パッシングスルー
| パッシングスルー | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
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2019年シンザン記念 | ||||||
| 欧字表記 | Passing Through | |||||
| 香港表記 | 實力比試 | |||||
| 品種 | サラブレッド | |||||
| 性別 | 牝 | |||||
| 毛色 | 鹿毛 | |||||
| 生誕 | 2016年3月21日(9歳) | |||||
| 死没 | (存命) | |||||
| 抹消日 | 2021年10月6日 | |||||
| 父 | ルーラーシップ | |||||
| 母 | マイティースルー | |||||
| 母の父 | クロフネ | |||||
| 生国 |
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| 生産者 | ノーザンファーム | |||||
| 馬主 | キャロットファーム | |||||
| 調教師 | 黒岩陽一(美浦) | |||||
| 競走成績 | ||||||
| 生涯成績 |
13戦3勝 中央:11戦3勝 地方:2戦0勝 | |||||
| 獲得賞金 |
7052万5000円 中央:6352万5000円 地方:700万円 | |||||
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パッシングスルー(英:Passing Through)は日本の競走馬。主な勝ち鞍は2019年の紫苑ステークス(GIII)。馬名の由来は、英語で「抜き去る。ライバルを華麗に交わすシーンをイメージして」[1]。
経歴
[編集]デビュー前
[編集]2歳(2018年)
[編集]10月13日、東京競馬場の新馬戦(芝1600m)に池添謙一を鞍上に据え、単勝オッズ4.4倍の2番人気の評価でデビュー。出走メンバー中最速の上がり3ハロン33.4秒を記録し、後にニュージーランドトロフィー(GII)とユニコーンステークス(GIII)など、芝とダート重賞で勝利するワイドファラオの逃げ込みをクビ差で制し、初勝利[2]。その後は長期休養となった。
3歳(2019年)
[編集]1月6日のシンザン記念(GIII)で始動[3]。道中5番手でレースを進めたが、伸びず4着。その後距離を400m延長し、優駿牝馬(オークス)のトライアル競走であるフローラステークス(GII)に石橋脩を鞍上に迎え参戦したが[4]、勝ったウィクトーリアから0.1秒離された4着に終わり、優駿牝馬(オークス)の優先出走権を獲得できず、休養されることになった[5]。
7月7日に福島競馬場の3歳以上1勝クラス(500万下)(芝2000m)で復帰、戸崎圭太に乗り替わり、古馬との対決や稍重コース、福島競馬場が初めてにもかかわらず、単勝オッズ1.3倍、1番人気の支持を受け出走。好位で先行し、後続を3馬身離しての勝利となった[6]。
9月7日、秋華賞のトライアル競走である紫苑ステークス(GIII)に出走、単勝オッズ4.5倍の2番人気の支持の中、3番手に位置する先行策から最後の直線で抜け出し、フェアリーポルカにハナ差先着し優勝、重賞初勝利となった[7]。また、秋華賞の優先出走権を獲得した[8]。
10月13日、秋華賞(GI)でGIに初めて出走[9]、道中3番手から最後の直線で5番手につけたが後退し、勝ったクロノジェネシスに1.2秒離されて10着に沈んだ[10]。
4歳(2020年)
[編集]1月18日の愛知杯(GIII)で始動したが7着に終わる。その後、初のダート戦となったエンプレス杯(JpnIII)では後方追走から2周目向正面で捲り気味に脚を伸ばして3着と好走する。続くマリーンカップ(JpnIII)に1番人気で出走。中団追走も直線伸びを欠き9着と敗退した。芝に戻り、7月12日の七夕賞(GIII)は6着。一息入れて12月20日のディセンバーステークス(L)に出走したが9着という結果に終わる。
5歳(2021年)
[編集]4月24日の福島牝馬ステークス(GIII)は10着、6月20日のマーメイドステークス(GIII)は16着と大敗が続いた。その後、新潟牝馬ステークスに向けて調整をしていたが9月末に脚部不安を発症したため、10月5日に所有するキャロットクラブにより引退が発表された。引退後はノーザンファームで繁殖牝馬となる[11][12]。
競走成績
[編集]以下の内容は、netkeiba.comの情報[13]に基づく。
| 競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | タイム (上がり3F) |
着差 | 騎手 | 斤量 [kg] |
1着馬(2着馬) | 馬体重 [kg] |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2018.10.13 | 東京 | 2歳新馬 | 芝1600m(良) | 18 | 5 | 10 | 4.4(2人) | 1着 | 1:35.8(33.5) | -0.0 | 池添謙一 | 54 | (ワイドファラオ) | 460 | |
| 2019.1.6 | 京都 | シンザン記念 | GIII | 芝1600m(良) | 12 | 7 | 9 | 7.6(5人) | 4着 | 1:36.1(35.8) | 0.4 | 池添謙一 | 54 | ヴァルディゼール | 464 |
| 4.21 | 東京 | フローラS | GII | 芝2000m(良) | 18 | 4 | 8 | 10.6(6人) | 4着 | 1:59.6(33.8) | 0.1 | 石橋脩 | 54 | ウィクトーリア | 468 |
| 7.7 | 福島 | 3歳上1勝クラス | 芝2000m(稍) | 13 | 6 | 8 | 1.3(1人) | 1着 | 2:00.9(37.1) | -0.5 | 戸崎圭太 | 52 | (ハギノカエラ) | 468 | |
| 9.7 | 中山 | 紫苑S | GIII | 芝2000m(良) | 15 | 8 | 15 | 4.5(2人) | 1着 | 1:58.3(33.8) | -0.0 | 戸崎圭太 | 54 | (フェアリーポルカ) | 476 |
| 10.13 | 京都 | 秋華賞 | GI | 芝2000m(良) | 17 | 8 | 16 | 18.5(9人) | 10着 | 2:01.1(37.3) | 1.2 | 戸崎圭太 | 55 | クロノジェネシス | 470 |
| 2020.1.18 | 小倉 | 愛知杯 | GIII | 芝2000m(重) | 16 | 4 | 8 | 4.4(2人) | 7着 | 2:02.3(37.4) | 1.2 | 池添謙一 | 54 | デンコウアンジュ | 484 |
| 3.5 | 川崎 | エンプレス杯 | JpnII | ダ2100m(稍) | 13 | 4 | 5 | 3.8(3人) | 3着 | 2:17.6(41.0) | 0.7 | 森泰斗 | 55 | アンデスクイーン | 488 |
| 4.2 | 船橋 | マリーンC | JpnIII | ダ1600m(重) | 14 | 8 | 13 | 3.5(1人) | 9着 | 1:43.3(41.2) | 3.2 | 内田博幸 | 56 | サルサディオーネ | 493 |
| 7.12 | 福島 | 七夕賞 | GIII | 芝2000m(重) | 16 | 2 | 4 | 17.8(10人) | 6着 | 2:03.2(38.0) | 0.7 | 戸崎圭太 | 54 | クレッシェンドラヴ | 492 |
| 12.20 | 中山 | ディセンバーS | L | 芝1800m(良) | 15 | 8 | 14 | 11.1(5人) | 9着 | 1:50.4(36.0) | 1.2 | 丸山元気 | 54 | トーラスジェミニ | 494 |
| 2021.4.24 | 新潟 | 福島牝馬S | GIII | 芝1800m(良) | 15 | 2 | 3 | 36.7(9人) | 10着 | 1:47.4(33.7) | 0.5 | 津村明秀 | 54 | ディアンドル | 490 |
| 6.20 | 阪神 | マーメイドS | GIII | 芝2000m(良) | 16 | 6 | 11 | 60.2(15人) | 16着 | 2:01.9(36.3) | 1.5 | 荻野極 | 54 | シャムロックヒル | 480 |
繁殖成績
[編集]| 馬名 | 生年 | 性 | 毛色 | 父 | 馬主 | 厩舎 | 戦績 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 初仔 | ブレットパス | 2023年 | 牡 | 鹿毛 | アルアイン | (有)キャロットファーム | 栗東・中内田充正 | (デビュー前) |
| 2番仔 | パッシングスルーの2024 | 2024年 | 牝 | 鹿毛 | シルバーステート |
- 2025年4月11日現在
血統表
[編集]| パッシングスルーの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
| 父系 | キングマンボ系 |
[§ 2] | ||
父 ルーラーシップ 2007 鹿毛 |
父の父 キングカメハメハ2001 鹿毛 |
Kingmambo | Mr. Prospector | |
| Miesque | ||||
| *マンファス | *ラストタイクーン | |||
| Pilot Bird | ||||
父の母 エアグルーヴ1993 鹿毛 |
*トニービン | *カンパラ | ||
| Severn Bridge | ||||
| ダイナカール | ノーザンテースト | |||
| シャダイフェザー | ||||
母 マイティースルー 2006 芦毛 |
クロフネ 1998 芦毛 |
フレンチデピュティ | Deputy Minister | |
| Mitterand | ||||
| ブルーアヴェニュー | Classic Go Go | |||
| Eliza Blue | ||||
母の母 *スルーオール1990 鹿毛 |
Seattle Slew | Bold Reasoning | ||
| My Charmer | ||||
| Over All | Mr. Prospector | |||
| Full Tigress | ||||
| 5代内の近親交配 | Mr. Prospector 4×4 | |||
| 出典 |
| |||
- 半妹に2023年の中山牝馬ステークス勝ち馬で同年の宝塚記念2着のスルーセブンシーズ(父ドリームジャーニー)、2025年のスパーキングレディーカップ勝ち馬のフェブランシェ(父リアルスティール)がいる。
- そのほかの近親にトータルクラリティ(新潟2歳ステークス)。
出典
[編集]- ^ “JRA競走馬検索”. www.jra.go.jp. 2019年10月20日閲覧。
- ^ “【2歳新馬】東京5R パッシングスルーがG前差し切る”. サンスポZBAT!競馬 (2018年10月13日). 2019年10月21日閲覧。
- ^ “【シンザン記念】パッシング、アーモンドアイに憧れ淀を駆ける”. www.sponichi.co.jp. 2019年10月20日閲覧。
- ^ “【フローラS】心身充実パッシングスルー樫切符GETだ”. サンスポZBAT!競馬 (2019年4月20日). 2019年10月21日閲覧。
- ^ “【フローラS】パッシングスルーは4着 樫切符に半馬身、頭差及ばず”. スポーツ報知 (2019年4月21日). 2019年10月21日閲覧。
- ^ “パッシングスルーなど≪福島5~8R≫レース後のコメント | 競馬ニュース | 競馬ラボ”. www.keibalab.jp. 2019年10月21日閲覧。
- ^ “【紫苑S】春重賞4着2度パッシングスルー、G1へ成長示す”. スポーツ報知 (2019年9月4日). 2019年10月20日閲覧。
- ^ “【紫苑S】パッシングスルーが秋の主役宣言”. サンスポZBAT!競馬 (2019年9月7日). 2019年10月21日閲覧。
- ^ “【秋華賞】パッシングスルーみなぎる闘志 脚取りしっかり | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2019年10月21日閲覧。
- ^ “【秋華賞】外枠が響いたパッシングスルーは10着まで 戸崎「少しバランスを崩した」”. スポーツ報知 (2019年10月13日). 2019年10月21日閲覧。
- ^ “19年紫苑S制覇のパッシングスルーが引退 繁殖牝馬へ”. ヤフースポーツ (2021年10月5日). 2021年10月5日閲覧。
- ^ “パッシングスルーが競走馬登録抹消”. 日本中央競馬会 (2021年10月6日). 2021年10月7日閲覧。
- ^ “パッシングスルー | 競走馬データ”. netkeiba.com. 2019年10月20日閲覧。
外部リンク
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