していたことが分かり、手術を受けた。

2007年6月16日、UFC 72のUFC世界ミドル級王座挑戦者決定戦で岡見勇信と対戦し、2-1の判定勝ち。アンデウソン・シウバが持つ王座への挑戦権を獲得した。

2007年10月20日、UFC 77のUFC世界ミドル級タイトルマッチで王者アンデウソン・シウバと再戦。2R序盤にパンチの連打からの膝蹴りで2RTKO負け。王座獲得に失敗した。

2008年9月6日、ライトヘビー級転向初戦となったUFC 88マット・ハミルと対戦し、左ミドルキックを効かせて3RTKO勝ち。

2009年1月17日、UFC 93ダン・ヘンダーソンと対戦し、接戦を繰り広げたものの1-2の判定負け。[2]

2009年6月13日、UFC 99で契約体重195ポンド(約88kg)でヴァンダレイ・シウバと対戦し、3-0の判定勝ち[3]。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

ビクトー・ベウフォート(左)と対戦するフランクリン(右)

2009年9月19日、UFC 103で契約体重195ポンドでビクトー・ベウフォートと対戦し、かすめた左フックでダウンしたところをパウンドで追撃され1RTKO負けを喫した[4]

2010年6月12日、ライトヘビー級復帰戦となったUFC 115チャック・リデルと対戦。劣勢の中、カウンターの右フックで逆転の1RKO勝ちを収め[5]、ノックアウト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2011年2月5日、UFC 126フォレスト・グリフィンと対戦し、0-3の判定負け。[6]

2012年6月23日、UFC 147ヴァンダレイ・シウバと対戦し、2Rに右ストレートでダウンを喫するものの、試合全体を優位に進めて3-0の判定勝ち。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。

2012年11月10日、ミドル級再転向となったUFC on Fuel TV 6カン・リーと対戦し、右フックで1RKO負け。

2014年5月28日、総合格闘技団体「ONE FC」の副社長に就任[7]

2015年9月28日、総合格闘技引退を正式に発表[8]

2019年4月13日、UFC 236UFC殿堂入りが発表された[9]

人物・エピソード

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  • 地元シンシナティでは2月21日を「リッチ・フランクリンの日」に制定している。
  • 実弟のグレッグ・フランクリンは総合格闘技のレフェリーを務めている。

戦績

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プロ総合格闘技

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総合格闘技 戦績
37 試合 (T)KO 一本 判定 その他 引き分け 無効試合
29 15 10 4 0 0 1
7 5 0 2 0
勝敗 対戦相手 試合結果 大会名 開催年月日
× カン・リー 1R 2:17 KO(右フック) UFC on Fuel TV 6: Franklin vs. Le 2012年11月10日
ヴァンダレイ・シウバ 5分5R終了 判定3-0 UFC 147: Silva vs. Franklin 2 2012年6月23日
× フォレスト・グリフィン 5分3R終了 判定0-3 UFC 126: Silva vs. Belfort 2011年2月5日
チャック・リデル 1R 4:58 KO(右フック) UFC 115: Liddell vs. Franklin 2010年6月12日
× ビクトー・ベウフォート 1R 3:02 TKO(左フック→パウンド) UFC 103: Franklin vs. Belfort 2009年9月19日
ヴァンダレイ・シウバ 5分3R終了 判定3-0 UFC 99: The Comeback 2009年6月13日
× ダン・ヘンダーソン 5分3R終了 判定1-2 UFC 93: Franklin vs. Henderson 2009年1月17日
マット・ハミル 3R 0:39 TKO(左ミドルキック) UFC 88: Breakthrough 2008年9月6日
トラヴィス・ルター 2R 3:01 TKO(パウンド) UFC 83: Serra vs. St-Pierre 2 2008年4月19日
× アンデウソン・シウバ 2R 1:07 TKO(膝蹴り) UFC 77: Hostile Territory
【UFC世界ミドル級タイトルマッチ】
2007年10月20日
岡見勇信 5分3R終了 判定3-0 UFC 72: Victory 2007年6月16日
ジェイソン・マクドナルド 2R終了時 TKO(タオル投入) UFC 68: The Uprising 2007年2月3日
× アンデウソン・シウバ 1R 2:59 KO(膝蹴り) UFC 64: Unstoppable
【UFC世界ミドル級タイトルマッチ】
2006年10月14日
デビッド・ロワゾー 5分5R終了 判定3-0 UFC 58: USA vs. Canada
【UFC世界ミドル級タイトルマッチ】
2006年3月4日
ネイサン・クォーリー 1R 2:34 KO(左ストレート) UFC 56: Full Force
【UFC世界ミドル級タイトルマッチ】
2005年11月19日
エヴァン・タナー 4R 3:25 TKO(ドクターストップ) UFC 53: Heavy Hitters
【UFC世界ミドル級タイトルマッチ】
2005年6月4日
ケン・シャムロック 1R 2:42 TKO(パウンド) The Ultimate Fighter 1 Finale 2005年4月9日
カーティス・スタウト 2R 1:28 ギブアップ(パウンド) Superbrawl 38 2004年12月12日
ホルヘ・リベラ 3R 4:28 腕ひしぎ十字固め UFC 50: The War of '04 2004年10月22日
ラルフ・ディロン 1R チキンウィングアームロック Alaska Fighting Championship 2004年7月14日
レオ・シルヴェスト 1R 1:13 ギブアップ(マウントパンチ) Superbrawl 35 2004年4月16日
× リョート・マチダ 2R 1:03 KO(スタンドパンチ連打) INOKI BOM-BA-YE 2003 馬鹿になれ夢を持て 2003年12月31日
エドウィン・デューイーズ 1R 3:35 TKO(パウンド) UFC 44: Undisputed 2003年9月26日
ロベルト・ラミレス 1R 0:10 KO(パンチ) Battleground 1: War Cry 2003年7月19日
エヴァン・タナー 1R 2:40 TKO(スタンドパンチ連打) UFC 42: Sudden Impact 2003年4月25日
アントニー・リア 1R 2:46 TKO(パンチ連打) UCC Hawaii: Eruption in Hawaii 2002年9月17日
ヤン・ペレリン 1R 3:23 腕ひしぎ十字固め UCC 10: Battle for the Belts 2002 2002年6月15日
マービン・イーストマン 1R 1:02 腕ひしぎ十字固め World Fighting Alliance 1 2001年11月3日
デニス・リード 1R 1:38 ギブアップ(パンチ連打) Extreme Challenge Trials 2001年8月25日
クリス・サイファート 2R 1:45 ギブアップ(パンチ連打) Extreme Challenge 41 2001年7月13日
トラビス・フルトン 1R終了時 TKO(腕の骨折) Rings USA: Battle of Champions 2001年3月17日
アーロン・ブリンク 1R 無効試合(足の負傷) IFC Warriors Challenge 11
【IFC全米ライトヘビー級タイトルマッチ】
2001年1月13日
デニス・リード 1R 1:56 腕ひしぎ十字固め Extreme Challenge 35 2000年6月29日
ゲイリー・マイヤーズ 3R 0:59 KO(ハイキック) WEF 9: World Class 2000年5月13日
ロブ・スミス 1R 2:30 TKO(パンチ連打) Extreme Challenge 31 2000年3月24日
ユージーン・ピノー 1R 1:27 ギブアップ(パンチ連打) Extreme Challenge: Trials 1999年10月4日
マイケル・マーティン 1R KO(ハイキック) World Extreme Fighting 6 1999年6月19日

アマチュア総合格闘技

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勝敗 対戦相手 試合結果 大会名 開催年月日
× マイク・マコーミック 1R 1:07 TKO(負傷) Ultimate Wrestling 1999年6月25日

獲得タイトル

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表彰

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  • UFC ファイト・オブ・ザ・ナイト(2回)
  • UFC ノックアウト・オブ・ザ・ナイト(1回)
  • ブラジリアン柔術黒帯

出演

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脚注

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関連項目

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外部リンク

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前王者
エヴァン・タナー
第4代UFC世界ミドル級王者

2005年6月4日 - 2006年10月14日

次王者
アンデウソン・シウバ