フォード・カーゴ

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フォード・カーゴ
カーゴ 1723
概要
販売期間 1981年 -
パワートレイン
エンジン ディーゼル
車両寸法
車両重量 7 - 15トン
系譜
先代 フォード・Dシリーズ
後継
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カーゴ(Cargo)は、フォード1981年から製造しているキャブオーバー型のトラックである。

概要[編集]

1981年に登場したカーゴは、フォード・シエラルノー・トゥインゴなどを担当したフランスデザイナーパトリック・ルケマンデザインした。三角窓が特徴的なものになっているのは、トラック特有の死角を見やすくするためである。

国別の仕様[編集]

ヨーロッパ[編集]

1983年に同社の大型トラック、フォード・トランスコンチネンタルが生産終了になり、その後継車として28トン - 38トンのカーゴが登場した。エンジンはアメリカカミンズ社やパーキンス社、ドイツ社の製品、自社製のディーゼルエンジンを搭載した。このエンジンは4気筒と6気筒仕様があった。

1986年にフォードがヨーロッパにおけるトラック事業をイタリアイヴェコに売却し、それ以降に製造されたカーゴはイヴェコ・フォードのエンブレムになった。1990年代に経営不振に陥り、1997年10月にラングレー工場を閉鎖され、イヴェコ・フォードのトラック生産は幕を閉じた。

カーゴは、1993年に7.5トン - 18トンのイヴェコ・ユーロカーゴに変更された。元々フォードのラングレー工場でのみ製造され、その中から3分の1がヨーロッパに輸出されていた。また、貨物車はトルコオーストラリアに、パネルバンは現地生産をするためブラジルに供給されていた。このブラジルで生産されたモデルは、米国にも輸出されていた。

それ以来、生産はさらに拡大されている。このモデルは現在もアルゼンチンベネズエラにある子会社、トルコインドで生産されている。

アメリカ[編集]

1985年後半、来年に対応する商用モデルとして登場。長年ほとんど変更なく製造されていたキャブオーバー式のシボレー・Cシリーズの後継的存在。

1997年にフォードの大型トラックの生産ラインフレイトライナー・トラックスに売却され、以降のカーゴはフレイトライナーが生産し、フレイトライナー・FCとスターリング・SCのブランド名で販売された。フレイトライナーおよびスターリング・カーゴは、2007年のモデルを最後に生産終了した。

2006年フォード・LCFナビスター・インターナショナルとの合弁事業の一環として北米市場に導入された。カーゴの直接的な後継車種ではないが、いすゞ・Nシリーズ(日本名:エルフ)シボレーおよびGMC・Wシリーズ、三菱ふそう・キャンターと同様のトラックだった。だが、市場の反応は悪く、LCFおよび他社の同型車は2009年に市場から撤退した。

モータースポーツ[編集]

1985年と1987年1988年ヨーロッパトラックレース選手権で優勝した。

外部リンク[編集]