ヒュンダイ・i30

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i30(アイ・サーティー)は、韓国現代自動車が製造・販売しているCセグメントクラスの乗用車である。

概要[編集]

エラントラをベースとする、ハッチバックを中核とする車両である。ただし世代によってはステーションワゴンやファストバックセダンも存在する。

エラントラとの関係について[編集]

元々エラントラがベースとなっているi30であるが、i30およびエラントラの販売にあたり以下のような状況が発生している。

  • 北米市場においてはFD系の頃からエラントラGT(ハッチバック)/エラントラツーリング(ワゴン)の名称で販売されている。
    • なお、エラントラに「ツーリング」がついた前例としては2代目ワゴン韓国仕様の「アヴァンテ・ツーリング」がある。
  • オーストラリアでは逆にエラントラがADからCN7にフルチェンジした際に名称が変更され、CN7がi30セダンとして販売されている。
  • 日本市場においてはXDエラントラと入れ替わる形でFD系が導入された。

歴史[編集]

初代(2004年-2010年、FD/FDW型)[編集]

ヒュンダイ・i30(FD)
フロント
Hyundai i30 1.4 Classic Steelgrey.JPG
リア
Hyundai i30 1.4 Classic Steelgrey Heck.JPG
販売期間 2007年 -
乗車定員 5人
ボディタイプ 5ドア ハッチバック
5ドア ステーションワゴン
エンジン ガソリン
1.4L 直4 95PS/12.7kg・m
1.6L 直4 122PS/15.7kg・m
2.0L 直4 143PS/19.0kg・m
ディーゼル
1.6L 直4 115PS/26.0kg・m
2.0L 直4 140PS/31.0kg・m
駆動方式 前輪駆動
変速機 5速MT / 4速AT
サスペンション 前:ストラット式
後:マルチリンク式
全長 4,245mm(i30cw=4,475mm)
全幅 1,775mm
全高 1,480mm(i30cw=1,565mm)
ホイールベース 2,650mm(i30cw=2,700mm)
姉妹車・車台が共通の車 キア・シード
ヒュンダイ・エラントラ
キア・フォルテ
別名 エラントラ・ツーリング(北米、i30CW)
-自動車のスペック表-
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2007年3月ジュネーヴモーターショーで世界初公開された。2006年パリモーターショーに出展されたHED-3アーネズ (Arnejs) コンセプトの市販モデルにあたる。

先に登場した姉妹車キア・シードをベースにして開発[注釈 1]されたCセグメントに分類される欧州戦略車である。

ヒュンダイではi30以後、欧州市場向け車種を「i○○」というネーミングに統一する方針を打ち出しており、後にAセグメント車がi10Bセグメント車がi20ソナタ代替となるDセグメントセダン/ワゴンがi40の車名でデビューしている。国によってはスタレックスエラントラもそれぞれ「iMAX(オーストラリア)」、「i35」の名称で販売されている。

当初は韓国・蔚山工場で生産されていたが、後にチェコ・ノショヴィツェの新工場が稼動して現地生産が開始された。

エンジンは直列4気筒ガソリン1.4L・1.6L(ガンマエンジン)・2.0L(ベータエンジン)と直4ディーゼルターボ1.6L・2.0Lがラインナップされている。韓国市場では当初はガソリン・ディーゼルともに1.6L車のみのラインナップだったが、2007年12月に輸入ハッチバック車への対抗としてガソリン2.0L車も投入された[1]

i30cw(米国名:エラントラツーリング)[編集]

ステーションワゴンの「i30cw」は2007年ソウルモーターショーで発表された。ハッチバックのi30をベースに全長を230mm延長し、後席の使い勝手を高めている。北米では「エラントラ・ツーリング」として発表されている[2]

日本仕様[編集]

日本市場へは2008年7月19日から、まずハッチバックを全国のヒュンダイ販売店で発売された。
日本仕様車は1.6GL/2.0GLS(全車AT)が設定されていた。エラントラの約140万-175万円という販売価格を考えた場合i30は約177万-207万円(税込み)と一見国内ライバル車種と変わらない価格のように見えるが、価格を下げない代わりに装備、特に安全装備を充実させているとされた。具体的にはイモビライザーやiPod/USBメモリ対応6スピーカーCDラジオ、さらにはCセグメントの日本車(国内仕様)ではオプション設定されていればいい方[注釈 2]である6エアバッグシステム(フロントデュアル/フロントサイド/カーテン)、EBD付きABSが全車に、さらに2.0GLSにはESPも標準装備されていた。
その後i30cwを2009年6月8日に発表、翌9日に発売開始。グレードはi30同様に1.6GLと2.0GLSの2種だが、2.0GLSに装備されるアルミホイールは16inとなっていた。
2009年末をもって乗用車販売より撤退[3]したため、本車の販売も終了となった。

受賞履歴[編集]

  • 日本では2007年にグッドデザイン賞を受賞した[4]

ラインナップ[編集]

区分 i301.6ℓガソリン i302.0ℓガソリン i301.6ℓディーゼル i30cw1.6ℓガソリン i30cw2.0ℓガソリン i30cw1.6ℓディーゼル
i30 トレンディ

デラックス デラックス プレミア(2010年ワールドカップスペシャルエディションに変更して限定販売して再プレミアに変更) プレミアブラウンスペシャル(2010年ブラウンスペシャルに変更) エクストリーム(2010年に廃止) トップ トップVIPパック

ラグジュアリー

プレミア(2010年ワールドカップスペシャルエディションに変更して限定販売して再プレミアに変更) エクストリーム(2010年に廃止)

トレンディ

デラックス ラグジュアリー エクストリーム(2010年に廃止)

トレンディ

デラックス デラックス プレミア(2010年ワールドカップスペシャルエディションに変更して限定販売して再プレミアに変更)

ラグジュアリー

プレミア(2010年ワールドカップスペシャルエディションに変更して限定販売して再プレミアに変更) エクストリーム(2010年に廃止)

デラックス

デラックス プレミア(2010年ワールドカップスペシャルエディションに変更して限定販売して再プレミアに変更)

2代目(2010年-2016年、GD型)[編集]

ヒュンダイ・i30(GD)
フロント
20111023 hyundai i30 01.jpg
リア
20111023 hyundai i30 02.jpg
販売期間 2011年 - 2016年
乗車定員 5人
ボディタイプ 5ドア ハッチバック
5ドア ステーションワゴン
エンジン ガソリン
1.6L ガンマGDi 直4 140PS/17.0kg・m
1.6L 直4 ガンマGDi ブルーセイバー 140PS/17.0kg・m
ディーゼル
1.6L 直4 VGT 126PS/26.5kg・m
駆動方式 前輪駆動
変速機 6速MT(VGTのみ) / 6速AT
サスペンション 前:ストラット式
後:トーションビーム式
全長 4,300mm(ワゴン=4,485mm)
全幅 1,780mm
全高 1,470mm(ワゴン=1,500mm)
ホイールベース 2,650mm
姉妹車・車台が共通の車 ヒュンダイ・エラントラ(アバンテ)
別名 エラントラGT(北米)
-自動車のスペック表-
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2011年9月のフランクフルトモーターショーにて世界初公開[6]。10月20日、韓国にて発売開始。MD型アバンテとプラットフォームやエンジンを共用し、ヴェロスター同様、PYL(「PREMIUM YOUNIQUE(YOU+UNIQUEの造語) LIFESTYLE」i40登場後以前は「Premium Youth Lab」)と銘打った若者向けプレミアム路線を目指すことになった。スタイリングは6代目ソナタ以降、ヒュンダイのデザイン哲学である「流体の彫刻」を具現化したもので、内外装とも初代とは打って変わってダイナミックなものへと変貌している[7]

また、クラスで初めて電子式パーキングブレーキや格納式リヤカメラ[注釈 3]、7エアバッグ、フレックスステアリング等を装備した。

2012年6月には欧州市場専用の「i30ワゴン」が追加された。全長4,485mmは5ドア比+185mm。エンジンは3種のガソリンと3種のディーゼルを用意。チェコのノショヴィツェ工場で生産される。

2015年1月、韓国仕様に改良が施され、フロントマスク、アルミホイールなどが新意匠となり、1.6L・VGTディーゼルエンジンがユーロ6に適合して、新たにDCTを組み合わせた。同時に、1.6L・GDiエンジンがラインナップから落ちた。

区分 ザ・ニュー・i301.6ℓディーゼル ザ・ニュー・i302.0ℓガソリン
ザ・ニュー・i30 ユニーク

PYL PYLチューブ極端ブラックライト

ユニーク

PYL PYLチューブ極端ブラックライト Dスペック

3代目(2016年-、PD型)[編集]

ヒュンダイ・i30(PD)
フロント
2018 Hyundai i30 SE Nav T-GDi 1.3 Front.jpg
リヤ
2018 Hyundai i30 SE Nav T-GDi 1.3 Rear.jpg
販売期間 2016年 -
乗車定員 5人
ボディタイプ 5ドア ハッチバック
5ドア ステーションワゴン
5ドア ファストバック
エンジン 1.4L 直4 GDiターボ
1.6L 直4 GDiターボ
1.6L 直4 VGTディーゼル
駆動方式 前輪駆動
変速機 7速DCT
サスペンション 前:ストラット式
後:マルチリンク式
全長 4,340mm
全幅 1,795mm
全高 1,455mm
ホイールベース 2,650mm
姉妹車・車台が共通の車 ヒュンダイ・アバンテ
-自動車のスペック表-
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2016年9月、韓国にて発表。同月にはモンディアル・ド・ロトモビルでも発表された。AD型アバンテのプラットフォームをベースに開発された。フロントには陶磁器の曲線をモチーフにした「カスケーディンググリル」が初採用され、これは今後登場するヒュンダイ車に順次採用される。使用する超高張力鋼の割合を27%から53.5%に拡大し、強度をアップさせた。足回りに関しては、リヤが先代のトーションビームから初代と同じマルチリンクに戻った。

韓国では5ドアハッチバックの設定のみだが、海外の市場によってはワゴンファストバックの設定も存在する。2017年 7月13日(ドイツ現地時間)には、ファーストバックが初めて公開されたが、 欧州のみで販売となっている。2018年 10月24日にリリースされたNライントリムは、高性能なNの感性を感じることができるよう、ブラックメッシュタイプラジエーターグリル、ブラックベゼルヘッドランプ、専用バンパー、いくつかのチューニングされたサスペンション、ミシュランPS4タイヤなどが適用された。

2020年2月にフェイスリフトが行われ、よりスリムなLEDヘッドランプ、18インチの合金ホイール、7インチのデジタル計器クラスター、10.25インチのタッチスクリーンインフォテインメントシステム、Hyundai SmartSenseアドバンスドセーフティパッケージが含まれる。 また、1.0リットルT-GDIおよび1.5リットルT-GDIエンジンは、48ボルトのマイルドハイブリッドテクノロジーと組み合わされる。


i30 N(2017年9月〜2020年5月)

2017年7月13日(ドイツ現地時間)に初めて公開。同グレードは、2015年に現代が発表した、高性能ディビジョンNの最初のラインナップとなる。2.0ℓシータⅡT-GDiガソリンエンジンに6速手動変速機が組み合わされ、パフォーマンスパックは275馬力(基本は240馬力)の最高出力を誇る。また一時的に出力を高めるオーバーブーストとランチコントロール、電子差動制限装置、電子制御サスペンション、N専用高性能タイヤなど、高性能にふさわしい仕様が適用された。可変排気バルブシステムを介して走行モードに応じて排気音が調節され、NモードとNカスタムモードなど5つの走行モードが適用された。

2018年10月に開催されたパリモーターショーでは、i30 N ファーストバックも披露した。チェコ工場で生産され、欧州とオーストラリアのみの販売となる。一方、ツーリングカーレースの参加を目的とし、現代のモータースポーツで発売されたi30 N TCRについては購入が可能であるものの、一般道路の走行は不可能となっている。価格は128,000ユーロ。TCRの規定に最適化され、シャーシと安全仕様を備えている。

北米仕様ヒュンダイ エラントラGT
区分 i301.4ℓガソリンターボ i301.6ℓガソリンターボ i301.6ℓディーゼル
i30 スタイル

チューナーパッケージ スマート モダン プレミアム

スポーツ

スポーツプレミアム Nライン

スマート

モダン プレミアム

モータースポーツ[編集]

2013年にドイツに設立されたHMGH(ヒュンダイ・モータースポーツ有限会社)のサーキット用マシンとしてよく用いられており、ニュルブルクリンク24時間レースではSP3クラス3連覇を達成した。

2017年にはi30 NをベースにしたTCRマシンが開発され、2018年のWTCR(世界ツーリングカラインナップーカップ)のチャンピオンマシンとなった。

注釈[編集]

  1. ^ なおシードはエラントラがベースである。
  2. ^ 例えばトヨタ・アリオン(260系)ではEBD付きABSこそ標準装備であるものの6エアバッグはメーカーオプションである。VSCに至ってはA20 Sパッケージ(最高グレード)のみにしか設定がない(しかもメーカーオプション)。2012年8月1日、公式サイトより。
  3. ^ リバース時のみCIエンブレム裏面に隠されたカメラが出現する仕組み。

出典[編集]

[脚注の使い方]

参考文献[編集]

外部リンク[編集]

以下、すべてヒュンダイ公式サイト。