メジャーリーグベースボールワンゲームプレイオフ

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メジャーリーグベースボールにおけるワンゲームプレイオフOne-game playoff,tie-breakers)は、ポストシーズン出場枠に規定以上のチームが勝敗条件等で並んだ場合、ポストシーズン進出チームを決めるために行うプレーオフのことである。この事象が発生した場合、当該試合はレギュラーシーズンとして行われ、チームや個人の成績はレギュラーシーズンに加算されていた。2022年シーズンからは挙行されないルールとなり、NFLのタイ・ブレークルールに類似した統計数字処理にて順位決定がなされる事となった。[1]

概要[編集]

1969年に両リーグの所属チームが各12チームに拡大されたことに伴い、両リーグが東西2地区制となり、各地区の優勝チームでリーグ優勝を争うリーグチャンピオンシップシリーズ(1984年まで3戦先取制、1985年以降は4戦先取制)が新設された。これに伴い、これまで1位に2球団が並んだ場合は2戦先取制のプレーオフを実施していたナショナルリーグも、アメリカンリーグと同じように地区1位に2球団が並んだ場合は1試合だけのプレーオフを実施することとなった。

1994年に東中西3地区制となってからは、地区1位やワイルドカード1位(2012年以降はワイルドカード2位)に2球団以上が並んだ場合にワンゲームプレーオフが実施される。なお2011年までは地区1位に2球団が並んだ場合でも他2地区2位の2球団の成績を上回っている場合は、ワンゲームプレーオフは行わず対戦成績で勝ち越しているほうが地区優勝、他方がワイルドカードの扱いとなっていた。

開催球場は2008年頃まではコイントスで決められていたが、2009年頃からは当該チーム同士の対戦成績で勝ち越しているチームの本拠地で開催された。

勝利チーム(1969年以後)[編集]

年度 対象 勝利チーム スコア 敗戦チーム 開催スタジアム
1978年 アメリカンリーグ東地区優勝 ニューヨーク・ヤンキース 5-4 ボストン・レッドソックス フェンウェイ・パーク
1980年 ナショナルリーグ西地区優勝 ヒューストン・アストロズ 7-1 ロサンゼルス・ドジャース ドジャー・スタジアム
1995年 アメリカンリーグ西地区優勝 シアトル・マリナーズ 9-1 カリフォルニア・エンゼルス キングドーム
1998年 ナショナルリーグワイルドカード シカゴ・カブス 5-3 サンフランシスコ・ジャイアンツ リグレー・フィールド
1999年 ナショナルリーグワイルドカード ニューヨーク・メッツ 5-0 シンシナティ・レッズ リバーフロント・スタジアム
2007年 ナショナルリーグワイルドカード コロラド・ロッキーズ 9-8 サンディエゴ・パドレス クアーズ・フィールド
2008年 アメリカンリーグ中地区優勝 シカゴ・ホワイトソックス 1-0 ミネソタ・ツインズ USセルラー・フィールド
2009年 アメリカンリーグ中地区優勝 ミネソタ・ツインズ 6-5 デトロイト・タイガース ヒューバート・H・ハンフリー・メトロドーム
2013年 アメリカンリーグワイルドカード タンパベイ・レイズ 5-2 テキサス・レンジャーズ レンジャーズ・ボールパーク・イン・アーリントン
2018年 ナショナルリーグ中地区優勝 ミルウォーキー・ブリュワーズ 3-1 シカゴ・カブス リグレー・フィールド
2018年 ナショナルリーグ西地区優勝 ロサンゼルス・ドジャース 5-2 コロラド・ロッキーズ ドジャー・スタジアム

脚注[編集]

関連項目[編集]